- 自社・自分に合った法人カード選びが知りたい
- おすすめの法人カードを教えてほしい
- 法人カードのメリット・デメリットを理解したい
経理業務の効率化やキャッシュフローの改善など、法人カード(ビジネスカード)を利用すればさまざまなメリットを享受できる。
円滑なビジネスのために、法人カードは今や欠かせない存在だろう。
とはいえ、法人カード選びに迷う人は多いだろう。
年会費は無料のものから数万円するものまであり、法人カードによって特徴もメリットも異なる。
その中から自社に合った法人カードを選ぶのは決して簡単ではない。
そこで本記事では、法人カードを所有するメリット・デメリット(注意点)から法人カード選びのポイント、さらにおすすめ法人カード15選を紹介する。
法人カード選びに迷っている人は本記事を参考に、自社にとって「最強の法人カード」をぜひ見つけてほしい。
会社や個人事業主の「最強の法人カード」を選ぶポイント
さっそく、会社や個人事業主におすすめの「最強の法人カード」を選ぶポイントを解説する。
ポイントは全部で6つあるので、それぞれを意識して法人カードを選べばより最適な一枚が見つかるだろう。
- 法人カードに求める要素を明確にする
- 年会費にかけられる予算を決める
- ポイント・マイルの還元率を確認する
- 追加カード・ETCカードの発行枚数を確認する
- 限度額とキャッシングの有無を確認する
- 特典・付帯サービスの充実さを比較する
それではポイントごとに詳しく解説する。
法人カードに求める要素を明確にする
まずは「法人カードに求める要素」を明確にしてほしい。
一口に法人カードといってもさまざまな種類があり、法人カードごとに所有するメリットも異なる。
したがって「法人カードに求める要素」を明確にすることが、自社に合った法人カードを選ぶ近道だ。
- 経費精算処理がなくなり営業・会計担当者の負担が減る
- クラウド会計ソフトと連携して会計処理を効率化できる
- 利用明細・履歴の可視化で無駄な経費をカットできる
- キャッシュフローを長期化して資金繰りを安定できる
- 法人向けの特典・付帯サービスでビジネスがお得になる
たとえば「経理業務の効率化」を一番に求める要素とするなら、「freeeカード Unlimited」や「マネーフォワード ビジネスカード」など会計ソフトと連携可能な法人カードに自然と絞られる。
すでに導入している会計ソフトがあれば、さらに絞りやすくなるだろう。
「法人カードに求める要素」が明確になっていないまま法人カードごとの年会費や特典・付帯サービスを比較してしまうと、法人カードの価値を最大限に引き出せなくなるので注意してほしい。
年会費にかけられる予算を決める
次に、法人カードの年会費にかけられる予算を決めよう。
法人カードの年会費や永年無料のものから十数万円するものまで実にさまざまだ。
年会費が高いからといって自社に合った法人カードとは限らないが、年会費が高い法人カードほど年会費や特典・付帯サービスが充実している。
そのため年会費にかけられる予算を事前に決めておけば、同じ価格帯の法人カードで比較し、自社にとって「最強の法人カード」を選びやすくなる。
法人カードを持つ会社や個人事業主の中には、「数万円・十数万円とはいえ年間で支払うものだから」といって、とりあえずポイント還元率や特典・付帯サービスが充実している法人カードを選ぶケースもある。
しかし、「無駄なことにコストをかけない」のが企業経営の原則だ。
年間で支払うものとはいえ、年会費分の価値を引き出せなければ無駄なコストをかけていることになるので、年会費の予算はシビアな目線で決めてほしい。
ポイント・マイルの還元率を確認する
「法人カードに求める要素」と年会費の予算が決まったところで、それに合った法人カードをいくつかピックアップしてみよう。
この時点で、3〜5枚ほどの法人カードに絞られているはずだ。
そこでまず比較すべきは、法人カードを利用した際に獲得できるポイント・マイルの還元率だ。
ポイント・マイルは法人カードを利用するたびに獲得でき、経費としても使えるので直接的なメリットを感じやすい。
そのため、特徴や年会費が同じような法人カードなら、ポイント・マイルの還元率が高い方がお得に利用できる。
ただし、ポイント4〜6も意識した上で最終的な判断を下してほしいので、ポイント・マイルの還元率だけで「最強の法人カード」を決めるのはやめよう。
追加カード・ETCカードの発行枚数を確認する
続いて重要な比較ポイントが、追加カード・ETCカードの発行可能枚数だ。
法人カードによっては追加カードを無制限に発行できたり、発行可能枚数が限られていたり、あるいは発行していなかったりする。
