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債券投資におすすめの商品とは?おすすめ商品を見つけるポイントも解説

この記事で解決できるお悩み
  • 債券のおすすめ銘柄が知りたい
  • 債券を選ぶ基準が知りたい
  • なぜ債券投資がおすすめされるのかを理解したい

相対的なリスクが低く、堅実な運用を行えることが魅力の債券だが、いったいどのような基準で投資先を選定すれば良いのだろうか。

また、どういった点に注意して投資を行えば良いのだろうか。

本記事では、債券投資の基本的な特徴や投資先選定の基準などを紹介していく。

さらにはおすすめの債券や債券投資におけるベストな相談先についても紹介するので、ぜひ本記事を参考に効果的な債券投資を実践しよう。

目次

なぜ債券投資はおすすめなのか

まず、債券に投資することでどういった魅力があり、どういった点に注意すべきかという点を解説していく。

仕組みや種類についても紹介していくので、債券の基礎知識として押さえておこう。

債券の仕組みと種類

債券とは、企業や国、地方公共団体が資金を借り入れるために発行する有価証券のことだ。

いわゆる「借用証書」のような役割となっており、債券を購入した投資家は発行体である国や企業に対して資金を貸し出したということになる。

発行体側からすると借金であるため、債券には返済期限として満期が設けられている。

そして満期までの期間中は定期的に利息を支払い、満期を迎えたら額面金額で償還するという仕組みだ。

資金の返還義務がない株式とは違い、満期を迎えたときに額面金額が返済されるため、相対的にリスクが低い投資先となっている。

債券には国が発行する「国債」や地方公共団体が発行する「地方債」、民間企業が発行する「社債」などの種類がある。

また、発行体や発行通貨、発行地のいずれかが海外となっている「外国債」といった投資先も存在する。

債券投資がおすすめな理由

債券投資のメリットとして以下の3点が挙げられる。

債券に投資するメリット
  • 安全性が高い
  • 資金計画を立てやすい
  • 市場で取引できる

前述の通り、債券は発行体が破綻しない限りは元本の返済と利息の支払いが行われるため、比較的安全性が高い投資先である。

リスクを抑えて堅実に運用したい方に向いていると言えるだろう。

また、あらかじめ満期や支払われる利息の額などが分かっているため、収益の見通しが立てやすい。

不確定要素が少なく、資金計画を立てやすい点も債券投資の魅力だ。

そして、債券は満期を待たずして債券市場において途中で売却・換金もできる。

需要と供給のバランスによっては債券価格が上昇し、購入時よりも高く売れる場合がある。

市場取引でリターンを狙える可能性がある点も魅力のひとつだ。

債券投資の注意点

一方、債券投資では以下のような点に注意が必要だ。

  • 利回りが低い
  • 信用リスクがある
  • 金利上昇時に価格が下落しやすい

債券は安全性が高い反面、一般的には大きなリターンを期待できる投資先ではない。

株式のように大きな値動きをするケースはごく稀であるため、積極的なリターンを追求する投資家には向かないと言えるだろう。

また、発行体である企業や国、地方公共団体が財政破綻となった場合、元本や利息が支払われないリスクがある。

特に、新興国の債券などは信用リスクが高く、債務不履行となる危険性があるため注意が必要だ。

そして、債券は金利が上昇する局面で価格が下落しやすいという特性を持つ。

金利が上昇すると金利が低かったときの債券の価値が相対的に下落し、価格が下落するという仕組みだ。

満期まで保有する場合は額面金額で償還されるため問題ないが、市場取引でリターンを狙いたい場合は金利の動向に十分に注意しておこう。

債券のおすすめ銘柄を判断する基準とは

具体的に投資する債券を選ぶ際、以下の基準をもとに判断すると良い。

  • 発行体の財務状況や格付
  • 額面金額と利率
  • 満期までの残存年数

それぞれの判断基準について解説していく。

発行体の財務状況や格付

まず、債券の発行体の安全性を見極めることが重要だ。

財務状況の健全性を確認するためにも「格付」を参考にしよう。

格付とは、民間の格付機関が独自調査によって債券の発行体の信用力をランク付けしたものだ。

ムーディーズやS&Pなどの機関が「AAA」「BB」といった形でランク付けをしており、ランクが上位であるほど安全性が高いと言われている。

ムーディーズの「Baa」、S&Pの「BBB」以上が「投資適格格付」とされており、投資先として安全性が高い。

一方で「Ba」「BB」以下は「投機的格付」とされ、ジャンク債やハイイールド債と呼ばれている。

もちろん格付が高い発行体が必ずしも財政破綻しないとは限らないものの、安全性を図る指標としては有用である。

