- 株式投資に興味はあるが、どう始めたら良いか分からない
- 株式投資のリスク管理の方法が知りたい
- 株式投資の成功事例や失敗事例を知りたい
株式投資は資産運用の王道だ。退職金や相続によって、まとまったお金が手に入り、株式投資を検討している方もいるだろう。
株式投資自体は資産運用としておすすめの方法だが、知識がないばかりに損失を被ってしまうこともある。
そこで本記事では投資初心者に向けて、株式投資の基本的な仕組み、投資を始めるための準備、銘柄の選び方、リスク管理の方法について解説する。
株式投資で損をしたくない方は、ぜひ参考にしてほしい。
株式投資の基本
投資初心者に向けて、株式投資について以下の3つを解説する。
- 株式投資の基礎知識
- 株価指標と銘柄選択のポイント
- 株式取引の方法
株式投資の基礎知識
企業(株式会社)は、企業活動に必要な資金を投資家から調達し、出資してくれた投資家に対して株式を発行する。株式を所有するとその企業の株主となり、以下2つを受け取る権利が得られる。
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
キャピタルゲインとは、株式の値上がり益または売却益のことだ。
インカムゲインとは、配当金・株主優待を指す。加えて株式の保有割合に応じて投資家には議決権が付与され、会社の経営に参加できる。
株価指標と銘柄選択のポイント
株価指標とは、現在の株価の割高・割安を示す指標だ。株価指標を用いると、同一銘柄の過去と現在の比較、複数企業の比較が行える。
株価指標にはさまざまな種類があり、目的によって使い分ける。この記事では初心者におすすめする株価指標を以下87つ解説する。
株価指標 | 指標の内容 | 計算式 |
---|---|---|
EPS (1株当たり純利益) | 1株あたりの純利益を示す指標 EPSが大きいほど、利益を上げていると判断する | EPS(%)=当期純利益÷発行済み株式数×100 |
PER (株価収益率) | 株価が1株あたりの純利益の何倍になっているかを示す指標 PERが高いほど割高と判断する | PER(倍)=株価÷1株当たり純利益(EPS) |
PBR (株価純資産倍率) | 株価が一株あたりの純資産の何倍になっているかを示す指標 PBRが高いほど割高と判断する | PBR(倍)=株価÷1株あたり純資産×100 |
ROE (自己資本利益率) | 自己資本(純資産)に対して、どのくらい利益を上げているのか示す指標 ROEが高いほど効率的に利益を上げていると判断する | ROE(%)=税引後当期純利益÷自己資本(純資産)×100 |
自己資本比率 | 総資産に対する自己資本の割合を示す指標 自己資本は返済不要のお金で、自己資本比率が高いほど財務の安全性が高いと判断する | 自己資本比率(%)=自己資本(純資産)÷総資産×100 |
配当利回り | 株価に対する配当金の割合を示す指標 配当利回りが高いほど投資金額に対して多くの配当金が得られる | 配当利回り(%)=1株当たりの配当金÷株価(投資金額)×100 |
配当性向 | 税引後当期純利益に対する配当金の割合を示す指標 配当性向が高いほど、株主への還元意識が高いと判断する | 配当性向(%)=年間の配当金÷税引後当期純利益×100 |
営業利益率 | 営業利益率は、その会社の本業で稼ぐ力を示す指標 営業利益率が高いほど収益性が高い会社と判断する | 営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100 |
株価指標について詳しく知りたい方は、資産運用の専門家が解説した下記の記事を確認してほしい。
初心者におすすめする銘柄選びのポイントは、普段から馴染みのあるサービス・商品・場所から探すことだ。
例えばゴルフが趣味の方であればゴルフ用品の会社、ショッピングが好きな方であればデパートやスーパーを運営している会社の中から銘柄選びをするイメージだ。
普段から馴染みのある会社であれば、新商品の確認や企業の公式アカウントのフォローなどで情報収集が自然と行えるだろう。
そのため投資を検討している会社の理解が深くなり、あなたにあう銘柄を見つけやすくなる。
情報収集の中で投資してみたいと感じる銘柄があれば、先述した株価指標を用いて投資の判断を行う。