多くの追加カードが必要なのに枚数制限がある法人カードを発行してしまった場合は、結局他の法人カードを申し込むことになるだろう。
しかし短期間で複数の法人カードに申しこ込むと多重申込みになり、審査に落ちる可能性が高くなる。
だからこそ総合的な比較を行った上で、自社にとって「最強の法人カード」を選ぶ必要があるのだ。
ETCカードについては本会員カード・追加カードごとに発行可能なケースが多い。
ただし法人カードによってはETCカードを発行していないケースもあるので、その点もしっかりとチェックしておこう。
社用車を持たず車での移動がない会社や個人事業者の場合は、ETCカードの発行有無については無視していいだろう。
また、追加カード・ETCカードの発行料・年会費がかかる法人カードもあるので注意しよう。
限度額とキャッシングの有無を確認する
法人カードの使い勝手を決める要素の一つが「限度額」だ。
法人カードとそれを所有する会社や個人事業主ごとに限度額が設定され、それを超えた法人カードの利用はできない。
つまり限度額が多いほど法人カードを幅広く利用でき、法人カードの価値を最大限引き出せる。
法人カードの限度額は、それを所有する会社や個人事業主に対する与信審査によって決まる。
とはいえ限度額がそもそも低い法人カードでは、希望する限度額で利用できないケースが多いので、基本的には限度額の高い法人カードを選ぶようにしよう。
ただし、法人カードの年間利用金額を見積もっておき、それに合った法人カードを選ぶことも大切だ。
限度額の高い法人カードは魅力的だが、その分与信審査が厳しくなる可能性も考えられる。
審査通過の可能性を少しでも上げるためにも、年間利用金額に合った法人カードを選ぶことが大切だ。
キャッシングは全国のATMで現金を借り入れられるサービスであり、現金払いしか対応していない店舗で接待などをするときに便利なサービスだ。
キャッシングの有無も一応比較ポイントとして盛り込んでおくといいだろう。
特典・付帯サービスの充実さを比較する
最後に、法人カードごとの特典・付帯サービスを比較しよう。
法人カードにはさまざまな特典・付帯サービスがあり、これを有効活用することでよりお得にビジネスを営めるようになる。
たとえばプラチナクラスの法人カードには、次のような特典・付帯サービスがある。
- 出張先ホテル、接待に利用する飲食店を丸投げできるコンシェルジュサービス
- 所定レストランでコースメニューを2名以上で予約すると1名分が無料になる
- 世界1,500の空港ラウンジを無料で使えてゆとりのある出張を提供できる
- 海外・国内旅行保険の補償額が上がり出張時の怪我・病気を補償してくれる
一般クラス・ゴールドクラスの法人カードにも特典・付帯サービスが充実したものが多いため、最後にしっかりと比較した上で自社にとって「最強の法人カード」を選んでほしい。
年会費無料あり!コスパ重視の人におすすめの法人カード
それでは、おすすめ法人カードの紹介を行っていく。
まずは「コスパ重視の人におすすめ」の法人カードを紹介するので、年会費無料または低コストで法人カードを持ちたい人はぜひチェックしてほしい。
カード名 | 三井住友カード ビジネスオーナーズ | セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード | ライフカードビジネスライトプラス | NTTファイナンス Bizカード レギュラー | UPSIDERカード | JCB法人カード(一般カード) | Air カード | オリコビジネスカードスタンダード | アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
券面画像 | |||||||||
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 1,375円(税込)/初年度無料 | 5,500円(税込)/初年度無料 | 1,375円(税込)/初年度無料 | 13,200円(税込) |
国際ブランド | Visa Mastercard | American Express | Visa Mastercard | Visa | Visa | JCB | JCB | Mastercard | American Express |
ポイント還元率 | 0.5%~1.5% ※対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。 | 0.1〜0.4%※1 | 0.1〜2.5% | 1.0〜28.0% | 1.0%〜1.5% | 0.2〜2.1% | 1.5% | − | 1.0〜10.0% |
