- 外国債券の投資に興味があるが、その始め方や必要な知識がわからない。
- リスクとリターンのバランスをどのように考えれば良いのか知りたい。
- 海外投資が初めてで、どのくらいの資金が必要なのかがわからない。
債券の運用成果に満足していない人は、外国債券を選択肢として考えてみてはどうだろうか。
この記事では、外国債券投資の基本的な知識から始め方、リスク・リターンのバランスの取り方まで解説している。
高金利で安定性の高い外国債券は大きな魅力があるが、為替の影響を受けるため注意が必要だ。そのため、為替レートが動く要因や知識を学ぶ方法についても記した。
外国債券を検討している人はそのさまざまな特性を知り、大きな運用成果を出すための参考としてほしい。
外国債券とは
まずは、外国債券の仕組みやメリット、リスクについて確認しよう
外国債券の定義
外国債券とは、市場・発行元・通貨が外国のものを指す。元本の支払いや金利の受け取り、償還金の払い戻しなどを外貨で行う場合、円へ換金する時は為替変動の影響を受ける。
債券の主な種類は次の通りである。
- 外貨建債券
- 払い込み、利子受け取り、償還すべて外貨で行う。もっとも一般的。
- 円貨建債券
- 発行元が外国であるだけで払い込み、利子、償還金の受け取りが日本円で行われ為替リスクがない。
- 二重通貨建債券
- 払い込みと償還金の受け取りは日本円、利子の受け取りは外貨など2種類の通貨が用いられる。為替差損のリスクを軽減できる。
外国債券のメリット
外国債券のメリットは、まず高金利であることが挙げられる。例えば10年国債の利回りを比べると、日本は0.376%なのに対し、アメリカは3.734%、オーストラリアは3.95%だ。低金利が続く国内債券よりも高い利回りの運用ができる。
さらに円に換金する際、円の価値が下がる円安になっていれば、差益が発生する。
また、日本の債券や株とは値動きが異なるため、運用に組み込めば分散投資ができリスク軽減に繋がる。異なる通貨をに分散することもリスクを抑えられ効果的だ。
外国債券投資の主なリスク
外国債券には「為替リスク」がある。円換金時に為替差益を受け取れるのがメリットであるが、反対に差損が発生することもある。
含み益は出ているものの、円換金時にマイナスが生じてしまう可能性もあるのだ。そのため不利な為替での通貨交換とならないよう余裕をもった運用を心がけたい。
他にも、発行体の国や企業の財政状況が悪化し支払いができなくなる「信用リスク」がある。
債券は償還日や金額が定められているものの、確実に保証されるものではなく、利子や償還金が減額もしくは全額支払われない場合がある。
信用リスクを抑えるには、債券購入前に発行体の格付けをチェックすることが重要だ。
外国債券への投資開始の流れ
外国債券に投資をするのに、必要な知識と方法を開設する。
外国債券への投資を開始するためのステップ
外国債券を始めるにはまず銘柄選びが重要だ。注目すべきポイントを挙げたので参考にしてほしい。
- 金利
- 金利が高いほど信用リスクが高いためバランスに考慮する
- 格付け
- ランクはAからDまであり、BBB以上の「投資適格」であれば比較的安全とされる
- 満期までの期間
- どれぐらい運用ができるのか考える
- 利払いの有無
- 定期的に利子があるもの、利子がない代わりに発行時に安く買えるものがある
- 発行期間の時期
- 新しく発行されるものは申し込み期間があり、既に発行しているものは数に限りがある
必要な投資額と期待リターン
外国債券はレートによって異なるが、最低購入金額の小さいものだと100通貨単位、数万円で購入できる。
では期待リターンについて、利子から考えよう。
額面10,000ドル、利率年2.0%、年2回払いの債券を購入し、為替が120円の場合は以下の通りだ。
10,000×2.0%×1/2×120=12,000(税金は考慮せず)
半年に1回12,000円を受け取ることができる。
ただし、利子を受け取るタイミングによって為替変動が影響するため、償還時まで正確な利回りを確定することはできない。
外国債券の購入場所とその方法
外国債券の購入は、証券会社を通じて行うのが一般的である。扱っている銘柄や購入できる窓口が限られているので、事前に確認しておくと良いだろう。
外国債券の投資を始めるには、外国の金融商品を取引できる「外国証券取引口座」を開設する。そして銘柄を決め、入金をし、買い注文を行う。
なお、円を外貨に替えて入金する場合、購入代金の他に為替スプレッドが必要となる。為替スプレッドとは、通貨を売買する際の買値と売値の差額のことで、取引手数料に近いものだ。スプレッドは各証券会社によって異なる。
