- 1,000万円の運用におすすめの方法が知りたい
- 1,000万円を投資で効率的に増やしたい
- 初心者でも取り組める運用法や投資のコツが知りたい
資産1,000万円ある人は、資産運用を始めるのがおすすめだ。
ただし、なんとなく資産運用を始めたとしても、思ったように利益を得られなかったり、自分のリスク許容度に合わない商品に投資したりしてしまう可能性がある。
老後に向けて安定的に資産運用を続けるためには、さまざまな運用方法の特徴を知って、自分に適した運用計画を立てることが重要だ。
本記事では、1,000万円の資産運用方法について、おすすめの運用方法や資産運用シミュレーション、運用を行う際のポイントなどを詳しく解説する。

1,000万円あったら資産運用を始めよう
1,000万円程度のまとまった資産があって、現時点で資産運用をしていない場合は、なるべく早く資産運用を始めるのがおすすめだ。
低金利状態が続いている日本では、銀行の普通預金や定期預金にお金を預けていてもなかなかお金が増えていかない。
一方、老後の年金や退職金は今後減少してしまうことも危ぶまれており、自分で老後資金を蓄える重要性がどんどん増している。
現状で1,000万円という余裕資金があったとしても、運用せずにそのままにしておくと、インフレによってどんどんお金の価値が相対的に下落していく可能性もある。
資産運用を始めることで、インフレに負けずに資産を増やしていき、将来必要となるお金を十分に確保しやすくなるはずだ。
1,000万円でできる運用法7選

1,000万円で運用を始める場合、投資先の選択肢はさまざまだ。
ここでは投資先として考えられる以下の7つの運用方法について、特徴やメリット・デメリット、運用する際のポイントを詳しく解説していく。
- 株式投資
- 投資信託
- 債券投資
- 不動産投資
- REIT
- ロボアドバイザー
- ファンドラップ
株式投資
株式とは、企業が資金到達のために発行する証券のことだ。
投資家は株式を購入して、値上がり益や配当、株主優待などを受け取ることができる。
株式投資のメリット・デメリットは下記の通りだ。
メリット | デメリット |
---|---|
大きな値上がり益を得られる可能性がある 保有期間中に配当や株主優待といったインカムゲインを受け取れる NISAの成長投資枠を活用できる | 企業業績や経済状況などの影響を受けて株価が変動するリスクがある 個別企業の分析や銘柄選定に手間と時間がかかる 企業が倒産すると株式の価値がなくなる可能性がある |
株式は運用商品の中でもハイリスク・ハイリターンな性質の金融商品で、大きな値上がりを期待できる一方で、大きな損失が発生するリスクもある。
初心者のうちは、特定の銘柄に集中して投資を行うのではなく、複数の銘柄に分散して投資を行うのがおすすめだ。
銘柄選定や業績の分析に手間や時間がかかりやすいという点にも注意が必要だが、しっかりと勉強しながら投資を行うことで、知識やスキルを身につけやすいだろう。
投資信託
投資信託は、投資家から集めたお金を一つにまとめて、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などの運用商品で運用する金融商品だ。
投資によって得られた成果は投資家に分配されるため、特に手間をかけずに運用できるという特徴がある。
メリット | デメリット |
---|---|
数百円といった少額から手軽に分散投資ができる 運用のプロであるファンドマネージャーに銘柄選定・管理を任せられる NISAやiDeCoで運用できる | 運用期間中に手数料や費用がかかる 相場の状況や運用状況によっては損失が生じる可能性がある |
投資信託の最大のメリットは、少額から複数の銘柄・資産にまとめて分散投資ができるという点だ。
ただし、元本が保証される金融商品ではないため、相場の状況や運用状況によっては損失が発生する場合もある。
投資信託の中でも、どのような地域・資産を投資対象としているかによってリスク・リターンが変わってくるため、購入の際はパンフレットや目論見書などでしっかりと確認するのが重要だ。
NISAやiDeCoといった非課税制度とも相性が良く、長期的な運用にも適している投資商品だ。
債券投資