ポイントの種類 | Vポイント | 永久不滅ポイント | LIFEサンクスポイント | − | UPSIDERカードポイント | Oki Dokiポイント | リクルートポイント | − | メンバーシップ・リワード(R) |
追加カード | 年会費無料 最大18枚 | 年会費無料 最大9枚 | 年会費無料 | 年会費無料 最大9枚 | 年会費無料 枚数制限なし | 年会費1,375円(税込) 枚数制限なし | 年会費 3,300円(税込) | 年会費1,375円(税込) 最大20枚 | 年会費6,600円(税込) 枚数制限なし |
ETCカード | 550円(税込) ※初年度無料 ※前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料 | 年会費無料 最大5枚 | 年会費無料 | 年会費550円 (税込) | 発行なし | 年会費無料 枚数制限なし | 年会費無料 枚数制限なし | 年会費無料 | 年会費無料 最大20枚 |
スマホ 決済電子マネー | iD(専用) Google Pay Apple Pay PiTaPa | Apple Pay Google Pay iD QUICPay | Apple Pay Google Pay | 楽天Edy SMART ICOCA | なし | QUICPay | QUICPay | − | Apple Pay |
海外旅行傷害保険 | 最高2,000万円(利用付帯) | なし | なし | 最高2,000万円 | なし | 最高3,000万円 | なし | 最高2,000万円 | 最高1億円 |
国内旅行傷害保険 | なし | なし | なし | 最高2,000万円 | なし | 最高3,000万円 | なし | 最高1,000万円 | 最高5,000万円 |
その他の保険 | なし | なし | なし | ショッピング保険 | 不正利用補償 | ショッピング保険 サイバーリスク保険 | ショッピング保険 カード盗難補償 | − | ショッピング保険 オンライン・プロテクション リターン・プロテクション |
申し込み条件 | 満18歳以上の法人代表者、個人事業主(副業、フリーランスを含む)の方 | 個人事業主またはフリーランス、経営者の方(高校生を除く) | 法人代表者または個人事業主 | 法人のみを対象※カード使用者は、満20歳以上の方となります。※連帯保証人が必要となります。 | 法人のみ | 法人または個人事業主 | 法人または個人事業主 | 法人のみ | 非公表 |
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法人カードごとの特徴・メリットを見ていこう。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード ビジネスオーナーズは三井住友カード株式会社が発行する法人カードだ。
ポイント還元率は0.5%と低めだが、対象の個人向け三井住友カードと2枚持ちすると、ポイント還元率が1.5%にアップするメリットがあるのでおすすめだ。
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セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
セゾン・コバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、クレディセゾンが発行する法人カードだ。
年会費永年無料で利用でき、Amazon Web Serviceやエックスサーバーなどで利用するとポイント還元率が4倍(0.1→0.4%)になるため、Web・IT系の会社・個人事業主におすすめの法人カードとなっている。
さらに、最低金利2.8%という低さで最大950万円融資される「セゾンビジネスサポートローン」も利用できる。
法人カードとしての付加価値が高いので、クレジットカードによる融資も必要だと考える人は検討してほしい。
※ 永久不滅ポイントは通常1,000円(税込)のご利用毎に1ポイント貯まります。 ※1ポイント最大5円相当のアイテムと交換の場合となります。 ※交換商品によっては、1ポイントの価値は5円未満になります。
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ライフカードビジネスライトプラス
ライフカードビジネスライトプラスはライフカードが発行する法人カードだ。
公式サイトで「開業・創業したての方も審査可能」と表記しているように、開業・創業から3年未満の人でも審査に通過する可能性の高い法人カードとなっている。
