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ETFのおすすめ銘柄ランキング20選!初心者も参考にしたい選び方や運用手法を徹底解説!

この記事で解決できるお悩み
  • ETFのおすすめ人気ランキングが知りたい
  • ETFの銘柄を選ぶときのポイントが知りたい
  • ETFを活用したおすすめの運用方法が知りたい

ETF(上場投資信託)は、低コストでリスク分散ができることから人気を集めている金融商品だ。

しかしさまざまな銘柄が存在しているため、どのETFに投資すべきか悩んでしまうケースは少なくない。

本記事では、おすすめのETFランキング20選を紹介していく。

ETF選びのポイントやおすすめの投資法、利用したい証券会社なども解説するので、ぜひ本記事を参考にETFへの投資を始めてみよう。

目次

人気のおすすめETFランキング20選!

まず、投資家から人気を集めるおすすめのETFを20種類紹介していく。ここでは、以下の4つの項目に分けてETFの紹介を行う。

  • 国内株式ETF
  • 外国株式ETF
  • 債券ETF
  • その他のETF

自分が投資したいジャンルのETFから最適な銘柄を選定しよう。

国内株式ETF5選

国内の株式で運用されるETFのおすすめ銘柄は以下の5つだ。

国内株式ETF5選
  • NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(1321)
  • iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)
  • NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)
  • iシェアーズJPX日経400 ETF(1364)
  • NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)

それぞれの銘柄について解説していく。

NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(1321)

NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

日経平均トータルリターン・インデックスに連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

日経平均株価に配当を加味した値動きとの連動を目指しており、日本国内の大企業に間接的に分散投資を行える点が本ファンドの魅力だ。

信託報酬は年0.10648%と低水準になっており、コストを抑えた運用を行える点も強みとなっている。

「日本を代表する大企業に投資したい」「コストを抑えて運用したい」という方は本ファンドへの投資を検討してみると良いだろう。

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)

iシェアーズ・コア TOPIX ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用を行うETFだ。

主としてTOPIX(配当込み)の動きと連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

TOPIXは東証プライム市場の上場銘柄や旧東証一部に上場していたスタンダード市場の銘柄が対象となっており、2024年11月末時点では2,130銘柄で構成されている。

日本の大企業に幅広く分散投資を行えるため、比較的リスクを抑えた運用の実現が可能だ。

「日本企業に分散投資をしたい」「低リスクで堅実な運用を行いたい」という方は本ファンドへの投資を推奨する。

NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)

NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

日経平均株価の構成銘柄のうち、予想配当利回りが高い50銘柄で構成される「日経平均高配当株50指数」との連動を目指して運用されるインデックスファンドである。

毎年1月・4月・7月・10月に収益が分配される方針となっており、定期的なインカムゲインを得られる点が魅力のファンドだ。

配当利回りが高い銘柄は株価の動きが落ち着いている傾向にあるため、価格変動のリスクが比較的小さい点も強みである。

「定期的に分配金を受け取りたい」「価格変動のリスクを抑えたい」という方は本ファンドの活用がおすすめだ。

iシェアーズJPX日経400 ETF(1364)

iシェアーズJPX日経400 ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用を行うETFだ。

主としてJPX日経400(配当込み)の動きと連動することを目指す仕組みのインデックスファンドである。

JPX日経400は東京証券取引所の上場株式のうち、ROE(自己資本利益率)や収益の持続性、ガバナンスなどの観点で選定された400銘柄で構成される株価指数だ。

投資家目線で投資対象として魅力が高い企業で構成されており、持続的な価値向上を期待できる企業に投資できる。

「収益性の向上が見込める企業に投資したい」「国内の優良企業に分散投資したい」という方は本ファンドの活用を検討してみよう。

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

日経平均レバレッジ・インデックスの動きと連動することを目指すインデックスファンドである。

日経平均レバレッジ・インデックスは、日経平均株価の騰落率の2倍の騰落率になるように計算される指数だ。

値動きが大きい分だけハイリスクであるが、短期的に大きなリターンを目指せることが特徴となっている。

「短期目線で日経平均株価が上がると予想している」「リスクを取って短期的にハイリターンを得たい」という方は本ファンドへの投資を検討してみると良いだろう。

外国株式ETF5選

外国の株式で運用されるETFのおすすめ銘柄は以下の5つだ。

外国株式ETF5選
  • バンガード・S&P500ETF(VOO)
  • バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
  • バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)
  • SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)
  • NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信(1678)

