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長期投資に最適な銘柄とは?効果的な運用戦略も紹介

この記事で解決できるお悩み
  • 長期投資に適した銘柄の特徴を理解したい
  • 長期投資におすすめの銘柄が知りたい
  • 長期投資で得られるリターンを着実に増やしたい

資産運用の基本でもある「長期投資」。

長い時間かけて資産を成長させていくためには、どのような銘柄を選べばよいのだろうか。

本記事では、長期投資に取り組むメリットや銘柄の選定方法、長期投資におすすめの銘柄について紹介していく。

また、長期投資に限らず、資産運用を行う上で注意すべきことやコツを知りたい方はこちらを参考にしてほしい。

目次

銘柄選びの前に知っておきたい長期投資のメリット

長期投資は資産運用の基本だとよく聞くが、なぜ長期投資が推奨されているのだろうか。

そのメリットとして、次の3点が挙げられる。

長期投資のメリット
  • 複利効果を発揮しやすい
  • 感情に左右されにくい
  • 取引コストを削減できる

それぞれくわしく解説していこう。

複利効果を発揮しやすい

長期投資の大きなメリットが、複利運用による効果を発揮しやすい点だ。

複利運用とは、資産運用で得た利益を再度元本と合わせて運用に回す方法である。

複利運用は「利益が利益を生む」という構造になるため、運用期間が長くなるほど効率よく利益を上げられるメリットがある。

ここで、100万円を運用した際の成果について、投資期間別に比較してみよう。

元本100万円を年利3%で運用した場合

運用期間運用利益運用成果
5年15万9,274円115万9,274円
10年34万3,916円134万3,916円
15年55万7,967円155万7,967円
20年80万6,111円180万6,111円
25年109万3,778円209万3,778円
30年142万7,262円242万7,262円
参考:三菱UFJアセットマネジメント「一括投資シミュレーション」

上記表を見ると、運用期間が長くなるほど利益の幅が大きくなることが分かる。

このように、資産運用は長く取り組むほど効率よく利益を得ることができる。

感情に左右されにくい

長期投資は、感情に左右されにくいメリットもある。

短期で売買を行う場合、目先の価格動向のなかで取引のタイミングをはかる必要があり、少しの値動きに一喜一憂することとなる。

自分が購入した株式が下落すると、「買付のタイミングを間違えた」という不安が大きくなり、すぐに売却してしまうこともあるだろう。

しかし、長期売買では数十年単位で銘柄を保有するため、毎日の値動きに一喜一憂する必要がない。

もちろん、保有銘柄の価格動向は追う必要があるが、「目先の価格変動を気にする必要はない」という気持ちだと、心のゆとりを持って運用を行うことが可能だ。

また、四六時中相場をチェックするような手間もかからないので、「資産運用に手間を掛けたくない」という人にも向いているだろう。

取引コストを削減できる

長期投資は、コストの観点からもメリットが大きい。

株式投資の手数料は金融機関によって異なるが、基本的には売買の都度手数料がかかるタイプが一般的だ。

この手数料形式では、短期的に売買を繰り返すスタイルだとコストがかさみやすい。

そのため、コスト負担が大きくなり、資金効率が悪化してしまうことも珍しくない。

一方、長期投資は一度購入した株式を長期間保有するため、売買のコストが何度もかかることがない。

取引コストを抑えることは、より資金効率を高めるためにも重要なポイントだ。

ここではメリットについて簡単に解説したが、長期的な資産運用のデメリットなど、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてほしい。

