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【9337】株式会社トリドリ代表取締役社長 中山貴之氏「高成長プラットフォーマーとして、マイクロインフルエンサーとSMBをサポート」

※本コラムは2023年2月20日に実施したIRインタビューをもとにしております。

昨今のマーケティングにおいて欠かせない存在となったインフルエンサー。

株式会社トリドリは、その中でも特に狭く深い影響力を持つ“マイクロインフルエンサー”とSMB(small medium to business、中小企業、個人事業主)の支援を中心に、インフルエンス・プラットフォーム事業を展開しています。

代表取締役社長の中山氏に、事業領域選択の背景や今後の成長戦略についてお伺いしました。

目次

株式会社トリドリを一言で言うと 

SMBとインフルエンサーをつなぐ高成長プラットフォーマーです。

創業の経緯

トリドリを創業する前、元々はインフルエンサーとして活動していました。当時はTwitterやInstagramなどは普及しておらず、活動場所はブログがメインでありました。例に洩れず、私の活動拠点もブログでありました。

このインフルエンサーとしての活動が、今の事業領域選択の背景となっています。2010年から2016年にかけて、ブログでインフルエンサー活動をしながら、当社の前身となる会社にてインフルエンサーマーケティングの代理店としての活動にも従事しておりました。

しかし、徐々にインフルエンサーマーケティングが一般的になり、これに伴い同業他社も増加傾向にありました。このような外部環境では小規模な個人事業で展開していても選ばれる存在になることは難しいのでは感じるようになりました。自身の経験を活かした競争力を発揮し市場拡大の先駆者となるため、2016年にトリドリを創業いたしました。

創業以来、「toridori  ad(インフルエンサー成果報酬型広告) 」を中心に黒字でありました。プラットフォーム事業を始めるうえで投資をし、二度の資金調達をして、その後上場に至りました。

このプラットフォームプロダクトを作ったところがターニングポイントとなりましたし、上場を意識し始めたのはこの時期からでした。上場の目的には、投資を引き続き積極的に行い成長市場の需要を捉えること、およびパブリックな企業となって皆様からの信用を得たいという2つがありました。

当時からインフルエンサーマーケットの成長性については確信がありましたし、多数のインフルエンサーと企業をプラットフォーム上で支援するためにはやはり信用が不可欠であると考え、2022年に上場を果たしました。

事業内容について

「『個の時代』の、担い手に。」をミッションに掲げ、SNS上で活躍するインフルエンサーのサポートをする事業をしています。その中でも、メインはインフルエンサーマーケティング事業になります。

その事業は3つの部門に大別されます。1つ目は先述のフォロワーを数十万人程度保有するミドルインフルエンサーと中堅企業をつなぐ、成果報酬型の広告事業である「toridori ad」。2つ目はフォロワーを100万人以上保有するメガインフルエンサーと大企業のタイアップ広告のプロモーション事業である「toridori promotion」。

そして3つ目は、最も注力している事業になります、「toridori base」と「toridori marketing」という、SMBとフォロワー数万人までのマイクロインフルエンサーをつなぐプラットフォーム事業になります。

株式会社トリドリ 2022年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項) より引用

ここでは、当社が最も注力している「toridori base」と「toridori marketing」について説明させていただきます。前者はマイクロインフルエンサー向けのアプリ、後者は企業向けのアプリとなっており、この2つが連動して双方のマッチングを可能にしています。

通販や店舗といった業態を問わず、幅広い業界の皆様が利用可能です。企業側は月額4万円からインフルエンサーを採用し放題になります。「toridori base」と「toridori marketing」を通じ、スピーディーに、そして簡単にインフルエンサーに仕事を紹介することができます。

また、企業とインフルエンサー双方に対しての審査が確立されていますので、安心して利用いただけるサービスとなっています。

株式会社トリドリ 2022年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項) より引用

当社には、フォロワーが100万人以上いるメガインフルエンサーだけでなく、フォロワーが数万人までのマイクロインフルエンサーの方にも活躍してほしいという想いがあります。

マイクロインフルエンサーには、発信力という面では大勢のフォロワーを抱えるメガインフルエンサーには及びませんが、特定の分野において強力な影響力を発揮するため、その広告効果に対する関心は足元で増加傾向にあります。

