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新NISAで何に投資できる?対象商品を理解して投資の選択肢を広げよう

この記事で解決できるお悩み
  • 新NISAで投資可能な商品について知りたい
  • 自分がどんな投資戦略を新NISAで実践するべきか理解したい
  • 新NISAでどのように投資手法を選ぶべきか知りたい 

2024年からスタートした新NISAは、投資家にとって大きなチャンスとなる制度である。

2023年末で終了した旧NISAに比べ、仕組みが大幅に変更になり、非課税枠の拡大や無期限化など多くの制度が改正された。

本記事では、旧制度と比較しながら、新NISAではどのような金融商品への投資が可能なのか、どのような戦略で望めばいいのかなどを詳しく解説する。

あなたにとっての投資目的やリスク許容度をもとに、最適な投資手法を選んでほしい。

目次

新NISAで何に投資できる?対象商品を解説

新NISAではさまざまな金融商品が投資対象となる。

具体的にどんな商品を選ぶことがいいのか、順に確認しておこう。

新NISAの基本

2024年1月1日から始まった新NISAは、従来制度を大幅に拡充した少額投資非課税制度のことだ。

株式投資や投資信託などの運用を行った利益に対する税金が、一定の金額の範囲内で原則非課税になるという点が一番の特徴でありメリットである。

普通、株式投資や投資信託で利益(株式売却益や配当等の運用益など)が出ると、その利益に対して20.315%の税率で課税されることになる。

しかしNISAなら、この課税部分がまるまる非課税となるのだ。

たとえば、株式投資で100万円の利益が出た場合、20万円以上の税金が差し引かれることとなる(正確には20万3,150円)

だがNISAを活用することで、利益100万円をまるまる手元に残すことができる。

この差額を再投資に回すことができれば、複利効果で資産を大きく増やすことができるはずだ。

このことからも、NISAは長期での運用に大変有利な制度だということがわかるだろう。

新NISAの2つの投資枠と投資対象 

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがある。

年間投資できる枠360万円のうち、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円に分割して利用できる。

また、トータルの投資金額は、1,800万円までが非課税となる(これを非課税保有限度額と呼ぶ)。このうち、成長投資枠用に使えるのが1,200万円までとなっている。

つみたて投資枠、成長投資枠それぞれの枠の違いを以下にまとめた。

スクロールできます
項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資額120万円240万円
非課税保有限度額1,800万円
成長投資枠と合わせて)
1,200万円
投資対象金融庁が定めた投資信託個別株(国内、海外)
ETF
投資信託など
投資方法定期的な積立投資に適している一括での個別株購入やアクティブ運用に適している
リスク比較的低い比較的高い

つみたて投資枠と成長投資枠の対象商品を詳しく見ていこう。

つみたて投資枠の対象商品

新NISAのつみたて投資枠の対象商品は、金融庁が長期投資に適していると定めた投資信託やETFに限られており、2024年1月30日現在で281本あるが、大きく以下の3つに分類される。

  • インデックス型投資信託(インデックスファンド)
    • 日経平均株価や米国S&P500など、株式指数に連動する運用成果を目指す投資信託
    • 個別株よりもリスクが低い。
  • バランス型投資信託(バランスファンド)
    • 
国内外の株式や債券などに分散投資する投資信託
    • リスクを抑えながら、安定的なリターンを目指す。
  • アクティブ型投資信託(アクティブファンド)
    • ファンドマネージャーが個別株を選定する投資信託
    • 株式指数より大きな運用成果を目指すため、インデックスファンドよりもリスクが高いが、高いリターンも期待できる

つみたて投資枠の対象商品は、いずれも手数料の安さと長期運用の安定性が特徴だ。

初心者にとってリスクが高すぎたり、積立に向かないものは除外されているので、投資初心者でも扱いやすいといえるだろう。

成長投資枠の対象商品

成長投資枠の対象商品は、つみたて投資枠での商品に加え、次のようなものがある。

  • 上場株式(日本国内、海外)
  • 投資信託
  • ETF
  • REIT

安定した収益ではなく高いリターンを目指したいなら、日本の成長企業の株や米国の巨大IT企業の株に投資することも可能だ。

ただし、整理銘柄・監理銘柄や信託期間20年未満の投資信託、毎月分配型の投資信託やデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等は対象外となっている。

