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年金は何歳からもらえる?支給が開始される年齢について解説

この記事で解決できるお悩み

・何歳から年金が支給されるのか

・はやい段階から年金を受け取ることは可能なのか

年金は種類や要件を満たすことで受け取れる年齢が異なる。
この記事では、年金を何歳からもらえるのかについてわかりやすく解説する。

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目次

支給が開始される歳

年金の支給タイミングは、種類によって異なる。公的年金には国民年金と厚生年金があるが、それぞれの種類について老齢年金と障害年金、遺族年金が用意されている。

老齢年金の受けとりがはじまる年齢は、原則として65歳からと定められている。しかしながら、65歳を過ぎたときから自動的に支払いが開始されるわけではない。というのも、老齢年金の支給を受けるためには年金事務所などに、ご自身で請求手続きを行う必要があるからだ。

また、支払われるようになったとしても、請求の手続きを行わないまま5年が過ぎると、受け取れなくなる場合がある。しかしながら、請求手続きを行うことで65歳から支給される。

一方、障害年金や遺族年金については一定の年齢による受け取りが決まっているわけではない。どちらかというと、被保険者が定められた条件を満たすときにもらうことができる。

障害年金とは、被保険者が生まれつき何らかの障がいを持っている場合や病気や事故、ケガなどによって特定の状態になったときなどに支払いが開始される。遺族年金とは被保険者が亡くなったときに、婚姻関係にある被保険者に生計を維持されていた遺族が受け取れる。障害年金と遺族年金それぞれの支給が開始できる具体的な条件は、以下の通りである。

障害年金

障害基礎年金・障がいの原因になった病気やケガの初診日があること
・初診日において65歳未満の被保険者が障害等級1級または2級の障害の状態になったことが認められたとき
・初診日の前々月までの1年間における保険料の未納がないこと
障害厚生年金 ・障がいの原因になった病気やケガの初診日があること
・初診日において65歳未満の被保険者が障害等級1級から3級までのいずれかに該当していること
・初診日の前々月までの1年間における保険料の未納がないこと
参考:日本年金機構「障害年金」(2023年1月参照)

遺族年金

遺族基礎年金・65歳未満の国民年金の被保険者が死亡したとき
遺族厚生年金・厚生年金保険の被保険者が死亡したとき
・障害等級1級または2級の障害厚生年金を受け取っている方が死亡したとき
参考:日本年金機構「遺族年金」(2023年1月参照)

上記の条件を満たすことで、65歳未満であっても年金を受け取れる(遺族年金の場合は被保険者の遺族)ため、条件を満たすひとり一人の状況に異なるのが特徴だ。

年齢の繰り上げと繰り下げ

年金は何歳からもらえる?支給が開始される年齢について解説 資産運用ナビコラム

老齢年金は原則として65歳になったときに請求手続きを行うことで支給がはじまる。しかしながら、本人の意向によっては年齢を早めたり遅らせることが可能だ。繰り上げや繰り下げを行うことで、何歳からもらえるのか、さらに詳しく見ていこう。

繰り上げでタイミングを早める

繰り上げとは、受け取りタイミングを早める制度である。60歳から65歳までの間に繰り上げの手続きを行うことで、60歳から支給を開始できる。

ただし、年齢を通常より早める分、もらえる年金総額が減らされるほか、障害基礎年金や遺族厚生年金が受け取れなくなるなど、デメリットが存在する。減らされる具体的な年金額は、次のような計算式で求めることが可能だ。

<年金受給額>

年金受給額×0.4%×65歳になるまでの前月までの月数

そして、上記の計算式によって求められた金額を65歳以降に受け取れるお金から減らす。

例えば、65歳から年間100万円を受け取れる被保険者が、60歳から繰り上げを行うと減らされる金額は、次のようになる。

<繰り上げ後の年金受給額>

年間100万円×0.4%×12ヶ月×5年=年間24万円

60歳まで支給タイミングを早めると、年間にして24万円が本来もらえる年金額から減額される。一度繰り上げの手続きを行うと、その年額は生涯に渡り続くため、繰り上げを行う際には注意しよう。

このようにもらえるタイミングを早めることで、60歳から受給をはじめられるが、その分のデメリットがあることを抑えておこう。

繰り下げでタイミングを遅くする

繰り下げとは、支給されるタイミングを遅くすることを指す。繰り下げは最大で75歳まで可能であり、年齢を後に延ばすほど将来的に受け取れる年金額を増やせる。

増額される年金額は以下のような計算式で導ける。

<年金受給額>
年金受給額×0.7%×65歳になった月から繰り下げを申し出る月の前月までの月数

そして、上記の計算式から求められた金額を65歳から受け取れる年金受給額に足す。

例えば、65歳からの年間100万円を受け取れる人が、70歳まで繰り下げたとすると、加算されるお金は、次のようになる。

<繰り下げ後の年金受給額>
年間100万円×0.7%×12ヶ月×5年間=年間42万円

したがって、繰り下げることで受け取れる年金額が42万円増えることになる。70歳まで受給開始年齢を伸ばした分だけ、多くの年金が受け取れるのだ。

なお、繰り下げるための手続きは、66歳以降に自身が受け取りたくなったときに、年金事務所などに請求書を提出すれば良い。手続きが完了した翌月から、増えた金額と合わせて支給をはじめられる。

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特別支給の老齢厚生年金

年金は何歳からもらえる?支給が開始される年齢について解説 資産運用ナビコラム

特別支給の老齢厚生年金とは、被保険者が一定の要件を満たすことで、65歳になるまでに受け取れる年金である。生年月日や性別によって、受け取れる年齢が異なっており、ご自身が各要件に該当するか確認することが大切だ。

具体的な要件は、以下の通りである。

<特別支給の老齢厚生年金の各要件>

  • 男性は昭和36年4月1日、女性は昭和41年4月1日以前に生まれていること
  • 厚生年金保険の加入期間が1年以上であること
  • 老齢厚生年金に加入している期間が10年あること
  • 生年月日に応じた年齢に達していること

生年月日や性別における各要件

男性女性受給開始年齢
昭和16年4月2日〜昭和18年
4月1日に生まれた方
昭和21年4月2日〜昭和23年
4月1日に生まれた方
報酬比例部分:60歳〜
定額部分:61歳〜
昭和18年4月2日〜昭和20年
4月1日に生まれた方
昭和23年4月2日〜昭和25年
4月1日に生まれた方
報酬比例部分:60歳〜
定額部分:62歳〜
昭和28年4月2日〜昭和30年
4月1日に生まれた方
昭和33年4月2日〜昭和35年
4月1日に生まれた方
報酬比例部分:61歳〜
昭和30年4月2日〜昭和32年
4月1日に生まれた方
昭和35年4月2日〜昭和37年
4月1日に生まれた方
報酬比例部分:62歳〜
出典:日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢一覧表」(2023年1月参照)

通常であれば、老齢厚生年金は65歳から受け取れるが上記のような要件に当てはまるのであれば、もっと早く年金受給をはじめられる。自分が特別支給の対象となっているのか、確認してみよう。

まとめ

年金は何歳からもらえる?支給が開始される年齢について解説 資産運用ナビコラム

年金は種類によって支給が始まる年齢が異なる。繰り上げや繰り下げの手続きを行うことで受け取るタイミングを調整することが可能だ。また、年金は原則65歳から受け取りを始められるが、被保険者の条件によって受け取る金額は大きく変わることに留意しよう。

一方で、お金の悩みは多く、老後も不安なケースは多いと思う。そんな時は、アドバイザーに相談をしてはいかがだろうか。プロの視点からお金の疑問を解決し、納得した上で行おう。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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