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ETFとは?ETF投資の始め方や注意点も合わせて解説!

この記事で解決できるお悩み
  • ETFのメリットとデメリットを知りたい
  • ETFと投資信託の違いがわからない
  • スタートまでのステップや気をつけるべきポイントを教えてほしい

ETFは上場株式と投資信託の両方の特徴を兼ね備えた金融商品であり、資産運用初心者でも取り組みやすい手法だ。

始め方や注意点を正しく理解し、自身のポートフォリオに組み込んでいくと良いだろう。

本記事では、ETFの基本的な特徴や投資を行う手順、注意すべきポイントについて解説する。

投資の相談先である「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」についても紹介していくので、ぜひ本記事を参考に効果的なETF投資を実践しよう。

目次

ETFとは

初心者でも始めやすい仕組みのETFだが、そもそもどういった特徴を持つ商品なのだろうか。

ここでは、ETFの基本的な特徴やメリット・デメリット、投資信託との違いについて解説していく。

ETFの概要

ETFは上場投資信託のことだ。名前の通り、上場している投資信託のことを指す。

市場でやり取りされるので常に購入できるという上場株式の特徴と、複数の銘柄を組み合わせてリスクを分散させた運用をしているという投資信託の特徴を持ち合わせている。

ETFのメリット・デメリット

ETFのメリットとして以下の4点が挙げられる。

ETFのメリット
  • 投資先を分散できる
  • 少額からでも投資できる
  • リアルタイムで取引できる
  • 投資信託よりも手数料が安いものが多い

ETFは複数の株式や債券に分散投資を行う商品であるため、ひとつの銘柄を購入するだけで分散効果が得られる。

数万円程度の資金でも投資を始められるため、少額で分散投資を実践できる点が大きなメリットだ。

また、金融商品取引所に上場しているため、上場株式のようにリアルタイムでの取引を行える。

価格変動を見て売買のタイミングを見極めることはもちろん、注文価格を指定する「指値注文」を行えることもETFの魅力だ。

そして、ETFは投資信託と同様に保有期間中のコストとして「信託報酬」が発生する。

しかし投資信託に比べると信託報酬を安く設定しているケースが多いため、コストを抑えた運用を実践できる点もメリットとして挙げられる。

ETFのデメリットは以下の2点だ。

  • 分配金の自動再投資ができない
  • 自動積立設定ができない銘柄が多い

ETF・投資信託はともに収益を投資家に分配する仕組みとして「分配金」が支払われる商品が多い。

投資信託の場合は分配金を自動で再投資できる場合が多い一方、ETFには再投資の仕組みがない。

再投資を希望する場合に自分で取り組む必要がある点はデメリットと言えるだろう。

また、ETFは「1単元の価格×購入口数」で取引を行う仕組みであるため、毎月一定額を買い続ける「自動積立設定」による投資ができないケースが多い。

株式累積投資(るいとう)であれば毎月一定額の購入も可能であるが、対応している証券会社が少ない点がデメリットだ。

投資信託との違い

ファンドに資金を預けて運用を任せ、その収益を分配してもらうという意味ではETF・投資信託は同じ仕組みだが、以下の2点が大きく異なる。

  • 信託報酬
  • 取引の即時性

前述の通り、ETFは投資信託と比べても信託報酬が安い。

その理由として「販売会社への報酬支払いがない」という点が挙げられる。

投資信託は、投資家から集めた信託報酬を「運用会社」「販売会社」「受託会社」に分けている。

一方のETFは、信託報酬を「運用会社」「受託会社」に分けており、販売会社への支払いがない。

その分、運用期間中に発生する信託報酬を安く設定できるのだ。

また、ETFは金融商品取引所に上場しているため、リアルタイムで価格を見ながら売買を行える。

しかし投資信託の場合、1日1回決定する「基準価額」をもとに売買され、リアルタイムでの取引は行えない。

そして基準価額は投資信託の購入が締め切られた後に公表される「ブラインド方式」が採用されているため、購入時点では詳細な基準価額を知ることができない。

価格を見ながら投資を行える点はETFの大きな強みと言えるだろう。