それぞれの銘柄について解説していく。

バンガード・S&P500ETF(VOO)

バンガード・S&P500ETF(VOO)は、米国大手の運用会社バンガードが運用を行うETFだ。

米国の株価指数S&P500と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

S&P500は経済大国である米国の大企業を中心に構成される株価指数であり、長期にわたって高いパフォーマンスを継続している魅力的な投資先だ。

本ファンドの経費率は0.03%と非常に低い水準となっており、低コストで米国の大企業に分散投資を行えることが特徴となっている。

「米国の経済成長に期待している」「コストを抑えて米国株に分散投資をしたい」という方はVOOの活用を検討してみると良いだろう。

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)もバンガードが運用を行うETFだ。

CRSP米国総合指数と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

本ファンドは米国株式市場全体が投資対象となっており、3,500以上の銘柄に広く分散投資されている。

将来的に大きく株価が上昇する可能性を秘めた中小型株にも投資できる点がS&P500を対象としたVOOとの違いだ。

「米国の中小型株の成長による恩恵を受けたい」「あらゆる規模の企業に分散投資をしたい」という方はVTIへの投資をおすすめする。

バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)

バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)もバンガードが運用を行うETFだ。

FTSEハイディビデンド・イールド指数と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

FTSEハイディビデンド・イールド指数は、米国株式市場において配当利回りが高い400銘柄以上で構成される指数だ。

年4回の決算で支払われる分配金の利回りも比較的高く、安定したインカムゲインを期待できるETFである。

「定期的な分配金を確保したい」「米国高配当銘柄に広く分散投資したい」という方はVYMへの投資がおすすめだ。

SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)

SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)は、ステート・ストリート社が運用を行うETFだ。

S&P500高配当指数と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

S&P500高配当指数は、S&P500指数の採用銘柄のうち配当利回りが高い80銘柄で構成される指数だ。

株主への還元意識が高いと言われる米国企業のなかでも特に配当利回りが高い銘柄に投資を行える点が本ファンドの魅力となっている。

「配当利回りが高い米国株に投資したい」「定期的な分配収入を得たい」という方はSPYDへの投資を検討してみよう。

NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信(1678)

NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

インドを代表する株価指数Nifty50指数と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

インドは人口ボーナス期に突入しており、今後の大きな経済成長が見込まれている。

経済の成長に伴って株価の上昇も期待されており、そのなかで厳選された50銘柄に投資を行えることが本ファンドの魅力だ。

「インドの経済成長に期待している」「インド株式への投資に興味がある」という方は本ファンドへの投資を検討してみると良いだろう。

債券ETF5選

債券で運用されるETFのおすすめ銘柄は以下の5つだ。

債券ETF5選
  • iシェアーズ・コア 日本国債ETF(2561)
  • iシェアーズ・コア 米国債1-3年ETF(2620)
  • 上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)
  • NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2511)
  • NEXT FUNDS 新興国債券(為替ヘッジなし)連動型上場投信(2519)

それぞれの銘柄について解説していく。

iシェアーズ・コア 日本国債ETF(2561)

iシェアーズ・コア 日本国債ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用を行うETFだ。

FTSE日本国債インデックスと連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

日本国債は比較的安定性が高い投資先であるため、リスクをなるべく抑えて運用したい人に向いている。

株式とは異なる値動きをするケースも多く、株価の下落時にクッションとして活用することも可能だ。

「低リスクな運用を実践したい」「株式以外の分散投資先を探している」という方は本ファンドへの投資を検討しよう。

iシェアーズ・コア 米国債1-3年ETF(2620)

iシェアーズ・コア 米国債1-3年ETFもブラックロック・ジャパンが運用を行うETFだ。

FTSE米国債1-3年セレクト・インデックス(国内投信用 円ベース)と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

