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【6551】株式会社ツナググループ・ホールディングス代表取締役社長 米田光宏氏「『採用市場のインフラになる』を経営理念とし、人手不足への課題解決に取り組む」

※本コラムは2022年11月17日に実施したIRインタビューをもとにしております。

人口減少にともなって、人材採用が難しくなっています。人材採用に解決策はあるのでしょうか。アルバイト・パートの採用領域で成長し続ける、株式会社ツナググループ・ホールディングス代表取締役社長の米田光宏氏に話を伺いました。

目次

株式会社ツナググループ・ホールディングスを一言で言うと

人材業界における唯一の存在です。何をもって「唯一」なのか、ということですが、私たちは「顧客企業の採用の課題をすべて解決したい」という想いのもと、独立性と公平性を維持したコンサルティングとソリューションを提供しています。私たちには競合となる企業がありません。人材業界にはさまざまな会社がありますが、競合ではなく「顧客企業の採用の課題を共に解決する共働相手」がいると考えています。

株式会社ツナググループ・ホールディングス 2022年9月期 決算説明資料 より一部修正

創業の経緯

大学を卒業してリクルートフロムエー(現リクルート)に入社し、営業を経験した後、事業企画、商品企画に携わりました。そのなかで市場シェアを獲得するための戦略を描いたりしていました。

どのようなサービスも競合がいる以上、シェア100%など実現しませんが、仮に100%のシェアを握ることができれば、プロダクト側の都合でマーケットを動かせるし、価格決定権を握ることもできます。

でも、シェアを獲ろうとすればするほど価格競争が激しくなり、顧客に提供するサービスの質は低下する事もあります。この矛盾をどう考えれば良いのか、という疑問を常に抱きながら、日々の仕事をしていました。

また、自社で媒体を持つプロダクトメーカーが、たとえば八王子にある居酒屋のパート店員の募集を依頼された場合、営業マンとしては、自社のメディアにその求人広告を掲載する事を薦めます。ただ実際は折込チラシを使った方が良いかもしれません。あるいは、繁忙期だけ人が必要なのであれば、派遣スタッフに依頼した方が良いということもあるかもしれません。

つまり、私たちにとってお客様である企業が、どういう人材を集めたいのかによって、採用のポートフォリオを変えていかなければならないのですが、これを私がプロダクトメーカーに在籍したまま行おうとすると、明らかに利害相反を引き起こします。

お客様にとっては、折込チラシを使った方が人材を集める効果が期待できるのに、私が提案する場合は、自社媒体に求人広告を掲載するようにセールスしなければならないからです。

人材採用にあたっては、求人側である企業の業種、職種、あるいは働いてもらいたい時間帯など、その条件は実に多様であり、それらの求人をすべて網羅できる求人媒体はありません。採用においてトップブランドのプロダクトメーカーでも、それは同じことです。100%お客様の側に立って最適な採用プランを提案し、ソリューションを提供することが、祖業であるRPO(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング:採用代行)のヒントになったのです。

採用代行とは、企業の採用活動の一部もしくは全部を、外部の専門企業に委託するもので、求人企業の側に立ち、直接雇用、派遣社員、業務委託など求人の手法、求人の媒体を問わず、お客様に最適な方法を提案し、さらにソリューションまで提供するのが、その役割です。

RPOというビジネスモデルなら、他の競合相手を共働相手に変えることができ、シェア100%を実現することもできます。

しかし、この事業を立ち上げるためには、すでにさまざまな採用媒体を持っているリクルートでは実現不可能です。そのため独立・起業という道を選びました。 2007年に起業して、2008年に日本の人口は1億2808万人でピークをつけました。そこからは人口減少社会に突入し、非正規雇用率が高まっていく中で、アルバイト・パートマーケットにおいてこのようなサービスを展開することが、ビジネスチャンスだと捉えました。そういうタイミングの良さもあり、創業した直後に大手新聞に私たちのビジネスを取り上げていただいてから、大手企業の問い合わせが急増しました。従業員が11名からのスタートでしたが、早い段階で郊外の幹線道路を自動車で走っている時に目に入ってくるロードサイドのお店は、大半が私たちのお客様となりました。

事業内容について

事業の中心はRPOで、お客様である求人企業にとって最適な採用のポートフォリオをコンサルティングし、その採用業務そのもののソリューションをしています。このRPOサービスは、アルバイト・パートが多く活躍する大手企業330社、9万事業所でご利用いただいております。具体的には求人メディアの手配から原稿作成、入稿手配、応募受付、面接設定というプロセスを中心にして代行します。

株式会社ツナググループ・ホールディングス 2022年9月期 決算説明資料 より一部修正

2つめの柱はDXリクルーティング事業「Findinプロモーション」というサービスです。これまで人を採用する際は、有料求人媒体に求人広告・記事を掲載した後、それに応募してきた求職者の方々に集まってもらい、面接をしたうえで「企業が人を選ぶ」という流れでしたが、今は「求人企業が求職者から選ばれる」時代へと変わってきました。

