- 長期的な資産運用におすすめの方法が知りたい
- 効果的な運用戦略とその実践方法が知りたい
- 長期投資を成功させるための重要ポイントを理解したい
長期的な資産運用は、多くの投資家が支持する王道的手法だ。
継続的な資産成長を実現するために、極めて実効性の高い方法であると言える。
おおよそ20年以上かけて運用を行えば、安定した運用実績が期待できる。
そこで本記事では、初心者から経験者まで、長期運用におすすめの方法を解説する。
実践的な戦略と成功のために持つべきマインドを提供するため、ぜひ参考にしてほしい。
将来にわたる安定した資産成長を目指すためのポイントを見ていこう。
また、長期的な資産運用に限らず、資産運用にはどのような商品があり、どのようなメリット・デメリットがあるか知りたい方はこちらを参考にしてほしい。
長期の資産運用がおすすめな理由
長期投資は、一般的で面白みのない手法として扱われることがある。
しかし、日常生活を送りながら運用に取り組むには適した方法だ。
まずは、長期運用を始めるにあたっての原則や効果、成功例について解説する。
長期運用がおすすめ!運用の基本原則
長い期間運用をする前に、押さえておきたい事項は次の通りだ。
目的の明確化
何のために投資をするのかを考え定めよう。
目的が決まれば、いつまでにいくら増やすべきかゴールが決まる。
さらに、どのくらいの利回りが必要かといった具体的な手段が見えてくる。
リスク許容度の設定
目標額と運用期間が分かれば、取れるリスクの程度も明らかになる。
リスク許容度を決めておくと今後、運用の軸となる。そして、想定以上の資産の目減りを防ぎながらブレのない投資を継続できる。
運用プランの設計
運用を続けるうちに、自分や家族のライフスタイルも変化する。
そのため運用プランは、将来を見越した長期的視点を持って検討するべきだ。
ライフプランやマネープランも合わせて把握しておくと、変化も見越したうえで、計画を立てやすい。
運用コストの確認
信託報酬は保有期間中に常に発生する。長期運用の場合、大きなコストになりかねない。
例えば、100万円の運用において信託報酬が年率0.5%の差であっても、20年間運用すると約25万円の差額になる。
またNISAやiDeCoを活用し、税制優遇を受けることも忘れずに行ってほしい。
長期運用のメリットと効果
長期運用の利点は次の通りだ。
複利の効果
運用で得た利益を再投資することで、元本を増やせる。
元本が増えると運用益がさらに大きくなり、続けるほど雪だるま式に増えていく。
リスク軽減
長期運用によって、リスクは小さく平準化される。
以下の資料は、株式・債券における保有期間別の収益率の分布を表している。
保有期間5年ではマイナスが出ることもあったが、保有期間20年では全てプラスに転じた。
精神的安定
売買のタイミングを見計らわなくてよいため、相場の値動きに一喜一憂しなくて済む。
暴落時も冷静に判断ができ、精神的にも楽に投資を継続できる。
経験と知見の蓄積
投資には、勉強と実践が不可欠である。
時間をかけて様々な局面を経験することで、相場観が養われる。
培った知見を元に、投資スタイルをブラッシュアップできる。
成功事例とその教訓
長期投資で高い実績を残している代表といえば、投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏だ。
バフェット氏は90歳を超えた今なお、世界最大の投資会社、バークシャー・ハザウェイの筆頭株主であり、会長兼CEOを担っている。
投資スタイルは「バリュー投資」と呼ばれるものだ。
企業の将来における成長性や収益性に着目し、割安の銘柄を買い長期保有する。望ましい保有期間は永遠だと公言している。
その運用実績は、1964〜2022年の58年間で約37,875倍のリターンという驚くべき結果となった。(※)
この手法で長い期間にわたり高い運用成果を出し、世界有数の富豪となったのだ。
長期運用はバフェット氏のような世界的投資家も支持し、実績を生んできた手法であるといえる。
ここでは長期的な資産運用のメリットについて簡単に説明したが、長期的な資産運用のデメリットなど、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてほしい。
長期の資産運用におすすめの戦略とは
長期運用の利点を紹介したが、ただ長く続けただけでは成功に繋がらない。
ここでは、より効果的な投資をするための戦略を解説する。
リスクとリターンのバランスと分散投資の重要性
長期運用であってもリスクがゼロになるわけではない。
自身のリスク許容度に応じて、適切なバランスを取る必要がある。
長期運用では、時間を味方につけられる。
その強みを活かし、ローリスク・ローリターンで着実に増やしていく投資プランを推奨する。
また分散投資は、資産全体における収益の振れ幅を小さくできる。
値動きが異なる資産を組み合わせることで、損失を補い合う効果がある。
