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オルタナティブ投資の特徴や向いている個人投資家タイプとは

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「人生100年時代」といわれる現代において、100年の人生で自分がどのように生きていくか、家族とどのように過ごしていくか、生涯に渡って社会とのかかわり合いをどうしていくかを改めて考えることが重要になっている。

前段の人生のビジョンが明確になると、それに合わせた適切な資産運用を行うことの重要性が高まってくる。

そこで本記事では、「分散投資」という観点から選択肢の一つに入れて頂きたい運用方法のひとつである「オルタナティブ投資」について解説していきたい。

オルタナティブ投資の特徴やメリット、実際に運用する際のポイントを紹介していくので、ぜひ本記事を参考に資産運用を考えてみよう。

「投資」と聞くと株式や投資信託を思い浮かべる人が多いと思うが、「分散投資」という言葉を聞いたことのある方も多いのではないだろうか。

分散投資と聞いてどのような種類の投資先を思い浮かべただろうか。

実はいわゆる機関投資家や公的年金の運用基金、大学法人の資産運用や様々な財団の資産運用は必ずと言っていいほど「分散投資」を行なっている。

そして「オルタナティブ資産」も分散投資の選択肢に入れているのが特徴だ。

分散投資については別記事で解説を行っているため、本記事ではオルタナティブ投資とは何かについてご説明していきたい。

目次

オルタナティブ投資の特徴

オルタナティブ投資の特徴 資産運用ナビ

オルタナティブ投資とは「伝統的な投資(株式・債券)“以外の投資全般を指す“」。

株式や債券とは異なる値動きをする傾向があるため、分散投資のためのポートフォリオに組み入れることのある投資先である。

オルタナティブ投資商品には数多くのものが存在する。

代表的なものは不動産、ヘッジファンド、コモディティ(原油や金)、貴金属、売掛債券、骨董品、高級自動車やクラシックカー、ワイン、高級腕時計などだ。証券取引所で売買される投資商品以外にも、価値が高く投資対象となっている現物商品も含まれる。

オルタナティブ投資は機関投資家が行う投資というイメージがあるが、実際は数多くの個人投資家が取り入れている手法でもある。

代表的なのが不動産REITなど、個人でも投資しやすい商品設計がされているものだ。

もう少し詳しく、オルタナティブ投資の特徴を見ていこう。

株式や債券と比べてリターン・リスクが高め

収益を得られる可能性が高い分だけ、価格変動リスクも抱えている。

特徴としては株式や投資信託などと違って、毎月レポートが出るわけでもないため、一般的には価格がすぐに調べづらい場合などもある。

伝統的金融商品よりは複雑な仕組みになっている

ハイリターンを目指す投資商品になればなるほど、投資基準や手法が複雑になる。

特に私募(少数募集)のオルタナティブ投資商品は、詳細な情報を外部公開していないケースもある。

流動性が低い

一般公募されていないものや売買不可の期間が設定されているものなどがあり、投資家が任意のタイミングで換金できないことが多い。

その分、伝統的な投資では難しい、より高いリターンを狙える低流動性の資産を組み入れたオルタナティブ投資商品が存在するという良い側面も持っている。

高額な最低投資金額が設定されている

個人投資家に広く提供されている投資商品とは違い、投資の最低価格が数千万〜数億円単位で設定されていることが珍しくない。

それ故、オルタナティブ投資は一般にはあまり馴染みのないものとなっている。

幅広い分野が投資対象で、株式や債券の市場動向に左右されずリターンを追求していくのがオルタナティブ投資の特徴だ。

そのためリスクの幅が大きく、商品性は複雑になる。

REITなど証券取引所で売買されている商品を除いて、オルタナティブ投資の資金は基本的にはもともと決まったタイミング以外では任意のタイミングで換金しにくい特徴もある。

オルタナティブ運用の活用例

オルタナティブ運用の活用例 資産運用ナビ

米国の大学基金の運用は積極的にオルタナティブ運用を取り入れている。

米国は大学基金の運用が日本よりも活発だ。

東京大学の運用基金が約400億円に対して、米国の有名大学の運用基金は約3兆円〜4兆円規模の運用を行なっている。

内閣府の大学ファンド資金運用ワーキング資料を見ると、東京大学のオルタナティブ運用比率約20%に対して、2020年度の米国の大学基金はハーバード大学やイェール大学、スタンフォード大学などではオルタナティブの比率は50%を超えている。

各大学基金は分散投資の結果20年間の1年当たり平均リターンは7%〜9%台の後半を維持している。

日本の代表的な基金の運用としては年金基金(GPIF)が挙げられるが、日本の年金基金に関してはオルタナティブの比率が1%未満である。

海外と日本ではオルタナティブ運用の比率にこのように大きく差があるのがわかっていただけるのではないだろうか。

日本の年金基金は2001年〜2022年までの運用リターンは年率平均で約3.74%だ。(年金積立金管理運用独立行政法人2022年度第二四半期の情報)

海外の各大学基金は分散投資の結果20年間の1年当たり平均リターンは7%〜9%台であり、一概にオルタナティブ運用があるからというわけではないがこのように大きな違いがある。

オルタナティブ投資はどんな人がおすすめ?

オルタナティブ投資はどんな人がおすすめ? 資産運用ナビ

では、どんなタイプの個人投資家がオルタナティブ投資に向いているのだろうか。

以下に挙げてみよう。

オルタナティブ投資に向いている個人投資家
  • 余裕資金が潤沢にあり、その範囲内で分散投資したい人
  • 長期間に渡ってじっくり増やしたい人
  • 一般の個人には投資しにくい分野で運用益を狙いたい人
  • 運用中の大きな価格変動にも対応できるマインドのある人
  • 信頼のおける投資商品の運用者・管理者に出会えた人
オルタナティブ投資に向いていない個人投資家
  • 近々使う予定のある資金を運用したい人
  • 激しい値動きの投資商品が苦手な人
  • 投資商品については、あらゆる面においてすべて自分で把握・管理したい人
  • 投資経験がない・浅い人

オルタナティブ投資はその特徴ゆえ、向き・不向きがある。これらの項目を確認し、自分に合うか判断してほしい。

もしオルタナティブ投資に不向きだとしても、分散投資を実現する解決策はある。それは自分だけで投資判断をするのではなく、投資の専門家に相談することだ。

「資産運用ナビ」では多彩な資産アドバイザーから自分に合うプロを探し、コンタクトできる。

オルタナティブ投資に馴染みのない個人でも、プロに任せれば商品内容の把握や売買手続き、運用状況の確認などすべてを共に行うことができる。今まで投資経験がない人も、着実な資産運用が可能になるのだ。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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