長期投資に向いている銘柄の特徴

株式投資には多くの投資先があり、銘柄選定に悩むことも少なくない。

長期投資に取り組む際は、次のようなポイントを重視して銘柄を選ぶことがおすすめだ。

  • 安定的な業績を上げている企業
  • 将来的な成長が見込まれる企業や業界
  • 株価が割安な銘柄

それぞれくわしく解説していこう。

安定的な業績を上げている企業

長期投資で利益を得るためには、安定的な業績を上げている企業を選びたい。

たとえ現在大きな利益を上げている企業でも、一過性の要因による利益であれば長期投資に向いているとはいえない。

安定的な業績を上げている企業を見つけるためには、直近の決算書だけでなく過去からの利益の推移を確認することを心がけたい。

また、リーマンショックやコロナショックなど、「過去の大きな変動からどれくらいの期間で株価が戻っているか」ということも確認することがおすすめだ。

将来的な成長が見込まれる企業や業界

長期投資の銘柄選びでは、企業の将来性にも着目したい。

現在人気がある銘柄でも、今後の成長性が見込めなければ投資妙味があるとはいえないだろう。

しかし、今後数十年の動向を予想するのは容易なことではない。

企業の成長性を見極めるためには、事業内容や業界動向をしっかりと理解しておく必要がある。

たとえば、「上場から間もないが、どの企業も真似できない独自の技術がある」、「競合他社との差別化に成功している」という企業は、今後の伸びしろが期待できるだろう。

こうした銘柄に早くから投資しておくことで、企業の成長によるキャピタルゲインを狙える可能性がある。

株価が割安な銘柄

割安株とは、業績や企業価値に比べて株価が安価な銘柄のことだ。

長期投資では、割安株を見つけて投資することで、成長株同様大きなリターンが見込めるメリットがある。

株価が割安かどうかを判断するためには、「PER(株価収益率)」や「PBR(株価純資産倍率)」が目安となる。

PER
(株価収益率)
株価が「1株当たり純利益」の何倍かを示す
一般的には15倍が目安とされており、低いほど割安と判断される
PBR
(株価純資産倍率)
株価が「1株あたりの純資産」の何倍かを示す
一般的には1倍が基準とされており、低いほど割安と判断される。

証券会社のスクリーン機能では、PERやPBRの数値から銘柄を絞ることができる。

投資先を選定する際は、そうした機能を活用することもおすすめだ。

長期投資におすすめの銘柄を紹介

長期投資におすすめの銘柄として、下記4銘柄が挙げられる。

長期投資におすすめの銘柄
  • 任天堂
  • 商船三井
  • 花王
  • オリックス

それぞれ特徴を紹介していこう。

任天堂(7974)

企業名任天堂
銘柄コード7974
株価
(2024.3.22終値現在)
8,426円

ゲーム機・ソフトのメーカーとして知られる任天堂は、日経平均株価の採用銘柄でもある。

任天堂の大きな特徴は、無借金企業であるという点だ。

一貫して借入金による資金調達を行わない任天堂は、直近の自己資本比率が79.40%となっている。

潤沢な資本を保有していることをみると、財務状況は盤石といえるだろう。

任天堂の主力製品であるNintendo Switchの売上はもちろんのことだが、ゲームソフトの売上も任天堂を支える重要なポイントだ。

2024年3月期第3四半期だけでも、ミリオンセラーとなったタイトルが24本もあり、依然として根強い人気があることが分かる。

また、任天堂のゲームソフトは日本国内だけでなく、米国や欧州でも人気が高いことが特徴だ。

商船三井(9104)

企業名商船三井
銘柄コード9104
株価
(2024.3.22終値現在)
4,715円

大手海運業者として知られる商船三井は、高配当銘柄としても人気が高い。

直近の配当利回りは4.29%となっており、4%以上の配当利回りを誇っている。

配当性向は40%で、下限配当が150円に設定されていることから、株主への利益還元を積極的に行う企業であることが分かるだろう。

なお、2023年3月期の配当金は中間配当が300円、期末配当が200円で、年間500円の配当を実施している。

長期投資に取り組むうえで、配当金は投資の楽しみにもなる。

配当銘柄への投資を希望している人は、商船三井を検討してみるとよいだろう。

花王(4452)