興味のある会社を見つけた上で、株価指標を確認するようになれば、自分にとって適切な投資銘柄が見つけられるだろう。
成行注文と指値注文の違い
株式の注文方法には「成行注文」と「指値注文」の2つがある。
成行注文とは、価格を指定せず現在の価格で売買する注文方法だ。価格を指定しないため、ほぼ確実に売買が成立する。
しかし、予想以上に高い価格または低い価格で取引が成立することもある。
一方で指値注文とは、売買価格を指定する注文方法だ。予想外の価格で取引が成立することはないが、自分が指定した株価にならなければ売買は成立しない。
確実に取引させたい方は成行注文、安く買いたい方や高く売りたい方は指値注文のように、2つの注文方法を使い分けよう。
株式投資のリスクとその対策
株式投資におけるリスクとは、値動きの幅のことだ。つまり値下がりだけでなく、値上がりもリスクとなる。
ここでは株式投資のリスクに関して以下の3点について解説する。
- 株式投資のリスク要因
- リスク管理の基本
- 損切りのタイミング
株式投資のリスク要因
株式投資のリスク要因は、以下の4つに分類される。
株式投資のリスク | 概要 |
---|---|
価格変動リスク | 価格変動リスクとは、購入時よりも株価が上がったり下がったりすることだ。 株価が購入時よりも下がることを「元本割れ」という。 |
信用リスク | 信用リスクとは、投資した会社が倒産し保有する株式の価値がなくなることだ。 会社が倒産すると、投資資金の全額回収は難しくなる。 |
流動性リスク | 流動性リスクとは、売買が成立しないことだ。 株式の取引は、売りたい方と買いたい人の両者がいて成立する。 注目度の低い銘柄であれば両者が揃いにくく、好きなタイミングで売買が成立しなくなる。 |
為替変動リスク | 為替リスクとは、為替変動によって円建てでの株価・資産価値が変動することだ。 外国株式に投資する場合には、為替変動リスクも考慮しなければならない。 |
株式投資を行う上では、投資する銘柄によって上記4つのリスクがどの程度あるか判断することが大切だ。リスクを考慮せずに投資してしまうと、思わぬ損失を被る可能性がある。
リスク管理の基本
先述した4つのリスクを低減するには、リスク管理が欠かせない。ここで言うリスク管理とは、値動きの幅を自分の許容できる範囲に管理することだ。リスク管理は分散投資によって行える。分散投資では、投資対象と投資タイミングを分散する。
株式投資における投資対象の分散とは、複数の銘柄を購入することだ。仮にA社へ集中投資していたとしよう。A社の業績が好調であれば、株価は値上がりし大きな利益を得られる可能性がある。
一方でA社の業績が悪くなれば、元本割れの可能性が高まるだけでなく、最悪の場合は倒産して投資資金を回収できなくなるケースも想定できる。また、配当のある企業の場合、減配や無配となることも考えられる。
A社だけでなくB社、C社・・・と投資する対象が分散していれば、仮に1社の業績が悪化し株価が下落してしまったとしても、一社の損失から受ける影響を軽減できる。
投資タイミングの分散とは、銘柄の購入タイミングを複数回に分けることだ。株式投資の値上がり益で利益を得るためには、将来の株価より安い価格で購入しなければならない。
ただ将来の株価は誰にもわからないため、投資タイミングを分散して高値掴みを避けることが有効な方法と言える。
仮に投資タイミングを誤り高値掴みしてしまうと、損失を被る可能性が高くなる。複数回に分けて銘柄を購入すれば、高値掴みをすることもあるが安いタイミングでも購入できる。
なお、定期的に一定額で買い付ける方法を「ドルコスト平均法」という。ドルコスト平均法の特徴や効果については下記の記事で解説している。
損切りのタイミング
損切りとは、投資した銘柄が含み損を抱えている状態で、保有している銘柄の損失を確定させることだ。
株式投資をしていると、思惑通りに株価が上がらず、値下がりするケースは珍しくない。
そのような銘柄を保有し続けていると、損失拡大の恐れがある。その損失を最小限に抑えるために行うのが損切りだが、このタイミングは投資家によって異なる。
ここでは株価を基準に損切りする方法を紹介する。購入時の株価から⚪️%値下がりした場合に損切りする方法だ。