債券は、国や地方自治体、企業などが資金調達のために発行する借用証書のようなものだ。
あらかじめ満期や利率が決められているため、運用計画を立てやすいという特徴がある。
メリット | デメリット |
---|---|
満期になったら元本を受け取れる 運用期間中は定期的に利息であるインカムゲインを受け取れる 運用期間が決まっているため運用計画を立てやすい | 発行体が倒産・破綻すると利息や償還金の支払いが滞ったり元本が毀損したりする可能性がある 満期までに途中売却を行うと元本割れのリスクがある |
債券は運用商品の中では、比較的ローリスク・ローリターンな商品だ。
定期預金と似た仕組みであるため、初心者にも理解しやすいのが特徴的だ。
格付や財務状況などに注意して銘柄を選べば、資産を安全に守りながら安定的に利息を得られるだろう。
ただし、外貨建てで発行される債券の場合は、為替リスクが存在する点に注意しよう。
不動産投資
不動産投資は、アパートやマンションなどを購入して物件を貸し出すことで、賃料収入を定期的に得る投資方法だ。
不動産価格が上昇すれば、売却することでキャピタルゲインも狙える。
メリット | デメリット |
---|---|
定期的に家賃収入を得られる 物件が値上がりすれば売却益が期待できる | 空室リスクや災害リスクがある 物件の管理や修繕にお金がかかる 物件購入時にある程度まとまった資金が必要 |
不動産投資は、うまくいけば10%近くの利回りも期待できる投資方法だ。
ただし、実物の不動産を購入する場合、購入時にまとまった資金が必要となる点や、定期的に物件の修繕や管理に手間やお金がかかる点に注意が必要だ。
また、せっかく物件を購入しても借り手がいない場合は賃料収入が入らずに赤字となってしまう。
REIT
REITは、マンションやオフィスビル、商業施設などの不動産を対象とする投資信託で、投資信託を通じて間接的に不動産に投資できる金融商品だ。
個人では購入しにくい大型物件にも少額から投資が可能で、物件の管理等に手間がかからないというメリットがある。
メリット | デメリット |
---|---|
少額から不動産投資が可能 運用会社に不動産の管理・運用を任せられる 定期的にインカムゲインとして分配金を受け取れる | 空室リスクや災害リスクがある 分配金が減額になるリスクがある 投資法人の倒産リスクがある |
不動産価格は、株式や債券とは異なる値動きをしやすいため、分散投資の一環としてREITを購入するのがおすすめだ。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、いくつかの質問に回答すると、一人一人に合わせたリスク許容度に基づいてポートフォリオを提案してくれる投資サービスだ。
元々アメリカで誕生したサービスで、近年日本でも広がり始めている。
メリット | デメリット |
---|---|
投資の知識や経験がなくても資産運用を始めやすい リバランスのタイミングを逃さない 少額からでも始められる | 運用状況によっては元本割れのリスクがある 専属の担当者はつかない 自分で運用するよりも手数料等が割高 |
AIが自分に適したポートフォリオを提案してくれるため、どのようにポートフォリオを組むべきかわからないという方や、リバランスについてアドバイスが欲しいという方に適している。
ただし、自分で運用する場合に比べて手数料や管理費用が割高になりやすい点には注意が必要だ。
ファンドラップ
ファンドラップとは、あらかじめ設定した運用方針に基づいて、投資家の代わりに資産の運用や管理を行う投資サービスだ。
投資家は、最初に運用方針や運用金額などを決めたら、あとは投資のプロに資産運用を任せるだけとなる。
メリット | デメリット |
---|---|
資産運用のプロに運用を一任できる 投資家自身で資産配分を決められる | 少額投資には適していない 運用コストや手数料が割高になりやすい |
定期的なポートフォリオの見直しやリバランスなどをプロに任せられるため、仕事が忙しい方や運用になかなか時間を割けないという方に適しているだろう。
1,000万円を投資すると資産はどのくらい増える?運用シミュレーション