しかも申し込み・審査はWebで完結し、最短3営業日で発行される。
少しでも早く法人カードを持ちたい場合は、ライフカードビジネスライトプラスを検討してみよう。
「1時間無料の弁護士相談サービス」など、ビジネス向けの特典・付帯サービスも充実している。
NTTファイナンス Bizカード レギュラー
NTTファイナンス Bizカード レギュラーはNTTグループが発行する法人カードだ。
NTTファイナンス Bizカード レギュラーは法人カードでありながら、ポイント還元率が通常1.0%と高還元を実現している。
どこで利用しても100円=1ポイントが還元されるのは大きなメリットだ。
追加カードも年会費無料で発行できるので、部署ごとに法人カードを作ることも可能だ。
最高2,000万円が補償される海外・国内旅行保険も付帯するので、海外・国内出張時の補償も充実している。
UPSIDERカード
UPSIDERカードはさまざまな有名企業が出資しているUPSIDERが発行している法人カードだ。
35,000社を超える導入実績があり、新規上場企業の20%以上が利用している(グロース市場への上場企業)。
UPSIDERカードの特徴は何といっても限度額にある。最大の限度額は10億円であり、まさに「上場のための法人カード」と呼べるだろう。
また、専用アプリでは証憑(レシートなど)のアップロードが可能で、電子帳簿保存法やインボイス制度に対応しているかを自動判定してくれる。
さらに基本のポイント還元率は1.0%だ。これだけのメリットがあり年会費無料なので、多くの会社に検討してほしい法人カードとなっている。
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JCB法人カード
JCB法人カードはJCBが発行する法人カードだ。
年会費はかかるが1,375円(税込)と低額であり、それでいて最高3,000万円が補償される海外・国内旅行保険が付帯している。
また、「サイバーリスク保険」が自動付帯しており、IT関連で発生した損害について補償してくれる保険も付帯している。
IT社会において安心を与えてくれる保険サービスだ。
クレジット決済で貯まるOkiDokiポイントにはキャッシュバックやAmazonでの商品購入など、さまざまな使い道がある。
さらに、会計ソフトをお得に利用できるなどビジネス向けの特典・付帯サービスが満載だ。
Airカード
Airカードはリクルートグループが発行している法人カードだ。
ポイント還元率は基本が1.5%となっており、数ある法人カードの中でもかなりの高還元となっている。
年会費に関しては5,500円(税込)と少し高めだが、初年度無料となっている。
Airカードで貯まったポイントは、ホットペッパーグルメなどリクルートグループのサービスで利用可能だ。
貯まったポイントで懇親会を開けば、従業員の満足度も上がるかもしれない。
また、1ポイント=1ポイントとしてdポイントやPontaポイントにも交換できるため、貯まりやすいだけでなく使い勝手もいい。
法人カード選びでポイント還元率を重視する人はAirカードを検討してみよう。
オリコビジネスカードスタンダード
オリコビジネスカードスタンダードはオリコカードが発行している法人カードだ。
年会費は1,375円(税込)低額であり、追加カードを最大20枚発行できるので事業規模の大きな会社でも使いやすい。
オリコビジネスカードスタンダードには「Mastercard ビジネス・アシスト」が付帯しているので、さまざまなビジネスサービスを優待価格で利用可能だ。
たとえばJTBが提供するグローバルビジネスサポートサービスの「LAPITA」を優待価格で利用できるため、海外進出を考えている会社はお得にサポートを受けられる。
この他さまざまなビジネスサービスを優待価格で利用できるので、ビジネスにより特化した法人カードを持ちたい場合はオリコビジネスカードスタンダードを検討してみよう。
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カード
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カードは、アメリカン・エキスプレスが発行している法人カードだ。
年会費13,200円(税込)と少し高めだが、freeeや弥生会計など大手会計ソフトとデータ連携が可能なので、クレジット決済の自動仕訳が可能となっている(登録制/有料)。
また、本来は月会費495円(税込)がかかる最大級のビジネスリサーチサービス「G-Search」を無料で利用できるため、実質の年会費は7,260円(13,200円−5,940円)だと言える。