さらに地域分散をすることで、世界経済のリスクを抑えつつ成長のチャンスを確実に捉えることができる。
成功する運用の第一歩は、運用商品の選定ではない。
資産配分を決めるポートフォリオを正確に設定することだ。
長期投資におすすめの資産クラス
では、どんな資産を選ぶのが良いのか。
長期運用で、積極的に検討したい資産クラスは次の通りだ。
株式
株式は、買値と売値の差額で得るキャピタルゲインと配当金として定期的に得るインカムゲインの両方を受け取れる。
長期的成長が見込める銘柄や増配が続いている銘柄に投資をすれば、時間をかけて利益を上昇させることができる。
債券
債券は償還までの期間が明確で、発行元の破綻がないかぎり資金を確実に受け取ることができる。安定性や確実性の面で優れている。
期間は5年や10年など長期が多く、時間をかけて運用する商品の代表格である。
株式と値動きが異なるため、リスク分散として資産配分に組み込まれることが多い。
投資信託
投資信託は、ファンドマネージャが様々な資産へ投資を行う。1つの商品を選択するだけで分配投資が叶うのが魅力だ。
株価と比べマイルドな値動きをするものが多い。ただし信託報酬の手数料に注意する必要がある。
REIT(不動産投資信託)
REITに投資をすると、複数不動産を間接的に所有できる。
運用益が出るのに時間を要するが、値動きが穏やかでインフレの影響を受けない投資先として注目すべきだ。
現物の不動産に比べ売買もしやすく、流動性が担保されている。
具体的におすすめな投資法
運用ニーズ別に代表的なポートフォリオを紹介しよう。
ローリスク・ローリターン
運用目的 | 老後資金・教育資金の確保 |
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運用方針 | 将来に向けて資金を確実に用意したい |
目標利回り | 3%以上 |
保有し続けることで着実に資産を増やすプランとして、インデックスファンドの積立投信を中心にした。併せて債券への投資でリスク分散も行う。
基本的には売却は行わず、定期的なリバランスを実施する方針で運用を継続する。
低リスク商品を選べばあとは「保有を続ける」が基本戦略となる。
ミドルリスク・ミドルリターン
運用目的 | リフォーム資金・車の買い替え資金の創出 |
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運用方針 | 安定的に増やし生活のプラスアルファにしたい |
目標利回り | 7%以上 |
各資産クラスを等分に配置した。
業績が安定している企業の個別銘柄を選択しつつ、バランスファンドを取り入れる。
また、着実に資産を増やせる外国債券と国内のREITにも投資。ハイリスク商品は相場をみながら売買し、ローリスク商品は長期保有する。
バランス運用は、リスクを管理し適切な対応をすることが重要だ。
市場や経済の情報感度を磨きながら投資を続けたい。
ハイリスク・ハイリターン
運用目的 | 海外旅行・セカンドハウス購入の実現 |
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運用方針 | 投資を楽しみつつ余裕資金を作りたい |
目標利回り | 10%以上 |
国内外の株式をメインに、アクティブファンドを取り入れたポートフォリオを組む。
株式は相場を見ながら個別株にスポット投資を行っていく。アクティブファンドは長期保有し指数以上の成果を狙う。
投資期間が長ければ、短期的にマイナスとなったとしても、時間をかけて損失を解消できる。
運用目的によっては、リスクをとった投資も選択可能だ。
ただし、利益を出すためには市場動向の知識、投資の相場観を持っていなければならない。
長期的な資産運用を成功させるためのおすすめポイント
運用は、知識やテクニカルな部分が注目されるが、投資家自身の心構えや意識も成功のカギを握っている。
ここでは、長期運用を始めるにあたって、身につけておきたい思考法について解説する。
マインドセットと忍耐力
長期運用では、キャピタルゲインよりインカムゲインを重視するべきだ。
つまり売買で利益を得るのではなく、運用益を再投資して利益を大きくするという意識が欠かせない。
長い期間投資を続けていると、時に相場の荒れに遭遇する。
すると、暴落に慌てて売却したり高騰時に舞い上がって売却したりしたくなる。
このような場面で、利益を得ようと考えてはいけない。
価格の乱高下に心を乱されるときは、長期運用のメリットである「リスク軽減」「複利効果」を思い出そう。
資産を保有し続けることで、価格の振れ幅は小さくなり利益が大きくなる可能性が高い。
市場動向との付き合い方
市場動向に関するレポートには「過去の振り返り」と「将来の見通し」が併記されていることが多い。
今後の投資活動において参考となるのは「過去の振り返り」だ。