米国債は信用力が高く、比較的安全性が高い投資先として世界中の投資家から人気を集めている。残存期間が1年以上3年以下の銘柄から構成されており、分散効果が高い点も本ファンドの大きな強みだ。

「ポートフォリオに米国債を組み入れたい」「米国債に分散投資したい」という方は本ファンドの活用を検討してみると良いだろう。

上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)

上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型は、日興アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース)と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

日本を除く海外の国債に広く分散投資できるため、比較的安定したリターンを期待できるファンドだ。

分配金が毎月支払われるため、定期的にインカムゲインを獲得できる点も魅力となっている。

「安定したリターンを目指したい」「分配金を毎月受け取りたい」という方は本ファンドへの投資がおすすめだ。

NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2511)

NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ヘッジ・円ベース)に連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

本ファンドは「上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型」と同様に日本を除く海外の国債に広く分散投資しているが、決算の頻度は年2回となっている。

また為替ヘッジがあるため、為替相場の影響を受けにくい点も大きな特徴だ。

「為替リスクを抑えて外国債券に投資したい」「毎月の分配金は必要ない」という方は本ファンドの活用を検討しよう。

NEXT FUNDS 新興国債券(為替ヘッジなし)連動型上場投信(2519)

NEXT FUNDS 新興国債券(為替ヘッジなし)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用を行うETFだ。

日本円換算したJ.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラスと連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

本ファンドは新興国の公社債に投資を行うため、債券ETFのなかでは比較的リスクが大きいファンドだ。

その分だけ期待できるリターンも大きく、ハイリスク・ハイリターンな投資先となっている。

「新興国債券をポートフォリオに組み入れたい」「リスクを取ってリターンを狙いたい」という方は本ファンドの活用を検討してみよう。

その他のETF5選

株式・債券以外の資産で運用されるETFのおすすめ銘柄は以下の5つだ。

その他のETF5選
  • SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
  • WTI原油価格連動型上場投信(1671)
  • Wisdom Tree 穀物上場投信(1688)
  • 日本ビルファンド投資法人(8951)
  • 野村不動産マスターファンド投資法人(3462)

それぞれの銘柄について解説していく。

SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)

SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)は、ステート・ストリートが運用を行うETFだ。

金現物の値動きと連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

金は一般的に安全性が高い資産と言われているが、現物の金を管理することは容易ではない。

本ファンドであれば金を保有するコストを抑えつつ、安全資産としての金をポートフォリオに組み込める。

「安全性が高い金に投資をしたい」「金現物を管理する手間はかけたくない」という方は本ファンドへの投資を検討すると良いだろう。

WTI原油価格連動型上場投信(1671)

WTI原油価格連動型上場投信は、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用を行うETFだ。

WTI原油先物価格と連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンドである。

原油先物は株式や債券などと異なる値動きの特徴を持つため、ポートフォリオに組み入れることでリスク分散効果が高まる。

本ファンドの活用によって手軽に原油先物に投資を行うことが可能だ。

「原油先物に投資したい」「ポートフォリオのリスク分散効果を高めたい」という方は本ファンドの活用を視野に入れておくと良いだろう。

Wisdom Tree 穀物上場投信(1688)

Wisdom Tree 穀物上場投信は、ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッドが運用を行うETFだ。

Bloomberg Grains Subindexの総合商品指数に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。

組み入れ銘柄は「大豆」「とうもろこし」「小麦」「カンザス小麦」となっており、穀物の価格変動が反映される。

金や原油と同様、株式や債券などの金融資産とは異なる値動きの特徴を持つため、分散投資先として高い魅力を持つのが穀物だ。

「穀物への投資を検討している」「リスク分散先として穀物をポートフォリオに組み入れたい」という方は本ファンドへの投資を推奨する。

日本ビルファンド投資法人(8951)

