・レバレッジETFに投資しても良いのかどうかわからない
・投資する際にはどのような点に注意すればよいのか知りたい
・レバレッジETFに投資する手順が知りたい
今回はこのような疑問を解決していく。
レバレッジETFとは、名前の通りレバレッジをかけたETFのことだ。通常のETFよりも値動きの変動幅が大きく、短期間で大きな利益を得られる可能性がある。
ただし、レバレッジETFはすべての人におすすめできる投資商品ではない。
本記事では、はじめ方や注意点について解説していく。投資を検討している人はぜひ最後まで読んでみて欲しい。
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レバレッジETFとは
そもそもレバレッジとは、「てこ」のことを指す。
てこの原理は、小さい力で重たいモノを動かせる原理のことだ。レバレッジETFも、てこの原理のように少額で大きな金額の取引ができる。つまり、相場の変動に対して数倍の損益が発生するわけだ。
「レバナス」と呼ばれるNASDAQ-100指数から約2倍の値動きをするものや、日経平均株価指数から約2倍の値動きをするものなどがある。基本的に経済指数から2〜3倍の値動きをするファンドが多い。ただし、中には5倍ほど変動するファンドもある。どの指数に連動して何倍変動するのか事前に確認しておく必要がある。
メリットとデメリットについても整理しておこう。
レバレッジETFのメリット
- 少額で大きなリターンを得られる可能性がある
- 短期間で大きなリターンを得られる可能性がある
ここまで投資を学んできた人なら、「少額かつ短期間で大きなリターンは怪しい」と思う人もいるだろう。投資の鉄則に反しているので、疑うのは当然だ。
しかし、株式投資やETF投資と違う値動きをするのだ。TOPIXや日経平均株価のような対象指数の日々の値動きに対して、特定倍数の値動きをする。指数に対して2倍の値動きをするレバレッジETFを購入したとしよう。当初の価格を100%として2日間連続で対象指数が10%ずつ値上がりした場合を考えてみる。
購入日
- 対象指数:100
- レバレッジETF:100
2日目
- 対象指数:110
- レバレッジETF:120
3日目
- 対象指数:110×1.1%=121
- レバレッジETF:120×1.2%=144
ETFは利息が利息を呼ぶ複数効果を活用できるので、効率的に資産を増やせる。レバレッジETFになると、通常のETFの倍の複利効果を活用できるため、複利効果はさらなる力を発揮することになるのだ。
そのため、少額かつ短期間で大きなリターンを狙える。つまり、株価が上がっているタイミングでは、保有していると資産額を大幅にアップさせられる。
レバレッジETFのデメリット
- 資産を大きく失う可能性がある
- 信託報酬や取引手数料が高い
- 損失が回復しにくい
少額かつ短期間で大きなリターンを狙えるという魅力的なメリットがあるということは、それにともなうデメリットも当然存在している。
単純に倍の動きをしているので、対象指数が下がるとレバレッジETFは倍下がるのだ。対象指数が大幅に下落した際、レバレッジETFを購入した資産がどれほど下落するかは想像できるだろう。
また、下がってしまうと回復しにくいという特徴を持つ。メリットで複利効果を活かして資産を増やせる説明をしたが、相場の下落局面ではマイナスの影響を受ける。
先ほどと同様に購入時を100として、次の日に20%下落、また次の日に20%上昇したケースを考えてみよう。
購入日
- 対象指数:100
- レバレッジETF:100
2日目
- 対象指数:80
- レバレッジETF:60
3日目
- 対象指数:80×1.2=96
- レバレッジETF:60×1.4%=84
このように3日目は対象指数がほぼ元本通りになっているにも関わらず、レバレッジETFは10%以上も資産価値に差がついてしまっている。相場が下がっている局面では大幅に資産価値が下落する恐れがあることを把握しておこう。