つまり、求人企業が自社サイトで、この会社で働く魅力をアピールし、集まった求職者から採用していく、という流れになってきたのです。 いわば、商品の販売促進に用いられているウェブプロモーションの採用版といっても良いでしょう。私たちが保有しているリアルな採用ビッグデータと、WEB広告の知見を活かして、求職者を企業の求人ページに集客します。

株式会社ツナググループ・ホールディングス 2022年9月期 決算説明資料 より一部修正

3つめの柱はスポットワーク事業です。これは短期単発型求人情報のマッチングやコンプライアンス面のアドバイスも行うことで、生産性向上を支援するサービスです。新型コロナウイルスの感染拡大によって、デリバリーサービスなど短期単発での働き方をするスポットワーカーが増加しました。隙間時間にちょっとだけ働くという働き方に対応するのが、このサービスの特徴です。当社では、隙間時間に働きたい求職者と、短時間だけ募集したい企業をマッチングする「ショットワークス」という求人メディアを中心にサービスを展開しています。

現在、ショットワークスの登録者数は500万人に達していますが、これからはさらに増加していくでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大が後押しする形となりましたが、この数年で人々の働き方は一気に多様化が進みました。残業が禁止されたり、副業が解禁されたりするなかで、短期単発型の働き方に対するニーズは、これから一段と高まっていくと見ています。

株式会社ツナググループ・ホールディングス 2022年9月期 決算説明資料 より一部修正

これから先、日本は圧倒的な人口減少に見舞われます。そのうえ現状、日本は世界的に見ても、最も労働生産性の低い国です。なぜここまで労働生産性が低いのかというと、正社員などの固定人材を大勢抱えているからです。それを考えると、これから先、正社員やレギュラー人材を確保するための採用手法は陳腐化せざるを得ないでしょう。 基本的に採用ポートフォリオというのは、既存サービスを組み合わせます。しかし、このコロナ禍で加速した短期単発型のような新しい働き方が出てきて、既存サービスの組み合わせでは対応できないことも。M&Aも活用し、必要があれば自分たちでサービスをつくることで市場変化に対応していきます。

中長期の成長イメージとそのための施策

現在当社のRPOサービスをご利用いただいている企業は、330社、9万事業所です。現在、従業員数500人以上のチェーン店は、日本に3000社ありますから、私たちのお取引先数は、まだその10分の1に過ぎません。したがって、まだまだ伸びしろがあると見ています。

DXリクルーティングである「Findinプロモーション」は、採用難企業にとってメリットがあります。従来型の求人媒体に、カフェチェーンと製造業が同じスペースで求人広告を掲載した場合、出稿料はともに同じであるはずですが、いざ募集をスタートさせると、ほぼ間違いなくカフェチェーンにばかり求職者が集中します。

でもDXリクルーティングは、求人企業が自社サイトに求人募集のランディングページを制作して、自分たちをアピールする形になるため、採用難企業にとっては費用対効果が最適化されます。今後、人口減少が一段と進むということは労働力人口が少なくなるということです。コロナ前には1.68倍まで上昇した有効求人倍率は、コロナ禍で一時1.04倍まで下がりました。現在は再び上昇し、2022年10月は1.35倍となっています。そう遠くない時期に、また1.6倍まで上昇し、採用難企業はさらに増えていくと考えています。採用が厳しくなればなるほど、Findinプロモーションのサービスのニーズは高まるでしょう。

そしてスポットワークですが、我々の中で1番社会課題に向き合う領域はここだというように考えています。最低賃金は年々上昇していますが、パートタイマーで働く方の年収は増えていません。どういうことかというと、パートタイマーには「103万円・106万円の壁」があり、年間の所得が103万円・106万円に近づくと働き控えし、年収を調整します。結果、月間の平均労働時間が2000年代前半までは96時間だったのが、今は78.8時間まで減っています。さらに最低賃金が上がることで、これが近々、60時間を切るのは明らかです。

でも、このパートタイム労働者が以前のように96時間働くようになれば、日本の人手不足はかなりの程度まで解消されますが、この穴をスポットワーカーが埋めることによって解消できますし、企業側も常時人を雇い続けるのではなく、繁忙期だけ人を雇用することができるとなれば、スポットワーカーに対するニーズは、さらに高まっていくでしょう。

株式会社ツナググループ・ホールディングス 2022年9月期 決算説明資料 より引用

世の中的にはツナググループの名前は知られていませんが、人事業界において知らない人はいないくらいまで認知度を上げてきていると感じています。ですので、しっかりサービスの内容とその提供価値に対する認知度を高めていくことで、お取引先をさらに増やしていくことは十分に可能であると考えています。

投資家の皆様へメッセージ

これからはサービス業を中心にして多様な働き方の時代が来ます。マーケットのトレンドを見て事業展開をはかり、10年後の人材マーケットに絶対必要とされるような企業にしていきますので、応援をよろしくお願いします。

株式会社ツナググループ・ホールディングス

本社所在地:東京都千代田区有楽町2-2-1 X-PRESS有楽町3階

設立:2007年2月28日

資本金:696,651千円

上場市場:東証スタンダード(2017年6月30日上場)

証券コード:6551

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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