- 新NISAで人気のアクティブファンドを具体的に知りたい
- アクティブファンドの利益を最大化する戦略が知りたい
- 新NISAの投資枠を最適に活用する方法が知りたい
2024年1月から新NISAが始まった。
投資家の中には、アクティブファンドを活用して積極的にリターンを狙いに行くか迷っている方もいるだろう。
アクティブファンドは資産運用の専門家であるファンドマネージャーが運用しており、指数よりも高いリターンを狙える商品だ。
一方で商品数が多い、手数料が高いといったデメリットもあり、投資するアクティブファンドは慎重に選ばなければならない。
そこでこの記事では、新NISA手始めるアクティブファンドの運用方法、ファンドの選び方、人気のファンドについて解説する。
さらに新NISAの投資枠を効率的に活用する方法についても解説するため、これから資産運用を始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
新NISAで始めるアクティブファンド運用
新NISAでアクティブファンドの運用を始めるにあたって以下の3つを解説する。
- アクティブファンドのメリット
- アクティブファンドの選定方法
- アクティブファンドの効果的な運用戦略とリスク管理法
アクティブファンドの基本に関して知りたい方は、アクティブファンドのメリットとデメリットについて解説した記事を確認してほしい。
アクティブファンドのメリット
アクティブファンドのメリットは以下の2つだ。
- 指数よりも高いリターンを狙える
- 豊富な種類から選択できる
指数よりも高いリターンを狙える
アクティブファンドは投資の専門家であるファンドマネージャーの運用によって、指数よりも高いリターンを狙える。
指数が5%成長したのであればアクティブファンドは、5%以上の成長を目指す。
またアクティブファンドなら、指数がマイナスになる相場でもリターンを狙える。
アクティブファンドは機動的に銘柄の入れ替え、現金の保有比率を引き上げるなどして暴落相場へ対応できる可能性が高い。
豊富な種類から選択できる
アクティブファンドにはさまざまな理念や、投資家のニーズに合わせた商品が揃っている。
近年人気のSDGsやAI、半導体など1つのテーマに着目した「テーマ型」と呼ばれる商品もアクティブファンドならではの商品だ。
他にも成長銘柄や高配当銘柄に絞った運用を行うなど、運用方針はファンドごとに異なる。
さまざまなファンドがラインナップされており、インデックスファンドよりアクティブファンドの方が自分と相性の良い商品を見つけやすい。
アクティブファンドの選定方法
アクティブファンドの選定方法は以下の3つだ。
- 純資産額の推移をチェックする
- 運用実績をチェックする
- コストを確認する
純資産額の推移をチェックする
はじめに純資産額の推移をチェックしよう。
投資家から人気のあるファンドは定期的に資金が流入するため、純資産額は右肩上がりで推移する。
一方で人気のないファンドの純資産額は、右肩下がりで推移しているケースが多い。
純資産額が減少し続けているファンドは、近い将来に繰り上げ償還される可能性が高い。
短期で償還されてしまうファンドは、資産形成に向かないため必ず純資産額の推移をチェックしよう。
運用実績をチェックする
以下の2つの視点をもとに運用実績を確認しよう。
- 右肩上がりで成長してきたか
- 指数のリターンを超えているか
アクティブファンドはファンドマネージャーによる機動的な運用によって、あらゆる局面で利益を出すことを目的にしているケースが多い。
そのため過去の実績を見ると、ファンドマネージャーの実力がわかる。
長期にわたって右肩上がりに成長してきていれば、ファンドマネージャーの実力が確かなもので、これからも同じように成長する可能性が高い。
ただリーマンショックのように金融市場全体が暴落し、優秀なファンドマネージャーでも成果を出すことが難しい相場はある。
そのような相場が続いている場合は、指数のリターンを超えているかを確認しよう。
仮にある期間のアクティブファンドの成績がマイナス3%だったとしよう。
同期間の指数の成績がマイナス6%であれば、アクティブファンドの成績の方が+3%上回っている。
指数よりマイナスを抑えているため、このアクティブファンドの成績は指数よりも優れていると判断できる。
これら2つの視点をもとに運用実績をチェックしよう。
コストを確認する
コストの確認も欠かせない。アクティブファンドでは主に以下3つのコストがかかる。
購入時手数料 | 商品購入時に発生する費用 |
---|---|
信託報酬 | ファンド管理運用するための費用ファンドを保有している間も発生し続ける |
信託財産留額 | ファンドを換金する際に、投資家が負担する費用 |
これらのコストが「高い=悪い」というわけではない。
コストが高かったとしても、これまでの運用実績に見合うものであれば、支払う価値は十分にあるだろう。
コストは高い・低いだけを見るのではなく、運用成績も加味して総合的に見ることが重要だ。
アクティブファンドの効果的な運用戦略
アクティブファンドは、コアサテライト戦略のサテライト部分に採用するのがオススメだ。