上場廃止になる可能性の高いものや、指数の2倍、3倍の値動きをするようなハイリスクなレバレッジ型投資信託などは、変動率が高すぎて除外されている。

長期の資産形成という目的にはそぐわないということで、妥当な商品構成だろう。

なお、成長投資枠では、つみたて投資枠の対象商品も購入できる。

つみたて投資枠の年間投資額上限120万円を超えてさらに購入したい場合、成長投資枠を使って同じ商品の投資が可能ということだ。

新NISAと旧NISAとの違い

2023年末で旧NISAは終わり、2024年から新NISAがスタートしている。

改正点は以下の5点となる。

非課税保有期間の無期限化

旧制度の一般NISAは5年、つみたてNISAは20年だったが、新NISAは無期限となり、より長期での運用が可能となった。

成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能

旧制度の一般NISAとつみたてNISAが一本化されて、「成長投資枠」「つみたて投資枠」となり併用も可能となった。従来はどちらかの選択制であった。

年間投資枠を最大360万円に拡大

年間の投資可能額は成長投資枠240万円とつみたて投資枠120万円で、合計360万円に拡大された。

非課税保有限度額を最大1,800万円に引き上げ

旧制度の一般NISAでは最大600万円、つみたてNISAは800万円だったが、新NISAは最大1,800万円までとなった。

非課税保有限度額の再利用が可能

一度、元本が上限1,800万円に達しても、一部を売却するとその分の枠が翌年に復活して再利用ができるようになった。

一番メリットが大きいのは、年間投資枠が合計360万円に拡大され、非課税となる元本部分は最大1,800万円となることだろう。

元本1,800万円の投資で得られた利益を、すべて非課税にできるということだ。

さらに、旧NISAでは一度運用した商品を売却しても、その分の投資枠は再利用できなかったが、新NISAは売却した資産の元本部分は、翌年からまた再利用が可能となるのだ。

たとえば、元本が1,800万円に達すると新規に投資することはできない。

このとき資金が必要となりすべて売却すると、翌年からまた1,800万円の投資枠が復活するということである。

そのうえ、一生涯繰り返し何度でも非課税投資ができるということであり、より活用しやすく、柔軟な運用ができるといえる。

新NISAにおける投資対象の選択が資産形成に与える影響 

新NISAは、投資信託の他、国内株式、海外株式、ETFなど、幅広い投資対象から選ぶことができる。

これは、投資家自身の投資目的や投資スタイルに合わせて、最適な投資対象を選択することが可能となるということだ。

たとえば、高いリターンを目指すアクティブ運用や、手間をかけずリスクを抑えたパッシブ運用など、さまざまな投資スタイルの人が柔軟に選ぶことができる。

また、リスクとリターンのバランスを自分で調整することができる。

リスクの高い株式投資だけでなく、リスクを抑えた投資信託をいくつか組み合わせるなど、幅広い商品から自由に選ぶことで、リスクとリターンのバランスを調整できるということである。