買値の8%値下がりした場合には、損切りすると決めている投資家が多い。
ただし何%下落したら損切りするかという具体的な数字は、投資家のリスク許容度による。
数%の値下がりに耐えられない方もいれば、買値の半分に値下がりしても気にしない方もいる。
損失額が大きくなると、仕事が手につかなくなったり、眠れなくなったりする方もおり、日常生活に支障をきたすケースは珍しくない。
そのような場合には、損切りを行うことで損失を最小限に留め、精神的な負担を軽減できるだろう。
損失を確定させることは怖いと感じる方もいるだろうが、あなた自身の生活を守るためにも自身で決めたルールを守り、損切りを実践することが投資を長く続けるコツだ。
リスク対策に役立つ株式投資の成功事例と失敗事例を紹介
ここでは、株式投資の成功事例と失敗事例を1つずつ解説し、それぞれの考え方を分析する。
資産を増やした投資家の戦略
正しい銘柄選定を行い株式投資に成功したある投資家の事例を1つ解説する。
その投資家は、収益性が高く競争力のある会社に投資しようと考えていた。銘柄選定で特に重要視していた指標は、ROEと営業利益率だ。
繰り返しになるが、ROEは自己資本に対してどのくらい利益を稼げているかを示す指標で、営業利益率は本業の稼ぐ力を示す指標だ。これら2つの指標をもとにその投資家は、キーエンスに投資した。
キーエンスのROEは10%前後で、営業利益は脅威の50%前後を叩き出している。業界にもよるが一般的にROEは8%〜10%を超えていれば優良企業と言われ、営業利益率が15%を超えていると超優良企業と判断する。
キーエンスはROE・営業利益とも優良企業と言われる水準を上回っており、非常に収益力が高い会社と前出の投資家は判断した。
その投資家は2014年9月にキーエンスを1株11,300円で100株購入。その後、想定通り高い収益性を背景にした業績向上とともに株価も上昇し、2021年9月に1株当たり70,000円で売却した。値上がり益は5,870,000円だ。
- 購入時
- 1株11,300円×100株=1,130,000円
- 売却時
- 1株70,000円×100株=7,000,000円
- 値上がり益
- 7,000,000-1,130,000円=5,870,000円
株式投資において指標の確認は非常に重要だ。指標を確認すると現在の株価の割安・割高を判断できる。
紹介した投資家は、ROEと営業利益率を確認し競争力に対して株価がまだまだ安いと判断した。
このように指標を用いて、適切に銘柄選定を行えば株式投資で値上がり益を得られる可能性は高まる。
ただし、参考にすべき指標は投資手法や銘柄によって異なる。
どのような指標を参考にして、どの銘柄に投資すべきか判断できない方は専門家の意見を聞いてみるのも良いだろう。
「資産運用ナビ」から資産運用のプロであるIFAで無料相談が行える。
失敗を避けるための教訓
紹介する失敗事例は、SNSの情報だけで銘柄選定をしてしまったケースだ。その投資家は株式投資の経験がなく自身の銘柄選びに自信がなかったため、SNSの情報を頼りに銘柄を探していた。
購入当時の2022年9月に当時SNSで話題にされていたダブルスコープを、1株当たり3,000円で100株購入した。購入理由はSNSでみんなが話題にしていたからだ。
当初の損切りラインは2,500円と考えていた。しかし株価が2,500円になっても結局損切りができず持ち続けてしまい、2022年12月に株価が1,500円まで下がったところでようやく損切りをした。
- 購入時
- 1株3,000円×100株=300,000円
- 売却時
- 1株1,500円×100株=150,000円
- 値上がり益
- 150,000円-300,000円=-150,000円
この投資家が多大な損失を出した理由は、SNSの情報だけで投資してしまったこと、ルール通りに損切りができなかったことがあげられる。
SNSの情報だけでなく以下の情報も調べていれば、投資を思いとどまれただろう。
- 値上がりしている理由
- 直近の業績
- 業務内容
SNSは簡単に情報が手に入るため、情報収集の手段としては非常に有効だ。しかしSNSの情報が全てではない。
自身の大切なお金を投資するのだから、自分が納得いくまで銘柄の情報は深掘りするべきだ。
