- 保険を活用した資産形成のメリットとデメリットが知りたい
- 保険を活用して資産形成をする具体的な方法が知りたい
- 保険を活用した資産形成を検討しているが、誰に相談するべきか分からない
資産形成と聞くと、多くの人は「株式投資」や「預貯金」などを思い浮かべるのではないだろうか。
金融庁が2021年に発表した「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果」では、保有している金融商品で割合の高い商品としては、国内株式が38.2%、投資信託が32.4%と、これらで70%以上を占めている。
このように認知が高い金融商品がある一方、保険でも資産形成ができることを知っているだろうか。
本記事では、保険を活用した資産形成の方法、そのメリットや注意点を解説していく。保険を活用した資産形成を考えている人は参考にしてほしい。
保険を活用した資産形成の方法とそのメリット
資産形成とは、将来に向けてお金を準備していくことを指す。基本的に資産形成には、主に「投資」と「貯蓄」の2つの方法があるが、保険を活用した資産形成には、貯蓄と投資の双方の性質がある。
ここでは、以下3つのポイントから、保険を活用した資産形成を行うメリットについて解説していく。
- さまざまなリスクに対応できる
- 節税対策となる
- 効率的な貯蓄を行える
それでは、一つずつ確認していこう。
さまざまなリスクに対応できる
保険で資産形成を行うメリットは、さまざまなリスクに対応ができる点だ。
例えば、生命保険は万が一の死亡リスクに備えられる。それ以外にも、病気や就業不能、介護といった日常生活に支障をきたすリスクについても保障が受けられるのが保険の特徴だ。
一方、貯蓄型の保険商品であれば、教育資金や老後資金といった将来の貯蓄に活用できる。
最近では、外国建の生命保険(=外貨建て保険)や、投資信託型の生命保険(=変額保険)が業界内で台頭している。資産運用や分散投資に特化した保険商品を効果的に活用することは資産の分散にもつながるので、検討してみると良いだろう。
節税対策となる
保険を活用した資産形成のメリットには、節税対策となる点も挙げられる。生命保険に加入すると保険料控除を得ることができる。これは、払った保険料の価格によって所得税や住民税を減らすことができるというものだ。
控除額については、国税庁が発表している「旧生命保険料と新生命保険料の支払がある場合の生命保険料控除額」で新生命保険料については、以下のように記載されている。
年間の支払保険料等の合計額 | 控除額 |
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,001円から40,000円まで | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,001円から80,000円まで | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,001円以上 | 一律40,000円 |
このように、保険に加入することで節税対策を行うことができる。
効率的な貯蓄を行える
さらに、効率的に貯蓄を行うことができる点も保険を活用した資産形成のメリットだ。昨今、銀行で預貯金を行う際の普通預金金利は0.001%と、利息による資産形成はほとんど期待できない。
また、収支を管理をするのが苦手でなかなか貯金がたまらないという人もいるだろう。
一方、保険を利用することで金利問題と管理の問題両方を解決できる。保険に加入すると、基本的に毎月一定額の保険料を支払い続けることになる。
これにより、必ず一定額は貯蓄に回すことができる。また、その管理は自分ではなく保険会社が行ってくれるため、時間の経過とともに貯蓄ができていくだろう。
加えて、保険は短期で解約すると手数料がかかる一方で、一定年数が経過すると受け取る際に自分が貯蓄した金額に上乗せをした金額を受け取れる。そのため、効率的に貯蓄を行うことができる方法だと言える。
保険を活用した資産形成の注意点
このように、保険を活用した資産形成にはさまざまなメリットがあるが、一方で注意点も把握しておくことが非常に重要である。ここでは、以下3つのポイントから、保険を活用した資産形成の注意点を解説する。
- 保険によって家計を圧迫する
- ハイリターンを狙うことは難しい
- 途中解約のデメリット
これらを理解したうえで、自分に適した資産形成方法を選ぶと良いだろう。それでは、一つずつ確認していこう。
保険料が家計を圧迫する可能性