メリットとデメリットを比較して、詳しく把握できるだろう。投資初心者にはあまりおすすめできない。つみたてNISAやiDeCoのような堅実な資産形成と並行して、余剰資金がある人は検討する余地があるだろう。
レバレッジETFをはじめる方法
メリットとデメリットが整理できたら、はじめる方法についても知っておこう。ここでは購入する方法を3つのステップに分けて解説していく。
購入する商品を決める
最初に購入する商品を選ぼう。
先に商品を選ぶ理由は口座した金融機関では希望の商品を取り扱っていない可能性があるからだ。もし、希望の商品を取り扱っていないと、もう一度別の証券会社で口座開設手続きをしなければならない。
証券口座を開設する
購入する商品が決まったら証券口座を開設しよう。証券口座によって取引時の手数料が異なる。
おすすめは楽天証券やSBI証券のようなネット証券だ。
商品を購入する
証券口座を開設したら商品を購入しよう。ETFの購入には、銘柄のほかに数量や注文方法、決済方法などを選ぶ必要がある。
注意方法には、指定した金額以下で購入する指値注文と注文後すぐに購入が完了する成行注文の2つの方法がある。すぐにでも購入したい場合は成功注文、狙った金額まで待って購入したい場合は指値注文がおすすめだ。
また、外国株のETFを購入する場合は外国通貨建てで購入する必要がある。ただ、円をドルやユーロなどの外貨に交換してから購入するのは手間がかかるだろう。円のまま注文すると自動でドルに交換して決済を完了させてくれる円貨決済と、ドルに交換して商品を購入する外貨決済の2つの方法から好きな方を選べる。ただ、円貨決済にはプラスで為替手数料がかかることに注意が必要だ。
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レバレッジETFをはじめる際の注意点
レバレッジETFのはじめ方を把握したら、注意点も一緒に知っておこう。
注意点を把握していないと、取り返しがつかないことになる可能性がある。
レバレッジETFの注意点①長期投資には向いていない
注意点の1つ目は「長期投資には向いていない」という点だ。
デメリットのところでも紹介したが、資産価値が下落した後、回復するのに時間がかかってしまう。
とはいえ、長期投資をしていると下がる局面を経験しないことはほとんどないと言えるだろう。そのため、長期投資のための資産として購入しても資産形成を順調に進めるのは難しい。
相場が上昇しているタイミングに乗ることができれば大きな利益を得られるが、下落局面に購入すると資産はみるみる減っていく。長期投資には向いていない資産だと心得ておこう。
レバレッジETFの注意点②強制的に損切される可能性がある
2つ目の注意点は「強制的に損切りされる可能性がある」という点だ。
具体的には、繰上償還と呼ばれる制度が適用されるケースが該当する。
投資信託は、残存口数の規模が一定以下になったり、基準価額が一定条件を満たしたりした場合、運用期間の終了前に償還されることがある。つまり、保有していた投資信託が強制的に売却されるというわけだ。
通常のETFや投資信託では、繰上償還されるほど一度に多くの口数が売却される可能性は低い。
一方、暴落局面に弱いレバレッジETFは、大幅に価格が下がると損切りする人が多い。すると、残存口数が規定の規模を下回り、繰上償還される恐れがあるのだ。
レバレッジETFの注意点③レバレッジETFだけに投資しない
最後の注意点は「レバレッジETFだけに投資しない」ということだ。
レバレッジETFは株価が上がっていく局面で大きな利益を狙える攻めの資産だ。一方で、暴落時には大幅に資産を失うという側面も持ち合わせており、諸刃の剣と言えるだろう。
そのようなハイリスクハイリターンな資産だけを保有していると、投資市場に長く居続けるのは難しい。
リーマンショックやコロナショックのような暴落局面が訪れても、投資市場から退場しなくて良いように投資先は分散させておく必要がある。
債券や金のような相場の下落時に強い、守りに特化した資産を保有しておくとリスクが分散できるだろう。
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