資金に余裕があり、ハイリスクな投資をしたいという場合も、成長性の高い個別株や新興国の投資信託を使って、ハイリターンの可能性を追求することも可能だ。

新NISAの対象商品別に実現可能な投資戦略とは

新NISAを活用することで、さまざまな投資戦略を実行することができる。

以下では、代表的な投資戦略3つのメリットとリスクを紹介しよう。

個別株を投資対象とする戦略

個別株投資は、投資家自身が企業を分析し、将来性のある企業の株式を購入することで、大きな資産成長を目指す投資戦略である。

成長投資枠を使えば、年間240万円まで個別株に投資することができる。

この投資が成功すれば、投資信託やETFよりも高いリターンを得られるというメリットがある。

また、企業の成長に投資で貢献しているともいえ、その企業への理解を深め、経済や社会の仕組みや動きを理解し学ぶことができるだろう。

もちろん、すべてがうまくいくとは限らない。

個別株は価格変動が大きく、損失を被る可能性も高いことから、ハイリスク・ハイリターンな投資といえるだろう。

投資信託を投資対象とする戦略 

投資信託は、プロが運用する投資商品である。

個別株よりもリスクを抑え、長期的な資産形成に適しているといえる。

投資信託への投資は、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらの枠でも使える。

年間360万円まで、投資信託に投資することができるということだ。

また、投資信託は投資の高度な知識や経験がなくても、始めることができるのはメリットといえるだろう。

ただ、選ぶ銘柄によって海外の株式や債券などへの投資となることもあるため、個別株ほどではないが、価格変動のリスクがあることは意識しておこう。

また、投資対象国の政治や経済情勢が悪化することで、暴落する可能性も考えられる。

投資対象の銘柄を分散するなどの対策は必要となるだろう。

ETFを投資対象とする戦略

ETFとは、株式と同様に証券取引所に上場している投資信託のこと。

株価指数などの特定の指標に連動することを目指したインデックス連動型ETFと、連動対象がなく地域や投資対象セクターを絞り込んだアクティブ運用型ETFがある。

東証に上場されているETFは一部を除いて、成長投資枠を使って取引できるため、運用益非課税の恩恵を受けることができる。

中身は投資信託であり投資対象が分散されていることから、個別株よりリスクは低い。

また、市場に上場しているので、市場価格でリアルタイムに売買できる。

ETFの基準価額は数千円から数万円で、少額からの投資が可能な点も魅力的だ。

以前は、投資信託より信託報酬が低く、保有時のコストを低く抑えることができたのが魅力だったが、最近は信託報酬の低い投資信託も増えたため、コスト的なメリットはあまりない。

また、ETFも投資信託であるため、価格変動リスクや地政学リスクがあるのは同じである。

加えて、市場に上場しているとはいっても、取引量が少ないETFもあり、人気がなく売買が成立しないことや、希望価格での取引ができないといった、流動性リスクも意識しておかなければならない。