コアサテライト戦略とは、守りと攻めを投資商品別に分ける投資手法である。
コアサテライト戦略の実践によって、投資でのリスクを下げつつ、大きな利益を狙える。
たとえばコア部分には現在人気のインデックスファンドを採用する。
インデックスファンドは手数料が安く、連動する指数とほぼ同等の成果を得られるのが魅力だ。
ただインデックスファンドだけでは、景気の動向によっては、運用成績がマイナスになる恐れがある。
サテライト部分にアクティブファンドを採用することで、指数を上回る運用を目指せる。
コアサテライト戦略のメリットは、コア部分でリスクを抑えつつ市場平均と同等のリターンを求めつつも、アクティブファンドでさらにリターンを追求できることにある。
特に投資初心者は、自分に合ったアクティブファンドを選ぶのが非常に難しい。
まずはコアサテライト戦略のサテライト部分にアクティブファンドを採用し、選び方がわかってきたら徐々に保有比率を引き上げるのが良いだろう
新NISAで人気のアクティブファンドとは
新NISAの成長投資枠で購入可能なアクティブファンドのうち、資産流入額の多い上位3つのファンドを紹介する。
どのアクティブファンドを購入するか迷っている方は、参考にしてほしい。
ティー・ロウ・プライス ニュー・ホライズン・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)
1つ目のアクティブファンドは、ティー・ロウ・プライス ニュー・ホライズン・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)(以下、ホライズンB)だ。
委託会社 | ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社 |
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純資産総額 | 408.41億円 |
購入時手数料 | 3.3%(税込)が上限 |
信託報酬 | 年1.738%(税込) |
信託財産留額 | なし |
ホライズンBは2023年12月20日に運用を開始した新しいファンドで、米国の小型株式の中でも成長性の高い銘柄に投資を行うファンドだ。
一般的に小型株は大型株に比べ価格の変動が大きい。ただ ホライズン Bは、 重視する特徴として、以下の点を挙げている。
- 景気循環の影響を受けにくい
- 困難な経済危機も柔軟に乗り越えられる能力
これらを有する銘柄に投資することで、小型株であっても長期的に優れた投資成果を目指すとしている。
またホライズンBは、年1回の決算時に分配が行われる(初回決算の予定日は2024年4月25日)。年金の不足分を補う目的として、投資するのも良いだろう。
ただ基準価額数字順や市場動向などによっては分配が行われない恐れがある。
また株式に投資するファンドのため、市場動向や経営状況によっては、大きく元本割れする可能性がある。
またホライズン B は 為替ヘッジを行わない。為替変動の影響を受ける基準価額が変動しなくても、円高が進行すると円建ての基準価額が下落することには注意が必要だ。
日本好配当リバランスオープン
2つ目のアクティブファンドは、日本好配当リバランスオープン(以下、好配当リバ)だ。
委託会社 | SBI岡三アセットマネジメント株式会社 |
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純資産総額 | 1,488.4億円 |
購入時手数料 | 3.3%(税込)が上限 |
信託報酬 | 年0.913%(税込) |
信託財産留額 | なし |
好配当リバは、日経500種平均株価採用銘柄のうち、予想配当利回りの高い上位70銘柄程度を投資対象とする。
2024年1月9日時点の業種別組入比率は以下の通りだ。
- 輸送機器
- 8.1%
- 機械
- 7.6%
- 銀行業
- 6.9%
- 建設業
- 5.7%
- 鉄鋼
- 5.6%
設定来の騰落率は282.65%と、日経500種平均株価の182.42%を上回っている。
好配当リバ最大の特徴は年4回(1月・4月・7月・10月)分配金を出すことだ。
直近5期の分配金実績では無配になったことはなく、安定した収入を得たい方にオススメできる。
投資する際の注意点としては、組入比率の上位の業種が全て景気変動の影響を大きく受けるため、経済状況によっては基準価額の大幅下落、無配になることが予想されることだ。
ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
3つ目のアクティブファンドは、ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド(以下、Dインド株)だ。
委託会社 | 大和アセットマネジメント |
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純資産総額 | 1,608.4億円 |
購入時手数料 | 3.3%(税込)が上限 |
信託報酬 | 年1.848%(税込) |
信託財産留額 | なし |
