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HDVに投資するべきか? 米国高配当株ETF「HDV」を徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • HDVに投資したいのでHDVの特徴と構成銘柄について理解したい
  • HDVの過去の株価推移や配当利回りを知りたい
  • HDVへの投資を行うための証券会社を探している

HDVはETF(上場投資信託)の一種で、iシェアーズ・コア高配当株ETFの略称である。

モーニングスター配当フォーカス指数に連動するインデックス型ETFで、配当のほかキャピタルゲインも期待できる。

米国の財務優良企業のうち、配当利回り上位75銘柄で構成されており、米国建てで高配当が期待できる投資信託の1つだ。

本稿ではHDVを徹底的に分析するとともに、同型タイプとの比較を進め、特徴を明確化していきたい。

また昨今アメリカ株は停滞感が強いが、HDVにはどのような影響があるかを考えていく。

目次

米国高配当株ETF「HDV」とは何か

HDVとはアメリカの資産運用会社であるブラックロック(Black Rock)社が運用するインデックス型の上場投信だ。同様のETFに比べ、経費率が0.08%と比較的低い水準に抑えられている。

米国の高配当株をポートフォリオに組み込んでおきたい投資家にとっては、代表銘柄の1つといえるだろう。

米国高配当株ETF「HDV」の基本

HDVのベンチマークとなっているモーニングスター配当フォーカス指数は、極めて安定性の高い銘柄で構築されている。

銘柄を入れ替えるリバランスを年に4回実施しており、各企業の業績推移や市況によるリスク抑制対策も整備されているファンドといえる。

HDVの具体的な特性とその構成

ブルームバーグによると、2023年6月6日時点のHDV組入上位銘柄は以下の通りだ

スクロールできます
エクソンモービル燃料8.14%
ジョンソンエンドジョンソン衛生用品6.94%
シェブロン石油・エネルギー5.82%
ベライゾン・コミュニケーションズ電気通信5.71%
アッヴィバイオ・医薬品5.44%
出典:ブルームバーグ

上位5銘柄は重厚なインフラか、無くなると多くの人の生活に影響が現れる医療・ヘルスケア株のセクターを中心としていることが確認できる。

6位以降もコカ・コーラやシスコ、IBMなど知名度の高い企業が多い。

HDVの知名度の高さは組入銘柄からも判断できるだろう。

HDVが投資対象とする企業の選定基準

もともと消費財や生活必需品をターゲットとしているため、このような構成になっているのだろう。

6位以降もインターネット関連や医薬品関連が並ぶ。

代表サンプリング手法を用いて保有銘柄のウエートを算出しているようだ。

米国高配当株ETF「HDV」に投資するべきなのか

投資においては、リスクとリターンの分析は不可欠なる。ではHDVはどのような情報をもとに分析と投資判断をしていけばいいのだろうか。

HDVの過去の価格動向

HDVは組成以来堅調な価格上昇を継続している。

2020年夏に流行した新型コロナウイルス感染症によるコロナショックで基準価格が30米ドル近く暴落したものの、短期間で取り戻した。

2021年5月には100米ドルを突破し、2022年4月には110米ドルも突破している。

それ以降は横ばいが続いているものの、長期的見ると上下がありつつ本来の右肩上がりを継続していると言えるだろう。

配当水準が比較的高位な銘柄で構成されているため、長期所有を前提として資産に組み込みたいファンドだ。

2024年に入ってからも110米ドル前後を推移していて、多くの投資家から人気を集めていることがわかる。

HDVの収益性とリスクについての詳細分析

HDVは組入れ銘柄の選定基準に財務の安定性を採用しているため、市況に影響されすぎないファンドといえるだろう。

一方、2023年6月現在、HDVの年初来リターンは-2.61%、1年のトータルリターンも-4.58%と落ち込んでいる。

組入れにアメリカのインフラや製造業が多く、利上げの影響を受けている印象が強い。

2023年6月初旬の債務上限問題以降は上昇傾向にあるものの、2022年以前に比べれば回復力が鈍っている印象だ。

米国高配当株のなかでは配当性は高く、手堅い組入れ銘柄のため、今後の挽回に期待したい。

総じて、ポートフォリオのなかでも一定割合の投資は勧められるファンドという認識だ。

HDVの将来の見通し

財務の安定性を重視していて、市場の影響を受けにくいとされているHDV。

2024年度のトータルリターンは12.30%と非常に高い利回りを誇っていて、今後も高い収益性を発揮することが期待できる。

ただし、アメリカで利上げが実施されていて、米国経済の停滞に合わせてHDVの成長も一度はストップする可能性が高い。

2024年6月のFRBでも7会合連続で政策金利の据え置きが発表された。

しかも、年内の利下げ想定がこれまでの3回から1回に変更されたことにより、しばらくの間はHDVにとって厳しい時間が続くだろう。

米国高配当株ETF「HDV」はどのような投資家に向いているのか

高い成長率を誇っているHDVだが、「自分の運用目的に合っているかわからない」という人もいるだろう。

そこでここでは、HDVが向いている投資家と向いていない投資家を解説する。

また、HDVへの投資に適した証券会社にも言及しているので、気になる人はぜひチェックしてほしい。

HDVの投資適性:どのような投資家に向いているのか

米国銘柄中心にポジションを組んでいる投資家や、銘柄選びにおいて財務状況を重視する投資家にとってHDVはおすすめだ。

ヘッジファンドなど手数料が高い銘柄を選んでいる投資家や個別株の判断が苦手で、個別株選択のリスクを負うことに抵抗がある投資家にとっても、サブポジションで持つ選択肢があるインデックスといえるだろう。