次にルール通りに損切りできなかったため損失を広げてしまった。当初のルール通り損切りできていれば、損失は5万円で済んだ。
しかし損切りできなかったため、最終的に損失は膨らみ、15万円の損失となった。
株式投資では、全てが自分の思い通りになるわけではない。重要なことは自身の思惑と違った際にしっかりとルールに基づいた判断ができるかどうかだ。
損切りをしっかりと行えれば、損失を最小限に抑えられ、また次の投資にもつなげられる。
成功と失敗のバランス
投資の経験が浅い間は少額での投資がおすすめだ。少額であれば大きく利益が出ることもないが、多額の損失を被ることもない。
少額投資で成功と失敗を繰り返して、自分に合う投資手法を見つけていこう。
IFAが提供する株式投資のサポート
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことだ。IFAの中には株式投資に精通している方もおり、投資家にさまざまなサポートを提供している。
ここでは、投資初心者が株式投資においてIFAを利用するべき理由について以下3つを解説する。
- 株式投資におけるIFAの役割
- パーソナライズされた投資戦略
- IFAの利用が投資経験を向上させる理由
株式投資におけるIFAの役割
株式投資におけるIFAの役割は以下の2つだ。
- 投資戦略の提案
- 投資銘柄の提案
投資戦略は投資家の投資目的によって異なる。短期間で大きな利益を狙いたい投資家もいれば、少しずつ安定的に利益を得たい投資家もいる。
IFAは、そのような投資家ごとの事情に合わせて投資戦略を提案してくれる。
また豊富な経験をもとに投資銘柄の提案も行ってくれる。投資経験がないと、どのような銘柄に投資していいかわからず、いつまでたっても投資が始められないというケースは多い。
IFAは提案という形で、投資初心者におすすめの銘柄を示してくれる。
IFAと共に構築するパーソナライズされた投資戦略
IFAは証券会社や銀行などに所属していないため、自社商品に縛られず投資家に合わせたパーソナライズされた投資戦略を提案してくれる。
証券会社や銀行に所属していると提案できる商品が限られたり、提案する商品を指定されたりして投資家に寄り添った提案が行えないケースもある。
IFAは提案できる商品に縛りがなく、会社からの指示もない。そのため投資家ごとのライフスタイル、リスク許容度に合わせた投資戦略の提案が可能だ。
投資経験が浅い方は、IFAに相談して忖度のない投資戦略を聞いてみてはいかがだろうか。
IFAの利用が投資経験を向上させる理由
IFAの利用によって投資経験を向上させることも可能だ。IFAは、もともと証券会社や銀行などの金融機関で一定の成果を出してから独立するケースが多い。
IFAには、株式投資を含めた資産運用全般に詳しい方が多数いる。IFAへの相談によって資産運用のプロの意見を聞けるため、投資初心者であっても投資経験を向上させられる。
そのため投資初心者こそIFAに相談して投資の知識を深めてから、株式投資を始めることがおすすめだ。しかし、信頼できるIFAはどこで見つけたらいいのかと悩む方もいるだろう。
IFAを見つけるためのおすすめなのは、投資家とIFAのマッチングサービス「資産運用ナビ」だ。
IFAとのマッチングから相談までが無料で利用できるため、お試しでIFAに相談したいという方にもおすすめできる。
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適切な対策をもって株式投資をはじめよう
本記事では、株式投資の基本的な仕組み、投資を始めるための準備、銘柄の選び方、リスク管理の方法について解説した。
株式投資は資産運用の王道だ。しかし自分に合う銘柄の選び方、リスク管理の方法がわからないと、株式投資で利益を得ることは難しい。株式投資の経験がなく、何から始めていいかわからないという方はIFAの相談がおすすめだ。
IFAはあなたのライフスタイルやリスク許容度に合わせた投資戦略を提案し、長期にわたって資産運用をサポートしてくれる。そのため投資の経験がない方でも、安心して株式投資を始められる。
信頼できるIFAと出会うためには、投資家とIFAのマッチングサービスを使うのがおすすめだ。
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