日本ビルファンド投資法人は、三井不動産を主要スポンサーとするオフィスビル特化型のJ-REITだ。

国内最大のJ-REITであり、時価総額は2025年1月時点で1兆円を超えている。

都心のオフィスビルを主な投資対象としており、2024年10月末時点で保有物件数は67物件、取得価格の累計は約1.4兆円となっている。

2024年11月末時点の稼働率は98.1%と高い水準となっており、安定的な収益を見込める点が魅力のファンドだ。

「REITへの投資に興味がある」「時価総額が大きく安定したREITに投資したい」という方は本ファンドへの投資を検討してみよう。

野村不動産マスターファンド投資法人(3462)

野村不動産マスターファンド投資法人は、野村不動産をスポンサーとする総合型のJ-REITだ。

総合型REITとして国内最大級の規模であり、2025年1月時点で時価総額が約6,500億円となっている。

オフィスや商業施設、物流施設、居住用施設などに幅広く投資しており、2024年12月時点で保有物件数は294物件、取得価格合計は約1.1兆円である。

2024年11月末時点での稼働率は98.7%となっており、安定した収益を見込める点も魅力だ。

「様々な不動産物件に分散投資したい」「安定した収益を目指したい」という方は、本ファンドへの投資を視野に入れておくと良いだろう。

初心者におすすめ!ETFの選び方

ETFは初心者向けの商品が多いことが特徴だが、そもそも投資経験が少ない方はどのように銘柄を選べば良いか分からないというケースも多いだろう。

ここでは、ETFの基本的な特徴やメリットを踏まえ、銘柄選びのポイントについて解説していく。

ETFの基本的な特徴とメリット

そもそもETFとは、証券取引所に上場している投資信託のことを指す。

「日経平均株価」「TOPIX」などの株価指数に連動する運用成果を目指す商品が多く、市場を丸ごと購入するといったイメージの商品である。

ETFの主なメリットは以下の2点だ。

ETFのメリット
  • 少額で分散投資ができる
  • リアルタイムで取引できる

ETFには指数を構成する銘柄がすべて含まれているため、1つの銘柄でも高い分散効果が得られる。

数千円〜数万円程度で購入できるケースが多く、自己資金が少なくても幅広い銘柄に分散投資を行えることが特徴だ。

また、取引所に上場していることから株式と同様にリアルタイムで売買できる。取引時間中に値動きを見ながら発注でき、希望する価格で注文を出すことも可能だ。

通常の投資信託の場合、1日1回決められる「基準価額」で取引しなければならない。

さらに注文時点では基準価額が分からない「ブラインド方式」が採用されているため、価格が安いタイミングを狙った投資が難しい。

リアルタイムの取引で値動きを見ながら投資できる点はETFの強みと言えるだろう。

投資目的に応じたETFの選定方法

投資目的にマッチしたETFを選びたいのであれば、自分自身のリスク許容度を把握することが大切だ。

リスク許容度とは、投資においてどの程度の損失まで許容できるかという度合いのことを指す。

リスク許容度は性格や年齢、投資経験、投資目的によって変化する。

年齢が若ければある程度のリスクは許容できるが、投資経験が少ない場合は多少リスクを抑えることが求められる。

また、投資目的が「20年以上先の老後資金」であればリスクを取った運用が可能となる一方で「2〜3年先の子どもの進学費用」の場合はなるべくリスクを回避したい。

そしてリスク許容度が明確になっていれば、それに応じたリスク・リターンの商品を選択できる。

リスク許容度が高い場合、比較的値動きが大きいETFでリスクを取った運用を行えるだろう。

一方、リスク許容度が低い場合は分散効果が高いETFや値動きが小さい債券ETFなど、安定的な収益を期待できる商品を選ぶべきである。

各ETFの分散度合いや過去の値動きなどをチェックし、自分自身のリスク許容度とマッチしているかどうかを確認して銘柄を選定しよう。

初心者に適したETFの特徴

