- 国債の運用方法についての知識を身につけたい
- 国債投資を始めるためのコストが分からない
- 国債のリスクとリターンについて詳しく知りたい
国債は、債券投資の中でも特にリスクが低い金融商品だ。安定的な運用を望む方は、国債で長期的に資産を増やす戦略を学んでもらいたい。
本記事では、国債で資産運用をする方法や購入するメリットについて紹介する。
国債を活用して資産を賢く増やしていきたい方は、最後まで確認してほしい。
国債とは何か?
まずは、この章で国債の基本情報について解説する。
基本情報を抑えておけば、運用方法やメリットについてスムーズに理解できるようになるだろう。
国債の基本的な概念
国債とは、国が発行する債券のことだ。債券とは、お金を借り入れる際に発行される有価証券の1種で、借用証明書の意味もある。
つまり、投資家の国債購入は国にお金を貸し出すことと同義である。
国債を定められた期間保有しておくと、最初に投資した「元本」と「利子」を債務者は国から受け取れる。
個人向け国債の場合、基準金利が定められているため、国の財政が変わっても購入時の利率は担保される仕組みだ。
国債の目的と役割
国債は、投資家からお金を集め、国がさまざまな公共サービスを運営するために作られた。
国家として、公共サービスの運営には税金を充てるのが一般的だ。
しかし、公共サービスの運営は税金だけでは賄えないため、足りない費用を国債で集めている。
例えば、ダムや道路は1度作ってしまえば人々の生活に何十年も貢献するが、その分莫大な費用を必要とする。
莫大な費用を補うために、足りないお金を投資家に負担してもらい、何年もかけて少しずつ返す仕組みを導入した。
国債は、足りない税金を補うために作られ、人々の生活を守る役割を果たしている。
国債で資産運用をする方法
国債で資産運用をするには、以下3つの要点を押さえておく必要がある。
- 国債を購入するプロセス
- 投資を始めるのに必要な資金
- 国債を購入する前に身につけたい知識
国債への投資を検討している方は、ぜひ参考にして欲しい。
国債を購入するプロセス
国債を購入する手順を、以下表にまとめたので確認してもらいたい。
1.購入する国債の種類を決める | 「固定3年」「固定5年」「変動10年」の中から選択する |
2.証券会社の口座を開設する | 国債を購入する証券口座を開設する |
3.購入する | 「債券」の項目から「新発個人向け国債」を選択して購入する |
「固定3年」の国債は毎月募集されているが、「固定5年」と「変動10年」の債券は年4回(4月・7月・10月・1月)しか発行されていない。
また、証券会社の口座を発行する際は、基本的に以下3つの準備が必要だ。
- 印鑑
- 預金通帳
- 本人確認書類(パスポートや免許証)
口座開設は、インターネットから簡単に行えるため、時間がない方でもスムーズに始められるだろう。
投資を始めるのに必要な資金
投資を始めるのに必要な資金は、以下表の通り国債の種類によって変動する。
個人向け国債 | 利付国債 | |
最低購入金額 | 1万円 | 5万円 |
満期 | 3年・5年・10年 | 2年・5年・10年 |
金利 | 年4回 | 毎月 |
利払い | 固定金利と変動金利 | 固定金利 |
発行回数 | 半年ごと年2回 | 半年ごと年2回 |
中途換金 | 国が買い取る 額面から手数料が引かれるが、元本は変わらない | 市場で売却 市場情勢に応じて元本が変動する |
個人向け国債は1万円から投資でき、購入金額を増やす際は1万円ずつ上がっていく。
一方、利付国債は5万円から投資でき、購入金額を増やす際は5万円単位で増やす必要がある。
少額投資を検討している方は、1万円単位で投資額を変更できる個人向け国債がおすすめだ。
国債を購入する前に身につけたい知識
国債は、種類によって中途換金で得られる金額が変動する。
個人向け国債の場合、購入から一定期間経過すれば、手数料を支払って国に売却できる。国に売却しているため、元本金額に変更はない。
一方、利付国債の場合は、金融機関を通して市場でいつでも売却できる。市場で売却するため、金利水準と連動しており、元本割れを起こす可能性がある点には注意が必要だ。
つまり、個人向け国債の売却は手数料のみかかり、利付国債は元本割れのリスクを抱えているという違いがある。
元本割れを避けたい方は、満期が短い国債を購入するか、中途売却のデメリットが少ない個人向け国債を購入すると良いだろう。
国債を購入するメリット
国債を購入するメリットは、以下3つだ。
- 元本割れのリスクが低い
- 定期預金よりもリターンが見込める
- 購入や維持手数料が不要
購入を検討している方は、必ず押さえておこう。
元本割れのリスクが低い
個人国債は、国が発行している債券のため、財政破綻が起きない限り元本割れにならない。
ほかの金融商品の場合、世の中の需要と供給のバランスや企業の業績により、時には激しい価格変動を起こす。一方、国債の場合は国が財政破綻を起こさない限り、元本割れは起こらない。
