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仕組債の種類とそれぞれのメリット・デメリットを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 仕組債にはどのような種類があるのか
  • 代表的な仕組債のメリットとは何なのか

ハイリスクハイリターンな商品として知られている仕組債には、様々な種類があります。

仕組債とは、通常の債券にスワップやオプションなどデリバティブ(金融派生商品)を付与した金融商品です。

今回は、仕組債の種類をお伝えしていきます。

目次

仕組債の種類

仕組債の種類  資産運用ナビ

仕組債の種類は、大きくは、「金利デリバティブ系仕組債」「為替デリバティブ系仕組債」「為替デリバティブ系仕組債」「クレジットデリバティブ系仕組債」があります。

金利デリバティブ系

金利デリバティブ系仕組債では、金利変動リスクを管理して取引する「スワップ取引」が使用されるケースが多いです。

異質な支払い義務などを交換する取引で、金利デリバティブでは、例えば、将来の一定期間にわたる変動金利と固定金利とを交換するような取引です。これを「金利スワップ取引」といいます。

金利スワップを債券と組みわせることで、金利デリバティブ系仕組債を組成することができます。

為替デリバティブ系

為替デリバティブ系仕組債では、通貨オプション取引などが使用されるケースが多いです。

通貨オプション取引とは、「通貨を一定の条件で買う、もしくは売ることのできる権利」を売買する契約をいいます。

為替デリバティブ系仕組債では、貿易(輸出入)が伴う日本企業など、為替の影響を受けやすい企業が為替リスクヘッジのために、取引されるケースが多いです。

エクイティデリバティブ系

エクイティデリバティブ系仕組債とは、株式のリターンに着目したデリバティブが使用されます。

株式のリターンは、株価の値上がり(値下がり)によるキャピタルゲインと、配当のインカムゲインで構成されています。

エクイティデリバティブでは、株価のみで判定するプライスリターンスワップと、株価と配当を含めて判定するプライスリターンスワップなどを活用します。

また、仕組債の代表的な商品であるEB債は、特定銘柄の株価を参照する商品であるため、エクイティデリバティブ系仕組債に分類されます。

クレジットデリバティブ系

クレジットデリバティブ系仕組債では、国や企業の破綻リスクに着目したオプション取引やスワップ取引などのデリバティブが使用されるケースが多いです。

社債や貸付債権の信用リスクを定量化し、投資家間で個別に条件を決めて取引します。

クレジットリンク債などが該当します。

代表的な仕組債のメリット・デメリット

代表的な仕組債のメリット・デメリット  資産運用ナビコラム

次に、代表的な3つの仕組債のメリットとデメリットをお伝えします。

EB債のメリット・デメリット

EB債(エクスチェンジャブル・ボンド)とは、「他社株転換可能債」と呼ばれる複雑な仕組債です。

償還日までの株価変動によっては、満期日に償還金が支払われる代わりに、当該債券の発行者とは異なる会社の株式(他社株)で交付されるケースがある仕組債です。

EB債は「債券」というよりも「株式」の特徴に近い仕組債の一つで、株価の変動幅が大きいケースでは、一般の債券と比べると高利回りになり、大きなリターンが得られる可能性があります。

一方で、償還される株式の価格が投資金額を大きく下回る場合もあります。

クレジットリンク債のメリット・デメリット

クレジットリンク債とは、債券の信用リスクを他の債券にリンクさせた仕組債です。

クレジット・デフォルト・スワップを債券に取り入れることで、信用リスクをクーポンに変換させています。

当該会社が倒産した場合、当該会社の発行債券で償還されたとしても、多くの場合は、無価値になってしまいます。

しかし、当該会社が倒産しないかぎり、保証料に相当する額が金利(クーポン)に上乗せされるわけです。

一般の社債と比較して、高い利回りである一方、流動性(換金性)が低いのが特徴です。

デュアルカレンシー債のメリット・デメリット

一般的にデュアルカレンシー債(二重通貨建債券)とは、「払込み」「償還」「利払い(クーポン)」が異なる2種類の通貨で取引される債券です。

日本では、個人向けに販売されているものは、払い込みと利払いが円建てで、償還が外貨建てのものが主流です。

上記の一般的なデュカレンシー債では、当初の入金時は円建てになりますので、為替変動の影響を受けません。

しかし、償還の際は外貨建てで支払われますので、為替変動の影響を受けます。当初よりも円安であれば為替差益、円高であれば為替差損が発生します。

まとめ

まとめ 資産運用ナビコラム

今回は、仕組債の種類と、メリットとデメリットについて解説した。

仕組債は構造が複雑であるため、「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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