- オルタナティブ投資にはどのような種類があるのか
- 種類ごとにどのような特徴があるのか
- 自分に合った投資先を見つけるためにはどうすればよいのか
オルタナティブ投資は、「分散投資」の1つとして注目されている。
「伝統的投資」と呼ばれる上場株式、債券以外は、基本的にすべて「オルタナティブ投資」とされるため種類が多い。
そこで本記事では、「オルタナティブ投資の種類」について詳しく解説していく。
リスクヘッジのために新たな投資先を探している方は、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか?
オルタナティブ投資の種類とは
オルタナティブ投資は、種類が多い。
そのため、まずは数多くある投資の中で「オルタナティブ投資」がどんな種類に属するのか解説していく。
- 伝統的投資以外の「新しい投資」
- 大きく分けて2つに分類される
伝統的投資以外の「新しい投資」すべてを指す
伝統的投資である上場株式や債券以外は、基本的にすべて「オルタナティブ投資」となる。
オルタナティブ投資は、「非伝統的投資」や「代替投資」とも呼ばれる。上場株式や債券よりも歴史が浅いため、「新しい投資」という位置づけだ。
大きく分けて2つに分類される
オルタナティブ投資は、大きく分けて「非伝統的資産への投資」と「絶対収益型投資戦略」2つに分類される。
「非伝統的資産への投資」は、金、不動産などを投資対象とする。「絶対収益型投資戦略」は、市場平均より良い、悪いといった相対的なリターンを目指すものではない。
また「絶対に収益を得る」という意味でもないため、ご注意いただきたい。
オルタナティブ投資に分類される「絶対収益型投資戦略」は、市場の下落に対して一定の保険をかけるものだ。
それにより、市場が上がっても下がっても収益を得られるように予測し、予想通りになることでリターンが得られる。
次の項目で、「非伝統的資産への投資」と「絶対収益型投資戦略」の種類について詳しく解説していく。
オルタナティブ投資の種類①非伝統的資産への投資
オルタナティブ投資のうち「非伝統的資産への投資」と呼ばれるものは、非常に種類が多い。
- コモディティ
- 未公開株式投資
- 暗号資産
- NFT
- 現物不動産投資
- クラウドファンディング
次の項目では、「非伝統的資産への投資」の種類について詳しく解説していく。
身近なものから「こんなものまで?」と思うような種類もあるため、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか?
コモディティ
コモディティは「商品」という意味だ。オルタナティブ投資の1つとされるコモディティは、インフレ時に価値が上がることが期待されている。
ただし、コモディティには利子や配当がない。それにより、利子を元本に組み入れたものに対して、また利子をつけるといった複利の効果で資産を増やすことはできなくなっている。
コモディティは、値上がりしないと利益が出ないのだ。
次の項目で、オルタナティブ投資の「コモディティ7種類」について詳しく解説していく。
商品先物市場の金・穀物など
商品先物市場で取引される、金、プラチナ、トウモロコシ、大豆、原油などが投資対象となる。
原油や森林などの天然資源
天然資源は、天然ガスや石油などの採掘権や開発事業が投資対象となる。
また、森林資源がある土地の値上がり益や、温暖化ガス排出権の売買による利益を狙う。
高級腕時計
高級腕時計は他のオルタナティブ投資と異なり、身に着ける楽しみがある。
そのため、趣味の延長として保有する人が多い。
品質を維持するために、定期的なオーバーホールに10万円以上かかる傾向がある。
高級バック
オルタナティブ投資として注目されている高級バックの代表格は、「エルメスのバーキン」だ。
価格が35年間上がり続けているだけでなく、世代を超えて長く使えるメリットもある。
ヴィンテージワイン
ヴィンテージワインもオルタナティブ投資の1つだ。
飲んで味わうのもアリだが、資産として保有しておくことで値上がり益が期待できる。
ヴィンテージレコード
全米レコード協会の調査によると、2020年に全米で販売されたレコードの売上が、1980年代ぶりにCDの売上を上回ったそうだ。
現在レコード人気が再熱しているが、以前からレコードマニアは世界中に存在する。
