資産運用への関心が集まる中で、債券投資のニーズも強まっています。
そこでこの記事では、債券の種類と各債券のメリット・デメリットをお伝えします。
資産運用や債券投資に関心のある方は是非ご参考ください。
債券とは
債券とは、国や企業などが資金調達のために発行する有価証券です。
代表的な債券として、国が発行する国債、企業が発行する社債、地方公共団体が発行する地方債が挙げられます。
株式とは、満期時点に元本が返ってくる点や、クーポンの有無などが異なります。
債券の種類
次に、3つの債券の種類について解説していきます。
国債
国債とは国が発行している債券です。
国が債券を発行していることから、国が破綻しない限りは元本割れリスクはなく、金融商品のなかでも安全性が高い商品です。
ただし、基本的に先進国の国債は安全性が高い一方で、新興国の国債はリスクが高い場合もあるので注意が必要です。
社債
社債とは企業が必要となる資金を調達するために発行する債券で、お金を借りたことを証明する借用証書に該当します。
国債と比べてリスクが大きく、利回りが比較的高く設定されているのが特徴です。
期間は様々で、5年が中心ですが、2年、3年、7年、10年、20年、それ以上長期のものもあります。
利息が高く、価格変動幅も大きくなりますが、企業の破綻リスクがある点には注意が必要です。
仕組債
仕組債とは、オプションやスワップなどのデリバティブと呼ばれる金融派生商品を組み込んだ債券です。
特徴としては、銘柄によって利率が10%以上のものあり、高い利回りを享受できる点でしょう。
ただし、リスクも他の債券と比べて高い点には留意すべきです。
国債投資のメリット・デメリット
次に国債投資のメリット、デメリットを解説していきます。
国債投資のメリット
少額からでも投資できるのは国債投資のメリットでしょう。
社債や仕組債は100万円単位で販売されることが多いため、個人向け国債より敷居が高いです。
株式や投資信託でも、数十万円から購入できる場合がほとんどです。
個人向け国債は、購入最低金額が1万円とされているため、誰でもアプローチしやすい商品と言えます。
国債投資のデメリット
利率が低い点は国債投資のデメリットです。
日本は長年低金利であることから国債の金利もかなり低く、利率は0.05%に設定されています。
厳密には10年国債の利回りを基準に金利が設定されますが、長年下限である0.05%で提供されています。
リターンが小さい点には留意が必要です。
社債投資のメリット・デメリット
次に、社債投資のメリット、デメリットを解説していきます。
社債投資のメリット
国債や定期預金と比較して、利率が高いことは社債投資のメリットです。
社債では、年1.5%を超える利率が設定されているものもあり、国債や定期預金と比較しても多くのクーポンを受け取ることができます。
また、社債には個別企業の財務状況がリスクとして上乗せされますが、トヨタ自動車やソフトバンクなど大手企業が積極的に社債を発行していることからも、リスクに対してリターンが大きい商品とも言えます。
発行されている社債はその時々によって異なるので、証券会社やIFAに良い商品がないか尋ねると良いでしょう。
社債投資のデメリット
社債のデメリットとしては、銘柄選定の難しさがあります。
社債の金利は国債の金利に加えて、個別企業の財務状況によって換算されたリスク分の金利が上乗せされます。
相場や財務に精通していないと社債の金利水準の良し悪しが判断つかない点には注意が必要です。
仕組債投資のメリット・デメリット
最後に、仕組債投資のメリット・デメリットについてお伝えします。
仕組債投資のメリット
仕組債投資のメリットは、利率が高い点とカスタマイズ性の高さです。
仕組債には様々な種類がありますが、代表的なEB債を例に挙げても、参照銘柄と相場によっては10%を超えるケースもあります。国債や社債では実現できない利回りを享受できるのです。
また、まとまった資金があれば、プロにお願いしてオーダーメイド型の仕組債を組成することもできるので、自分のポートフォリオに合わせて柔軟に投資できる点も魅力と言えます。
仕組債投資のデメリット
仕組債投資のデメリットとしては、流動性の低さとリスクの高さが挙げられます。
仕組債は他の金融商品と比べて仕組みが複雑ということもあり、流通市場が整備されていません。
売却しようと思ってすぐにできないことや、できても売却損が発生するケースがあります。
また、高いクーポンを生み出すためにリスクを大きくしている点にも留意が必要です。
まとめ
債券投資はその種類によって特色がある。
国債のようにローリスク・ローリターンで安定した投資できるものもあれば、仕組債のようにハイリスク・ハイリターンの商品も存在する。
満期には元本が返還されることから、株式や投資信託にないメリットがあるので、正しくリスクを認識した上であれば、投資妙味のある商品だ。
その時々によって発行されている銘柄が異なるので、「資産運用ナビ」に相談するのも一つの手だ。
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