企業名花王
銘柄コード4452
株価
(2024.3.22終値現在)
5,682円

化粧品や洗剤などの日用品メーカーとして知られる花王は、トイレタリー部門では国内シェア1位を誇っている。

安定した業績を上げている花王は、35期連続の増配を行っていることが特徴だ。

花王は積極的な株主への利益還元を行っており、直近の配当利回りは2.69%となっている。

先ほど紹介した商船三井に比べるとやや見劣りするものの、連続増配を行っている安定感を考慮すると、長期保有に適しているといえるだろう。

なお、花王製品を普段から使用している人は株主優待についても気になるポイントだ。

しかし、花王は海外投資家による株式保有割合が多いことから株主優待は実施していない。

受け取れるのは配当金だけであることを留意しておこう。

オリックス(8591)

企業名オリックス
銘柄コード8591
株価
(2024.3.22終値現在)
3,365円

オリックスは不動産や金融、保険、環境エネルギーなど多岐にわたる事業を手掛けている企業だ。

連結子会社が1,000社を超えていることからも、さまざまな事業を行っていることがうかがえる。

コロナ禍ではインバウンド関連の事業が大きな影響を受けていたが、アフターコロナでは空港コンセッションや不動産運営、航空機などの分野で業績を伸ばしている。

人気だった株主優待が廃止されることは残念なポイントだが、オリックスは配当性向の高さも魅力のひとつだ。

オリックスでは、配当性向33%もしくは1株当たり通期配当金85.60円のいずれか高い方を配当として実施することとしている。

「安定した配当金を受け取りたい」という人は、オリックスを検討してもよいだろう。

長期投資に最適な銘柄が知りたいなら誰に相談するべき?

株式投資は銘柄選定や投資手法に多くの選択肢があり、「1人で取り組む自信がない」、「ハードルが高い」と感じている人も多いかもしれない。

そんな人は、金融のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談することがおすすめだ。

ここからは、IFAへ相談するメリットと、相談先の探し方について紹介していこう。

IFAへ相談するメリット

IFAは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーで、特定の金融機関に所属していないことが特徴だ。

IFAは証券会社出身の人が多く、株式投資に精通している安心感がある。

銘柄選定のコツだけでなく、売買のタイミングなど具体的なアドバイスをもらえるので、初めて株式投資を始める人でも安心だ。

また、IFAは営業ノルマを抱えていないことも特徴である。

IFAは金融機関の職員ではないため、営業ノルマのない環境で営業活動を行っている。

そのため、ノルマを優先した回転売買を薦められる心配もない。

顧客の投資意向に沿ったアドバイスをしてくれるので、じっくりと長期投資に取り組むことが可能だ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用しよう

IFAには、それぞれ得意とする相談分野やメインの顧客層がある。

株式投資に精通したIFAを探したい場合は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することがおすすめだ。

「資産運用ナビ」では、投資意向や投資経験、資産の状況など簡単な質問に答えるだけで、相性の良いIFAをマッチングしてくれる。

面談前に、IFAの経歴や得意分野を確認できるのも安心できるポイントだ。

「資産運用ナビ」の検索サービスは無料で利用できるので、ぜひ気軽に活用してみよう。

長期投資の成功は企業分析と銘柄選びから

長期投資での銘柄選びは、企業の業績や成長性、財務状況などを重視することが大切だ。

また、組み合わせる銘柄のバランスにも注意するようにしよう。

株式投資の銘柄選びに悩んだら、金融のプロであるIFAへ相談することも検討したい。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」は無料で利用できるので、ぜひ一度気軽に相談してみることがおすすめだ。

長期投資の銘柄に関するQ&A

長期投資に取り組むメリットは何ですか?

長期投資の大きなメリットは、複利効果を得やすい点だ。

資産運用では、運用期間が長くなるほど複利効果が得られるため、効率よく利益を出すことができる。

また、目先の価格変動に一喜一憂しない点や、取引コストが抑えられる点も大きなメリットだ。

長期投資とは具体的にどれくらいの期間のことを指しますか?

