- 中国ETFの特徴が知りたい
- おすすめの中国ETFが知りたい
- 海外ETFを選ぶポイントが知りたい
「中国ETFの購入を検討しているけど、投資先として魅力的なのかな？」このような疑問や不安をお持ちの方も多いのではないだろうか。
ETFという上場投資信託を活用すれば、さまざまな国や地域に投資できる。
例えば、中国ETFを購入すれば中国の多くの企業にまとめて投資を行える。
中国は新興国に属するため、今後大きな成長が見込まれる。
しかし、中国ならではのリスクや注意点があることを踏まえたうえで、投資判断を下すことが大切だ。
こちらの記事では、中国ETFの特徴や投資するメリットとデメリット、海外ETFを選ぶ際のポイントなどを解説する。
日本国内だけでなく、グローバルな投資を検討している方に役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてみてほしい。
なぜ中国ETFへの投資を検討するべきなのか
中国ETFは、投資対象が中国内に限定されているETFだ。
中国への投資を検討している方にとって、検討すべき金融商品と言える。
以下で、中国ETFの特徴やメリットなどを詳しく解説する。
中国ETFの特徴
中国ETFの特徴は、中国の経済情勢や政治決定が投資のパフォーマンスに大きな影響をもたらす点だ。
中国は中央集権的な政治体制の国であり、中国企業には中国政府が大株主になっている企業があるため、政府による政治的決定や経済政策の影響を受けやすい特徴がある。
また、人民元と日本円の為替レートの変動が、投資収益に影響を与える点も特徴だ。
米国株の場合は米ドルと円の為替レートが影響するように、中国株の場合は人民元の動きを注視する必要がある。
中国は「新興国」という扱いになっており、価格変動（ボラティリティ）の幅が大きい点にも留意しよう。
日本や欧米の先進国と比べてリスクが大きい点には注意すべきだ。
中国ETFを購入すると中国経済の成長性を取り込めるが、中国ならではのリスクがある点に留意しよう。
自身のリスク許容度や投資目的に合わせて、どの程度の資産を中国株への投資に回すか判断してほしい。
中国ETFのメリット・デメリット
中国ETFのメリット
中国ETFのメリットは、世界第二の経済大国である中国にバランス良く投資できる点だ。
中国経済は短期的には上下動がありつつも、急速な経済成長を続けている。
実際に、中国はテクノロジーとイノベーションの面で大きな進歩を遂げている。
中国経済の成長という恩恵を受けられれば、投資家に大きなリターンをもたらしてくれる可能性が見込まれるだろう。
個別の企業に投資するのはリスクが大きいが、ETFを活用すれば分散投資が可能だ。
中国ETFでは多数の中国企業の株式にまとめて投資するため、個別銘柄のリスクを分散できる。
日本株式や米国株式しか保有していない方にとって、中国ETFを購入することで分散を行える。
中国ETFをポートフォリオに加えることで、地理的に多様化を図ることができ、全体のリターンを安定させることが可能だ。
中国ETFのデメリット
ただし、中国には政治的リスクと規制上のリスクがある。
中国のような中央集権国家は、政府の方針や規制が予期せず変更される可能性があり、経済状況が不安定になりやすい。
情報開示の透明性も先進国ほどしっかりしているとは言いがたく、投資家が十分な情報を得るのが難しいデメリットがある。
得たい情報をタイムリーに得られるとは限らない点には留意すべきだ
ほかにも、アメリカとの政治・経済的な衝突や台湾有事など、地政学的なリスクも存在する。
ニュースでも取り上げられる機会が多いため、日頃から中国関連のニュースをチェックすると良いだろう。
中国ETFの選び方
ETFによって、期待リターンと投資家が負うリスクの大きさは異なる。
例えば、中国本土株や香港株を網羅的に投資できるETFや、革新性に富む中国内企業50社を厳選して投資するETFがある。
投資対象が分散されているほど、長期投資に向いていると考えて差し支えない。
一方で、多少のリスクを負ってでも将来的に大きな利益を狙いたい場合は、投資先を厳選しているETFや成長性に期待できる企業へ投資するETFを選ぶと良いだろう。
たとえば、「iFreeETF 中国科創板50」というETFを購入すれば、中国内で革新性のある企業へ投資できる。
自分が考えている投資方針とETFの投資対象が合致しているか確認しよう。
また、中国株ETFを選ぶ際は「純資産額の大きさ」「経費率（信託報酬）の低さ」にも注目しよう。
純資産額が大きいほど、投資家から資金が集まっていることを意味する。
一定の信頼を置けるため、長期的にも安心して投資できるだろう。
経費率とは、投資家がETFを保有し続けている間にかかるコストだ。
経費やコストは投資家にとって確実なマイナスリターンである以上、低いに越したことはない。
複数のETFを比較して、経費率の高低も確認しよう。
おすすめの中国ETF銘柄を紹介
以下で、多くの中国ETFがある中で注目度が高いETFを厳選した。
興味があるETFがあれば、購入を検討してみてほしい。
iシェアーズ・コア MSCI・チャイナETF
