- 資産運用を始める必要性を理解したい
- 資産運用の始め方が知りたい
- 資産運用を成功させるポイントが知りたい
NISA制度やiDeCoの普及に伴い、資産運用の必要性への認識が高まっている。
しかし、なかには「なぜリスクを負ってまで運用する必要があるのだろう」と疑問を感じている人もいるかもしれない。
本記事では、資産運用の必要性が高まっている理由や資産運用の始め方、成功のコツについて紹介していく。
資産運用の必要性が高まっている理由とは
近年、資産運用の必要性が高まっているのには、主に次のような理由がある。
- インフレへの対策
- 預金金利の低下
- 老後資金への備え
- 将来のライフイベントへの備え
それぞれくわしく解説していこう。
インフレへの対策
資産運用に取り組むべき大きな理由として、インフレへの対策が挙げられる。
現在、日本銀行は年間2%の物価上昇を目標としており、マイナス金利が解除された後でもその目標は据え置かれている。
もし物価が安定的に2%ずつ上昇すると、お金の価値はどうなるだろうか。
たとえば、物価が2%上昇すると100万円の商品が102万円へと値上がりする。
より多くのお金を準備しなければ商品を購入できないため、実質お金の価値は目減りすることとなる。
資産運用に否定的な人のなかには、「たとえ預金で増えなくても、減らなかったらそれでいい」という意見を持つ人がいるが、実は物価が上昇する局面では預金に置いておくだけでは価値が減ってしまうのだ。
資産運用は「お金を増やす」だけでなく、「お金を守る」という役割もあることを理解しておこう。
預金金利の低下
預金金利の低下も資産運用に取り組むべき理由のひとつだ。
日本では長らく金融緩和が行われており、預金金利はほとんどつかない状況である。
マイナス金利解除と同時に各銀行が預金金利引き上げを発表したが、それでも普通預金金利は0.02%ほどである。
バブル期には6%の預金金利がついていたため、わざわざ資産運用に取り組まなくても銀行に預けるだけで資産を増やすことができた。
しかし、今後も低金利環境が続くことが予想される環境下では、ただ預金に預けるだけでなく、自ら資産運用に取り組んで利回りを得ることが必要となる。
老後資金への備え
人生100年時代といわれる現在では、セカンドライフに向けて自ら備えておかなければならない。
一昔前は、退職金があれば老後の生活に困ることはなかったが、現在は退職金だけあてにするのは少々リスクが高くなっている。
厚生労働省の「就労条件総合調査」では、5年ごとに退職金に関する調査を行っているが、退職金の平均額は年々減少傾向にある。
同調査によると、2003年には約2,500万円だった大卒者の退職金が、2023年には約1,900万円まで減少している。
今後も減少傾向が続くとなると、老後資金は退職金以外の方法で準備しておく方が安心だ。
将来のライフイベントへの備え
資産運用に取り組むことは、将来のライフイベントへの備えにもなる。
文部科学省の「子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校まですべて公立で通った場合の学習費の総額は約570万円、すべて私立で通った場合の総額は約1,800万円となり、いずれも相当の教育費が必要となる。
そこから大学へ通うとなれば、なおさらだ。
子どもに十分な選択肢を与えるためには、計画的に教育費の準備に取り組むことが重要である。
教育費の準備は積立定期や学資保険を利用する方法もあるが、どちらもほとんど利率がつかない状況だ。
効率よく資金を貯めるためには、資産運用で利回りを得ることも検討したい。
資産運用の始め方
「資産運用に興味があるけど、どうやって始めればいいか分からない」
という人も多いだろう。
資産運用は、次の3つのステップによってスタートする。
- まずは金融商品の種類を知ろう
- 自分の投資意向を把握しよう
- 具体的な運用手法を決めよう
それぞれくわしく確認していこう。
まずは金融商品の種類を知ろう
ひとくちに資産運用といっても、さまざまな金融商品がある。
主な金融商品は下記の通りだ。
金融商品 | 概要 |
---|---|
株式 | 企業が資金調達のために発行するもの 株式を通じて企業に直接投資し、株価の値上がりや配当金などで利益を得られる |
債券 | 企業が資金調達のために発行するもの あらかじめ満期や利回りが決められている点が株式と異なる 満期が到来したら元本が返金される |
投資信託 | 投資家から集めた資金をひとまとめにして、プロに運用を任せる 投資先はファンドマネージャーが選定してくれる |
貯蓄性保険 | 中途解約時や満期時にお金が受け取れる保険 万が一の事態に備えながら貯蓄もできる。 |
どのような金融商品を選ぶかによって得られるリターンやリスクが異なる。
たとえば、株式は大きなリターンが得られる一方、投資先が破綻すると元本が戻ってこなくなるリスクがある。
また、債券は得られるリターンはそれほど大きくないものの、株式に比べてリスクが小さい特徴がある。
まずは、各金融商品の特徴やリスク・リターンのバランスを知っておこう。
自分の投資意向を把握しよう
次に、自分の投資意向について考えてみよう。投資意向とは、資産運用に取り組むうえで自分の軸となるようなものだ。
特に、次のような点は明確にしておきたい。
- 運用に回せる余裕資金はどれくらいか
- どのくらいの期間運用に取り組むか
- どれくらいのリターンを希望するか
- どれくらいの損失に耐えられるか
- 運用に取り組む目標
資産運用は余裕資金で取り組む必要があるため、「どれくらいの金額を運用に回すか」という点は必ず明確にしておく必要がある。
もし生活費など使う予定のあるお金を運用に回してしまうと、家計の収支が崩れかねない。
長く資産運用に取り組むためには、まずは軸となる投資意向をクリアにすることが重要だ。