低コストでかつリアルタイムでの取引を行える点が、投資信託と比較した際のETFのメリットだ。

投資経験が少ない人にもおすすめの商品となっているため、ぜひ活用してみよう。

ETF投資スタートまでの5ステップ

ETF投資スタートまでのステップは、株式や投資信託のようなほかの金融商品とそれほど変わらない。

ただ、違う点もあるためこの章を参考にして把握して欲しい。

購入するETFを選ぶ

はじめに購入するETFを選ぼう。「口座開設より先に商品を選んでいいのか」と思った方もいるかもしれない。

先に投資するETFを選ぶ理由は、証券会社によって取り扱っている金融商品が違うからだ。

先に口座を開設してから商品選びを始めると、希望する商品を取り扱っていない可能性がある。

もし、希望する商品がなかった場合、もう一度別の口座を開設する必要があり、手間と時間がかかってしまう。

そのため、口座を開設する前に購入するETFを選んでおこう

証券口座を開設する

どのETFを購入するか決まったら、希望のETFを取り扱っている証券会社で口座を開設しよう。

証券口座の開設には本人確認のために、免許証やマイナンバーカードなどの提出が求められる。

また、2016年1月1日以降に証券口座を開設する際は、マイナンバーの提出が必須になった。

そのため、口座を開設する場合はマイナンバーカードを発行しておこう。

もし、マイナンバーカードが手元にない場合は通知カードやマイナンバーが記載された住民票や住民票のコピーでも手続きは可能だ。

ただし、個人番号通知書では手続きができないケースがある。証券会社ごとに規定が異なっているので、必要書類に関しては開設前にホームページを確認して用意しよう。

文面だけでわからない場合は、電話をかけて直接聞いてみるのも1つの選択肢だ。

ETF投資に向いている口座は、手数料の安い楽天証券やSBI証券のようなネット証券だ。

また、マネックス証券ではほかの証券会社では導入されていない「ETF自動積立サービス」があり、自動積立投資をしづらいというETFのデメリットを補完している。

購入口数を選ぶ

口座開設が完了したら、購入する口数を選ぼう。口数とは、ETFの取引単位のことで商品ごとに最小の取引単位が設定されている。

初めての人でも手を出しやすい1口から購入できるものや、10口からや100口からのように取引単位が大きいものもある。

1口あたりいくらというように決められる基準価額が変動し続けているので、投資金額と相談しながら口数を選んでいこう。

購入口数×基準価額=投資金額になる。買付手数料を加えたものが購入に必要な金額だ。

ただ、買付手数料が無料のノーロードと呼ばれる商品もある。

手数料を払わずにETFを購入したい人は、ノーロード型のETFを選ぼう

注文方法を選ぶ

ETFの購入には、指値注文と成行注文の2種類から注文方法を選ぶ必要がある。

指値注文とは

取引を希望する金額を指定して注文が成立するのを待つ方法だ。購入時は、希望の金額よりも低い価格になるまでは注文が成約しない。一方、売却時は希望の金額を上回るまでは成約しない。つまり、自分の希望の価格で取引を行える。パソコンやスマホの画面に張り付いて金額を確認する必要がないというメリットはあるが、価格の動き方によっては売買が成立しないというデメリットもある。

成行注文とは

銘柄と口数を選んだらすぐに取引が成立する方法だ。確実に購入したい時は成行注文をすべきである。ただし、ETFは常に価格変動を繰り返しており、購入時に高騰し高値掴みをしてしまう可能性がある。

決済する通貨を選ぶ

外国株のETFを購入する場合は、円建てか外貨建てか選ぶ必要がある。

円建ては日本円で購入し売却時の支払いも円でおこなわれるので手間はかからないが、その分為替手数料がかかってしまう。

一方、外貨建ては外貨で購入し売却時も外貨で受け取る。外貨建てで主に使われている通貨は、ドルやユーロだ。

また、外国株のETFを購入する場合はETFの価格だけではなく為替相場も投資結果に影響を与える。

リスクが大きい金融商品だと認識しておこう

例えば「1ドル=150円」のタイミングで米ドル建てのETFを10,000ドル分購入したと仮定しよう。

購入時の日本円での評価額は「10,000ドル×150円=150万円」となる。

仮に、ETFが米ドル基準で10,500ドルまで値上がりし、為替相場が円安になって「1ドル=140円」となった場合、その時点の日本円での評価額は「10,500ドル×140円=147万円」となる。