ただし、前述した通り中途売却してしまうと、元本割れを起こすリスクがあるため注意が必要だ。
定期預金よりもリターンが見込める
個人向け国債は、年0.05%(税引前)の最低保証金利があるため、定期預金よりもリターンが見込める。
2023年6月現在、ゆうちょ銀行の定期預金は0.002%ほどだ。
ここで、100万円を5年間預けた時の、国債とゆうちょ銀行の違いをシミュレーションしてみよう。
国債:100万円×0.05%=500円×5=2,500円増える
※単利で計算ゆうちょ銀行の定期預金100万円×0.002%=20円×5=100円増える
※複利で計算
国債は、最初に投資した金額に応じて一定の利息をもらえるため、単利で計算している。
一方、ゆうちょ銀行は運用益にも利息がかかるため、複利で計算している。
シミュレーションを比較すると、複利で計算してもゆうちょ銀行の利息が低く、ほとんど運用益を受け取れないとわかるだろう。
購入や維持手数料が不要
国債のメリットとして、購入や維持手数料が不要な点も挙げられる。
株式や投資信託の場合、購入時に販売手数料がかかる。一方、国債は販売手数料を必要としないだけでなく、口座開設・維持手数料が無料(ゆうちょ銀行を除く)だ。
購入や維持手数料が無料のため、投資経験がない方でも参入しやすいと言えるだろう。
あなたの投資戦略を最適化するIFA
「国債について理解はできたけど、具体的な投資戦略はイメージできない」と感じている方は、IFAに相談することをおすすめする。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは、既存の金融機関から独立し、中立的な立場からアドバイスを行う業種のことだ。
この項目では、IFAが提供するサービス内容について詳しく解説する。
IFAが提供するサービス
IFAは、資産運用のアドバイスだけでなく、ライフプランニングやマネープランニングも含めて総合的にサポートする。
提供するサービス内容の詳細は、以下表の通りだ。
サービス内容 | 詳細 |
投資方針の査定 | 顧客の年齢や資産を考慮し、目標達成を目指す投資方針を査定する。 |
金融商品の提案 | 中立的な立場から、顧客の目標を達成できる金融商品を提案する。 |
保有商品の見直し | 運用状況や年齢に合わせ、資産バランスの確認や商品の見直しを行う。 |
運用状況を随時報告 | 面談や電話を重ねて定期的に運用状況を報告。方針の変更等にも柔軟に対応可能。 |
プロのアドバイザーから資産運用の総合的なアドバイスを受けたいと考えている方は、IFAへの相談が最適解だと言えるだろう。
あなたの目標に合った投資戦略の策定
IFAは、顧客の目標に合った最適な投資戦略を策定可能だ。特定の金融機関に属していないため、証券会社の意向を受けずに中立的な立場で提案できる。
一方、証券会社に属しているアドバイザーにはノルマが課せられているため、自社の利益を追求した商品提案を行わざるを得ないこともある。
また、IFAは特定の証券会社に属していないため、1つの証券会社の商品に縛られることはない。
複数の選択肢から、自身の目標に合う投資戦略をプロと一緒に策定したい方は、IFAへの相談をおすすめする。
IFAと長期的な関係を築く
IFAは、個人で活動を行なっているため、顧客と長期的に関係を築くことができる点も魅力の1つだ。
証券会社のアドバイザーは、異動や転勤の都合で1人の顧客と向き合い続けることは難しい。担当者が変わってしまうと、コミュニケーションの行き違いや目標の錯誤が起こるリスクがある。
プロのアドバイザーと長期的な関係を築き、総合的なアドバイスを受け続けたい方は、IFAへの相談がおすすめと言えるだろう。
しかし、どのようにIFAを探したらいいかわからない、という人も多いだろう。
そのような場合には「資産運用ナビ」の利用をおすすめする。
「資産運用ナビ」はIFAと投資家を結ぶ新たなマッチングサービスだ。無料相談もできるので、長期的な資産形成のパートナーとなる、信頼できるIFAが見つかるはずだ。
まとめ
本記事では、国債に関する基礎知識や購入方法、メリットなどについて解説した。
国債を活用した投資を行う際には、事前に知識を身につけリスクを把握しておく必要がある。
事前に知識を身につけておかなければ、十分な利益を見込めなくなる可能性がある。
自分の知識だけで投資するのが不安な方は、IFAへの相談がおすすめだ。
IFAは、投資に関する疑問や不安に寄り添うだけでなく、運用に対する具体的なアドバイスや自分に合った運用方法を教えてくれる。
また、ライフプランニングやマネープランニングのサポートも行ってくれるため、長期的に正しい資産運用を行えるだろう。
相談は、「資産運用ナビ」から無料で申し込むことができる。
長期的なマネープランニングをプロと一緒に組み立ていきたい方や、安心して投資を始めたい方は、気軽に申し込んでみてほしい。