リスクとリターンのバランスを整える
リスクとリターンは表裏一体で、相関性があると言われる。主体的にコントロールするポイントを3つ説明する。
リスク分散と保有期間の考慮
外国債券には多くの魅力があるが、為替リスクや国の情勢によって左右されるリスクもある。そのため、リスク分散を行うことが重要だ。
具体的には、株や国内債券など他の投資商品と組み合わせる、債券を複数の通貨に分けるといった対策が考えられる。
また、償還前に途中売却ができるが、受け取る予定だった利子は受け取れなくなる。
価格は、市場金利の変動や、債券自体の需給関係、信用力の変化によって変動するため、売却のタイミングによっては、損失が発生する場合がある。
外国債券の購入前には、どの期間運用ができるのか把握し償還まで保有できるよう計画しておきたい。
リターンの最大化
外国債券の保有中は、高金利による利息が受け取れる。これをインカムゲインという。海外の国債利回りは上昇を続けており、今後も魅力的なインカムとなる見込みがある。
一方で、債券の価格が上昇し、購入時を大きく上回る場合は、中途売却をすることも想定しておきたい。売却時の差益を得ることをキャピタルゲインという。
今後金利の低下や為替レートの変動などがあった際には、売却でキャピタルゲインを確保すれば、大きなリターンが得られる可能性がある。
債券は金利を受け取りながら原則償還まで保有するのが原則だが、債券の価格や相場に注視し、柔軟な対応が必要ということだ。
運用資金の管理
外国債券は為替の影響を受けるため、換金のタイミングを見計らう必要がある。すぐには現金化できない可能性もあるため、余裕資金で取り組むのが望ましい。
外国債券に限らず、投資は長期で運用するのが基本である。リスクを抑えながら時間をかけて運用を行うことを心がけるべきだ。
そのためには、投資の専門家と適切な投資手法や組み合わせを策定する方法がある。
IFAと共に投資戦略を練る
IFA とは、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことだ。外国債券の相談をはじめ投資全般のアドバイスを行っている。
IFAとは?
IFAは、顧客へのヒヤリングを行い最適な投資プランを提案する業務を担う。その方法として、資産状況の分析、運用目標を達成するためのポートフォリオの作成などを行っている。
元証券会社や銀行勤務のIFAが多く、知識と経験を生かしながら中立的な立場でアドバイスができる。
特定の商品に興味を持っている場合相談がしやすく、最適な運用計画を柔軟にプランニングすることが可能だ。
IFAが提供する投資戦略の見直しと最適化
IFAは転勤や異動がないため、長期的に担当することができる。預入期間が長い外国債などでも、都度相談ができる点が強みだ。
運用中も利子と売却差益、為替のバランスをみながら常に成果の出る最適な選択ができるよう様々な指標を用いてフォローができる。特に金利の引き上げや引き下げは債券に大きな影響を及ぼす。保有通貨の金融政策や経済動向など専門的な分析をIFAに任せられるので心強い。
IFAを通じて得られる知識と情報の価値
外国債券は、取り扱いが大きく知らされていないものも多い。申し込み期間や数に限りがあるため、早く情報を捉え判断することが大切だ。
より良い債券商品を選ぼうとすると情報を幅広く集める必要がある。それを解決できるのがIFAだ。
各金融機関の商品を取り扱えることから、最新の情報を素早く収集し提供できる。豊富な商品の中から自分に合ったものを選択することができるのも魅力だ。
まとめ
この記事では、外国債券投資の基本的な知識から始め方、リスク・リターンのバランスの取り方まで詳しく解説した。
外国債券は国内債券と比べ、利回りが良いため魅力的な商品だ。
一方、為替の影響を受けることから思わぬ損失を被る可能性があることに留意しなければならない。海外の金融政策や経済、信用度に関する知識も必要である。
外国債券の運用は、IFAに相談することで、具体的な流れや必要な資金、そしてリスク管理の方法について専門的なアドバイスを得ることができる。
専門家の視点ならではの戦略を学び、自身の投資スキルを高めることも可能だ。
「資産運用ナビ」では、自分にあったIFAを探し相談できる。外国債券をはじめとする、海外投資や運用全般に関する疑問や悩みを話してみてはいかがだろうか。
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