ETF自体は値上がりをしていても、円安によって損失を抱える可能性があるのだ。

特定の通貨建てのETFばかりを保有していると、為替相場の影響を強く受けてしまう。

複数の通貨のETFに投資を行い、為替相場変動のリスクを分散する戦略を心掛けよう。

気を付けて!ETF投資の注意点

ETF投資をするうえで気をつけるポイントがいくつかある。

ここでは、ETF投資で注意してほしいポイントを紹介していく。

分配金の再投資は自動でされない

ETFは、配当金のようなかたちで分配金が支払われる。

分配金の使い道は投資家自身で自由に決めて良いのだが、投資効率を上げるためには分配金再投資が最も効果的だ。

分配金を投資元本に上乗せして運用額を増やす方法だ。複利効果で分配金を受け取るたびに運用利回りが良くなっていく。

投資効率を上げるために有効な分配金再投資だが、投資信託では分配金再投資を自動でできるのに対して、ETFは自動で分配金再投資ができない。

そのため、分配金を受け取ったら自分で入金して投資元本に加える必要がある。

分配金を再投資して投資効率を高めたい人にはデメリットだ。

しかし、分配金を受け取ったら自分へのご褒美や大切な人へのプレゼントに使いたいという人にはメリットだと言えるだろう。

NISAやiDeCoのような税制優遇制度の利用が限られる

ETFはiDeCo(個人型確定拠出年金)の対象となっていない。税制優遇を受けられるiDeCoを活用して老後の資金準備をしたいと検討している方は、ETFが利用できないことを頭に入れておこう。

一方、2024年からスタートした新NISAではETFへの投資が可能だ。新NISAは「つみたて投資枠」「成長投資枠」という2つの非課税投資枠が与えられ、枠内で投資した商品の利益が非課税となる制度である。

成長投資枠では一定の要件を設けられているものの、多くのETFが購入可能となっている。

しかし注意が必要なのは「つみたて投資枠」の方であり、金融庁が定める基準を満たしたETFしか投資ができない。

2024年5月現在、ネット証券大手のSBI証券でもつみたて投資枠のETFは取り扱っていない状況だ。

NISAやiDeCoといった税制優遇制度を利用する際、ETFを活用できる場面が限られてしまう点は注意が必要だ。

自動積立ができない可能性が高い

ほとんどの証券会社でETFの自動積立サービスは導入されていないため、投資信託のように毎月定額を自動でコツコツ買い付けることができない。そのため、毎月自分で購入する必要がある。

忘れる可能性があることに加えて、価格の変動を購入時に嫌でも見てしまうので暴落時に買い増す判断がしづらい。

しかし、投資のセオリーである長期投資では暴落時こそ買い場である。暴落時に狼狽売りせずに淡々と買い増せるかが大きく投資結果を左右する。

積立設定であれば何もしなくても購入し続けるので、淡々と投資を続けやすい。

ただし、マネックス証券では自動積立サービスが導入されている

どうしてもETFを自動積立で購入したい人はマネックス証券の口座を開設しよう。

生活資金に手を出さない

余剰資金で金融商品を購入するのは投資の鉄則だ。生活資金を残して余ったお金で投資をしよう。

外国株のETFを購入する場合、日本円ではなく外貨を取り扱うことになる。

外国株のETFは基準価額の値動きだけではなく為替相場の影響も受けるため、資産価値が変動しやすい。基準価額の下落と円高タイミングが重なると、資産価値は大きく目減りする。

その際、生活資金を投資に回していると生活が立ち行かなくなってしまう。

大きな利益を狙って生活資金までETFの購入に回すのはやめておこう。

一般的に投資を行う際は「生活費の半年分〜1年分」を預貯金等で確保し、残った余剰資金を投資に回すべきと言われている。ケガや病気で収入が途絶えたときなど、緊急事態に備えた資金は確保しておく必要がある。

「当面の生活費」「緊急用資金」と「投資に回す資金」を分けて管理し、ETF投資を実践しよう。

ETF投資の相談は誰にするべき?