貯蓄型の保険では、満了するまで基本的に一定額の保険料を支払い続けなければならない。
つまり、毎月発生する収入と支出から自分に適した支払い計画を立てていく必要があるのだが、この収入と支出のバランスが崩れると、無理をしながら生活をし、家計を圧迫することが想定されるのだ。
そのため、保険加入の際は現在の収入と支出のバランスを確認したうえで、自分に適した保険商品を選択することが重要である。
ハイリターンを狙うことは難しい
ハイリターンを狙うことは難しい
保険を活用した資産形成の場合、大きな利益を狙うことは難しい。ハイリターンを生み出すものとしては、「株式」や「投資信託」などが挙げられる。
これらは、相対的に見た価格変動によるリスクが高い分、得られる利益も高くなる。一方で、預金や貯蓄などは、価格変動リスクが低いため、得られる利益も低くなる。
基本的にリスクとリターンの関係は、比例関係となる。リターンが期待できる商品は、リスクが発生する可能性も高い。一方で、リスクが発生しにくい商品は、リターンも低くなる。
つまり、リスクに備えながら利益を狙える貯蓄型の保険商品は、自ずとリスクが低く、リターンも低くなるというわけだ。
途中解約のデメリット
貯蓄型の保険は、一定期間に一定額を毎月支払い続けることで、満了した際に支払った金額に上乗せした金額を受け取ることができるという商品である。
しかし、これを含めた多くの保険商品は、途中解約を行うと解約手数料が発生する。貯蓄型の場合、途中解約することで元本割れとなってしまい、結果として損をしてしまう可能性が高い。
このため、保険に加入する前に、満了までの資金計画をきちんと立てたうえで、加入可否を判断することが必要だろう。こうした計画は、適切な専門家に相談しながら進めると良い。
特に、資産運用を検討しているなら、資産を増やす手段を専門的な知見からサポートしてもらえる存在がいると良いだろう。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)では、資産形成のアドバイスの他にも、最適な保険や金融商品の提案もしてもらえるため、迷っているなら一度相談すると良い。
IFAと計画する資産形成
IFAは資産形成のプロであり、保険や投資、金融などさまざまな知識を有している。それでは、IFAに資産形成を相談すると、どのようなメリットがあるのだろうか。
一般的に、IFAに相談するメリットは、以下の2つである。
- 相談者に合わせたアドバイス
- 将来の目標に合わせた資産形成プランの策定
それぞれのポイントについて、解説していこう。
相談者に合わせたアドバイス
IFAに相談すると、相談者が資産形成を行う目的や要望をヒアリングしたうえで、さまざまな角度から資産形成に最適な保険商品や金融商品を提案してもらえる。また、保険商品や金融商品のそれぞれの特徴や最新の動向についてもアドバイスを受けられる。
IFAは特定の金融機関や証券会社に所属しない資産形成のプロなので、どのような資産形成をすべきか中立的な視点でアドバイスがもらえる点も魅力の一つだ。
将来の目標に合わせた資産形成プランの策定
資産形成を成功させるには、将来の目標に対するプランニングが重要である。
プランニングにおいては、目標とする運用額からいくら開きがあるか、中間地点のタイミングでいくらの資産を保有しておくか等を計画する。
その上で、途中の想定利回りが問題なく推移しているか、専門的な情報や分析を行いつつ、適切な資産の配分やプランの見直しを行う。IFAは、こうしたフォローを相談者に寄り添いながら実施するため、お勧めである。
まとめ
本記事では、保険を活用した資産形成の方法やメリット、注意点などを解説してきた。
保険で資産形成を行うことで、リスク回避を行いながら、節税対策や預貯金よりも効率的に資産を増やしていくことができる。
一方で、保険で資産形成を行う場合、資産形成計画を立てずに実行したり、短期間で高い利益を求めたりすると、最悪の場合、元本割れや損失を被る場合があるため、この点は注意しなければならない。
安定した資産形成を行う場合は、まずは計画を立ててから実行する必要があるため、資産形成のプロであるIFAを頼るとよいだろう。IFAは、中立的な視点から相談者に適した保険商品や金融商品などを提案してくれる。
IFAに相談してみたいと感じた方は、「資産運用ナビ」を利用してみてはどうだろうか。専門的な知識と豊富な経験を持つIFAが信頼できるパートナーになり、効果的な投資方法や資産形成のサポートを行ってくれる。
まずは気軽な相談から始めてみよう。