ビジネスを支援する特典・付帯サービスが非常に充実しているので、ワンランク上の法人カードを持ちたい場合はアメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カードがおすすめだ。
連携性抜群!クラウド会計ソフトが発行するおすすめ法人カード
続いて、「クラウド会計ソフトが発行するおすすめ法人カード」を3枚紹介する。法人カードのメリットの一つは会計ソフトとの連携であり、クラウド会計ソフトが発行する法人カードはソフトとの連携性が高い。
カード名 | freeeカード Unlimited | freeeセゾンプラチナ ビジネスカード | マネーフォワード ビジネスカード |
---|---|---|---|
券面画像 | |||
年会費 | 無料 | 22,000円(税込) | 無料 |
国際ブランド | Visa | American Express | Visa |
ポイント還元率 | 0.3〜0.5% | 0.1〜0.2% | 1.0〜3.0% |
ポイントの種類 | − | 永久不滅ポイント | − |
追加カード | 年会費無料 最大99枚 | 年会費3,300円(税込) 最大9枚 | 年会費無料 発行料990円(税込) |
ETCカード | 発行なし | 年会費無料 | 発行なし |
スマホ決済 電子マネー | − | Apple Pay Google Pay iD QUICPay | − |
海外旅行傷害保険 | なし | 最高1億円 | なし |
国内旅行傷害保険 | なし | 最高5,000万円 | なし |
その他の保険 | − | ショッピング保険 不正利用補償 | 不正利用補償 |
申し込み条件 | 法人事業者 | 個人事業主または経営者の方 | 非公表 |
それでは法人カードごとの特徴・メリットを見ていこう。
freeeカード Unlimited
freeeカード Unlimitedはクラウド会計ソフトのfreeeが発行する法人カードだ。
freeeカード Unlimitedをfreeeに連携すれば、法人カードの利用から会計ソフトへ平均2日で明細が同期される。
通常、法人カードを会計ソフトと連携しても明細が同期されるのは数十日後だ。
freeeカード Unlimitedならこれを2日前後に短縮できるため、経費利用情報を素早くチェックできるメリットがある。
また、feeeの機能と連携して証憑(レシートなど)をスマホカメラで登録したり、利用金額の上限設定も行える。
経費精算や会計業務が大幅に効率化できるため、経理に課題を感じている会社にfreeeカード Unlimitedはおすすめだ。
freeeセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
freeeセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはクレディセゾンが発行している、クラウド会計ソフトのfreeeと提携した法人カードだ。
プラチナクラスの法人カードなので、さまざまなビジネスサービスを利用できるのが大きなメリットとなっている。
たとえば、海外・国内の空港ラウンジを無料で利用できたり、ビジネス誌をお得に購読できたりする。
さらにfreee限定優待特典では、クラウド会計ソフトのfreeeを2,000円引きで利用できるクーポンがもらえ、「Adobe Creative Cloudコンプリートプラン(個人版)」を初回15%OFFで利用できる。
この他にも、プラチナクラスにふさわしい特典・付帯サービスが豊富に揃っている。
マネーフォワード ビジネスカード
マネーフォワード ビジネスカードはクラウド会計ソフトのマネーフォワードが発行している法人カードだ。
マネーフォワードと連携すればカードの利用明細がリアルタイムで反映され、さらに証憑(レシートなど)の回収状況を一元管理できる。
さらに、マネーフォワード ビジネスカードのポイント還元率は基本1.0%と高い。
マネーフォワードの利用代金は3.0%でポイントが還元されるので、クラウド会計ソフトとしてマネーフォワードを導入したい会社におすすめだ。
ちなみにマネーフォワード ビジネスカードは「プリペイド式の法人カード」なので、与信審査も利用限度額もない。
また、1回あたり最大5,000万円まで利用できるため、高額な設備投資にも利用できる。
そのほか、スタートアップや設立1年未満の会社、中小企業におすすめの法人カードは以下記事で紹介している。
高ステータス!ゴールド・プラチナクラスのおすすめ法人カード
続いて、「ゴールド・プラチナクラスのおすすめ法人カード」を3枚紹介する。