ETF投資の基本的な特徴や始める手順、注意点などを解説してきたが、実際に投資を始めるのであれば専門家に相談することをおすすめする。

投資助言を行う専門家のなかでも、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談が最も効果的だ。

ここでは、ETF投資を専門家に相談すべき理由やIFAに相談するメリット、IFAの探し方について解説していく。

ETF投資を専門家に相談すべき理由

ETF投資にはさまざまな銘柄があり、それぞれリスクやリターンの大きさが異なる。

そのなかからどういった銘柄を選ぶかというのは、個人の運用目的やリスク許容度、資産状況によって違いがある。

自身の状況を踏まえ、最適な投資先銘柄を選ぶ必要があるのだ。

投資助言を行う専門家に相談すれば、ライフプランや資産状況を丁寧にヒアリングしてもらった上で最適な投資先を紹介してもらえる。

運用状況やライフステージの変化に合わせ、保有資産の見直しを助言してもらうことも可能だ

自分に最適な投資先を見つけ出し、効果的な運用を実践するためにも専門家に力を借りると良いだろう。

IFAの役割とメリット

資産運用の専門家のなかでもIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)がおすすめだ。

IFAとは、銀行や証券会社などの金融機関から独立した立場で顧客の資産運用をサポートする専門家である。

顧客から相談を受けて投資プランの策定や商品の提案・仲介などを行い、顧客の資産運用を総合的に支援する役割だ。

IFAに相談するメリットとして以下の2点が挙げられる。

IFAに相談するメリット
  • 中立な立場で投資助言を提供してくれる
  • 長期にわたるサポートを受けられる

IFAは特定の金融機関には所属せず、顧客に対して中立な立場を保っている。

客観性を持った投資助言を提供してくれるため、安心して資産運用を始めることが可能だ。

また、IFAは基本的に転勤や異動がなく、長期にわたって資産運用をサポートしてくれる。

あなたのライフプランに寄り添い、マーケットや資金状況に応じて適切な助言を提供し続けてくれる点も大きな魅力だ。

IFAの探し方

信頼できるIFAをお探しの方は「資産運用ナビ」の利用をおすすめする。

「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるオンラインプラットフォームのことだ。

サービスの利用は非常に簡単で、あなたの希望する条件や資産状況をフォームに入力するだけで良い。

あとはIFAを知り尽くした「資産運用ナビ」があなたにぴったりのアドバイザーを抽出して紹介する。

IFAの紹介料・相談費用は原則無料となっており、初回面談を何人と行っても費用はかからない。

自分と相性の良いIFAをじっくり探せることが特徴だ。

自分に合ったIFAに出会いたい方は「資産運用ナビ」を利用してみてはいかがだろうか。

ETFとは?特徴を正しく理解して運用しよう

ETFは少額から分散投資ができ、リアルタイムで価格を見ながら取引できる投資商品だ。

投資初心者でも取り扱いやすい魅力的な商品である一方、分配金の自動再投資ができないことや税制優遇制度を利用できる場面が限られるといったデメリットもあるため注意が必要となる。

ETFを効果的に運用するためには、投資助言を行う専門家に相談することが大切だ。

特に、IFAは中立な目線から長期にわたる投資助言を得られるため、安心して相談できるだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」では、あなたにぴったりのIFAを無料で紹介するサービスを提供している。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、信頼できる相談先を探してみてはいかがだろうか。

ETFに関するQ&A

ETFと投資信託、個別株式との主な違いは何ですか?

ETFと投資信託の違いとして以下の2点が挙げられる。

  • 信託報酬
  • 取引の即時性

ETFの方が信託報酬は安く、リアルタイムでの取引が行える。

注文価格を指定する「指値注文」も行うことができ、1日1回決まる「基準価額」をもとに取引する投資信託とは購入の仕組みが大きく異なる。

ETFと個別株式の違いとして「分散効果の有無」が挙げられる。

複数の株式・債券で構成されるETFはひとつの銘柄で分散効果が得られる。

個別株式は自分で複数の銘柄を購入しない限り、分散効果は得られない。

NISA口座でETFに投資することはできますか?

新NISA制度における「成長投資枠」では多くのETF銘柄を購入できる。

しかし「つみたて投資枠」の場合は金融庁の基準を満たした一定の銘柄しか購入できず、取引できないケースが多い。

ネット証券大手のSBI証券でも、つみたて投資枠のETF取り扱いはない。

ETF投資に関するアドバイスを受けるためのIFAを選ぶポイントは何ですか?

IFAを選ぶ際、以下の2点を基準にアドバイザーを比較しよう。

  • 経歴・得意分野
  • メインの顧客層

IFAによって得意分野が異なるため、ETF投資を得意とするアドバイザーを見極めることが大切だ。

保険会社や不動産会社出身のIFAより、銀行・証券会社などの金融機関出身のIFAの方が適切な助言を得られるだろう。

また、IFAがメインで抱える顧客の属性をチェックすることも大切だ。

自分と同程度の資産状況の顧客を多く抱えるIFAに相談することで、現在の状況に合った的確な助言を得られるだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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