- 総合取引口座のメリットやデメリットが分からない
- 特定口座のメリットやデメリットが分からない
- 総合取引口座と特定口座の違いが知りたい
資産運用をする際には取引口座を開設する必要があるが、取引の内容によって開設する口座が異なる。
一般的に、総合取引口座は一般口座と特定口座に分かれているが、どのような違いがあるのだろうか。
今回は、総合取引口座について、特に一般口座と特定口座の違いについて解説する。
これから証券口座の開設を検討している人は、参考にしてほしい。
総合取引口座と特定口座
総合取引口座は、証券会社を通じて投資信託や株式を売買する口座である。
取引口座の種類は、一般口座と特別口座に分かれる。
- 一般口座
- 投資家自身が確定申告を行って納税する
- 特定口座
- 証券会社が口座内の税務計算の代行を行う
つまり、どちらの口座を開設するかで、課税手続きが異なる。前提知識として、基本的な課税制度を押さえておこう。
資産運用における課税制度
証券口座の開設にあたっては、株式投資や投資信託に関する一般的な知識を把握しておく必要がある。
一般的に、株式投資や投資信託といった運用で利益(=運用益)が生じた場合は、運用益に対して所得税で15%、住民税で5%の税金がかかる。
株式や投資信託の運用益が出るケースは、以下の2パターンである。
- 配当金
- 株式の保有期間に受け取る配当金
- 譲渡益
- 株式や投資信託の売却で得た利益
こうした利益が生じた場合、源泉徴収もしくは確定申告による納税の義務がある。
そして、一般口座については、先述したように投資家自身での確定申告が必要になるのだ。
そのため、自分自身がどの口座を開設する必要があるのか、慎重に検討すると良いだろう。
年間取引報告書
年間取引報告書は、特定口座を開設している顧客に、1月1日から12月31日まで口座内で受け取った国内株式、投資信託、特定公社債等の配当金・分配金・利金を証券会社が計算した報告書である。
年間取引報告書は、特定口座を開設している場合は証券会社が作成する。
一方、一般口座は年間取引報告書を自分自身で作成しなければならない。
以上から、開設する口座によっては、年間取引報告書の作成を自分自身で行う必要がある。
確定申告
確定申告を自ら行う必要があるかどうかも、口座の開設した種類で異なる。
一般的に、一般口座は自身で作成した年間取引報告書を使って、確定申告をする必要がある。
特定口座の場合、源泉徴収ありの場合はあらかじめ税金を徴収するため、確定申告は不要となる。
しかし、源泉徴収なしの場合は、自身で確定申告をする必要がある。
以上から、確定申告も開設した口座によって実施するかどうかが異なるため、確定申告の時期には注意しておきたい。
どの口座を選ぶべき?ケース別で解説
一般口座と特定口座のどちらで開設するべきか、向いている人をケース別に解説する。どのケースに当てはまるか、参考にしてほしい。
一般口座が適しているケース
一般口座を選択した場合には確定申告が必要となる。
そのため、1年間に想定される譲渡益額が小さく、所得控除を考慮すれば確定申告が不要となる方には適していると言える。
具体的には、学生や専業主婦の方などが該当することが多いだろう。
特定口座(源泉徴収なし)が適しているケース
源泉徴収なしの特定口座を選んだほうがいいケースは、少額で資産運用を始めたい場合である。
年間の利益が20万円以下を想定しているなら、源泉徴収のない特定口座を利用すると良いだろう。
というのも、年間の利益が20万円以下の場合は、確定申告の必要がない。
そのため、手間をかけず資産運用を始められる。
また、一般口座を他の証券会社で保有している場合は、源泉徴収なしの特定口座を開設するのも手だ。
一般口座と、特定口座を併用して取引をしている場合は、確定申告で損益通算ができる。
資産運用の損失が出た場合に、損益通算ができると、税負担を軽減できる。
そのため、複数の証券口座を利用しているなら、源泉徴収なしの特定口座も検討しよう。
特定口座(源泉徴収あり)が適しているケース
源泉徴収ありの特定口座を選ぶ人は、確定申告の手間を省きたい人や証券口座の投資に慣れていない人に適している。
そのため、扶養の範囲内で株式投資や投資信託の売買を行う人は、特定口座を選ぶと良いだろう。
また、年間取引報告書を使えば簡単に確定申告ができるので、損益通算も可能である。
資産運用の成果を効果的に出すには
資産運用の成果を効果的に出す方法について解説する。
資産把握・リスク許容度確認
まずは資産の把握とリスク許容度を確認しておくことが重要である。
「資産運用の目標」と「リスク許容度」を明確にすることは、資産運用で安定的な成果を出すために重要なポイントになる。
