- 金で資産運用を行う方法とリスク管理について知りたい
- 資産運用の初歩を学びたい
- 金投資における長期的な見通しを理解したい
資産運用にはさまざまな投資の種類があり、金(Gold)に興味を抱く人も少なくない。
古くから世界中で価値が共有され、金の価格が上がっている昨今の状況からも、金への投資を視野に入れている人は増えている。
そこで本記事では、金投資の基礎や投資の方法、リスク管理の方法をまとめた。
資産運用を始めたい人はもちろん、資産分散の選択肢として金を検討している人はぜひ最後まで読んでほしい。
金投資とは?資産としての魅力やリスクを解説
金投資とは言葉のとおり、金(Gold)を資産として保有して運用する手法を指す。
投資の世界では「有事の金」と言われており、世界中で価値が共有されている点がほかの資産と異なる特徴だろう。
金投資の魅力
金投資の魅力として挙げられるのは、大きく分けて以下の3点だ。
- 価値が安定している
- 希少性が高い
- インフレ対策に最適
金は実物資産としての価値があるため、株式や債券のように紙切れ同然の価値になることはない。
実物資産としての価値が担保されているのは、金の希少性の高さにも起因する。
世界にある金の埋蔵量(総量)は約19万トンと言われている。これは50mプールに換算して約4杯程度とされ、発掘されずに地球上に残されているのは約5万トンのようだ。
供給に限りがあるのは明白で、希少性の高さも金の魅力の一つと言えるだろう。
また、金は価値が安定しているからこそ、インフレ対策にも効果的だ。現金預金の場合、預金利率がインフレ率を上回らない限り、実質的な価値は目減りしてしまう。
一方金投資の場合、売却時にインフレ率を加味して金の価格が上昇していれば、インフレの影響を受けることはないだろう。
こうした背景から、地政学的なリスクが高まる有事の際には、リスク回避先の資産として金の需要が高まるのだ。
金投資のリスク
金投資には当然リスクもある。なかでも、以下の3点は覚えておいたほうがよいだろう。
- 保管や管理が難しい
- 配当や利息がつかない
- 現物の場合は現金化に時間がかかることも
自宅に保管用の金庫を設置しても良いが、万一の災害時に持ち運びできない点は悩ましいところだ。
また、株式や債券に投資すると配当や利息がつく一方で、金に投資しても配当はない点も理解しておこう。
また、現物で金を保管する場合、現金化するまでの労力や時間がかかる点も考慮する必要がある。
この点に関して、現金化の必要がないような余剰資金の一部を金として保有するなど、目的に応じて投資先を検討すればリスク対策になるだろう。
長期投資としての金
金の価値は中長期的に上がっており、先ほど紹介したように供給量には限界があるため、投資妙味のある資産の一つと言える。
金の需要がなくなるという事態も想定されにくいため、短期売買で利ざやを抜くような取引ではなく、リスク回避用の資産として金を長期保有するのがおすすめだ。
長期間のホールドを前提に運用すれば、取引にかかる手数料も発生しないため、収益率も高まるはずだ。
金投資の始め方
金投資を始めるのは実は簡単で、ネットの証券会社に証券口座があればいつでも金に投資できる。
金の取引形式
金の代表的な取引形式は、大きく分けて以下の5つだ。
- 現物取引
- 投資信託
- ETF
- 純金積立
- 先物投資
手法によって必要な投資元本は異なるが、投資信託やETF、純金積立であれば月1万円などからでも気軽に始められる。
投資に充てる予算やリスク許容度、期待リターンは人によって異なるため、自身の状況を踏まえて適切な方法を選択しよう。
投資を始める前の準備
金投資を始める前に、そもそも投資の目的を明確にすることが重要だ。
何年後にいくらの資産を形成したいのか、投資元本をいくら用意してスタートさせるのか、期待するリターンはどの程度かなど、投資を始める前提を整理し、ゴールを明確に定めよう。
金への投資は、資産運用のなかでは守りの運用に分類できるため、ポートフォリオの何%を金にするか決めた上で、実際に商品の購入・保有に進むことが重要である。
これらの準備を踏まえ、証券会社の口座さえ持っていれば今すぐ金投資を始められるだろう。
金投資のリスク管理