「iシェアーズ・コア MSCI チャイナ ET」Fは「MSCI チャイナ・インデックス」という指数に連動するように運用することを目指すETFだ。
香港証券取引所・上海証券取引所・深圳証券取引所に上場している企業の中で、大型株・中型株に投資する。
「一般消費財・サービス」セクターへの投資が約3割を占めているが、通信や金融セクターなど、幅広いセクターへ投資を行っている。
中国の株式市場の時価総額85％を対象とした投資が可能となっており、中国に対してバランスよく投資できるETFと言えるだろう。
グローバル・X・チャイナ・バイオテックETF
「グローバル・X・チャイナ・バイオテックETF」は、中国のバイオテック関連企業に特化して投資するETFだ。
具体的には、「江蘇恒瑞医薬」「信達生物製薬」「上海莱士血液製品」などの企業へ投資する。
近年は食料問題や疾病問題の問題意識が高まっており、中国内でもバイオテック企業は多くある。
バイオテック関連の企業に将来性を感じている方や、食料問題や疾病問題に強い意識や思い入れを持っている方は、購入を検討すると良いだろう。
iFreeETF 中国科創板50
「iFreeETF 中国科創板50」は、上海証券取引所科創板で上場されている代表的な企業50社へ投資するETFだ。
「ICBCCS STAR50」という指数との連動を目指しており、革新性に富む企業へ投資できる魅力がある。
「科創板」とは、上海証券取引所のイノベーションをリードする企業向けの市場だ。
中国内でもイノベーションを生み出す企業が増えていることから、中国内で技術革新に基づく先進企業へ投資したい方は購入を検討すると良いだろう。
中国ETFを含む海外ETFのおすすめの投資法
中国ETFは有力な投資対象の一つではあるものの、中国をはじめとした海外ETFへ投資する際には、いくつか確認すべき点がある。
投資にはリスクが伴うが、特に海外への投資は情報収集の難しさから難易度が高い。
海外ETFの購入を検討している方は、以下で解説する内容を参考にしてほしい。
主要国別のETFの特徴と違いを理解する
海外ETFに投資する際には、各国の経済状況や市場の特性、政治的リスクなどを理解することが欠かせない。
世界各国の市場はそれぞれ異なる特性を持っている。
例えば、米国市場はテクノロジー企業が強く、中国市場は消費者向けサービスやテクノロジーが強い特徴がある。
各国の政治的安定性や規制の厳しさ、情報開示の透明性も異なる。
投資家が安心して投資できる環境かどうかは市場のパフォーマンスに影響を与えるため、投資前に把握しておこう。
なお、主要国の経済状況や政治的な決定は、経済誌を中心に収集できる。
日本経済新聞やBloomberg（ブルームバーグ）、Reuters（ロイター）などが代表的だが、日頃から世界各国の経済ニュースにアンテナを張っておくと良いだろう。
投資戦略別の適性を見極める
海外ETFを選ぶ際には、自身の投資戦略との適性についても考える必要がある。
投資する国や地域ごとに期待リターンやリスクの大きさは異なるため、自分の投資目標・リスク許容度・投資期間などと合っているかを確認しよう。
なお、投資戦略の立て方は以下のプロセスで行うと良いだろう。
- 投資目標を設定する（何のために投資するのか）（具体的にいつまでにいくら資産を形成したいか）
- 短期間での利益を狙うのか長期的な投資を行うのか決める
- 投資期間はどの程度確保できそうかシミュレーションする
- 自身のリスク許容度を評価する（年齢・収入・貯蓄額・家族構成などから考える）
- 資産配分を決定し、海外ETFにどの程度のお金を投資に回すか決定する
実際に海外ETFの買い注文を出す前に、当該ETFが何に投資しているのか、どのような運用戦略を持っているのか確認しよう。
投資対象の中身を理解しないと、期待リターンやリスクの大きさを評価できない。
さらに、ETF購入後も定期的な見直しを行うことが欠かせない。
ポートフォリオが自分の決定した資産配分戦略と合致しているか、特定の国や地域に投資が集中していないかなど、さまざまな点から検討しよう。
定期的な見直しを行うことで、自分の投資戦略に合った資産運用を行えるだろう。
海外投資のリスクに注意する
海外への投資を行う際には、注意すべき点がいくつかある。
例えば、以下のような海外への投資で伴うリスクがある点を理解することだ。
| リスクの種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 為替リスク | 日本円と海外通貨（米ドルや人民元）の為替レートの変動がリターンに影響するリスク |
| 政治的リスク | 政治不安や政権交代による政策の変更化など、政治的なイベントが投資に影響を及ぼすリスク |
| 規制リスク | 法律や規制の変更が投資の成果に影響を与えるリスク |
| 市場リスク | 市場が予測不可能な動きをして想定以上の値動きをするリスク |
| 流動性リスク | 市場参加者や取引量が少なく、希望している時期・価格で取引できないリスク |
リスクを軽減するためには、例えば為替ヘッジ付きのETFを購入したり、さまざまな国と地域、セクターに投資したりすることが挙げられる。
特に、中国市場のような新興国市場は値動きの変動が激しいため、長期的な視点で投資することがリスク軽減につながる。