1,000万円を運用すると、具体的にどのくらい資産が増えるのか、なかなかイメージがつかないという方もいるだろう。
ここでは1,000万円をさまざまな利回りで運用した場合に、10年・20年・30年の運用期間でそれぞれどのくらい資産が増えるかをシミュレーションしていく。
利回り0.1%での運用シミュレーション
2025年1月現在、メガバンクや大手ネット銀行の普通預金金利は0.1%程度に設定されている。
仮に、年0.1%の金利がつく銀行預金にお金を預けておいた場合、どのようにお金が増えていくのか確認していこう。
運用期間 | 将来の運用資産額 |
---|---|
10年 | 10,100,451円 |
20年 | 10,201,911円 |
30年 | 10,304,391円 |
上記の通り、年0.1%という利回りでは長期間運用を継続したとしても、それほどお金が増えていかない。
30年間運用を継続しても、増えた金額は30万円程度にとどまってしまう。
これでは将来に向けて効率よく資産を貯められるとは言えないだろう。
利回り1%での運用シミュレーション
利回り1%で運用した場合、各運用期間における将来の運用資産額シミュレーションは下記の通りだ。
運用期間 | 将来の運用資産額 |
---|---|
10年 | 11,046,221円 |
20年 | 12,201,900 |
30年 | 13,478,489円 |
利回り1%で運用を行った場合、10年では100万円程度、20年では200万円強、30年では350万円程度の運用益が見込める。
年1%の運用利回りは、債券および債券を投資対象とする投資信託などで狙えるだろう。
0.1%の運用と比較すると大きなリターンに思えるが、これではインフレ目標2%を下回っているため、物価の上がり幅に資産の増え方が負けてしまう可能性がある。
利回り3%での運用シミュレーション
利回り3%で運用した場合のシミュレーションは下記の通りだ。
運用期間 | 将来の運用資産額 |
---|---|
10年 | 13,439,164円 |
20年 | 18,061,112円 |
30年 | 24,272,625円 |
利回り3%で運用するためには、バランス型投資信託や配当利回りの高い株式、不動産投資、REIT、外貨建債券などの投資商品が考えられる。
利回り3%を狙うのはそれほど難しくないが、いずれも元本保証ではないため、元本リスクがある点に注意が必要だ。
利回り5%での運用シミュレーション
利回り5%で運用した場合のシミュレーションは下記の通りだ。
運用期間 | 将来の運用資産額 |
---|---|
10年 | 16,288,946円 |
20年 | 26,532,977円 |
30年 | 43,219,424円 |
利回り5%を安定的に狙うためには、株式型の投資信託や不動産投資、REITといった投資商品での運用を検討する必要がある。
株式の配当利回りや債券から得られる利息で年5%を達成するのは難しいだろう。
年5%で運用する場合、3%や1%で運用する場合に比べると投資リスクが高まりやすいため、さまざまな投資対象に分散投資を行ったり、長期的な目線でコツコツ投資を継続したりすることが重要だ。
利回り7%での運用シミュレーション
利回り7%で運用した場合のシミュレーションは下記の通りだ。
運用期間 | 将来の運用資産額 |
---|---|
10年 | 19,671,514円 |
20年 | 38,696,845円 |
30年 | 76,122,550円 |
年7%の利回りで運用した場合は、10年間で資産が約2倍、30年間では約7.6倍となる。
ただし、利回り7%を安定的に確保するのは、必ずしも簡単ではない。
株式型の投資信託や不動産投資の中でも、安定したリターンが得られる銘柄に絞って投資する必要があるだろう。
過去の運用パフォーマンスや運用方針、現在の組み入れ銘柄などをしっかりとチェックして、納得して投資できる銘柄を選ぼう。
また、過去の運用パフォーマンスが7%を超えていたとしても、将来にわたって同じ利回りが約束されているというものではない。
高いリターンを求める場合は、相応のリスクがあることも理解しておくことが重要だ。
1,000万円を運用するなら非課税制度も活用するべき