ゴールド・プラチナクラスの法人カードは年会費が高額だが、それに見合った特典・付帯サービスが充実している。
カード名 | ラグジュアリーカード Mastercard(R) Black Card(TM) | ダイナースクラブ コーポレート カード | アメリカン・エキスプレス(R)・ ビジネス・プラチナ・カード |
---|---|---|---|
券面画像 | |||
年会費 | 110,000円(税込) | 13,200円(税込) | 165,000円(税込) |
国際ブランド | Mastercard | Diners Club | American Express |
ポイント還元率 | 1.25% | 1.0% | 1.0〜10.0% |
ポイントの種類 | − | ダイナースクラブ リワードポイント | メンバーシップ・リワード(R) |
追加カード | 年会費27,500円(税込) | 年会費13,200円(税込) | 年会費無料 5枚目から13,200円(税込) |
ETCカード | 年会費無料 | 年会費無料 | 年会費無料 最大20枚 |
スマホ決済 電子マネー | Apple Pay QUICPay モバイルSuica PASMO PayPay d払い 楽天ペイ au PAY | Apple Pay 楽天Edy モバイルSuica | Apple Pay |
海外旅行傷害保険 | 最高1億2,000万円(自動付帯) | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
国内旅行傷害保険 | 最高1億万円(利用付帯) | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
その他の保険 | ショッピング保険 カード不正使用保険 | なし | ショッピング保険 オンライン・プロテクション キャンセル・プロテクション リターン・プロテクション |
申し込み条件 | 20歳以上(学生不可) | 非公表 | 非公表 |
法人カードごとの特徴とメリットを見ていこう。
ラグジュアリーカード Mastercard(R) Black Card(TM)
ラグジュアリーカード Mastercard(R) Black Card(TM)は、ラグジュアリーカードが発行するプラチナクラスの法人カードだ。
ステンレス製のプラチナカードとなっており、1枚ずつ削り出しで製造される重厚感のある法人カードとなっている。
ポイント還元率の基本が1.25%と高く、1ポイント=1円として使用できるため使い勝手もいい。
利用する店舗やサービスによってポイント還元率が下がることもないので、従来のポイントプログラムに煩わしさを感じていた人におすすめだ。
また、法人税や消費税、源泉所得税などの国税をはじめ住民税・自動車税・固定資産税の支払いにも利用でき、ポイントもしっかり貯まる。
各種税金の支払いでポイントが貯まるクレジットカードは珍しいので、会社だけでなく個人事業主にもおすすめのプラチナカードとなっている。
ダイナースクラブ コーポレートカード
ダイナースクラブ コーポレートカードはダイナースクラブが発行している法人カードだ。
年会費は1枚につき13,200円(税込)だが、追加カードの枚数に応じて同額の年会費がかかる点に注意しよう。
ダイナースクラブ コーポレートカードは一律の利用可能枠を設けていないため、利用実績や希望に応じて利用可能枠を増やすことも可能だ。
空港ラウンジは国内外1,500ヶ所を年間10回まで無料で利用でき、最高5,000万円を補償してくれる海外・国内旅行保険が付帯する。
さらに、対象レストランの所定のコースを2名以上で予約すると1名分が無料になるなど、接待に利用可能な特典・付帯サービスもある。
プラチナクラスのビジネスサービスを低コストで利用したいという場合は、ダイナースクラブ コーポレートカードがおすすめだ。
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・プラチナ・カード
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・プラチナ・カードは、アメリカン・エキスプレスが発行しているプラチナクラスの法人カードだ。
数ある法人カードの中でも特にステータス性が高く、特典・付帯サービスも充実している。
一律の利用可能枠を設定していないため、多額の設備投資にも利用できる。
もちろんポイントも獲得できるので、投資額の多い会社ではあっという間にポイントが貯まるだろう。
また、アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・プラチナ・カードは所有者ごとに専任のコンサルタントが付き、法人カードの利用についてさまざまなサポートを行ってくれる。