新NISAの投資対象はどう選ぶ?自分にあった選択のために

新NISAは、年間投資枠360万円、生涯非課税枠1,800万円という大きな非課税枠を設けた、長期的な資産形成に最適な制度である。

しかし、この仕組みを使った投資手法には特性があるため、自分に合わない方法を選ぶと、目標達成が難しくなる可能性があるだろう。

ここでは、新NISAを活用した投資手法について、各手法の特徴、投資目的とリスク許容度の明確化、そして投資手法の選択について詳しく解説しよう。

新NISAにおける各投資対象の特徴

主な投資対象として、個別株投資、ETF投資、投資信託の3点に絞って、掘り下げて解説する。

個別株投資

個別株投資といってもさまざまな投資手法がある。

ここでは、バリュー投資、成長株投資、配当利回り投資について、説明しよう。

バリュー投資

バリュー投資は、 PBRやPERなどの評価指標を用いて、現在の株価が本来の価値よりも低い「割安な銘柄」を探し出す手法である。

主に、業績低迷などで一時的に株価が下がっている企業などを見つけ、長期的な視点で投資し、市場全体の平均利回りを上回ることを目指す。

そのため、新NISAを活用した投資に向いているといえるだろう。

バリュー投資は、割安感からリスクが比較的低く、安定したリターンが期待できる。

そのため、投資家は企業の財務状況や将来性などをきちんと分析できる知識や経験が必要となる。

成長株投資

成長株投資は、将来の高い成長が期待できる企業に投資し、企業価値の向上による株価上昇を目指す手法である。

投資対象となるのは、新興企業や革新的な技術を持つ企業などがメインであり、短期的な業績よりも、長期的な成長性に着目することになる。

ただ、景気や金利の影響を受けやすいこともあり、株価変動が大きくなる。

また、企業の将来性を見極める眼力や分析力が必要となるだろう。

配当利回り投資

配当利回り投資は、高配当利回りの銘柄を選定し、配当収入を重視する手法である。

配当による安定的な収入を得ることを目的とするため、業績が安定している大企業や公益事業などを行っている堅実な企業が対象となる。

配当収入が見込めるため、リスクはそれほど高くはないが、企業の配当金支払い能力などを分析する必要はあるだろう。

ただ、配当利回りの高い銘柄は、株価変動が比較的少ないこともあり、株価上昇による値上がり益はあまり期待できないだろう。

いずれの手法も、株式市場全体の動向に左右される点では同じだが、リスクとリターンのバランスは異なる。

目的や投資スタイルに応じて使い分けることが重要となるだろう。

なお、個別株投資の場合は、損失を限定するために明確な損切りルールを設ける必要があることには注意しておきたい。

ETFを活用した積立投資

新NISAを使ったETFでの投資としては、以下のようなものが一般的だろう。

  • インデックス投資
    • インデックス投資とは、インデックスファンドと同様、日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動するETFを購入する手法だ
    • 個別株よりもリスクを抑えながら、市場全体の成長を享受できるだろう
    • なお、長期的な視点で投資する必要があることは忘れてはいけない
  • アクティブ運用型
    • アクティブ運用型とは、ベンチマークを上回る運用を目指すETFを購入する手法である
    • 個別株よりもリスクを抑えつつ、インデックス投資よりも高いリターンを目標としている
    • インデックス投資よりも、信託報酬が高くなる傾向がある
  • テーマ型
    • 特定のテーマ(例:AI、電気自動車、半導体など)を手がける企業の株式を組み込んだETFを購入する手法だ
    • 特定分野の成長に期待して集中投資することになるため、狙ったテーマが当たらなかったり、盛り上がりに欠けると、値上がりも期待できない
    • リスクは高いといえるだろう。
  • セクター投資
    • 特定の業種(例:金融、情報通信)の企業の株式によるETFを購入する手法である
    • 個別株よりもリスクを抑えつつ、人気のある業種の成長を狙って高いリターンを目標とする
    • 業種ごとの盛り上がりや経済状況の影響を受けやすいのが特徴だ
  • 分散投資
    • 1-4までのさまざまなETFを組み合わせて投資することで、リスクを抑えることができる
    • もともとETFも投資信託であり、複数銘柄への分散投資を行う商品だが、テーマ型やセクター投資だと、一つのテーマや業種に偏りが出てしまうため、分散投資は必須だろう

ETFは、個別株よりもリスクを抑えながら、長期的な資産成長を目指すことができる。

また、積立投資を行うことで、毎月の投資額を一定に保ち、価格変動リスクの軽減にもつながるだろう。

投資信託による分散投資と長期投資

新NISAを活用し、投資信託を使って分散投資と長期投資に取り組むのもいいだろう。

分散投資とは、複数の対象商品に分けて投資することで、リスクを軽減する手法である。

分散しておくことで、特定の投資対象が価格下落したことによる損失を軽減することができるだろう。

また、投資の安定性が向上し、リスクとリターンのバランスを最適化することにつながる。

以下の観点での分散投資が考えられる。

  • 指標に連動することでの分散投資(例:国内株式、米国株式、全世界株式を対象とした投資信託など)
  • 異なる業種や地域に分散投資(例:半導体産業、ハイテク系、新興国対象など)
  • 異なる種類の資産に分散投資(例:個別株式、債券、投資信託)

インデックスファンドやアクティブファンド、バランスファンドを選択することで、簡単に分散投資を実現できることになる。

一方、長期投資とは、20年、30年といった長期間投資を続けることをいう。

長期に渡って投資を続けることで、複利効果を最大限に活かせるというメリットがある。

また、経済成長や市場の盛り上がりの恩恵を受けられることもあり、短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点で投資を続けることが重要だ。

投資目的とリスク許容度の明確化による投資計画の立案

投資計画を立案する際は、投資目的とリスク許容度を明確にしよう。

投資目的の明確化

投資を始める前に、まず「なぜ投資をするのか」という投資目的を明確にすることが重要となる。

たとえば以下のような目的があるだろう。

  • 老後資金の準備
  • 教育資金の準備
  • 資産形成
  • 生活費の補填
  • 趣味や旅行の資金

投資目的によって、投資期間や必要となる資金、許容できるリスクなどが変わってくる。

リスク許容度の明確化

次に、「どの程度の損失を受け入れることができるのか」というリスク許容度を明確にすべきだ。

リスク許容度は、年齢、収入、家族構成、性格などによって異なってくる。

リスク許容度を判断するために、以下のような質問に対する答えを考えてみてほしい。

  • 投資で損失を出した場合、精神的にどの程度負担を感じるか?
  • 投資で損失を出しても、生活に支障が出るかどうか?
  • どの程度の期間、投資を継続できるか?