短期的な市場の動きに一喜一憂するのではなく、長期的な経済成長に注目すれば、短期的な値動きが気にならなくなる。
ただし、投資家が行えるリスク軽減策には限界があり、すべてのリスクをゼロにはできない。
リスクがあることを大前提としてとらえたうえで、自身のリスク許容度の範囲内で投資を行うことが重要だ。
中国ETFのおすすめの銘柄と運用法が知りたいなら誰に相談するべき？
ETFを活用した資産運用や海外ETFへの投資を検討している方は、資産運用の専門家に相談することをおすすめする。
家族構成や資産状況などの状況を踏まえてリスク許容度を判断し、適切な資産運用の方法を考えてくれるだろう。
ETFが有効な金融商品かどうかも含めてアドバイスしてくれるため、頼りになる存在だ。
ETFへの投資を専門家へ相談する重要性
ETFに投資する際、専門家に相談して意見を仰ぐことは投資を成功させるうえで重要だ。
専門家の意見やアドバイスを求めることで、海外市場の理解を深め、自身の投資目標に合った適切な選択をできるためだ。
ETFは分散投資を行える優れた金融商品ではあるが、それぞれ投資対象や経費率が異なるため、深く考えず安易に選ぶべきではない。
専門家は、相談者の状況や希望をヒアリングしたうえで、ETFを含めて最適な金融商品の情報を提供してくれるだろう。
多様な金融商品や経済指標などに関する深い知識を活かして、投資のリスクも含めてバランス良くアドバイスしてくれる。
また、国内外の市場に関する情報を収集して考えるのは時間と手間がかかるが、専門家を頼れば時間と労力を節約できる。
効率よく有益な情報を得られるため、投資に当たって不明点や疑問点がある場合は専門家に頼るべきだろう。
IFAの役割とメリット
資産運用の専門家は多くいるが、中でもIFA（独立ファイナンシャルアドバイザー）に相談することをおすすめする。
IFAは中立的な立場から、顧客に対して資産運用をはじめとしたお金のアドバイスを行う役割を担っている。
特定の金融機関に属していないため、相談者のニーズに最も適したアドバイスを提供してくれる点がIFAに相談するメリットだ。
金融機関や証券会社の窓口を利用すると、自社商品を勧められる可能性がある。
つまり、相談者のニーズに合っている商品を提案してくれるとは限らない。
しかし、独立した立場にあるIFAであれば、特定のサービスに対する偏りのない、客観的なアドバイスを受けられる。
IFAは、市場全体から相談者にとって最適な商品を選定・提案してくれるため、ETFを含めてさまざまな選択肢を探れるだろう。
また、IFAは投資だけでなく税金や家計運営全般にも精通しているケースがあるため、お金に関する疑問や不安を解消できる。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法
「資産運用ナビ」を活用すれば、投資目標を達成する最適なパートナーを探せる。
IFAによって強みやこれまでの経歴は異なるが、「資産運用ナビ」を活用すれば、自分が聞きたい悩みに強いIFAを見つけられる。
海外のETFに興味がある方は、ETFや海外の投資事情に詳しいIFAを探すと良いだろう。
さらに、中国株ETFをはじめとした海外ETFに限らず、資産運用全体の戦略策定やポートフォリオの設計など、各投資家のニーズに合わせた個別具体的なアドバイスを受けられる。
簡単な内容を入力するだけで利用できるため、お金に関する頼れる相談相手を探している方は、ぜひ有効活用にしてほしい。
あなたにおすすめの方法で中国ETF投資を始めよう
中国ETFを購入すれば、経済成長が見込まれる中国企業に幅広く投資できる。
日本だけでなく国外に幅広く投資したいと考えている方にとって、中国ETFは有力な選択肢となり得る。
具体的におすすめの中国ETFは、以下のとおりだ。
- iシェアーズ・コア MSCI・チャイナETF
- グローバル・X・チャイナ・バイオテックETF
- iFreeETF 中国科創板50
なお、中国ETFを購入する際には為替リスクや政治的リスク・地政学的リスクがある点に留意しよう。
中国ならではのリスクがある点を踏まえたうえで、投資すべきか判断してほしい。
海外ETFを選ぶ際には、投資対象となっている国や地域のリスクを理解することが欠かせない。
また、自身のリスク許容度の範囲内で投資を行おう。
本記事では具体的な商品も取り上げたが、あくまでも一例に過ぎない。
中国ETFにはさまざまな種類があるうえに、海外ETFという広い括りで見ると選択肢はさらに増える。
「自分に合っているETFがわからない」
という方で、資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けると良いだろう。
特に、IFAは中立的な立場から有益なアドバイスをくれる存在で、非常に頼りになる。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用すれば、あなたに合ったIFAを見つけることが可能だ。
ETF選びをはじめ、投資に関する不明点や疑問点を感じている方は、有効活用しよう。
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