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【5834】SBIリーシングサービス株式会社代表取締役社長 久保田光男氏「商品組成力とローコストオペレーションの強みを活かし、オペレーティング・リース業界の変革に挑む」

※本コラムは2023年2月1日に実施したIRインタビューをもとにしております。

2020年の代表就任以後、商品ラインナップの拡充や組織体制の改善によりローコストオペレーションを進めてきたのがSBIリーシングサービス株式会社代表取締役社長の久保田光男氏です。

オペレーティング・リース業界における同社の強みと成長戦略について教えていただきました。

目次

SBIリーシングサービス株式会社を一言で言うと

100年企業への挑戦を経営理念に掲げるオペレーティング・リースのプロフェッショナル集団です。

お客様(投資家)、借り手(レッシー)、地域金融機関や税理士などのパートナーに対して、お互いが100年お付き合いするつもりで商品をつくり、その説明責任を果たすという我々の姿勢は、信頼関係の構築に繋がっており、当社の強みであると考えています。

代表就任の経緯

前職は大手証券会社にて執行役員として首都圏地区担当兼本店長を務めた後、グループ会社の航空機リース事業ファンド会社へ移りました。航空機オペレーティング・リース案件の獲得交渉や営業活動等に従事する中で、大手証券会社と自身との商品提供や営業姿勢への考え方の違いには大きな矛盾を感じておりました。

そんな中、「真にお客様に求められる商品だけを提供するリース会社にしたい」というお話を現SBIホールディングス会長の北尾吉孝氏からいただき、2020年4月に現職に就任いたしました。

私をはじめとする当社のマネジメント層の中には、オペレーティング・リースファンド事業にこれまで従事してきた経験豊富なメンバーが含まれています。前職までのノウハウやネットワークを活かし、富裕層の方々やパートナーの皆様とのコミュニケーションを円滑に進められることは一つの強みであると認識しています。

就任以後、2022年10月の東証グロース市場への上場を経て現在に至りますが、毎日が転換点であると感じるほどに社内・外ともに変化を続けています。特に当社内では2020年から航空機JOLの販売を開始するなど、商品の拡充を進めてきました。

その中で、デルタ航空と航空機JOL案件の契約を締結できたことは一つ大きなターニングポイントとなりました。このような一流エアラインとの契約は当社のステータスを引き上げることにもつながり、地域金融機関や税理士・会計士といった我々のパートナーの皆様にもメリットに感じていただけたと実感しています。

当業界は案件の質が競争力の源泉であり、そのような意味では、商品を出せば、すぐに投資家のニーズが集まるような、「良い案件」を当社でも獲得できると確信するきっかけにもなりました。

  • JOL(Japanese Operating Lease):主にリース料収益とリース物件売却によるキャピタルゲインの獲得を目指す実物資産投資

事業内容について

 航空機と船舶のオペレーティング・リースファンドを主力事業とし、組成した商品を主に未上場の中堅企業の投資家向けに販売しています。

投資家への営業は、地域の金融機関や税理士・会計士等のパートナーからお客様をご紹介いただくことで、税の繰延ニーズや実物資産投資等幅広いニーズを持つ投資家へのアプローチを可能にしています。


SBIリーシングサービス株式会社 2023年3月期 第3四半期決算説明資料
 より引用

当社は経営上の指標として従業員一人当たりの経常利益を重視しておりますが、ここ2年ほどで格段に改善が進んでおります。当社は少数精鋭部隊で組織を運営しているため、収益を上げれば一人当たりの経常利益も上昇していきやすくなっています。

効率性の高い事業運営体制を実現し続けていくためにも、いかにローコストオペレーションを実現していけるか、が肝となるため、当社では今後もDXを活用した業務効率化にも注力してまいります。

DX化の取り組みにより、お客様の属性や意向に合わせたフォローを行うビジネスモデルが構築され、人員を大きく増やさずにお客様とのコミュニケーションをより密に図ることが可能となっていきます。