投資先を選定する際には必ず格付をチェックしておこう。

額面金額と利率

債券選びの際は額面金額と利率のチェックも重要だ。

額面金額とは債券の購入単位での金額を指し、償還時に返済される金額となる。

額面金額は債券によって異なり、1万円のものもあれば100万円のものもある。

いきなり100万円を投じることに不安がある場合は、少額から購入できる債券を選ぶと良いだろう。

また、額面金額と利率によって投資期間中に得られる収益の見通しが立つ。

額面金額が100万円で利率が2%であれば、年間で受け取れる利息は「100万円×2%=2万円」となる。

投資に回せる金額と目標リターンに応じて、適正な額面金額・利率の債券を選択しよう。

なお、先ほど紹介した格付と利率は密接に関係しており、格付が高くなるほど利率は低くなる傾向がある。

安全性が高い投資先は利率が低くても資金を集められるためだ。

一方、利率が高い債券は発行体の信用度が低いということになる。

同じ利率であれば安全性が高い債券に投資家が集まるため、資金調達のために利率を高く設定しているのだ。

安全性と利率のバランスを踏まえて投資先を選定しよう。

満期までの残存年数

満期を迎えるまでの年数がどれくらい残されているかという点も重要だ。

残存年数が長い方が利率は高くなるため一見有利だが、資金計画によって柔軟に判断しなければならない。

通常、債券は満期までの期間が長いほど価格の振れ幅が大きくなる。

万が一途中で売却することになった場合、残存年数が長い債券の方が元本割れとなる可能性が高くなるのだ。

投資した資金を当面使う予定がないのであれば、残存期間が長い債券で高い利率による運用が可能となる。

しかし途中売却の可能性が考えられるのであれば、残存期間が短い債券でリスクを抑えるといった戦略も考えられる。

資金計画と債券の残存年数を照らし合わせ、適正な投資先を見極めよう。

おすすめの債券を紹介

次に、おすすめの債券を紹介する。本記事では、以下の3つの債券をおすすめの投資先として解説する。

  • 個人向け国債
  • 米国国債
  • eMAXIS Slim先進国債券インデックス

それぞれの特徴を解説していくので、自分に合った投資先を見極めて投資しよう。

個人向け国債

個人向け国債とは、個人でも購入しやすいように用意された日本の国債である。

銀行や証券会社を経由して購入することができ、1万円という少額から購入できる点が特徴の債券だ。

個人向け国債は日本国が発行しているため、債券のなかでも安全性が高い部類に入る。

変動金利の10年満期の商品や固定金利の5年・3年満期の商品が設けられており、資金計画に合わせて期間を選択できる点も大きなメリットだ。

また、発行から1年が経過していれば直前2回分の利子相当額を支払うことで額面金額での中途換金も可能となっている。

安全性の高さから利率は低くなっているが、投資経験が少ない初心者にとっては安心して運用できる商品である。

債券投資の入門として個人向け国債で運用を始め、慣れてきたら違う債券への投資も検討してみると良いだろう。

米国国債

米国国債とは、米国政府が発行する債券のことだ。

米国の金利情勢によって利率が決定される仕組みとなっており、低金利が続く日本に比べて高い利回りを期待できる点が強みとなっている。

米国国債は米国政府が元本・利息の支払いを行うため、相対的に信用力は高い。

さらに市場規模も大きいため、高い流動性によって中途換金がしやすい点もメリットだ。

ただし、為替相場の変動によって収益に影響を及ぼす「為替変動リスク」が伴う点には注意しておく必要がある。

購入時よりも為替相場が円高・ドル安に動いた場合、損失が発生してしまう。

日本の国債に比べるとリスクは大きくなるものの、その分だけ高い収益も期待できる投資先だ。

ある程度のリスクを許容できるのであれば、高利回りの米国国債への投資も検討してみると良いだろう。

eMAXIS Slim先進国債券インデックス

個別の債券を選んで投資を行うのは手間がかかる上に、発行体の財政破綻によるリスクが想定される。

債券に投資を行う投資信託であれば、資金を投じるだけで複数の債券に分散投資できるため、簡単にリスクを抑えた債券投資を行える。

eMAXIS Slim先進国債券インデックスは、日本以外の先進国の債券に投資するファンドだ。

世界主要国に分散投資を行うことができ、安定した利回りで資産運用を行える点が魅力となっている。

また、インデックス型の商品であるため専門家による銘柄選定・分析のコストがかからず、手数料が安いことも特徴だ。

低コストで先進国の債券に分散投資を行えるため、初心者でも安心して運用できる。

手間をかけずに安全な債券投資を実践したい方は、eMAXIS Slim先進国債券インデックスを活用しよう。

おすすめの債券に投資したいなら誰に相談するべき?