金投資に限った話ではないが、資産運用においてはリスク管理が重要である。投資市場から退場しなくて済むよう、大きな損失を出さない資産管理が欠かせないのだ。
ここでは、金投資のリスク管理について詳しく解説しよう。
ポートフォリオのバランス調整
投資を始める際に元本をどのセクターにどの割合で投資するか決めるのだが、運用を続けると成績次第でその割合が当初の予定とズレる場合がある。
そこで必要なのが、ポートフォリオのリバランスだ。
株式と債券、積極運用と保守的運用など、資産配分の考え方は人それぞれだが、割合が崩れてきた場合は資産配分を調整しよう。
当初定めたものよりリスクを取り過ぎている場合は、債券を中心としたローリスクローリターンな商品の購入額を増やすのが一般的だ。債券の代わりに金を追加で購入しても問題ない。
逆に、想定よりも保守的な運用になっている場合は、金の購入額を抑えて、その分を株式投資に割り当ててもよいだろう。
ポートフォリオのリバランスについては、年に一度くらいの割合で行えば問題ないはずだ。
市場分析と情報収集
投資で損失を出さないためには、市場の分析と情報収集が欠かせない。特に、アメリカの中央銀行が発表する雇用統計や政策金利の引き上げ・引き下げなどは必ず確認しよう。
アメリカ経済の動向は世界に波及するため、これらの統計データに敏感になっておいて損はない。
また、マクロな視点で各国の経済情勢を把握し、地政学的なリスクについてのリサーチも怠らないようにしよう。
投資の見直し
ポートフォリオのバランス調整でも触れたが、金に投資することがすべてではない。市況によっては金の価格が暴落する可能性もあるだろう。
投資の世界では「卵を一つのカゴに盛るな」という格言がある。これは、特定の投資商品が下落した際の損失を補填できず、取り返しのつかない事態になることを避けるための注意喚起だ。
資産運用は長期的な視野が欠かせず、目先の利益を追い求めるのではなく、目的に応じた適切な投資商品の選択と、適切な資産分配が欠かせないのである。
IFAと共に進める資産運用
金投資に関する基礎知識や始め方・リスク管理の方法について解説したが、それでも投資を始めるのが不安な人もいるのではないだろうか。そのような人におすすめしたいのが、IFAだ。
IFAの役割
IFA (資産アドバイザー)とは「Independent Financial Advisor:独立系ファイナンシャルアドバイザー」の略で、一言で言えば金融に関するプロのことである。
IFAは、投資家の資産状況やライフプランなどに応じて適切な投資戦略を策定し、投資目的を達成するための銘柄選定の提案もしてくれる。
金投資に限らず、資産分配に関するアドバイスと継続的な運用状況の報告、そして改善の提案を受けられるため、効率よく資産形成ができるのだ。
IFAは投資家のパートナーとして、資産形成を効率化させる役割を果たす頼りになる存在である。
金投資を含む全体的な資産運用計画の策定
資産運用をする際、必ずしも金投資だけが正解ではない。複数の投資商品を組み合わせて、個人のリスク許容度を踏まえた資産配分で運用を進めることが重要である。
この点、IFAは全体的な資産運用計画を策定してくれるため、より正しい投資判断ができるようになるだろう。
IFAとの継続的な関係
IFAとの関係は、その場限りの提案で終わりではない。資産運用は長期戦であり、運用状況やライフプランの変化などによって、資産の配分も変える必要がある。
状況に応じた最適な資産運用をすることで、想定利回りを維持できる確率は高まるだろう。資産運用に関するアドバイスは長期継続で受けることで初めて意味をなすものだ。
信頼できるIFAを見つけ、強力なパートナーとともに資産運用を進めていこう。
まとめ
本記事では、金投資の基礎知識から投資の始め方、リスクの管理方法を解説した。
金投資はもちろんだが、あらゆる投資を始める際は事前に専門的な知識を身につけることが重要だ。
さらに、必要に応じて第三者から客観的な視点でサポート・アドバイスを受けることも大切である。
IFAに相談すれば、投資家の資産状況に合わせた金投資の適切な手法はもちろん、リスク管理方法も学べる。
金投資を含む資産運用全般について、少しでも疑問や不安がある人は、まずは「資産運用ナビ」の無料相談でIFAに話をきいてもらうことから始めてみよう。