長期投資には、「◯年以上」という明確な決まりはない。

ただし、一般的には十年以上の運用を指すことが多い。

長期投資に向いている銘柄の特徴を教えてください。

長期投資に向いている銘柄として、安定的な業績を上げている企業や成長性が期待できる銘柄、割安水準の銘柄が挙げられる。

企業の財務状況や決算情報をよくチェックしたうえで、投資先を選定しよう。

長期投資銘柄はNISAで買うべきですか?

NISA制度は2024年1月に大きく改正され、非課税期間が無期限化された。

そのため、数十年かけて取り組む長期投資にも活用しやすくなったといえる。

長期投資に取り組む際は、ぜひNISA口座を活用してみよう。

配当銘柄に長期投資する際の注意点はありますか?

一般的に長期投資はリスクが低く、初心者におすすめされる手段だ。

しかし注意点もあるためぜひ理解してほしい。長期投資する際の注意点は下記のとおりだ。

  • 購入時期に注意する
  • 配当金が得られ続けるかはわからない
  • 利益を得るタイミングを逃す可能性がある
  • 売買するタイミングを間違える
  • 挽回するのが難しい場合もある

購入時期に注意する

配当金を得るためには権利付最終日に株式を保有しなければならない。購入時期には注意が必要だ。

配当金が得られ続けるかわからない

投資をするにあたって、高い配当金が得られる銘柄はもちろん魅力だ。

しかし配当金で重要なのは高さだけでなく、いつまで得られるかである。長期投資している期間常に配当金を得られるとは限らないため注意しよう。

利益を得るタイミングを逃す可能性がある

相場が大きく上昇したとしても値動きのチェックを怠ったり、自分が現金を望むタイミングとずれていたりする場合は利益を取り逃がしてしまう可能性があるため注意しよう。

売買するタイミングを間違える

「大きなリターンを狙うのではなく、長い期間ゆっくり運用していこう」と思っていたとしても値動きによってまったく違う行動をしてしまう可能性があるため注意しよう。

たとえば株価の上昇が続いたときに急いで購入してしまったり、下落が続いたときに急いで売却してしまったりするのがよくある失敗例だ。

長期投資をするうえで大事なのは冷静に予測、判断することである。

挽回するのが難しい場合もある

「下落しても長期投資は挽回しやすい」と思い込みすぎるのは危険だ。

たとえば30歳から30年以上運用し、65歳で損失を出した場合、そこから挽回するのは難しいと言えるだろう。

長期投資での株式選定において、考慮するべき市場のトレンドはありますか?

長期投資は資産運用をするうえでおすすめだが、どんな株式でも長期投資すれば利益が得られるわけではない。

株式選定をする際は、将来性があり値上がりが期待できる銘柄を選ぶことが重要だ。

長期保有する銘柄の業績が悪化した場合の対処方法を教えてください。

業績が悪化した場合の対処法は下記の2つだ。

  • 業績の回復を待って保有し続ける
  • 売却をする

一時的な悪化なら保有し続けて回復を待つのも1つの手だが、そのまま悪化するのであれば見切りをつけて売却をする必要がある。

今後の予測をする目利きが重要になるだろう。

長期投資戦略において、マクロ経済の変動をどのように取り入れるべきですか?

マクロ経済は経済状況や景気動向、失業率などが把握できる1つの指標だ。

長期投資戦略においてマクロ経済の変動は重要になる。

たとえばマクロ経済の変動が激しいときは景気変動も大きいことを表している。

長期投資のメリットを最大限に活かすための資産配分はどうあるべきですか?

リスク許容度や年齢、もっている資産によって資産配分は異なる。

リスク許容度が高く積極的に運用を行っていきたい人には、株式、不動産投資を中心にポートフォリオを組むといいだろう。

またリスク許容度が低く、保守的な運用を行っていきたい人は、債券がおすすめだ。

成長性が高く優良な企業に長期投資することで、配当金や株主優待、売却利益などを得ることができるだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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