特にヴィンテージレコードは高値で取引される傾向にあり、1枚で数十万円の値がつくものもある。
トレーディングカード
トレーディングカードは、オルタナティブ投資の1つだ。
具体的には、ポケモンカード、遊戯王カードといったゲームや観賞用として使われるカードである。
世界中の幅広い世代間で取引されており、カード1枚で数百円〜数百万円、高額なものだと数千万円の値がつくとされている。
イベントで限定配布されたものや、ゲーム大会の優勝者のみもらえるカードなどが高額となりやすい。
数多くの偽物が市場に出回っているため、専門の業者に鑑定依頼をした方が価値が上がりやすいと言われている。
未公開株式投資
未公開株式投資で利益を得るには、主に2つの方法がある。
1つ目は、将来性の高い企業の株式に投資し、上場したタイミングで売却して値上がり益を狙う方法だ。
2つ目は、業績が良くない会社の未公開株式をあえて購入する。
そして、株主という立場から会社を再建に導き、株式の価値が上がったところで売却して利益を狙う。
暗号資産
かつては「仮想通貨」と呼ばれていたが、2018年より呼び名が変わり「暗号資産」になった。
暗号資産は紙幣や硬貨ではなく、電子データでやりとりする電子通貨となる。
国が価値を保障している法定通貨ではないが、暗号資産を法定通貨に換金できるのが特徴だ。
暗号資産は24時間365日取引できるため、時間に縛られず投資できる。
NFT
NFTは、世界に1つかないと証明されたデジタル資産の1つだ。アート、漫画、動画など、さまざまな種類のNFTが世界中で取引されている。
たとえば2021年には、ツイッターの創業者が2006年に初ツイートしたものが約3億1千万円で落札された。
現物不動産投資
不動産に投資をして、賃料収入や値上がり益を狙う。
初期費用が必要となるが、相続税、所得税、住民税、贈与税などの節税効果が期待できる。
投資型クラウドファンディング
企業が不特定多数の出資者から資金調達を募る「投資型クラウドファンディング」。
投資型クラウドファンディングは主に3種類ある。
投資型クラウドファンディングの種類 | 特徴 |
---|---|
融資型 | 資金需要者にインターネットを通じて貸付し、金利を得る |
株式投資型 | インターネット上で、非上場株式の発行を通じた資金調達への出資をする |
ファンド型 | 特定の事業に対して出資を募り、事業で得られた収益を原資に分配が行われる |
個人投資家の場合、株式型クラウドファンディングへの投資、売却時に「エンジェル税制」という税制優遇措置が受けられる。
オルタナティブ投資の種類②絶対収益型投資戦略
オルタナティブ投資の「絶対収益型投資戦略」を運用するのは、ファンドマネージャーだ。
「絶対収益型投資戦略」はいわゆるヘッジファンドであり、株式、債券、為替といったさまざまな投資先がある。
- アービトラージ戦略
- グローバルマクロ戦略
- ロングショート戦略
- イベントドリブン戦略
次の項目では、「絶対収益型投資戦略の種類」について詳しく解説していく。
アービトラージ戦略
裁定取引とも呼ばれるアービトラージ戦略は、異なる市場で取引される同じ商品が投資対象となる。
それぞれの金利差や価格差を利用して、売買による差額を利益にすることを狙う。
グローバルマクロ戦略
為替、株式、債券などの世界各国の資産の、買いと売りを組み合わせてリターンを狙う。
ロングショート戦略
ロングポジション、ショートポジションを組み合わせて、市場動向に左右されない利益を狙う。
価格が上昇すると儲かり下落すると損をする、株式や債券などの買い持ち
価格が下落すると儲かり上昇すると損をする、先物取引の売り建てや信用取引による空売り
イベントドリブン戦略
企業のイベントに乗じて発生する、価格調整や価格変化による収益を狙う。
たとえば、買収される企業の株式を持っていると、既存株主は買収プレミアムという利益が得られる。
- インデックスの組み入れ銘柄変更
- M&A
まとめ
オルタナティブ投資は、上場株式や債券以外の投資すべてを指すため、種類が多い。
資産運用をやってみたいが、どの様にして運用して良いか悩んでいないだろうか。
最近、「よく分からないまま資産運用をして何百万円も損をした」という話をよく聞く。
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