投資経験が少ない初心者は以下のような特徴を持つ商品を選ぶと良い。

  • 分散効果が高い
  • コストが低い
  • 純資産総額が多い

ETFは1つの銘柄で分散効果が得られるが、分散度合いは商品によって異なる。

世界各国の株式に分散投資できる商品もあれば、特定の国・地域の特定のテーマに特化した商品もあるのだ。

初心者のうちはテーマに特化した商品ではなく、なるべく分散効果が高い商品を選択しよう。

また、ETFには購入・売却時の「売買手数料」や保有期間中にかかる「信託報酬」などのコストがかかる。

売買手数料は証券会社によって異なるため商品選びにおいて重要ではないが、信託報酬は商品ごとに差が生じる。

わずかな差に感じても、保有期間が長くなるほど差は大きく開いていくため、できるだけ信託報酬が安い商品を選ぶことが大切だ。

そして、純資産総額が多い商品を選ぶことも重要なポイントとなる。

純資産総額は投資家から資金が集まっているかどうかを示す指標となり、資金が集まっていないファンドは運用が停止となるリスクがある上に、運用のコストも相対的に高くなりやすい。

各ETFの純資産総額を比較し、なるべく規模が大きい商品を選択しよう。

ETFを利用したおすすめの投資法

ETFを利用して運用を行う際、以下の3つのポイントを抑えて投資を行おう。

  • 長期・分散投資
  • ポートフォリオの構築
  • NISAの活用

それぞれのポイントについて解説していく。

長期・分散投資

まず、ETFの運用は長期・分散投資の実践が重要である。運用期間を長く設定し、投資対象を複数に分散させることでリスクを抑えた運用の実現が可能だ。

ETFは相場の変動によって短期的に価格が変動するため、短期間で運用しようとすると大きな損失を抱える可能性がある。

しかし運用期間が長くなると価格変動が平均化され、比較的安定したリターンを期待できる。

さらに投資で得た利益を再投資することで、利益が新たな利益を生み出す「複利効果」の恩恵を受けられる点も長期投資の魅力だ。

運用期間が長くなるほど雪だるま式にリターンが増えていき、効率良く資産を増やしていける。

また、投資対象を複数に分散させておくと、投資先のひとつが暴落しても資産全体に与える影響を小さく抑えられる。

ETFはすでに複数の株式・債券で運用されているため分散効果は高いが、地域や資産クラスを分散させることでよりリスクを抑えることが可能だ。

長期にわたって分散投資を行い、リスクを抑えた運用で資産を増やしていこう。

ポートフォリオの構築

資産運用を始める際には、ポートフォリオを構築した上での運用がおすすめだ。

ポートフォリオとは、どの金融商品にどの程度の配分比率で投資するかという組み合わせのことを指す。

株式や債券、金、原油などのETFを適切に組み合わせ、自分に合ったポートフォリオで運用を始めよう。

ETFは比較的リスクが小さい金融商品だが、投資対象の資産クラスや地域によってリスク・リターンのバランスは異なる。

比較的リスクが大きい株式ETFの比率が高ければポートフォリオ全体のリスクも高まり、債券や金などのETFの比率が高い場合はポートフォリオ全体のリスクも抑え込める。

運用目的や資産状況、運用期間、リスク許容度を踏まえ、適切なポートフォリオを構築してETFによる運用を実践しよう。

NISAの活用

ETFに投資する際はNISA制度を有効活用しよう。NISAとは株式や投資信託、ETFに投資して得られる利益が非課税となる制度のことだ。

本来、株式や投資信託等で得られる利益には約20%の税金が課される。

仮に50万円の利益が生じた場合、およそ10万円が税金として引かれてしまい、手元に残るのは40万円となる。

しかしNISA制度を利用した場合は一切税金がかからず、50万円の利益をそのまま受け取ることが可能だ。

2024年からスタートした新NISA制度では、年間120万円までの積立投資が非課税となる「つみたて投資枠」と年間240万円までの投資が非課税となる「成長投資枠」の2つが設けられている。

