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不動産投資のレバレッジ効果とは?活用のポイントと注意点を解説

不動産投資をしていく上では、投資効率を高める「レバレッジ効果」の重要性が高い。

レバレッジ効果を有効に活用することで、効率良く高いリターンを上げられるため、特徴やリスクを理解しておくことが大切だ。

この記事では、不動産投資におけるレバレッジ効果の特徴やリスク、有効に活用するためのポイントを解説していく。

ぜひ本記事を参考にして、不動産投資におけるリターンの効率を高めていこう。

目次

不動産投資のレバレッジ効果とは

不動産投資のレバレッジ効果とは 資産運用ナビコラム

不動産投資におけるレバレッジ効果とは、「少額の資金で投資効率を高める効果」のことを指す。自己資金だけでは購入できない不動産物件を、資金を借り入れて購入することで高い利回りの実現を目指す仕組みだ。

実際にどういった効果があるのか確かめるため、レバレッジをかける場合とかけない場合をそれぞれ比較してみよう。

まず、レバレッジをかけずに自己資金だけで不動産投資をするケースを考える。

例えば、自己資金が1,500万円の場合、購入できる不動産の価格も1,500万円が限度である。

年間の利回りが5%と仮定すると、年間の収益は「1,500万円×5%=75万円」となる。

一方で、自己資金1,500万円と借入金1,500万円(借入金利2%)を合わせて3,000万円の物件を購入した場合。

年間の利回りが5%と仮定すると、年間の収益は「3,000万円×5%=150万円」となる。

借り入れた資金の返済は、「1,500万円×2%=30万円」となるため、手元に残るのは「150万円-30万円=120万円」だ。

同じ自己資金1,500万円であっても、レバレッジをかけたときの方が収益性は高まっていることが分かる。

また、レバレッジ効果を活用する際に覚えておきたいのが、「イールドギャップ」という概念である。

イールドギャップとは、家賃収入から諸経費を差し引いた「実質的な利回り」と「借入金利」の差のことを指す。

例えば、実質的な利回りが5%で借入金利が2%であれば、イールドギャップは3%ということになる。

不動産投資でレバレッジ効果を得るためには、実質的な利回りが借入金利を上回ることが重要だ。

レバレッジ効果への理解を深めて、自身の不動産投資の運用効率を高めよう。

逆レバレッジに注意が必要

逆レバレッジに注意が必要 資産運用ナビ

レバレッジ効果を得られる不動産投資では、効率的に運用できる魅力がある一方で、「逆レバレッジ」という現象に注意しなければならない。

逆レバレッジとは、借入金利の上昇や投資利回りの低下によって、実質的な利回りが借入金利を下回ってしまう場合のことを指す。

例えば、自己資金1,500万円、借入金1,500万円の合計3,000万円で利回り5%の運用をしている場合。

当初2%だった金利が仮に6%まで上昇すると、返済額が「1,500万円×6%=90万円」となる。

年間の収益が「3,000万円×5%=150万円」なので、返済後に手元に残るのは「150万円-90万円=60万円」だ。自己資金のみで投資した場合は「1,500万円×5%=75万円」であるため、借り入れをしない方が得られるリターンが大きくなるという事態になる。

不動産投資で逆レバレッジが起きるのは、「変動金利で資金を借り入れたパターン」と「不動産の利回りが低下したパターン」の2つのケースが考えられる。

変動金利は、借入期間中に適用される金利が変動するため、当初よりも高い金利になる可能性がある。

金利変動がわずかであれば影響は少ないが、投資利回りを上回るようなケースがあると逆レバレッジが発生する。

また、空室や災害等で不動産の投資利回りが低下するというパターンもある。

収益性が低下してしまい、実質的な利回りが借入金利を下回ることで逆レバレッジが発生するという事態となってしまう。

資金を借り入れて投資効率を高めることは魅力的であるが、逆レバレッジが発生すると、かえって借り入れをしない方が高いリターンを得られる可能性があることに注意しておこう。

レバレッジ効果を有効に活用するポイント

レバレッジ効果を有効に活用するポイント 資産運用ナビコラム

不動産投資においてレバレッジ効果を有効に活用するためには、以下の3つのポイントを意識しておこう。

不動産投資においてレバレッジ効果を有効に活用する3つのポイント
  • イールドギャップを大きくする
  • 利回りが高すぎる投資物件には注意
  • 借入金に依存せずに自己資金を準備しておく

1つ目は、利回りと借入金利の差を示す「イールドギャップ」を大きくするという点だ。

不動産投資を始める前に、適用される借入金利と想定される利回りをシミュレーションすることをおすすめする。

できるだけ低い金利で資金を借り入れ、高い利回りを実現できる物件を探し出そう。

日頃から付き合いのある金融機関から融資を受けたり、複数の金融機関を比較したりすることで、好条件で融資を受けられる可能性がある。

イールドギャップを大きくするための工夫をしっかりと考えておこう。

2つ目は、利回りが高すぎる不動産物件には注意すべきという点だ。

先ほど「イールドギャップを大きくしよう」と解説したが、利回りが高すぎる物件はリスクが高いことに注意が必要である。

不動産投資は、リスクとリターンが相関関係にある。期待リターンが大きいということはリスクも高いことを示すため、利回りが高い物件は「ハイリスク・ハイリターン」の投資となることに注意しなければならない。

好条件で資金を借り入れてイールドギャップを確保しつつ、過度なリスクとならない優良物件を探すように心掛けよう。

3つ目は、借入金に依存せずに自己資金を準備するという点だ。

レバレッジ効果を得るために資金を借り入れることは重要だが、借入金に依存し過ぎると返済の負担が大きくなる危険性があるため注意しよう。

一般的に、自己資金の割合は資金全体の3割程度が目安と言われている。

万が一、借入金が返済できなくなって競売となった場合の価格が、相場の60%〜70%ほどと言われているため、借入金が7割前後であれば負債を完済できる可能性が高い。

レバレッジをかけた不動産投資が失敗したときに備え、手元の自己資金をしっかりと準備しておこう。

まとめ

まとめ 資産運用ナビコラム

不動産投資におけるレバレッジ効果とは、自己資金と借入金で物件を購入することで投資効率を高める効果のことを指す。

実質的な利回りと借入金利の差を示す「イールドギャップ」を意識して、効率良く運用していこう。

また、レバレッジ効果を有効に活用するためには、手元の自己資金をしっかり準備した上で、利回りが高すぎる物件に注意することが大切だ。

また、物件選びの際に不安や疑問のある方は「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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