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投資信託は損ばかり?原因と解決策を徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • 投資信託で損ばかりする原因を知りたい
  • 投資信託で損をしないためにはどうしたらいいのか知りたい
  • 上手に運用するために投資に関する知識を深めたい

投資信託とは、投資家から集めたお金を資産として、資産運用の専門家が株式や債券などに投資し、運用する商品のことを指す。

資産運用の専門家が運用を行うため、損失リスクも出にくい商品とされているが、インターネット上では損をしてしまうと言及されている声もあり、不確かな情報を目にする機会もあるだろう。

では、損失を回避する方法はあるのだろうか。今回は、投資信託で損をしてしまう原因と、これを回避する方法を解説する。

目次

投資信託で損する主な要因

投資信託で損をしてしまう要因は、大別すると以下の3つがある。

  • 投資信託の仕組みを理解していない
  • 市場動向を見誤る
  • 適切なリスク管理ができていない

投資信託で損失が生じる理由を、それぞれ確認していこう。

投資信託の仕組みを理解していない

投資信託で損をする要因として、投資信託の仕組みについて理解していないことが挙げられる。

投資信託は運用会社で作られ、証券会社や銀行などの金融機関を通じて販売される。また、冒頭でも述べたように、投資家からお金を集め、それを資金として専門家が株式や債券の運用を行う。

運用成果が発生した場合は、投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みとなっている。

この全体像を理解していないことで、専門家が運用するので安心と思っていると価格変動のリスクや為替変動のリスクにより損をしてしまうことにつながる。

市場動向を見誤る

投資信託で損をしてしまう要因として、市場動向を見誤ることが挙げられる。

投資対象に株式が含まれている場合を例に上げて説明しよう。株価は、企業業績以外にも外部要因が市場に影響を与えることで上下する。外部要因としては、金利変動、景気、国際情勢などが挙げられる。

金利変動が企業の業績に影響すると、連鎖的に株価が動く。金利が下落すると企業の金利負担が減少するため、業績の向上が見込まれ、株価は上昇局面を迎えやすくなる。

一方、金利が上昇すると、会社の金利負担が重くなるので、業績が悪化しやすくなる。結果として、株価が下がる。

その他、為替市場の変動や、景気にも株価は左右される。投資信託で損をしてしまう原因としては、こうした複数の市場環境の動向がわからず、気づかないうちに損をしてしまう、という理由もあげられるだろう。

適切なリスク管理ができていない

投資信託で損をしてしまう要因として、リスク管理が出来ていないことも挙げられる。投資信託でもリスクは生じる。ここでは代表的な4つのリスクを紹介する。

  • 価格変動リスク:投資信託で組み合わせた株式や債券の値動きによる損失リスク
  • 為替変動リスク:為替レートの値動きによる損失リスク
  • 信用リスク:国や企業の財政難や経営不振で生じる損失リスク
  • 金利変動リスク:金利の変動によって生じる損失リスク

投資信託は値動きのある、株価や債券などを組み合わせた商品のため、上記のリスクが存在する。損失リスクを抑えるには、国内や海外の政治や経済情勢、企業の業績などの影響を受けるため、常に動向を確認する必要がある。

投資信託で利益を出すための基本戦略

投資信託で損をする要因を確認したが、次に利益を出すにはどのようにすれば良いのかを確認していこう。

 分散投資の重要性

分散投資は、地域や通貨、投資する資産を分けて、単一の資産に偏らずに満遍なく分けて資産運用を行う、投資手法の1つである。

分散投資をするメリットは、ある資産が損失を起こして目減りしても、他の資産がプラスで運用されていれば、互いに補完し合えるという点である。

出典:金融庁「投資の基本」

たとえば投資信託の運用で考えると、市場のベンチマークに連動するインデックスファンドと、ベンチマークを上回るアクティブファンドを組み合わせて、分散投資を行う方法がある。

以上から、分散投資は、投資信託で利益を出す一般的な方法である。

長期投資の視点を持つ

長期投資は、同じ資産を長期にわたって運用し続ける方法である。長い間投資をすることで、一時的な価格変動ではなく、長期的な資産価値の成長にアプローチでき、最終的に資産がプラスになる期待が持てるだろう。

また、短期的な資産の目減りに対して一喜一憂せずに済むので、投資マインドの醸成にも役立つ。

タイミングよりも時間を重視する

時間を重視する投資とは、投資するタイミングを見極めて一括で資金を投下するのではなく、毎月や毎週、などに分けて定期・定額で投資をする手法である。時間分散で最も知られている投資手法に「ドルコスト平均法」がある。

ドルコスト平均法を利用して時間を分散させれば、投資による利益が生まれやすくなる。ドルコスト平均法による利益が生じやすい仕組みをシミュレーションしよう。

1ヵ月2ヵ月3ヵ月4ヵ月合計平均購入単価
基準価額100円50円200円100円
ドルコスト平均法30000円=300口30000円=600口30000円=150口30000円=300口120000円=1350口88円
一定口数購入30000円=300口15000円=300口60000円=300口30000円=300口135000円=1200口112円