債券投資を検討しているのであれば、資産運用の助言を行う専門家「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」への相談がおすすめだ。

ここでは、専門家に相談すべき理由やIFAの強み、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法について解説していく。

債券投資を専門家へ相談する重要性

債券に投資する場合、発行体の財務状況を分析したり、利率や残存年数から資金計画を立てたりと、投資初心者にはハードルが高い内容が多い。

さらには個別の債券を探すことも容易ではなく、自分に合った投資プランを策定するまで時間がかかってしまう。

資産運用の専門家は、高い情報収集能力と分析スキルをもとに適切な投資先を導き出し、提案を行う。

自分に合った投資先をすぐに見つけ出せるため、手間や時間をかけずに効率良く運用をスタートできる。

もちろん債券以外の選択肢も相談できるため、株式や投資信託、不動産投資なども相談可能だ。

あなたの資産運用に最適な投資プランを策定してもらえるため、ぜひ一度専門家に相談してみてはいかがだろうか。

IFAの役割とメリット

IFAとは、金融機関から独立した立場で顧客の投資相談に対応する資産運用アドバイザーだ。

投資プランの作成や具体的な商品の提案・仲介などを通じ、顧客の資産を増加させることが主な役割となっている。

資産運用の相談といえば従来は銀行や証券会社がメインだったが、自社で商品を取り扱う金融機関では会社側にメリットがある商品を提案される恐れがある。

リスク許容度に合わないリスク水準の商品や手数料が高い商品などを、営業ノルマのクリアのために提案されてしまう場合があるのだ。

しかしIFAは自社で商品を取り扱っているわけではなく、販売方針や営業ノルマなども設けられていない。

本当に顧客に必要な商品を中立な立場で提案できることが強みだ。

また、IFAには原則として転勤・異動といった制度がないため、長期的にサポートを継続してくれる。

年齢を重ねたことによるリスク許容度の変化や、マーケットの環境変化による資産バランスの変動なども長期的にフォローしてくれるため、安心して資産運用を始めることができる。

中立な立場から長期にわたってベストな提案を行えることがIFAの強みである。

債券投資を始めとした資産運用の悩みを抱えている方は、ぜひIFAに相談してみよう。

「資産運用ナビ」の活用法

「資産運用ナビ」では、あなたにぴったりのIFAを無料で紹介するサービスを提供している。

たった60秒、フォームにあなたの希望する条件を入力するだけで全国のデータベースから最適なIFAを抽出し、紹介する仕組みだ。

IFAのプロフィールが公開されているため、経歴や得意分野をチェックした上で相談先の担当者を選べる。

気になる担当者を見つけ出せたら、そのまま面談の申し込みを行うことも可能だ。

IFAの紹介料はもちろん相談料も原則としてかからないため、金銭的な負担をかけずに専門家に相談を行える。

さらに初回面談を何人と行っても費用は発生せず、相性の良い担当者をじっくり探せる点も「資産運用ナビ」の特徴だ。

「債券投資を始めたい」

「資産運用の相談先を探している」

という方は、ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用してみてはいかがだろうか。

あなたにおすすめの債券を見つけよう

債券投資は安全性の高さや資金計画の立てやすさなどが魅力的である一方、相対的な利回りの低さや信用リスク、金利上昇リスクなどに注意が必要となる。

本記事で紹介した判断基準をもとに債券を選び、堅実な債券投資を実践しよう。

また、本記事ではおすすめの商品を紹介したが、あくまでも一例であって最適解は個人によって異なる。

疑問や不安を抱えている場合は、専門家からアドバイスを受けると良いだろう。

特に、IFAは中立な立場から長期にわたって最適なアドバイスを提供してくれる専門家だ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを見つけ出そう。

おすすめの債券に関するQ&A

利回りが高い社債に投資するのはおすすめですか?

利回りが高い社債は、信用リスクが大きい傾向にある。

発行体の信用度が低い分、利率を高く設定しないと投資家から資金を調達できないためだ。

利回りの高さだけ注目するのではなく、発行体の「格付」などをチェックして財務状況を見極めておくことが重要となる。

国債と社債どちらに投資するのがおすすめですか?