先ほども申し上げた通り、当社には「良い案件」を獲得できる商品組成力があります。各航空会社や海運会社との頻繁なコミュニケーションを通じ、案件ごとのリスク管理を適切に行なっているからこそ、「このエアラインの、この機材であれば商品化してお客様に提供できる。」との判断を可能にしています。

これはリース業界に知見のある人材が揃っているからこその強みでもありますし、ローコストオペレーションを実現している我々と組むことで、航空会社や海運会社も低いコストで機材調達を実現出来るというメリットにも繋がっています。


SBIリーシングサービス株式会社 2023年3月期 第3四半期決算説明資料
 より引用

ちなみにここで言う「良い案件」の基準としては、航空会社や海運会社の信用度が最も重要であり、それを取り扱うリース会社のプレゼンスも引き上げる案件と言えます。リース会社の中には地域金融機関などのパートナーとの良好な関係の構築に苦戦するところも存在しているのが現状です。

繰り返しになりますが、当社のようにデルタ航空やエールフランス航空などの超一流会社の案件を揃えられる体制そのものが、当業界における我々の強みと言えるでしょう。

中長期の成長イメージとそのための施策

当社の強みを活かした効率性の高い事業運営体制による成長を実現するとともに、新たな収益源への展開を模索してまいります。

特に、販売パートナーとの連携強化には今後一層注力してまいります。我々の商品を販売していただくパートナーの方々の当社商品への理解度も重要な要素であり、足元でも12月・1月で私が講師となる勉強会を10回以上実施しています。

特に金融機関では金融資産以外のビジネスにも投資家のニーズはあるものの、その発掘が難しいという課題があります。勉強会によって我々の取扱商品の特色や強みをご理解いただくことで、このようなニーズの汲み取りにも繋がると考えています。

SBIリーシングサービス株式会社 2023年3月期 第3四半期決算説明資料 より引用

また、お客様への安定的な商品供給のために商品在庫の拡充も検討してまいります。魅力的な優良案件の獲得と販売をローコストオペレーションで進めてきたことで、当社の商品在庫保有期間は非常に短く推移しています。在庫の拡充には金融機関からの借入枠の拡大が何よりものポイントであり、この点においては上場により変化が出始めています。

同時に借入の際の金利も抑えられるようになってきており、一定量の在庫を抱えながら、適切なタイミングで商品を供給していくための体制は整ってきていると感じています。 


SBIリーシングサービス株式会社 2023年3月期 第3四半期決算説明資料
 より引用

新たな収益源の確保については、今後の船舶JOL商品、機関投資家向けファンド事業の展開に向け、2022年よりまず第一歩として当社が船舶を保有し用船事業を行うプリンシパルインベストメント事業を開始いたしました。国内の低金利環境も踏まえると、投資家の実物資産での運用ニーズは確実に高まっていると思います。

また、地域金融機関などからも早期にこのような運用商品を出して欲しいという需要が出始めています。ここに対し、多様なデータを駆使し、安心・安全な商品を組成し提供することが当社の役割だと認識しています。

さらに海外のファンドとの協業によるオフショアでのビジネス展開を通じ、将来的には日本、海外でそれぞれ概ね半分ずつの収益構造に持っていきたいと考えています。このような戦略を実行することで、市況に左右されない柔軟な商品提供体制を一層強化してまいります。


SBIリーシングサービス株式会社 2023年3月期 第3四半期決算説明
 より引用

投資家の皆様へメッセージ

当社はオペレーティング・リース業界における革新へ日々挑戦を続けています。

組織体制や商品組成力といった強みをご理解いただき、ぜひご関心を持って頂けますと幸いです。

SBIリーシングサービス株式会社

本社所在地:東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー14階

設立:2017年4月

資本金:10億3,214万4,000円(2022年11月21日現在)

上場市場:東証グロース(2022年10月19日上場)

証券コード:5834

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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