この質問に対する回答やライフスタイルに合わせて、リスク許容度を判断しよう。

また、投資計画立案には、投資期間も重要な要素となる。

老後資金目的なら65-70歳までが投資期間となるし、教育資金を作るのが目的なら、子どもが大学に入学する18歳頃までの期間となるはずだ。

これらを明確にすることで、自分に合った投資計画を立てることができるだろう。

新NISAの投資対象の選択

どの投資手法を選ぶべきかは、投資家自身の年齢や投資目的、リスク許容度などによって異なる。

積極的に資産を増やしていきたい若年層(20-30代)であれば、個別株投資に挑戦してみてはどうだろうか。

また、ある程度リスクを抑えつつ、安定した運用を狙うのであれば、ETFや投資信託を活用して、複数銘柄に分散した積立投資がおすすめだ。

教育資金の準備など、短期〜中期的な視点で資金が必要となる場合は、リスクを抑えた投資手法を選ぶことが重要となる。

いざ資金が必要となったときに元本を大きく割れていては困るからだ。

その際は、安全資産の比率が高い投資信託や、債券などのリスクの低い資産への投資がいいだろう。

今はまだ投資目的が明確ではなく、できるだけ長期目線で資産形成を続けていきたい投資家であれば、投資信託による長期投資と分散投資が効果的となるはずだ。

新NISAは長期での資産形成のための制度なので、自分の投資目標に合った投資戦略を選択し、効率的に資産を増やすことを目指そう。

新NISAで投資対象商品の選択に迷ったら誰に相談するべき?

新NISAはすべての投資家にとって、非常に魅力的な制度であることはおわかりいただけたであろうか。

ただ、投資対象や投資手法は多様であり、自分に合った方法を見つけるのは難しいと感じる方もいるだろう。

そこで、新NISAを活用した投資における専門家の重要性を確認したうえで、自分に合った専門家を見つけ早めに相談することをおすすめしたい。

新NISAを活用した資産運用における専門家の重要性

新NISAは、長期の資産形成を考えている方にとっては、非常に有益な制度だが、投資戦略の考え方や投資商品の選び方には専門知識が必要となってくる。

そんなときは、投資の専門家に相談するのもいいだろう。

専門家は、以下の点について重要なアドバイスをしてくれるはずだ。

長期の資産形成に関する知識と経験

専門家は、新NISAを活用した資産形成や投資に関する深い知識と経験を持っているため、最適な投資戦略をアドバイスすることができる。

リスク管理

専門家は、投資におけるリスクを正しく理解し、リスクを回避または軽減するための方法を助言してくれる。

時間と手間の削減

専門家は、常に投資のための情報収集や分析を行っており、必要に応じてあなたに提供してくれるはずだ。

なお、専門家とは、証券会社のコンサルタントや銀行員、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などのことをいう。

証券会社や銀行では、投資信託や債券などの金融商品を販売しているため、その商品に関する情報を得ることができる。

また、IFAは各金融商品に加えて、資産運用やポートフォリオ管理に関する全般的なアドバイスを受けることができるだろう。

IFAの役割とメリット

新NISAの活用において最適なのは、IFA(Independent Financial Advisor)だろう。

IFAとは、銀行や証券会社などの金融機関に属さない独立系のファイナンシャルアドバイザーのことを指す。

IFAを有効活用することで、効率的に新NISAでの資産運用ができるはずだ。

なお、IFAは金融機関に所属しておらず、独立した立場での専門家のため、特定の銀行や証券会社の商品に限定されることなく、顧客目線でのアドバイスを提供してくれる。

また、新NISAの活用についてだけでなく、お金全般の相談にも対応してくれるはずだ。

あなたの投資全般についてのリスク管理も含め、長期的なアドバイスを受けることができるのもメリットといえるだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用方法とその効果

「資産運用ナビ」というサイトでは、自分に最適なIFAを探すためのサービスを提供している。

希望条件を入力することで、全国にいるIFAの中から、あなたに最適な独立系ファイナンシャルアドバイザーを見つける手助けをしてくれる。

「資産運用ナビ」を上手に活用して、自分に最適なIFAを見つけ出し、専門家のアドバイスを受けながら、自分に最適な新NISA活用を進めてほしい。

新NISAの投資枠ごとの対象商品を理解して上手に使い分けよう

本記事では、新NISA対象商品の理解と適切な選択の重要性について解説した。

また、新NISAで有効な投資戦略の考え方や、自分にあった投資手法の選び方についても詳しく説明した。

ただ、投資環境や個人を取り巻く環境は千差万別であり、その最適解も人によって異なるため、新NISAを活用した資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることをおすすめする。

とくにIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれるはずだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAをみつけてほしい。

新NISAの対象商品に関するQ&A

新NISAで投資できる商品の種類は何ですか?