名前の通りインドの企業に投資し、リターンを得ることを目的とするファンドだ。
主に BSE500指数採用銘柄のうち、以下の特徴を持つ企業に投資をする。
- インドの発展に欠かせない技術を持つ銘柄
- 人口の増加や所得水準の向上に伴う消費の拡大に関連すると判断される銘柄
純資産総額と基準価額ともに右肩上がりで伸びている。
2007年12月16日からの設定来リターンは+54%と、十分な実績を残している。
分配金は年2回(6月・12月)出す予定で、2020年12月の第26期から2023年6月の第31期まで無配になったことはない。
ただ2020年6月の第25期以前は分配金が支払われていない。
インド経済の状況によっては、今後も分配金が支払われない恐れはある。
また新興国は政治が不安定なため、選挙や政策の変更によっては、これまでの見通しが通用しなくなるケースは珍しくない。
そのためDインド株は、コアとしての投資ではなく、サテライトとして投資するのがオススメだ。
アクティブファンドだけじゃない!新NISAを最適に活用する方法
新NISAの投資対象はアクティブファンドだけではない。ここでは、新NISAをより最適に活用する方法について以下の3つを解説する。
- 1,800万円の非課税枠の理解
- 投資枠の有効活用戦略
- 新NISAでの投資計画立案の重要性
1,800万円の非課税枠の理解
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税枠がある。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 600万円 | 1,200万円 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など※ |
参考:金融庁「新しいNISA」を元に筆者作成
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の非課税枠の合計が1,800万円だ。
また年間投資上限額も異なる。どちらの非課税枠も最短で非課税保有限度額を埋めるためには5年かかる。
また購入できる商品もそれぞれの枠で異なる。またそれぞれで投資できる商品も異なる。
つみたて投資枠は、厳しい条件をクリアした投資信託にしか投資できない。
つみたて投資枠に採用されるアクティブファンドは、主に以下の条件をクリアしている。
- 信託契約期間が無期限または20年以上であること
- 毎月分配でないこと
- ヘッジ目的以外でデリバティブ取引による運用を行わないこと
- 販売手数料・信託財産留保額・口座管理手数料が無料であること
- 純資産総額が50億円以上であること
- 信託設定以降5年以上経過していること
- 国内資産を対象とする場合の信託報酬が1%以下(税抜)であること
- 海外資産を対象とする場合の信託報酬が1.5%以下(税抜)であること
つまり過去に実績があり、手数料が割安な投資信託でないとつみたて投資枠では購入できない。
なお、新NISAの投資対象についてはこちらの記事でもまとめたので、さらに詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてほしい。
投資枠の有効活用戦略
2つの投資枠を有効活用するためには、先ほど紹介したコアサテライト戦略が有効だ。
つみたて投資枠をコア部分とし、低コストのインデックスファンドで守りを固める。
成長投資枠はサテライト部分とし、指数よりも成長の見込めるアクティブファンドや分配金が支払われるファンドにするのが良いだろう。
上記の戦略では、インデックスファンドで指数と同等のリターンを狙う。
かつアクティブファンドで指数を超えたリターンや、分配金によって定期的な分配金を得ることを目的とする。
2つの投資枠を有効にするための戦略として参考にしてほしい。
なお、新NISAで実践可能な代表的な投資手法についてまとめた記事もあるので、「どのような組み合わせが良いのか分からない」という方がいればぜひ参考にしてほしい。
新NISAでの投資計画立案の重要性
新NISAは年間投資額と非課税保有限度額が定められているため、事前に投資計画を立案するのが重要だ。
投資計画というと難しく聞こえるが、まずはどのような目的で投資をするのか明確にしよう。
- 20年後の老後資産を蓄えるため
- 10年後のマイホーム資金を貯めるため
- 足りない年金の補填のため
投資目的によって、投資するべき商品や投資配分が変わってくる。
運用期間が10年以下と短中期の場合は、インデックスファンドリターンでは、目標金額に届かない可能性がある。
短中期間で目標金額への到達を目指すならば、アクティブファンドに投資し高リターンを狙うのも良いだろう。
また多くのインデックスファンドは分配金を出さない。
年金の補填を目的として投資するならば、定期的に分配金を支払うアクティブファンドへの投資が必要だ。
このように目標が決まると、どのようなファンドに投資するべきかという投資計画が決まってくる。
商品を購入してから「別のファンドを購入すべきだった」と後悔しないように、投資計画は事前に立案しよう。
新NISAでアクティブファンドを始めるなら誰に相談するべき?