具体的な運用手法を決めよう
運用意向が明確になったら、それに応じた運用手法を選定しよう。
たとえば、「少額からリスクを抑えて運用したい」という人は、少額から利用できる積立投資が向いている。
反対に、「まとまった金額でリスクを取りながら運用したい」という人は、株式投資でリターンを狙うのもひとつの方法だ。
適切な運用方法は、各個人の意向によって異なるため、自分の投資意向を踏まえたうえで投資先や運用手法を決めるようにしよう。
資産運用を成功させる4つのコツ
資産運用を成功させるためには、次の4つのポイントを押さえておきたい。
- 少額投資からスタートする
- 長期・積立・分散投資を徹底する
- 定期的に運用状況を振り返る
- 資産運用のプロに相談する
それぞれくわしく解説していこう。
少額投資からスタートする
初めて資産運用に取り組むときは、少額投資から始めることがおすすめだ。
金融商品は日々値動きが変動しており、いきなり大きな金額を投じてしまうと精神的にも負担が大きい。
「いつも値動きが気になってしまう」ということになると、長期で資産運用を続けるのは難しいかもしれない。
最初は「早く大きな利益がほしい」という気持ちになるかもしれないが、まずは資産運用の流れや仕組みを理解することが大切だ。
そのためには負担のない金額からスタートして、「資産運用に慣れる」ということを第一の目標にしよう。
長期・積立・分散投資を徹底する
資産運用の基本は、「長期・積立・分散投資」である。この3つの基本原則は、いずれも投資のリスクを低減するメリットがある。
たとえば、分散投資では複数の金融商品に投資することで、値下がりによる影響を和らげることができる。
1つの金融商品に集中投資すると、その銘柄が値下がりしたときに保有資産全体が下落してしまう。
しかし、いくつかの銘柄に分散投資していれば、1つの銘柄で損失が発生しても他の銘柄の利益でカバーできる可能性がある。
他の長期投資・積立投資にも同様にリスクを低減する効果がある。
資産運用に取り組む際は、この3つの基本を忘れないようにしよう。
定期的に運用状況を振り返る
資産運用は、定期的に運用状況を振り返ることも大切だ。
金融市場は常に変動しており、保有資産もそれに応じて日々増減する。
自分のポートフォリオを適切に管理するためには、定期的に運用状況をチェックして「適切な資産配分となっているか」、「保有資産のバランスが崩れていないか」ということを確認したい。
また、年齢やライフステージの変化によって、投資意向が変化することもある。
運用状況と併せて、投資意向についても定期的に変化が生じていないか振り返るようにしよう。
資産運用のプロに相談する
資産運用は多くの金融商品があり、運用手法もさまざまだ。
トライ&エラーで学びながら自分に合った運用スタイルを身につける方法もあるが、プロの力を借りることも検討したい。
資産運用は、金融機関やIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)、FPなど金融のプロに相談することができる。
プロへの相談は客観的な立場からアドバイスがもらえるだけでなく、自分の投資意向やライフプランニングが明確になるメリットがある。
資産運用の取り組み方に悩んだら、ぜひプロへ相談することを検討してみよう。
資産運用の相談先はIFAがおすすめ
資産運用を始める際は、
「どんな金融商品が向いているんだろう」
「いつ始めればいいのか分からない」
など多くの悩みが生じる。
不安を解消して資産運用に取り組むためには、金融のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談することがおすすめだ。
ここからは、IFAへ相談するメリットや相談先の探し方について紹介していこう。
IFAへ相談するメリット
IFAとは、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーだ。
特定の金融機関に所属していないことが特徴で、中立的な立場でアドバイスをくれるメリットがある。
資産運用の相談は金融機関でも行えるが、「取扱商品を売らなければならない」という立場上、どうしても利益相反を完全に防ぐことは難しい。
その点、IFAは金融機関の職員ではないことから、顧客の意向を第一に金融商品を提案してもらえる。
また、IFAは会社都合の転勤がないことも特徴だ。同一の担当者に相談し続けられるので、長期にわたって信頼関係を築けるメリットがある。
「プロの意見を直接聞きたい」、「長い間サポートを受けられるところを探したい」という人は、IFAへの相談を検討してみよう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を利用しよう
現在IFAの需要の高まりを受けて、全国各地でIFA法人が増加している。
そのなかで自分に合った相談先を探すには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用が便利だ。
「資産運用ナビ」は、投資意向や投資経験、資産の状況など簡単な質問に答えるだけで、相性の良いIFAを紹介してくれる。
面談前にはIFAの経歴や得意分野を確認できるので、安心して面談にのぞむことが可能だ。
検索サービスは無料で利用できるため、ぜひ気軽に活用してみよう。
まとめ
近年、インフレへの対策や預金金利の低下などの要因から、資産運用の必要性が高まっている。
資産運用はお金を増やすだけでなく、お金を守る役割があることを理解しておこう。
より適切な資産運用に取り組むためには、金融のプロであるIFAへ相談することがおすすめだ。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用して、自分に合った相談先を探してみよう。