1,000万円を効率よく運用するためには、NISAとiDeCoの2つの非課税制度も活用するのがおすすめだ。
ここでは、新NISAとiDeCoのそれぞれ概要、メリット・デメリットについて簡単に解説し、具体的にどのように活用すれば良いかを紹介していく。
新NISA
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
対象年齢 | 18歳以上 | |
非課税期間 | 無期限 | |
運用商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託(金融庁の基準を満たした投資信託に限定) | 上場株式・投資信託など※整理・監理銘柄および信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外 |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
買付方法 | 積立投資のみ | 積立投資・スポット投資 |
売却可能時期 | いつでも可能 |
NISAの最大のメリットは、投資から得られる配当や分配金、値上がり益などを非課税で受け取れるという点だ。
本来支払う必要のある約2割の税金分を節約できるため、効率よく資産を増やしていきやすい。
2024年から始まった新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能となった。
つみたて投資枠では年120万円、成長投資枠では年240万円までの投資ができるため、合計では年360万円分の投資を行える。
1,000万円をまとめてすぐに使い切ることは難しいが、複数年に分けて投資を行うことで、リスク分散も図れるだろう。
非課税期間は無期限となっているため、なるべく長期的に運用を継続するのがおすすめだ。
全世界の株式にまんべんなく投資ができる「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や米国を代表する株式に分散して投資ができる「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などを活用すると、運用コストを抑えつつ長期的に運用を継続しやすいだろう。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分で拠出した掛金を自分で運用して、将来の生活に備える私的年金制度のことだ。
掛金は原則65歳まで積み立てることができ、受け取りは原則60歳以降に可能となっている。
iDeCoを活用するメリットは、「積立時」「運用時」「受取時」のそれぞれで税負担を軽くできる節税メリットがある点だ。
掛金の積立時には掛金が全額所得控除の対象となり、所得税や住民税を軽減できる。
また、掛金の運用時には運用益が非課税となるため、資産を効率よく増やしていきやすい。
資金の受取時は退職所得控除または公的年金等控除が適用されるため、一定額までは非課税で受け取れる。
将来の年金が不足するのではないかと心配な方や、退職金や年金にプラスして老後資金を蓄えたいという方に適した制度だ。
拠出限度額や運用商品は、職業や運用機関によって異なる点に注意が必要だ。
新NISAとiDeCoの使い分けのコツ
新NISAとiDeCoのどちらを利用すべきか迷う方は、両者の制度の違いに着目してみよう。
特に注目すべきは、「非課税期間」「資金の自由度」「税制優遇の手厚さ」の3点だ。
新NISAの場合、生涯にわたって運用益が非課税となるため、老後も継続して運用を続けやすい。
対して、iDeCoは60歳から75歳までの間に受け取りを開始する必要があり、運用期間が有限となっている点に注意が必要だ。
また、NISAの資産はいつでも引き出して使えるが、iDeCoの運用資産は原則60歳まで引き出せない。
税制優遇の手厚さという点では、iDeCoの方が優れている。NISAと同様に運用益が非課税になるのに加えて、掛金分の所得控除や受け取り時の控除が適用されるため、税金をなるべく抑えたいという方に適している。
それぞれの制度に適していると考えられる人の特徴を下記にまとめた。
NISAが向いている人 | iDeCoが向いている人 |
---|---|