「プラチナクラスは魅力的だが使いこなせるか不安」という会社も安心して発行できるだろう。
さらに、アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・プラチナ・カードはリボ払いにも対応しているので、月々の支払い金額を定額にして会計処理を簡略化したい会社にもおすすめだ。
そのほか大企業におすすめの法人カードは以下で紹介しているので参考にしてほしい。
会社や個人事業主が法人カードを持つメリット
ここまで法人カード選びのポイントや、おすすめの法人カードを紹介した。
ここからは法人カードを持つメリットや、デメリット・注意点などを整理していこう。
法人カードを持つメリットは下記の5つだ。
- 経費精算処理がなくなり営業・会計担当者の負担が減る
- クラウド会計ソフトと連携して会計処理を効率化できる
- 利用明細・履歴の可視化で無駄な経費をカットできる
- キャッシュフローを長期化して資金繰りを安定できる
- 法人向けの特典・付帯サービスでビジネスがお得になる
メリットごとに詳しく解説する。
経費精算処理がなくなり営業・会計担当者の負担が減る
会社や個人事業主はさまざまな場面で経費の支払いを行うが、そこに法人カードがあると経営生産の処理を効率化できる。
たとえば消耗品の購入、取引先との会食など現金で支払うことの多いものの場合、従業員が一度建て替えた上で後々に経費精算を行うことが多い。
しかしこれでは従業員の業務負担が増え、さらに精算忘れや計算ミスが起きるケースもある。
一方で法人カードを使って経費を支払えば、精算忘れや計算ミスが起きることはない。
従業員の業務負担も増えないため、経費精算に関するストレスが軽減されるだろう。
クラウド会計ソフトと連携して会計処理を効率化できる
法人カードを持つと、クレジット決済で経費を支払ったり事業投資を行ったりすることが増える。
その中でクラウド会計ソフトと連携すると、会計処理を大幅に効率化できる。
クラウド会計ソフトは法人カードの支払い履歴を自動的に取得し、さらに自動で仕分け作業まで行ってくれるためだ。
利用限度額の高い法人カードほどさまざまな場面でクレジット決済を利用できるようになるため、より大きなメリットとして感じられるだろう。
利用明細・履歴の可視化で無駄な経費をカットできる
法人カードを使って行った経費支払いや事業投資などはすべて、利用明細として履歴情報が残る。
経費支払いを現金で行っていたり、事業投資を銀行振込で行っていたりする場合、それぞれの支払い・投資情報を一元化することが難しく、どこにどんなコストがかかっているかを可視化するのが難しい。
一方で、経費支払いや事業投資の多くの法人カードに一本化すれば、利用明細の履歴情報を通じてコストを可視化できる。
無駄な経費・投資があればそれをカットし、コスト削減などに取り組みやすくなる。
キャッシュフローを長期化して資金繰りを安定できる
キャッシュフローは可能な限り長いスパンで運用する方が、資金繰りを安定できる。
とくに「出金」までの期間が長いと資金繰りの余裕を持てるため、商品・サービス代金の未払いを防いで取引先と良い関係を築けるだろう。
法人カードの場合、通常のキャッシュフローに加えてクレジットカードのキャッシュフローが加わるため、資金繰りを安定化しやすい。
たとえば「月末締め・翌月末払い」で対応している取引の場合、通常のキャッシュフローは30日前後だ。
つまり会社や個人事業主は、この30日前後で取引先に支払う現金を用意しなければいけない。
一方で、法人カードで支払いを行うとクレジットカードの支払い期日までキャッシュフローが伸びるため、キャッシュフローを50日以上に伸ばすことも可能だ。
もっとも、取引先がクレジットカード決済に対応している必要がある。
法人向けの特典・付帯サービスでビジネスがお得になる
法人カードには会員である会社や個人事業主のために、さまざまな特典・付帯サービスが用意されている。
たとえば「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」の場合は、公式サイト運営に欠かせないレンタルサーバーやクラウド会計ソフト、レンタカーを優待価格で利用できる特典・付帯サービスがある。
さらに、多くの法人カードはクレジット決済の金額に応じてポイントが貯まるプログラムも備わっている。
法人カードによっては常時1.0%以上の還元率でポイントを獲得できるため、法人カードを使って決済するだけでビジネスがお得になる仕組みが備わっている。
法人カードにデメリットや注意点はあるのか?