つみたて投資枠でもETFの購入は可能だが、銘柄が限られることを考えると成長投資枠を活用した方が良い。

つみたて投資枠は投資信託の積立に活用し、成長投資枠をETFで埋めるというのもひとつの手だ。

NISA制度を有効活用し、ETFから効率的にリターンを獲得しよう。

ETF投資でおすすめの証券会社5選

ETF投資を始めるのであれば、以下の5つの証券会社がおすすめだ。

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • マネックス証券
  • 松井証券
  • auカブコム証券

それぞれの証券会社の特徴を解説していくので、ぜひ比較して自分に合った証券会社を選ぼう。

楽天証券

楽天証券は、投資初心者から大きな支持を集める大手ネット証券だ。

2024年1〜6月のアンケートでは投資未経験の割合が83.4%となっており、多くの初心者が楽天証券のサポート体制に魅力を感じて口座を開設している。

楽天証券では、楽天ポイントを株式や投資信託、ETFの購入代金に充てることができる。

投信積立の楽天カード決済で楽天ポイントが還元されたり、投資信託の保有残高に応じて楽天ポイントが付与されたりする点も魅力だ。

普段から楽天関連のサービスを利用し、楽天ポイントを貯めている人にとっては非常にメリットが大きい。

「これから投資を始めたい」「楽天関連のサービスをよく利用している」という方は楽天証券の利用がおすすめだ。

SBI証券

SBI証券は、楽天証券と並んで個人投資家から高い人気を集める大手ネット証券である。

SBIグループの証券口座開設数は1,300万口座を突破しており、2024年オリコン顧客満足度調査ではネット証券で第1位となった。

SBI証券では所定の条件を満たすと、国内株式の売買手数料が0円となる手数料体系を設けている。

国内のETFも手数料0円の対象となっているため、コストを抑えてETF投資を行える点が魅力だ。

「人気の証券会社を使いたい」「コストを抑えてETFに投資をしたい」という方はSBI証券の利用を検討してみると良いだろう。

マネックス証券

マネックス証券は、海外ETFに強みを持つ大手ネット証券だ。

米国ETFや中国ETFの商品ラインナップが充実しているため、海外への投資を検討している方に向いている。

また、マネックス証券のNISAでは日本株や米国株、中国株、投資信託などのすべての取引の売買手数料が無料となる。

NISA制度を利用してETF投資を検討している場合、コストを抑えられるマネックス証券は非常に魅力的であると言えるだろう。

「海外ETFに興味がある」「NISAを利用してETFに投資したい」という方はマネックス証券の口座開設を検討してみよう。

松井証券

松井証券は、ユニークなサービスで独自の強みを持つネット証券だ。

ネット証券では珍しく銘柄探しや売買タイミングを相談できる「株の取引相談窓口」が設けられており、無料で専門スタッフに相談を行える。

また、日本株は1日の約定代金合計が50万円以下であれば手数料無料、米国株は最低0米ドルからの取引手数料となっている。

取引コストを抑えて株式やETFに投資できる点も松井証券の強みだ。

「相談しながら取引を始めたい」「コストを抑えてETFに投資したい」という方は松井証券の利用を検討してみよう。

auカブコム証券

auカブコム証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループのネット証券だ。

三菱UFJフィナンシャル・グループ各社の独自レポートなどの豊富な投資情報を無料で閲覧できるため、マーケット情報を確認しながら投資したい方に向いている。

また、auカブコム証券は自動売買ツールが充実しており、他社にはない独自のサービスを展開していることも強みだ。

機械的な売買でETF投資を行える点は大きなメリットと言えるだろう。

「充実したマーケット情報にアクセスしたい」「自動売買ツールを活用したい」という方はauカブコム証券の利用がおすすめだ。

ETFの相談先はどこがおすすめ?