資金を一括で投資したい人 さまざまな金融商品の中から投資先を選びたい人 運用途中に資金を引き出す可能性のある人 | 元本確保型の商品で運用したい人 所得税や住民税などの税金の負担を軽減したい人 老後資金の不足に備えたい人 |
もちろん、NISAとiDeCoを併用することも可能だ。
それぞれの制度の特徴を見極めて、どちらの制度にどのくらいお金を回すかを決めていこう。
老後資金として確保したい分はiDeCo、趣味に使うお金として積極的に運用する分はNISA、といったようにお金の使い方によって利用する制度を使い分けることで、より効果的な資産運用を行えるだろう。
1,000万円を運用する時の6つの注意点

1,000万円を運用する際は、以下の6つの点に注意しよう。
- 資産運用の目的や期間を設定する
- 生活防衛資金を確保する
- 分散投資を実践する
- 長期目線で運用する
- 投資のリスクを理解して管理を徹底する
- 市場の動きや経済指標が投資成果に与える影響を理解する
資産運用の目的や期間を設定する
まずは、運用を始める前に資産運用の目的や期間を明確にすることが重要だ。
「老後資金の確保のため」「子どもの教育資金のため」「趣味に充てる余剰資金のため」など、資産運用を行う目的は人によって異なる。
老後資金を目的として運用するのであれば、定年退職の時期や年金受給開始時までが当面の運用期間となる。
一方、子どもの教育資金を確保する目的で運用するのであれば、子どもの進学や進級に合わせて資金を確保する必要がある。
投資目的によって運用できる期間が変わってくるため、適した運用商品もそれによって異なる。
さらに、どんな目的のために運用するかによって、許容できるリスクや必要なリターンも変わってくる。
ある程度はリスクを許容できるのか、少しもリスクを許容できないのか、リスクをとって積極的にリターンを狙うのか、などリスク・リターンに注目して運用商品を選ぶことも大事だ。
このように、投資目的から運用期間、リスク・リターンを逆算することで、計画的に運用を始めやすくなるだろう。
生活防衛資金を確保する
1,000万円というお金で運用を始める場合も、生活防衛資金はきちんと確保しておこう。
生活防衛資金とは、ケガや病気によって働けなくなった場合や、災害などによってそれまで通りの暮らしを維持できなくなった場合に備えて確保しておくお金のことだ。
生活防衛資金まで運用に回してしまうと、いざというときに使えるお金がなくなって運用を途中で辞めざるを得なくなったり、日々の暮らしを満足に送れなくなったりするかもしれない。
資産運用を始める際は、現在の生活を維持するために必要なお金は現預金として確保しつつ、それ以外の余剰資金を運用に回すように心がけよう。
生活防衛資金として必要な金額は人によって異なるが、一人暮らしの場合は毎月の生活費の3カ月〜6カ月分程度、家族がいる場合は6カ月〜1年分程度の金額を目安にすると良いだろう。
分散投資を実践する
1,000万円で投資を始める際は、一つの商品や銘柄にまとめて投資をするのではなく、分散投資を意識しよう。
分散投資とは、投資する資産や地域、業種などを複数に分けて投資する方法だ。
仮に、資産をまとめて一つの銘柄に投資した場合、その銘柄が暴落するなどしたら自分の資産が大幅に目減りしてしまう。
投資の格言で「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉がある通り、資産(=卵)を複数の投資先(=カゴ)に分けて保有しておくことで、一つの資産の価格が下落しても他の資産は守られる。
分散投資の効果を最大限に活かすためには、異なる値動きのするものを組み合わせて保有することが効果的だ。
加えて、投資タイミングを分散することでもリスクを軽減する効果を得られる。
一括で投資するのではなく、毎月など定期的に積み立てていくことで、購入価格を平準化しやすくなるのだ。
長期目線で運用する
分散投資と合わせて実践したいのが、長期投資だ。
投資においては、投資期間が長いほど資産が増えやすくなる。
これは、運用によって得られた利益を元本に組み入れて再度運用する「複利」効果によるものだ。
利益を元本に組み入れて運用を継続することで、資産が雪だるま式に増えていくことが期待できる。