新NISAは2つの投資枠があり、非課税限度保有額や投資できる商品も異なるため、複雑で難しいと感じている方もいるだろう。
そのような方は資産運用の専門家に相談するのがオススメだ。
ここでは新NISAの相談先として以下の3つを解説する。
アクティブファンド投資と新NISAの活用における専門家の重要性
アクティブファンドは豊富な商品があり、投資家のあらゆるニーズに応えられることがメリットだ。
一方で商品数が多すぎるため、投資初心者が自分に合った商品を選ぶのが非常に難しい。
また新NISAは投資枠ごとに投資できる商品が異なるため、商品選びはさらに難しくなる。
投資初心者が投資で失敗しないためには、資産運用の専門家にアドバイスを求め、自分に合った投資計画を立案することが重要だ。
資産運用の専門家は豊富な商品知識を持っている。加えて日々金融市場の見通しや世界経済の動向について情報収集しており、資産運用のプロとしてあなたの目的にあった投資計画を立案してくれる。
アクティブファンド投資と新NISAの活用は、投資初心者には少々難易度が高い。
ただ専門家に相談することによって、投資初心者でも適切な投資ができる。
IFAの役割とそのメリット
専門家の中でも特にオススメなのはIFAだ。IFAとは独立系金融アドバイザーのことで、金融機関に所属していない資産運用の専門家を指す。
IFAはもともと銀行や証券会社をはじめとした金融機関に在籍していた方が多く、高度な専門知識を有している。
そのため金融機関に所属していないとしても、安心して相談できる存在だ。
また営業ノルマがなく、投資家の意向に沿ったアドバイスを受けやすいのも IFAに相談するメリットといえる。
アクティブファンド投資や新NISAの活用で悩んでいる方は、一度IFAに相談してみよう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の概要とその効果
一口にIFAと言っても得意分野は異なる。株式や債券が専門の方もいれば、ヘッジファンドを得意とする方もいる。
また資産形成層に実績豊富な方もいれば、富裕層をメインとするIFAもいる。
そのため自分と相性の良いIFAを探すのは簡単ではない。
そこでオススメの方法が IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することだ。
希望条件や現在の金融資産など簡単な情報を入力するだけで、全国のデータベースからあなたの希望に叶うIFAを提案してくれる。
提案されたIFAの経歴や プロフィールは事前に確認ができるため、納得の上相談を申し込めるのが嬉しいポイントだ。相談は無料で Web・ 対面どちらも対応している。
これからの投資計画に悩んでいる方は、一度「資産運用ナビ」を活用して信頼できるパートナーを探してはどうだろうか。
新NISAでアクティブファンドを始めよう
アクティブファンドはさまざまな商品があるため、自分に合った商品を選択するためには慎重な分析が必要だ。
この記事では人気のアクティブファンドとして以下3つを紹介した。
- ティー・ロウ・プライス ニュー・ホライズン・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)
- 日本好配当リバランスオープン
- ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
2024年1月から新NISA が始まった。 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」2つの投資枠がある。
投資で成功するためには制度理解と、非課税枠を効率的に活用できる投資計画を立案することで長期的な資産成長が見込める。
ただ制度理解と投資計画の立案を投資初心者が行うのは非常に難しい。
特に新NISAは非課税限度保有額が限られているため、考えなしに投資するのはオススメしない。
新NISAの活用、アクティブファンドを活用した資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けよう。
特にIFAは、営業ノルマがなく中立的な立場から投資家に最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。
あなたと相性の良いIFAは、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用すると見つけられる。
この機会に「資産運用ナビ」 を活用し、自分に合ったアドバイザーを見つけたらどうだろうか。