将来の予測は正確に当てることができない。予想が当たっても、市場の反応は違ったこともある。
当たるか分からない見通しを過信するよりも、これまでの市場を正しく把握する方が今後の投資効果を高めるのだ。
また、市場の動きは小さなものではなく、大きな流れを注視したい。
各銘柄の日々の動きに一喜一憂する必要はなく、資産クラス全体の動きを把握してほしい。
時間軸も短期的な動向ではなく、長期的な動きを大きく掴もうとする構えが必要だ。
ニュースや値動きを見ると、短期的に数か月先の対策だけを考えてしまいがちだ。ただその事象が、数年後の変化にどう影響をもたらすかといった視点も重視したい。
経済状況に応じた適応策
長期の運用を成功に導くには、経済の変化に合わせて柔軟に運用方法を変えていかなければならない。
保有を続けることは大事だが、より効果的な運用となるように定期的な見直しもかかせない。
一般的に経済や景気は循環し、恩恵を受ける資産クラスや銘柄は変化する。
例えば、景気の回復期や好況期は株式やREIT(不動産投資信託)、後退期や不況期には債券が値上がりしやすい。
このように。そのため景気のトレンドを捉えた運用が必要だ。
経済状況を掴み自身の投資に反映させるには、消費者心理の変化を測る経済指標や企業の設備投資動向、事業拡大のための求人などの情報収集が欠かせない。
また、景気サイクルに影響を及ぼす金融政策の動きも踏まえて、投資機会を探る必要がある。
長期的な資産運用の相談先はどこがおすすめ?
資産運用は第三者のアドバイスを受けることで、より成功へ近づく。
専門家を頼る意義や、IFAという運用のプロを活用する利点について解説していこう。
資産運用の専門家に相談する重要性
長期運用では、最初の段階で精度の高い運用プランを策定することが大切だと説明してきた。
ただ、運用プランを作るには、多くのステップがある。
これらを1人で行うのは専門的な知識が必要だ。
さらに、金融商品は膨大だ。
その中からプランに適したものを探し出すのは、時間も労力もかかる。
加えて、運用開始後も経済動向や相場のトレンドの情報収集、現状確認や運用方針の振り返りなど取り組むべきことは無数にある。
そこで専門家に頼れば、これらをスムーズかつ合理的に進めることができる。
では、どのような運用のプロに相談すればいいのか。
運用の相談先としては、IFAという選択肢がある。
IFA(資産運用アドバイザー)への相談のメリット
IFAとは、金融機関と業務提携を結んだ独立系ファイナンシャルアドバイザーのことだ。
銀行や証券会社で経験を積んだエキスパートが多く、投資に関わる幅広い知見を持っている。
特定の金融機関に属さないことから、公正な立場で提案やアドバイスを行っている。
異動がなく担当者の入れ替わりがないため、長期的視点をもった運用プランを立てられるのが強みだ。
また、弁護士や税理士など他の専門家との連携が可能で、相談内容に応じたより幅広いサポートができる。
IFAに相談すれば、長期運用に欠かせない要素を拡充でき、よりスムーズな投資を始められるだろう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用方法
IFAは、次の2点を軸に選ぶと良い。
- 相談内容にあった知識とスキルを持っているか
- 自分と同じ資産状況の相談実績があるか
「資産運用ナビ」は全国のIFAを検索できるプラットフォームだ。
担当者のプロフィールが閲覧可能で、経歴や保有資格、得意領域を確認できる。
また、担当顧客についても、性別、年代、職業、保有資産額が掲載されている。
自分と同じ資産背景をもつ顧客を担当しているか、という観点からも選択可能だ。
興味を持ったIFAにそのまま相談依頼ができ、気軽に利用できる。
自分にあったIFAを探し、より効果的な資産運用をスタートしてみてはいかがだろうか。
長期的な資産運用の最適解は人によってさまざま
長期運用を成功させるための要点をまとめよう。
- 目標額やリスク許容度を正確に定め、運用方針の基盤を作ることが重要
- 適しているのは、株式・債券・投資信託・REIT(不動産投資信託)
- どんな局面でも「一過性のものか」「対策が必要か」を見極める
- 冷静な判断ができるよう、客観的アドバイスをくれる投資のプロを頼るのも良い
様々な運用法を紹介したが、その最適解は個人によって異なる。
資産背景や運用ニーズは多様であり、戦略は自身にフィットしたものを選択しなければならない。
そこで頼りになるのが、運用のプロだ。
特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。
あなたの投資計画にプロの知見や経験が加われば、確固たる運用プランの基盤を固めることができる。その後の運用が、スムーズかつ効果的なものになるだろう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを見つけてほしい。