分散投資で価格変動のリスクを抑えつつ、長期投資でじっくりと資産を育てていくことで、資産を効率よく増やしていきやすいだろう。
また、長期的な運用を意識することで、日々の値動きに一喜一憂しにくくなることもメリットだ。
多少資産価格が上がったとしても焦らずに、長い目で見て運用を継続することで、結果的に資産を大きく育てていける。
投資のリスク管理を徹底する
投資には必ずリスクがつきものだ。以下のようなリスクを踏まえて、上手にリスク量をコントロールすることで長く投資を続けられるだろう。
リスクの種類 | 概要 |
---|---|
信用リスク(デフォルトリスク) | 株式や債券の発行体が経営不振・財政難などの理由で倒産したり、元本や利息の支払いが遅れたりするリスク |
流動性リスク | 株式や債券などの金融商品の需給が悪化することで、買いたいときに買えない、売りたい時に売れないリスク |
金利変動リスク | 金利の変動によって債券価格等が変動するリスク |
為替変動リスク | 為替相場の変動によって、外貨建資産の価値が変動するリスク |
カントリーリスク | 特定の国や地域における政治・社会情勢・経済などの変化によって、金融商品の価値が変動するリスク |
上記のようなリスクが原因となって金融商品の価格が変動するリスクを「価格変動リスク」と呼ぶ。
どのような金融商品にどんなリスクがあるかを知ることで、値動きを予測したり、保有額を調整したりできるようになるだろう。
市場の動きや経済指標が投資成果に与える影響を理解する
投資を始める前も始めた後も、市場の動きや経済環境の変動にはしっかりと注意が必要だ。
金融商品の価格は政治や経済などさまざまな要因で変動するため、どのような要素が保有している商品の価格に影響を及ぼすかを把握した上で、日々の情報収集に努めよう。
テレビや新聞といったニュースメディアから情報を得るという方法の他、証券会社が提供するアプリやコラム、YouTubeなどの媒体からも最新ニュースを取得できる。
ただし、SNSなどには真偽が不確かな情報も多数含まれているため、どの情報を取捨選択するかも重要となってくるだろう。
1,000万円の運用で効率的に資産を増やすなら「資産運用ナビ」で専門家に相談しよう

ここまで、1,000万円での運用方法や運用の際の注意点などを解説してきたが、「自分に適した金融商品がどんなものが判断できない」「ポートフォリオの見直しを定期的に行う自信がない」など、不安に感じている方も少なくないだろう。
結論から言うと、1,000万円での資産運用を始める場合は、資産運用の専門家に相談しながら進めていくのがおすすめだ。
ここでは、資産運用を専門家に相談すべき理由や、相談先の見つけ方について紹介する。
1,000万円の資産運用は専門家と進めるのがおすすめ
ここまで解説した通り、1,000万円の資産運用方法の選択肢はさまざまで、どの運用方法が適しているかはその人の運用目的やライフスタイルによって異なるため、万人におすすめの運用方法というものは存在しない。
また、資産運用を安定的に継続するためには、常に変動するマーケットや経済・国際情勢の動向について最新の情報をチェックする必要もある。
自分に適した運用計画を立てて、運用開始後に適切に見直しを行っていくのは、初心者にとってはハードルが高いと感じられるだろう。
投資経験者であったとしても、仕事や趣味などが忙しい場合は、投資にそこまで時間を割けないという方も多いはずだ。
だからこそ、資産運用はプロに相談した上で運用計画を立てて、適切にアフターフォローを行ってもらうのがおすすめだ。
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低金利環境が続く日本においては、資産運用は今や欠かせないものとなっている。
1,000万円の資金がある場合、なるべく早く運用を始めることをおすすめする。
本記事では、1,000万円を運用する際の注意点やおすすめの運用方法などを詳しく解説したが、運用ニーズや適したリスク・リターンは人によって異なる。
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1,000万円の資産運用に関するQ&A