リスク許容度や目標リターンによってどちらに投資すべきかは異なる。

リスクを極力抑えて安定した収益を実現したいのであれば国債への投資が向いている。

一方、高い利回りを目指して積極的に運用したい場合は社債の方が向いている。

ただし上記の内容は一般的な傾向であり、投資対象の地域によっては国債の方が社債よりもリスクが大きくなる可能性があるため注意が必要だ。

「どちらに投資すべき」という考え方ではなく、発行体の財務状況や利率などをもとに総合的に判断しよう。

これから債券投資を始める投資家におすすめの債券はどのようなものですか?

投資初心者には、債券の投資信託がおすすめだ。

債券の投資信託は、100円から始められる証券会社もあるため、気軽に始められるだろう。

個別債券では償還日を迎えると投資も終わるが、債券の投資信託では償還金を別の債券に再投資するため、長期投資も可能だ。

さらに投資信託は投資先を分散しており、発行体が破綻するリスクも低減できるうえ、NISAで購入できるものも多い。

投資信託には運用コストがかかるが、eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準を目指すファンドであり、運用コストは割安だ。

なかでも本文で紹介したeMAXIS Slim先進国債券インデックスは、日本以外の先進国の国債(投資適格債)だけに投資している。

海外債券は日本債券と比べて利回りが良く、先進国の国債であるためカントリーリスクも低いことから、おすすめの投資信託だ。

投資対象としておすすめと言える債券の格付範囲を教えてください。

投資対象としておすすめするものは、以下のような「投資適格格付け」とよばれる範囲内にある投資対象だ。

投資適格格付けの対象範囲

  • ムーディーズ
    • Baa以上
  • S&P
    • BBB以上
  • フィッチ
    • BBB以上
  • JCR
    • BBB以上
  • R&I
    • BB以上

上記は、投資対象として望ましい格付範囲のボーダーラインともいえる。

このボーダーラインよりも下の格付けがされると、価格変動での短期的利益を狙う「投機的格付け」の対象とみなされる。

またこのような格付けがされた対象は、長期的投資には向いていないため「投資不適格各付け」とよばれる場合もある。

インフレと債券価格の関係について詳しく知りたいです。どのような時に債券投資を始めるのがおすすめですか?

多くの先進国では、健全な経済成長を目指し、年2%のインフレ(物価上昇)を目標としている。

不景気によりモノやサービスの需要が下がり、デフレ状態にあるときは、インフレへ誘導するために金利を下げる政策が取られる。

このとき新規発行債券の金利も上がるが、市場に流通している既発債券は金利が低いため需要が下がり、債券の市況は下落する。

一方でインフレが過熱しすぎると、物価を安定させるために、金利を上げる政策が取られる。

金利が上がると借入金利も上昇するため、個人も企業も、ローンや借入金を用いた購入を控えるようになる。

この結果、モノやサービスの需要が下がり、インフレが抑えられる。

新規発行債券の金利も下がるが、市場には金利が下がる前の既発債券が流通しているため需要が高まり、債券の市況は上昇する。

上記の債券市況のサイクルのなかで、債券投資を始めるべきタイミングは、債券価格が上昇する直前である金利が下がるときだ。

債券投資におすすめの運用期間はどれくらいですか?

債券投資では、5年以上の運用期間をおすすめする。

債券の償還までの期間は長い方が利回りは高くなる。

しかし運用期間が長ければ、価格の振れ幅は大きくなり、償還前に売却する際には元本割れする恐れもある、

このため債券は、運用期間ごとに、以下のように整理することができる。

スクロールできます
債券の種類運用期間利回り価格変動リスク
短期債券1年以内極めて極めて
中期債券1年超5年以内
長期債券5年超10年以内
超長期債券10年超

運用期間が短いと、価格変動リスクは低いが利回りも低くなってしまうため、5年を超える長期債券に投資するのが良いだろう。

債券と組み合わせるのがおすすめなその他の資産クラスには何がありますか?

債券との組み合わせとして、おすすめの資産クラスは「株式」だ。

資産クラスのなかで、債券は価格変動が少ないが、その一方でリターンも低い。

このため自己資産が債券だけの場合には、資産を著しく拡大させることは難しいだろう。

しかしリターンもリスクも高い株式に、安定資産である債券を組み合わせることで、自己資産も安定化させられる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
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・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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