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【資産運用と養老保険の選び方】効果的な投資戦略で老後の安心を手に入れる

この記事で解決できるお悩み
  • 資産運用と養老保険の選択に迷っている
  • 資産運用と養老保険の違いや特徴が分からない
  • 老後の安心を得るための効果的な方法を知りたい

財務省は2022年度の租税負担率と社会保険負担率の合計した国民負担率が47.5%になると発表している。所得のおよそ半分が社会保障費や税金に回っている。

そのため、足元の生活が精一杯な人もいるなか、将来不安から、老後の生活資金もいち早く確保し、安心した老後を過ごしたいと感じる人も多いだろう。

では、どのような投資戦略のもとで老後の生活資金を準備すべきなのだろうか。今回は、効果的な資産運用と養老保険の選び方を踏まえながら解説する。

目次

資産運用と養老保険の違い

資産運用と養老保険がどのように違うかを確認しておこう。

養老保険と資産運用の概要についてそれぞれ確認したうえで、どのような基準で選ぶと良いかについて解説する。

養老保険の保障内容と利点

養老保険は、生死混合保険ともいわれ死亡保険と生存保険の保障が受けられる保険の1つである。

出典:金融広報中央委員会 知るぽると「保険で貯めるメリットとデメリット」

どの養老保険も、保険期間の満期が定まっており、保険期間の間に被保険者が亡くなると、死亡保険金が支払われる。満期まで生存していたら、満期保険金を支払って契約期間が終了する。

養老保険のメリットは死亡保障を持ちながら、満期保険金を将来の老後資金に充てられる点である。

さらに生命保険は「みなし相続財産」として扱われるので、契約期間でなくなった保険金は相続税の非課税枠「法定相続人の人数×500万円」までが非課税となる。そのため、相続といった面にも利用できる。

とはいえ、養老保険は昨今の金利情勢から、利回りが著しく低くなった。そのため、資産を増やす目的で準備する効果は薄れている。また、保険料として払った元本が120万円に対して、満期保険金が100万円といったように、元本が割れてしまっている商品もある。

養老保険は保障が必要なケースであれば組み合わせる効果は一定あるが、資産を増やせる商品なのか、元本割れを起こさないか、といった面を確認しておく必要がある。

資産運用の目的とリスク

資産運用は「株式」「債券」といった金融商品に資金を回して資産を増やすことである。資産運用の目的は、ライフステージで資金が不足するイベントに対する資金の補填を目的にしている人が多いだろう。

養老保険と比較すると、運用利回りの効果が高い点がメリットである。

つまり、少ない元手でも運用成果がプラスになれば、目標の資産額に到達できる期待がもてる。反面、運用成果が保証されていないので、損失リスクは相対的に高い。

両者の選択基準とバランス

養老保険と資産運用のどちらを軸にするべきかは、個人の達成したい目的によって変わってくる。養老保険と資産運用を目的別にみると、次の通りである。

  • 養老保険
    • 相続対策・経営者の事業損失リスクの補填・個人の死亡保障
  • 資産運用
    • 生活資金や緊急予備資金の確保・余剰資産の預け先

「今ある資産を増やす」なら資産運用を。「今ある資産を使って節税や相続がしたい」なら養老保険を活用すると良い。どちらをどの程度で活用するかは、それぞれの意向がどの程度強いかによって変わる。

しっかりと選択する前に検討しておくことが望ましい。

こういったニーズや要望が、自分自身では明確にならないケースもあるので、第三者や専門家に相談して「目的」を明確化してもらうと良いだろう。

資産運用の種類とその特徴

資産運用でよく利用される金融商品や、その特徴について解説する。それぞれの特徴を把握することで、目標までにどのような商品を使いながら運用をしていくべきかが明確になる。

代表的な3つの方法を紹介する。

株式投資のリスクとリターン

株式投資は最もオーソドックスな資産運用の方法である。国内外の株式を購入して、高い利回りによる資産増加を図る。運用の利回りが高く、中長期的な資産形成に効果的なので、老後の資産形成には使われる投資手法である。

一方で、運用成果が必ずプラスになる保証はない。そのため、短期的な運用を目的に株式投資を利用すると、市場や景気の動向によって資産が目減りしてしまう可能性もある。

資産運用をする目的や運用期間を踏まえ、株式投資を実施すべきか判断することが重要になる。

債券投資の安定性と運用期間

債券投資は、企業や国の債券を購入して、満期まで保有して利子を受け取る方法や、価格が上昇した場合に売却する方法がある。債券投資は、株式投資と比べると安定的なリターンの効果を得やすい。