ここまでETF投資について解説してきたが、本記事の内容をすべて押さえて実践に移すことは容易ではない。

専門家に相談を行い、適切な運用戦略でETF投資を始めることをおすすめする。

ここではETF投資における専門家の重要性やおすすめの相談先、アドバイザーを探せるサービス「資産運用ナビ」について解説していく。

ETF投資における専門家の重要性

ETF投資について専門家に相談すべき理由として「最適な投資戦略を提案してもらえる」という点が挙げられる。

自分にぴったりの戦略で効率的に運用を行うためには専門家の力が必要不可欠だ。

本記事でも解説した通り、ETF投資を行う際には自分の運用目的やリスク許容度に合わせてポートフォリオを構築することが重要となる。

しかし投資経験が少ない初心者の方は、運用目的やリスク許容度にマッチしたポートフォリオを構築することは容易ではない。

また、ETFは国内外にさまざまな銘柄が存在し、特徴や運用コストなどが異なっている。数ある銘柄のなかから自分に合ったものを見つけ出すことも難しいだろう。

専門家に相談を行うと、ライフプランや運用目的、リスク許容度をヒアリングした上で適切なポートフォリオを構築してくれる。

具体的な商品選びのアドバイスも受けられるため、安心してETF投資を始めることが可能だ。

自分に合ったポートフォリオ・商品で運用を始めるためにも、投資助言を行う専門家に相談してみよう。

おすすめの相談先

ETF投資の相談先として以下の2つの選択肢が挙げられる。

  • 対面証券
  • IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)

まず、野村證券や大和証券などの対面型の証券会社が相談先の選択肢に入る。

証券会社は自社で株式や投資信託、ETFなどの金融商品を取り扱っており、商品の提案から売買のサポートまでを対応してくれるため利用しやすい。

しかし、自社で取り扱う商品を顧客に紹介する仕組みであるため「会社側が儲かる商品を提案される」といったデメリットもある。

本当に自分に合った商品かどうかを見極めなければならない点に注意が必要だ。

一方のIFAは、金融機関から独立した立場で顧客の資産運用に助言を提供する専門家である。

顧客と証券会社の間で仲介を行う役割となっており、中立性の高い助言を得られることが魅力だ。

IFAは証券会社と提携を行っているため、提案された商品に納得した場合はそのまま売買手続きをサポートしてもらうこともできる。

運用に関する相談から実際の取引までをワンストップで対応してもらえる点もIFAの強みだ。

中立な立場から資産運用のすべてをサポートしてもらえるIFAへの相談を検討してみると良いだろう。

「資産運用ナビ」を活用しよう

信頼できる相談先をお探しの方には「資産運用ナビ」の利用を推奨する。

「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるオンラインプラットフォームのことだ。

IFAとのマッチングは以下の3つのステップで完了する。

  1. 希望条件等をフォームに入力する
  2. 条件を満たすIFAがピックアップされる
  3. 気になるIFAを選んで初回面談の日程を調整する

「資産運用ナビ」ではIFAの詳細なプロフィールを公開しているため、事前に経歴や得意分野、保有資格などをチェックした上で相談先を探せる。

IFAの紹介料や相談費用は無料となっているため、自分と相性の良いIFAをじっくり探せることが特徴だ。

もちろんIFAの紹介は全国47都道府県どこでも対応しており、オンラインでの面談も可能である。

ぜひこの機会に自分にぴったりのIFAを見つけ出し、ETF投資について相談してみると良いだろう。

おすすめのETFで効果的に運用しよう

本記事では、おすすめのETFを投資対象別に紹介した。国内株式や外国株式、債券などの投資対象から自分に合ったETFを選び、効果的に運用していこう。

また、ETFの選び方のポイントや初心者に適したETFの特徴を解説してきた。

自分に合った銘柄で適切なポートフォリオを構築し、NISA制度を活用しながら長期・分散投資を実践していくことが大切だ。

ETFでの運用に悩んだときには投資助言を行う専門家への相談をおすすめする。

特に、中立な立場から投資のすべてをサポートしてくれるIFAへの相談が最適だ。

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おすすめのETFに関するQ&A

ETF投資で最も重要なことは何ですか?