 新NISAでは、以下の2種類の投資枠が用意されており、それぞれに投資できる商品が決まっている。

  • つみたて投資枠(年間120万円)
    • 金融庁が長期投資に適していると定めた投資信託やETFに投資できる。
  • 成長投資枠(年間240万円)
    • つみたて投資枠で選べる商品に加え、その他の投資信託や国内外の個別株、REITなど、幅広い商品に投資可能だ。

新NISAで株式投資は可能ですか?

新NISAの成長投資枠で株式投資が可能だ。

国内株式だけでなく、米国株式や欧州株式など、海外株式にも投資できる。

ただし、個別株は価格変動が大きく、リスクが高いため、投資の経験や知識が少ない方は、投資信託などを活用した分散投資がおすすめである。

新NISAを使って効果的な投資戦略を立てるにはどうすれば良いですか?

新NISAを使った投資戦略を立案するには、以下の5ポイントを押さえることが重要だ。

  • 投資目的を明確にする
    • 老後資金の準備、教育資金の準備、資産形成など、運用目的によって最適な投資戦略は異なってくる。目的に応じた投資戦略を考えよう。
  • リスク許容度を把握する
    • どの程度の損失を受け入れることができるのか、自分のリスク許容度を把握しよう。その上でポートフォリオを構築し、運用を始めよう。
  • 投資期間を決める
    • 投資期間によって、投資対象や投資方法が変わってくる。
    • 期間が短ければ短いほど、安定的な運用を目指し、長期ならば少しリスクをとった運用も考えられる。
  • 自分に合った投資手法を選ぶ
    • 個別株投資、ETF投資、投資信託投資など、さまざまな投資手法から自分にあったものを選ぼう。年齢や資産額などから、リスクとリターンのバランスを考えて商品を選択する。
  • 専門家のアドバイスを活用する
    • 投資の経験や知識が少ない方は、IFAなどの専門家に相談することをおすすめする。

新NISAでETFを購入する際の注意点は何ですか?

ETFは他の金融商品といくつか異なる点があるが、NISAでの購入には、以下の点に注意が必要だ。

  • ETFが購入できるのは証券会社だけ
    • 銀行や郵便局などにNISA口座を開設している場合には、金融機関の変更が必要になる
  • 証券会社によってはETFを自動で積立投資ができない場合がある
  • 投資信託と異なり、分配金は自動で再投資されない
  • 海外ETFの場合には、分配金に現地(外国)での税金がかかる
    • NISAは国内での税制優遇策であるため、海外の税制には適用外

個別株投資を新NISAで行うコツを教えてください。

投資目的や投資スタイルに応じて、いくつかの投資手法を使い分けることだ。

  • バリュー投資
    • 一時的に株価が下がっている企業などを見つけ、長期的な視点で投資し、市場全体の平均利回りを上回ることを目指す投資方法
    • 株価が割安であるため、リスクが比較的低く、安定したリターンが期待できる。
  • 成長株投資
    • 高い成長が将来期待できる企業に投資し、企業価値の向上による株価上昇を目指す投資方法。
  • 配当利回り投資
    • 高配当利回りの銘柄を選定し、安定的な配当収入を重視する投資方法
    • 業績が安定している大企業や公益事業などを行っている堅実な企業が対象
    • 配当収入が見込めるため、リスクはそれほど高くはないが、株価上昇による値上がり益はあまり期待できない

なお投資で損失が生じた場合には、損失を限定化させるために、明確な損切りルールを設けておいた方が良い。

分散投資を実践する際、資産の配分はどのように決めれば良いですか?

最適な資産配分は、自分の年齢や投資目的、リスク許容度などによって考えなければならない。

積極的に資産を増やしたいと思っている若年層は、個別株投資の比率を多くした方が良いだろう。

リスクを抑えつつ、安定した運用を狙うのであれば、分散投資ができるETFや投資信託の比率を高めることを考えよう。

短期〜中期的な視点で資金が必要な場合は、ハイリスクな個別株の比率を抑え、債券や低リスクな投資信託の割合を多くすべきだ。

新NISAを利用する際のリスク管理の方法は?

異なる指標・業種・地域・金融商品に「分散投資」することで、一部の銘柄や市場が急落しても、生じた損失は限定化される。

また「積立投資」により、投資した直後に価格が急落しても、損失は投資額の一部に抑えられる。

上記の策を講じても損失が生じた場合に備えて、「長期投資」を行えば、複利の効果で損失を補える。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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