実際に、株式投資と債券投資のリスクとリターンのイメージは下表の通りである。

出典:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

株式と債券のどちらを取り入れるべきかは、どのような資産形成をしたいのか、運用期間はいつまでかといった状況をはじめ、資産の状況や世帯の状況も関係する。

重要なのはリスクとリターンの「バランス」を考えて1つの投資先に絞るのではなく、さまざまな商品に資産を分散させることである。

投資信託やETFの分散投資効果

株式や債券以外にも資産運用の方法はある。代表的な方法は「投資信託」や「ETF」である。投資信託やETFは、ファンドマネージャーが投資家から預かった資金をどの商品に運用するか決めている。

ファンドマネージャーは、ファンドの運用方針に従いさまざまな投資商品を組み合わせて運用する。そのため、運用商品が自動的に複数分かれることになるので、資産の分散効果が期待できる。

特にETFについては手数料の低さもメリットなので、投資で獲得した利益から手数料に回る金額を抑えられる。

養老保険の種類と選び方

養老保険は、同じ特徴でも商品によって細かい内容が異なる。老後の資産を形成するためには、どのような種類の商品を選ぶ必要があるのだろうか。

今回は「定期養老保険」「変額養老保険」の違いについて解説する。

定期養老保険の特徴と適用範囲

定期養老保険は、保障期間における死亡保険金と満期になった際の満期保険金が同額であることが特徴である。「亡くなった場合も満期まで生存した場合も同額のお金が欲しい」場合には検討すると良いだろう。

しかし、養老保険は支払った保険料の総額より、満期保険金が少なくなる「元本割れ」を引き起こす可能性もある。契約前に、いくらの保険料を支払って、いくらの満期金が受け取れるかを確認しておくと良い。

変額養老保険の柔軟性とリスク管理

変額養老保険は、死亡保険金や満期保険金が毎月の運用成果によって変動する養老保険である。死亡保険金は、一定額が基本保障されており、運用成果が好調だと保障額が上がる場合がある。

一方で、満期保険金は毎月の運用成果によって変動する。こちらは基本保障されていないので運用成果がマイナスだった場合は支払った保険料の総額より満期保険金が下回る「元本割れ」を起こす可能性がある。

とはいえ、インフレリスクを上回る積極的な利回りが期待できる商品である。死亡保障を準備しながら資産形成ができる点や、自分の好みや目標に応じた資産配分が指図できるので、自身の資産状況に応じて柔軟にアレンジできる。

変額養老保険の中でも商品ごとに細かな違いがあるので、比較や検討を希望する場合はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談すると良い。

IFAと一緒に最適な投資戦略を立てる

IFAは投資や資産運用の専門家で、2022年12月末時点では6,148人と少しずつIFA人口も増え続けている。IFAと一緒になって最適な投資戦略を考えるメリットについて解説していこう。

お客様のニーズに応じた資産運用アドバイス

IFAは「特定の金融機関に所属しない」独立したアドバイザーである。そのため、販売方針や営業ノルマに影響を受けないので、顧客のニーズに応じた資産運用を中立的な視点で提案してもらえる。

客観的な評価とアドバイスをもらいたい場合は、まずは相談してみると良いだろう。

養老保険の適切な選択支援

養老保険の選択支援もIFAは実施できる。老後の資産形成に養老保険を活用すべきか、どのような商品が意向やニーズに合っているかを分析してもらえる。

さらに、養老保険の準備が必要な場合は、どういった商品を選ぶべきかサポートが受けられる。

養老保険の必要性や商品の内容を知りたい人は活用してみると良いだろう。

老後資金の効果的な活用方法提案

老後資金の効果的な資産運用の方法や現在の保有資産をどう活用すべきかについてもアドバイスをもらえる。

老後資金がいくら必要なのか、必要な老後生活費を確保するためにどのような準備をするべきか分からない人は、IFAを積極的に活用してみると良いだろう。

まとめ

資産運用と養老保険をどのように選べばよいかについて解説した。老後の生活資金を確保する目的であれば、どちらの商品も有効に活用できる余地はある。

商品ありきではなくどのような目的で商品を購入するか、投資家の「目的やニーズ」をしっかりと踏まえた準備が大切である。

IFAに依頼することで、資産運用と養老保険の選択において時間と労力を節約でき、老後の安心を得ることができるので、気軽に「資産運用ナビ」を利用して、信頼できる専門家に相談してみると良いだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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