価格に関係なく毎月決まった金額で購入することで、購入単価が抑えられ利回りがより高くなりやすい。

上記の結果より、ドルコスト平均法は時間分散による利益が出やすいといえる。

投資信託の選び方と評価のポイント

それでは、実際に投資信託の選び方と評価のポイントについて解説していく。

適切な資産クラスの選択

まず、自分の投資目標を達成するのに適した資産クラスを見極めることが重要となる。資産クラスとは、アセットクラスとも呼ばれ、同じような値動きやリスクの特性を持つ投資対象の資産種類や分類のことを指す。

たとえば、国内株式や国内債券、外国株式、外国債券がある。これらのどこに投資をするのか、割合を強めていくのかは、それぞれのリスク特性を確認しつつ、自分に合ったものを見つけることが必要となる。

購入目的保有期間適したファンドタイプ
運用対象分配金額回数値上がりの期待
老後に備えるなど資産を増やしたい長期株式少ない大きい
分配金が欲しい中長期債券高利回り株多い小さい
一時的余裕金運用短期短期証券など預金+αの分配なし
出典:一般社団法人 投資信託協会「目的に合ったファンドを選ぶ」

出典:一般社団法人 投資信託協会「目的に合ったファンドを選ぶ」より作成

そのうえで、投資信託商品の中身をしっかりと確認し、適切な資産クラスの選択をしよう。

ファンド運営会社の評価

ファンド運営会社の評価を確認して、投資信託の商品を選ぶのも一つである。投資信託が盛んなアメリカでは以前より行われてきたが、日本でも民間の評価機関ができ、投資信託の評価を行っている。

評価期間は第三者の立場から各商品を目的や運用方針により分類し、パフォーマンスを客観的に評価し、格付けを行っている。ただし、評価機関によって評価が異なる場合もあるため、総合的に判断する必要がある。

ファンドの手数料の比較

ファンドの手数料を確認し、判断するのも投資信託の選び方として重要である。投資信託の取引を行う場合、主な手数料を比べながら投資を実施するのが重要である。

  • 購入時手数料:投資信託を購入する際に販売会社へ支払う
  • 運用管理費用:投資信託を保有している間、保有額に応じて日々支払う
  • 売買委託手数料:投資信託が投資する株式などを売買する際に発生する費用
  • 監査報酬:決済毎の監査に要する費用
  • 信託財産留保額:投資信託を解約する際、売買委託手数料とは別に徴収される費用

これらの手数料を比較して、自分に適したファンドを見つけると良い。また、これらを詳しく知る専門家を利用することで、自分に適したファンドを相談しながら見つけることもできる。

これから資産運用や投資信託を始めようと考えている人には、専門家への相談も検討すると良い。

あなたの投資を成功に導くIFAとは

投資を成功に導くためには、プロの力を借りることも重要である。ここでは、投資のプロであるIFAについて、サービスの内容や特徴を詳しく解説する。

IFAとは何か

IFAは“Independent Financial Advisor”の略称で、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーの一種である。

特定の金融機関には属さず、独立した立場で投資アドバイスや金融商品の説明などを行ってくれるため、顧客目線に立ったサポートが可能となる。

IFAが提供するサービス

IFAは、幅広い投資手段の中から最適な金融商品を紹介したり、専門知識や経験を活かしながら最適な金融商品をアドバイスする。具体的には、以下のサービスがある。

  • リスクプロファイリング:リスク許容度や投資目標の評価
  • アセットアロケーション:さまざまな資産への投資配分の決定
  • ポートフォリオの確認:長期にわたる資産評価の評価と投資先の配分調整

担当者の異動もないので、生涯にわたってサポートを受けられる点も魅力だ。

資産運用のプロとして顧客にしっかりと寄り添ってくれるだろう。

IFAによる投資信託のアドバイス

IFAは投資のプロであり、知識も経験も豊富である。そのため、投資商品によって異なる特徴や経済情勢など最新の情報をアドバイスしてくれるだろう。

また、投資信託の分析に関しても投資家に代わって専門的な視点から行い、これを投資戦略に還元できる点もメリットと言える。

まとめ

投資信託で損をしてしまう人は、主に市場調査やリスク管理が十分にできておらず、投資信託についての理解が足りてないことが多い。これらを回避するため、リスク回避の手段である、「分散投資」や「長期投資」を念頭におき、自分に適したファンドを見つけていくことが重要である。

自分に適したファンドが見つからない場合やプロの意見を参考にしたい人は、IFAを頼ってみるのも一つであろう。プロの目線と中立な立場から、あなたに適した投資信託の商品を提案してくれるため、ぜひ活用することを勧める。

「資産運用ナビ」は、資産運用のプロが投資家の悩みや課題を無料で相談できるサービスである。相談したい内容や地域を指定して、自分にぴったりのアドバイザーをマッチングしてくれるので、聞きたい課題や悩みにピンポイントで解決できる。

投資信託で損をしてしまう理由や、現状の資産状況に問題点がないか確認したい場合は、積極的に利用すると良いだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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