HDVの投資適性:どのような投資家に向いていないか

HDVが向いていないのは、米国銘柄への運用を避けたい人には向いていない。

また、同じ銘柄が複数含まれているため、すでに新NISAでeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を購入している人にも不向きだ。

HDVへの投資に適した証券会社はどこか

HDVを購入するなら、インターネット証券の楽天証券もしくはSBI証券で行おう。

なぜなら、どちらも手数料が安いうえに運用を継続しながらポイントを貯められるからだ。

どちらも業界最安クラスの手数料を誇るため、コストを削減しながら運用を継続できる。

また、楽天証券は楽天ポイント、SBI証券はVポイントを貯められる。

金融商品を購入するだけでポイントを貯められるのは非常にお得だろう。

どちらを開設するか迷った場合、楽天カードユーザーは楽天証券、三井住友カード(NL)ユーザーはSBI証券を開設すると良い。

米国高配当株ETF「HDV」を運用するなら誰に相談するべき?

運用を開始するにあたって、独断で行おうとしている人も多いのではないだろうか。

投資初心者がいきなり商品を購入すると損をする可能性が高いので、基本的には専門家への相談を推奨している。

ここでは、特におすすめの存在であるIFA(Independent Financial Advisor)について紹介しよう。

なぜ専門家に相談するべきなのか

HDVの購入と売却タイミングは個人で決めるのは難しいため、専門家への相談のおすすめのしている。

ましてや、どの程度の資金をHDVの購入に充てるのか、専門知識にもとづく投資判断は一般投資家にはなかなかできない部分だ。

専門家に相談することで資産が目減りする可能性を抑えつつ、適切なタイミングで商品を購入できるだろう。

専門家の中でも特におすすめなのがIFAだ。

IFAにアドバイザー役についてもらうことによって、正しい投資判断をしていきたい。

IFAとは?具体的な役割やメリットを解説

IFAとは独立系ファイナンシャルアドバイザーのことで、金融機関から独立した資産運用のプロフェッショナルだ。

投資計画の策定や運用商品の提案、リバランスなど、資産運用に関するさまざまなサポートをしてくれる。

IFAは、例えばモーニングスター社が好評している指標などの客観的な評価や、S&P500など米国株式市場の動きを分析したうえで、HDVを資産に組み入れるタイミングを定め、具体的に提案してくれる。

また、より投資先を分散させたい場合は、HDVとほかの銘柄を組み合わせたポートフォリオの構築方法も説明してくれる。

IFA選びに困ったら「資産運用ナビ」を活用しよう

このように、IFAをアドバイザーとして迎えることにより、HDV投資のリスクを軽減し、より安定的な運用を行うことができる。

専門知識を持つIFAをしっかりと活用しながら、扱いの難しい側面のあるHDVをポートフォリオに組み込み、資産形成の一助としたい。

ただし、「IFAをどうやって探せば良いかわからない」「担当者との相性が悪かったらどうしよう」と悩んでいる人もいるかもしれない。

そのような人におすすめなのが、IFA検索サービスの「資産運用ナビ」だ。

条件を入力するだけで最適なIFAを紹介してもらえるため、ミスマッチが起こりにくくなっている。

無料相談も実施しているので、まずは気軽に問い合わせてみてはどうだろうか。

高配当ETFのHDVは高い利回りと低い運用コストが魅力

本記事では米国株において高配当傾向のHDV(iシェアーズ・コア高配当株ET)がどのような特徴を持つ投資銘柄なのかを中心に解説した。

価格動向や今後の見通し、どのような投資家におすすめなのかIFAを活用するメリットについても説明した。

 IFAに相談することで、HDV投資の特性やリスク・リターンの評価についてのプロフェッショナルな視点が得られる。

HDVの特性とそれが投資家のポートフォリオにどのように影響を与えるかを評価し、投資判断をサポートできるため、積極的に活用したい。 

「資産運用ナビ」は、信頼できるIFAを検索することのできるサービスだ。

実際の面談まで費用も発生しないため、安心して利用できるだろう。まずは一度IFAへの相談を申し込み、資産運用に賢く活用していきたい。

ETFのHDV投資に関するQ&A

HDV投資で発生した税金はどのように取り扱いますか?

VYMを課税口座で購入すると分配金に10%が課税(米国での源泉徴収)され、日本でも約20%が課税される(二重課税)

この二重課税については、確定申告で外国税額控除の手続きを行うことで、一定額控除することが可能だ。

HDVの配当金はどのくらいの頻度で支払われますか?

HDVの配当回数は年4回だ。

ETFの配当金は、年に1回のものが大半だが、半年・四半期・隔月のものもある。

ETFの配当は分配金と呼び、分配金が出ないETFもあり、分配利回りは銘柄ごとに異なる。

ETFに投資した際、確定申告は必要ですか?

特別口座で源泉徴収ありの設定にしていれば、確定申告の必要はない。

源泉徴収なしの設定であったり、他の銘柄と損益通算をしたい場合などは確定申告することになる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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