ETF投資においてはリスクの管理が重要なポイントとなる。

リスクとリターンは比例関係にあるため、適切なリターンを得るためにはリスク管理が不可欠だ。

自分自身のリスク許容度を把握した上で、適正なリスク水準を維持して運用しよう。

ETFで継続的に利益を出すおすすめの方法はありますか?

リスクを抑えながら継続して利益を出すためには、分散投資と長期投資の実践が必要となる。

さまざまな特性を持つETFを組み合わせて保有し、長期的にじっくりとリターンを狙いに行く戦略がおすすめだ。

長期投資におすすめなETF銘柄にはどのような特徴がありますか?

以下のような特徴を持つETF銘柄は長期投資に適していると言える。

  • 安定的なリターンを得られる
  • 成長性が期待できる
  • 安定配当が得られる

それぞれ本記事で紹介した銘柄を参考に、自分に合った投資先を選択しよう。

他の投資手法と比較すると、ETFはどのような人におすすめだと言えますか?

個別株や高配当株と比較すると、ETFは「自分で投資先を分散する手間や時間をかけたくない人」におすすめだ。

ETFでも特に指数に連動するインデックスファンドを選択すれば、1本購入するだけで数百銘柄に投資先を分散させられる。

また、投資信託と比較すると、ETFは「流動性の高さを重視したい人」におすすめだ。

投資信託は1日1回営業日にしか取引できないため、購入・売却タイミングともに限られている。

一方で、ETFは株式と同様に市場が開いているタイミングであればいつでも購入・売買ができる。

そのため、投資信託よりもETFの方が流動性が高いと言えるだろう。

なお、以前はETFの方が投資信託よりも手数料が安くてコストパフォーマンスに優れているとされていたが、現在は低コストのインデックスファンドの出現によって差はなくなりつつある。

安定的なリターンを狙うETFと成長性を狙うETFの選び方はどう異なりますか?

安定的なリターンを狙う場合、S&P500やMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスといった指数に連動するインデックスファンドを選ぶことになる。

成長性を狙う場合は、ファンドマネージャーが運用するアクティブファンドを購入することになるだろう。

インデックスファンドの方が信託報酬が低く設定されているうえに、これまでの傾向から見ると運用成績も良い。

そのため、投資初心者がETFで運用を始めるなら、指数に連動するインデックスファンドの方がおすすめだ。

ETFのリスクを評価するおすすめの方法はありますか?

ETFのリスクで特に注意すべきなのは、価格変動リスクと為替リスクである。

価格変動リスクを評価する際は、ETFが公開している運用データからこれまでの値動きを確認しよう。

短期間で大きな価格の上下を繰り返すETFは、価格変動リスクが大きいETFだと判断できる。

また、為替リスクとは円やドルの為替レートによって資産価値が変動する不確実性のことを指す。

外貨建てでETFを保有している場合、円安が進行すると資産価値が増える一方で、円高が進行すると資産は目減りする。

日本のETF以外の購入は基本的に外貨で行われるため、海外ETFを購入する際は為替リスクについても把握しておこう。

ETF投資の利益を最大化するためにおすすめの資産配分はありますか?

ETF投資の利益を最大化するのであれば、ETFの配分をできるだけ大きくすることだ。

預貯金や投資信託、株式を少なめに保有し、ETF投資の保有割合を大きくすることで、ETFの利益は最大になるだろう。

ただし、資産をすべて投資商品の購入に充てると大きな利益を狙える可能性がある一方で、暴落時に資産が目減りするのに耐えきれない恐れがある。

そのため、万が一の場合にも冷静に対応できるように、失っても許せる金額であるリスク許容度の範囲内に留めておこう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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