メリットの多い法人カードだが、次のようなデメリット・注意点もある。
- 分割払い・リボ払いができないカードが多い
- 法人カードの利用規定を社内で作る必要がある
法人カードを有効活用できるように、メリットだけでなくデメリット・注意点も知っていこう。
分割払い・リボ払いができないカードが多い
法人カードの多くは分割払いやリボ払いに対応していない。
「支払い方法は一括払いのみ」という法人カードがほとんどだ。
- 分割払い…クレジット利用金額を2回以上に分けて支払う
- リボ払い…クレジット利用金額を月々定額で支払う
分割払いやリボ払いは手数料こそかかるものの、経済的に苦しい状況下で毎月の支払い代金を抑えられるのでメリットも大きい。
しかし、分割払いやリボ払いに対応している法人カードはごく一部のカードだ。
法人カードの選択肢が非常に狭くなるので、基本的には一括払いでクレジット決済を利用することを想定し、自社に合った法人カードを選ぼう。
法人カードの利用規定を社内で作る必要がある
法人カードを会社で共有する場合は、利用規定をしっかりと作っておこう。
利用規定がなければ、さまざまなトラブルが発生する可能性が高い。
たとえば、「法人カードを使って貯まったポイントは誰が使うのか?」という利用規定は必ず作ろう。
法人カードで貯まったポイントは法人のものであり、個人には帰属しない。
しかし利用規定がなければ、従業員が個人的な目的でポイントを消費してしまうケースもある。
また、法人カードを使うにあたっての承認フローなどを規定するのも大切だ。
誰が何の目的で法人カードを使用するのか、これを常に明確にすれば不正利用を防ぐことにもつながるだろう。
法人カードの審査基準と審査通過のポイント
法人カードを発行するためには、個人向けのクレジットカードと同じように審査を受け、通過しなければいけない。
ここでは、法人カードの審査で重視されることや必要書類、審査通過のポイントなどを解説する。
法人カードの審査で重視されること
法人カードの審査で最も重視されることは、「会社または個人事業が継続的・安定的な経営を営んでいるか」だ。
まず、多くの法人カードの審査で会社や個人事業の経営年数が重視される。
一般的には、設立・開業から3年以上経過した会社や個人事業主はカード発行会社からの信用が高く、審査に通りやすくなる。
もちろん経営年数だけでなく、安定して経営されているかも重要だ。基本的には黒字経営であることが望ましいが、赤字経営が続く会社や個人事業主でもキャッシュフローが滞っていなければ、「積極的な投資によって赤字が続いている」と判断される可能性が高い。
つまり、赤字だからといって法人カードに落ちるわけではない。
この他にも会社として、あるいは経営者がどのようなクレヒス※を積み上げているかも重視される。
※クレジット・ヒストリー(信用取引履歴)の略。融資・返済、クレジットカードの利用状況などの情報はクレヒスとして信用情報機関に管理されており、返済・支払いなどを滞りなく行っていると良質なクレヒスがあるとして金融機関からの信用を得やすい。
法人カードの申し込みに必要な書類
法人カードの申し込みに必要な書類は、「経営者の本人確認書類」と「法人関連の書類」がある。
経営者の本人確認書類は、経営者の返済能力やクレヒスをチェックするために必要な書類だ。
一方で、法人関連の書類は法人が継続的・安定的な経営をしているかどうかをチェックするために欠かせない。
一般的に必要とされる書類とは、登記簿謄本と印鑑証明書の2つだ。この他、決算書の提出を求められるケースもある。
ほとんどの場合は「6ヶ月以内に発行されたもの」と条件が付けられるので、法人カードへの申し込みを検討している場合は、事前に発行しておくといいだろう。
ちなみに、「三井住友カード ビジネスオーナーズ」のように、審査を行うにあたって法人関連の書類を必要としない法人カードもある。
法人カードの審査通過のポイント
法人カードの審査で重視されるのは、前述のとおり「会社または個人事業が継続的・安定的な経営を営んでいるか」だ。
したがって、法人カードの審査通過を確実なものにしたいなら、「設立・開業3年以上」「2期以上連続の黒字」という2つの条件を満たしているタイミングで法人カードに申し込むといいだろう。
一方で、これら2つの条件を満たしていない会社や個人事業主の場合は、「審査に通りやすいと言われている法人カード」を選ぶのが大きなポイントだ。
たとえば「セゾン・コバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」は、申し込み資格が「高校生を除く個人事業主、フリーランス、法人」となっている。条件が厳しくないため、他の法人カードに比べて審査に通りやすい可能性がある。
この他にも、年会費無料で発行できる法人カードや、利用限度額の低い法人カードも審査に通りやすい可能性があるので、審査通過に不安がある場合はそうした法人カードを選ぼう。
新設の会社・個人事業主の審査について
新設・開業から3年未満の会社や個人事業主については、3年以上経営している会社や個人事業主に比べて社会的信用が低いケースが多い。
しかし、必ずしも法人カードを発行できないわけではなく、条件を満たしカード選びを慎重に行えば発行される可能性は高い。
審査通過のポイントとして、以下の2点が重要になるため覚えておいてほしい。
- 法人・個人事業主用の口座を持っている
- 固定電話回線を引いている
法人・個人事業主用の銀行口座は、個人向けの銀行口座とは審査基準が異なる。
そのため、法人・個人事業主用の銀行口座を持っている法人や個人事業主の場合、一定の信用力を証明できるのだ。
おすすめの法人カードを参考にして自分に適した法人カードを発行しよう!
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