目標設定では、ライフプランでどのような場面でいくらの資産が必要なのかを把握して、自身の保有資産といくら差があるかを明確にしておく。
リスク許容度とは、損失リスクをどこまで許容できるかを測る指標である。
目標とリスク許容度の設定をすることで、安定した資産運用につなげられるだろう。
長期・分散投資の重要性
資産運用は長期的な視点で、特定の資産にかたよらず行うと、運用成果が効果的に出やすい。
株式市場は、長期的な視点で見ると成長を続けている。そのため、資産運用は長期的な視点で実施すると良い。
また、市場のリスクが発生して金融ショックがあった場合、単独の資産で運用すればマイナスが生じやすい。
資産運用を分散すれば、一部の資産がマイナスになっても、他の資産がプラスになれば、資産が大きく目減りする心配はない。
長期的な視点で複数の資産を分散すると良いだろう。
専門家への相談の必要性
資産運用を効果的に行うには、より専門的な知識が必要になる。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の専門的な知識をもとにアドバイスがもらえる。
IFAに相談するメリット
IFAは、特定の金融機関に所属しない資産運用のプロである。
資産をどのように運用すべきか、投資家の意向や目的に合わせて的確なアドバイスが受けられる。
一般的に、IFAに相談するメリットは、次の3つである。
- 幅広い知識をもとにした提案
- 資産運用に関する中立的なアドバイス
- 運用後のフォロー
それぞれのメリットについて確認していこう。
幅広い知識をもとにした提案
IFAは資産運用のプロとして、知識も経験も豊富にある。
そのため、投資商品によって異なる特徴や、最新の経済情勢などの動向もアドバイスしてくれるので、自分に最適な投資戦略や運用する銘柄を見つけられる。
投資における目標を、どのような戦略で実施すべきか、投資家の意向を踏まえながら提案してもらえる。
このように、資産運用に関する相談をトータルでできる点が強みといえるだろう。
資産運用に関する中立的なアドバイス
IFAは、特定の金融機関に所属せず、独立した存在であるため、資産運用をどのように行うべきか、中立的な視点でアドバイスできる点も強みである。
銀行や証券会社、保険会社を始めとするアドバイザーは、自社の営業方針や販売ノルマに沿って提案をすることも少なくない。
そのため、アドバイザーや自社に有利な提案を受けてしまう可能性が高い。
実際に、投資信託協会が行ったアンケートによると「自社の利益になる金融商品を勧められていると感じた」投資家は、全体の76%に及ぶ。
金融機関に所属したアドバイザーから相談を受ける以上は、自社の利益につながる金融商品をすすめられると認識しておいた方がいいだろう。
一方で、IFAは特定の金融機関に所属しないので、より顧客に対して中立な観点からアドバイスを実施する。
投資家目線で最適な手段や方法をアドバイスできる点が、IFAの強みである。
運用後のフォロー
IFAは、資産運用のサポートだけでなく、将来的な運用目標を踏まえながら適切なタイミングでフォローできる点も強みである。
資産運用をするだけでなく、継続的に専門的な知識や経験から今後の運用戦略をアドバイスしてもらえる。
投資は取引を1度行って終わるものではない。資産運用を始めてから、運用成果を分析してもらえるので、投資家自身も運用目標に対して現在の状況を把握できる。
そのため、継続的に運用方法や改善案についてフォローしてもらいたい人は、IFAに相談を実施するのも検討してほしい。
しかし、どのようにIFAを探したらいいかわからない、という人も多いだろう。
そのような場合には「資産運用ナビ」の利用をおすすめする。
「資産運用ナビ」はIFAと投資家を結ぶ新たなマッチングサービスだ。無料相談もできるので、長期的な資産形成のパートナーとなる、信頼できるIFAが見つかるはずだ。
トータルで資産運用を考えよう
総合取引口座と特定口座の違いについて解説した。年間取引報告書をはじめ、確定申告や取引できる銘柄の種類など、開設する口座の種類で特徴が異なる。
そのため、証券口座を実際に開設する前に、特徴や違いを押さえておくことは大切である。
とはいえ、自分ひとりで決められないケースや、どの口座にすべきか迷ってしまう場合もあるだろう。
その場合は、証券口座の開設に関するアドバイスや、アフターフォローまで資産運用をトータルでサポートしてくれるIFAに相談してみると良い。
「資産運用ナビ」は、IFAと投資家を結ぶマッチングサービスだ。
さまざまな条件から投資家に合ったIFAを提示し、提示されたIFAから希望する人を選ぶことができる。
相談は無料で行なっているため、気になる人は相談してみてはどうだろうか。
無料相談で気に入った場合は、パートナーとして資産形成を長期的にサポートしてもらえるはずだ。