また、従来は大手企業が高単価のメガインフルエンサーを代理店を通じてアナログで起用するのが一般的でしたが、これでは予算の少ないSMBがSNS施策を行うことは難しいという課題がありました。

「toridori base」と「toridori marketing」というサービス展開の根底にはマイクロインフルエンサーに活躍の場を与えるとともに、このようなSMBに低価格でPRの機会を提供したいという想いがあります。

株式会社トリドリ 2022年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項) より引用

中長期の成長イメージとそのための施策

今後も「toridori base」の成長に注力していきます。ここのターゲットとなるのはSMBであるため、案件数の確保が成長に必要不可欠であると考えています。実際、顧客数は右肩上がりに増加しておりまして、幅広い業種のお客様にご利用していただいています。

顧客の獲得に関してですが、すでにアプローチをしているアーリー層(SNSでの集客方法を自分から探している層)に加え、マジョリティ層(SNSでの集客に興味はある層)にターゲットを広げ、web上でのプロモーションを通じ、新規顧客を開拓していく計画です。

株式会社トリドリ 2022年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項) より引用

当社は企業とインフルエンサーをつなぐプラットフォーマーでありますが、プラットフォームの価値向上という面からも、開発を担うエンジニア部門や、営業部門の採用や育成、定着化への戦略にも力を入れています。それは、社員一人一人の持つ色とりどりな個性を活かすということです。

私自身、この会社はユニークでおもしろい存在であると思っています。インフルエンサー出身の社員を始め、高い技術を有するエンジニアが在籍していたり、多様なスキル、多様な背景を持つ社員がいます。このような、各々の色をもった社員の存在は成長にはなくてはならない存在です。

そして、そのような環境にいることは社員自身の成長にも寄与します。これは入社してから常々社員に伝えているメッセージでもあります。採用時にはこのメッセージを知ってもらい、これに共感していただける方を積極的に採用しています。

今日、TwitterやInstagramは皆様の生活の一部になり、TikTokなどの新しいSNSも台頭してきています。その環境の変化にともない、インフルエンサーマーケティング市場は拡大傾向にありますが、同時に競合となる存在も増えつつあります。

そこで生き抜くためには、会社としてのストロングポイントや差別化ポイントを持つことが求められます。トリドリが持つストロングポイントは、インフルエンサーとのネットワークになります。プラットフォームの運営における難しさとは、リリース直後にいかにお客様を増やすかという点にあります。

十分な数のインフルエンサーを揃えないと企業が参入せず、また企業がおらず募集が少なければ、インフルエンサーの方も登録してみようという気にはならないでしょう。この点、当社はすでに双方のネットワークを確立しており、これが高い参入障壁となります。

株式会社トリドリ 2022年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項) より引用

そして、当社は「toridori ad」「toridori promotion」「toridori base」この3つをインフルエンサー向けに展開しているため、メガインフルエンサーからマイクロインフルエンサーまで、幅広いインフルエンサーのニーズや、インフルエンサーを用いた広告の成果などの大量のデータが蓄積されていきます。

今後はそのデータを基に、プラットフォームの新規機能の開発をしています。この点も他社にはない差別化ポイントになります。インフルエンサーとの関わり方、そして彼らの支援に関するノウハウはどの企業と比べても優位なポジションにいると自負しております。

投資家の皆様へメッセージ

SNSマーケティングが主流となってきたことは、かつて雑誌やテレビ広告がWEB広告に取って代わられたことと同じくらい大きな変化です。当社はその変化のなかでトッププレイヤーになれる位置にいますし、そのためのノウハウを持っています。

今後この市場は拡大していく中で、市場成長以上の成長を当社は実現できると考えています。もちろん力を持った競合の存在もありますが、インフルエンサーとのコミュニティという我々にしかない強みを活かしてこれからも高成長を続けてまいりますので、応援していただけますと幸いです。

株式会社トリドリ

本社所在地:東京都渋谷区円山町28-1渋谷道玄坂スカイビル8階

設立:2016年6月1日

資本金:50,000,000 円(2023年3月アクセス時)

上場市場:東証グロース(2022年12月19日上場)

証券コード:9337

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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