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【キャピタルグループについて】なぜここまで支持されているのか?

この記事で解決できるお悩み
  • キャピタルグループがどのように資産を運用しているか知りたい
  • キャピタルグループを活用するための始め方や投資のポイントが分からない
  • 資産運用の基本的な知識と投資へのアプローチ方法について知りたい

キャピタルグループは、世界最大級の運用資産を誇る投資運用会社である。同グループは投資業界で90年を超える歴史を持ち、その運用哲学と提供する商品・サービスにおいて優れた評価を受けている。その預かり運用資産額は2.2兆米ドルを超えている(2022.12現在)。

本記事では、まずキャピタルグループの創業とその経緯について紹介し、次にキャピタルグループの運用哲学に焦点を当てる。さらに、キャピタルグループが提供する主要な商品・サービスについても探っていく。

キャピタルグループの投資運用の特徴や投資家との関わり方について理解を深めることで、資産運用の効果的な戦略構築に役立てよう。

また、最後にはIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の活用についても触れる。キャピタルグループの知識とIFAの専門知識を組み合わせることで、より優れた投資判断を下すことができるのである。

目次

キャピタルグループとは

キャピタルグループとは 資産運用ナビコラム

この章では、キャピタルグループの歴史を中心に見ていく。

キャピタルグループの創業とその経緯

キャピタルグループは、1931年、アメリカ、ロサンゼルスにて創業した。創業者はジョナサン・ベル・ラブレスだ。

創業の経緯

後に「暗黒の木曜日(Black Thursday)」と呼ばれることになる、アメリカ、ウォール街の株式市場大暴落が1929年10月24日(木曜日)に発生した。これが、世界恐慌を誘発する。

創業者ジョナサンは、暴落する株価に対しなすすべもなく資産を失っていく個人投資家をみて、「プロによる運用の必要性」を痛感、自ら運用会社の創業を決意した。

創業に当たりジョナサンは、以下の3点を「キャピタルグループの原則」として定めた。

  • 企業の本源的価値を見極めるため、徹底した調査を行うこと
  • 調査に基づく見通しを基に、合理的な価格で投資すること
  • 常に、正直で、誠実であること

同氏は、ファンダメンタルズ(経済や企業の基礎的条件)分析の基礎を築いた「証券アナリストの草分け」と位置づけられている。

同グループのヒストリー

  • 1934年 投資信託「Investment Company of America」運用開始
  • 1943年 ニューヨークに拠点を開設
  • 1956年 日本株式への投資を開始
  • 1973年 機関投資家向けの債券運用開始
  • 1974年 富裕層向け資産運用サービス部門を設立
  • 1982年 東京に拠点を解説
  • 2007年 日本で個人投資家向け投資サービスを開始
  • 2021年 創業90周年

キャピタルグループの運用哲学

キャピタルグループの運用哲学 資産運用ナビコラム

同グループの、具体的運用哲学について説明する。

長期投資

「大切なのはマーケット・タイミングではなく『投資を継続』する時間です」と、同グループのホームページで宣言している。また同グループでは、「長期的な視点を重視することが、お客様にとってもっとも有益になるという確信があるからです」とも述べている。

これは「長期投資は、時間を味方にできる」という考えに基づいており、実際同グループの運用担当者の評価制度も、長期運用の成績が重視されるように設計されている。

さらに四半期決算の圧力を受ける(つまり、短期で結果を出す必要がある)ことを防ぐため、同グループは株式非上場を貫いている。

結果として同グループは、創業以来90年以上にわたり、優位な運用実績を提供している。

リスク管理

同グループでは、リスク管理手法として「ポートフォリオ分割」というメソッドを導入している。

これはたとえば、運用担当者が引退したときにその継続性を確保するため、あらかじめポートフォリオを分割して、複数の運用担当者に割り当てておくという方法である。これにより、一人の運用担当者に過度に依存するというリスクを回避する。

キャピタルグループが提供する主要な商品・サービス

同グループでは、金融商品を直接販売することはせず、取り扱いは販売会社経由で行っている。日本で購入できるファンドは30種類以上あるが、主なものは以下のとおりである。

キャピタル・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカ

同グループが、創業直後に設定したファンドで、旗艦ファンドといえる。

キャピタル世界株式ファンド

同グループは、米国のみならず、世界中の企業を分析していることから、ファンドとして組成できる。

キャピタル日本株式ファンド

日本にも古くから拠点を設置しており、当然日本企業のことも深く理解している。

キャピタル・グローバル・ハイインカム債券ファンド

債券取引にも、長い歴史がある。

キャピタルグループの投資運用の特徴

キャピタルグループの投資運用の特徴資産運用ナビコラム

この章では、同グループが実際、どのような投資運用の特徴があるのかを見ていきたい。

多角的な投資アプローチ

アクティブ戦略とは

アクティブ戦略とは、運用管理者や運用担当者が市場の変動や価値の変化を予測し、ポートフォリオの組成や取引を積極的に調整する投資戦略である。

つまり、運用管理者が、組み込むべき株式等を決定する。

パッシブ戦略とは

パッシブ戦略とは、市場全体や特定の市場指数の動きに合わせて投資する戦略である。パッシブ戦略では、特定の市場指数に連動する投資商品(主にETFやインデックスファンド)を保有し、市場全体のリターンを追求する。

つまり、組み込むべき株式等は、自動的に決定され、ファンド保有手数料はアクティブ物より低くなる。

キャピタルグループのファンドは、アクティブ戦略に基づいている。パッシブ戦略の場合は、運用管理者がファンド構成を考える必要がないから、ほとんどすべての投信会社はパッシブ戦略である。

ところが、同グループではMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数(国際バッシブ指数)に「キャピタル」という語句が入っていることからも分かるとおり、パッシブ指数の設定にも関与している。

加えて、パッシブ戦略の大家であるチャールズ・エリスが、その著書「キャピタル 驚異の資産運用会社」で、キャピタルグループを紹介しているのである。具体的には、「卓越した投資戦略」「複数の運用担当者制」「長期評価を軸とする人事・報酬体系」などが、同グループが長期間にわたって人気ファンドを生み出している秘訣だとしている。

つまり同グループは、アクティブとパッシブを融合するなど「多角的アプローチ」を志向しているといえる。

独自のリスク管理手法

リスク管理については「ポートフォリオ分割」について既述したが、それ以外にも「公募投信に係る流動性リスク管理における階層分類について」で、投資信託協会の定めるリスク管理体制に準拠している旨を説明している。

クライアントファーストの精神

同グループのホームページ内で、「すべてはお客様のために」という項目で、1ページ記述している。

そのページにはまた「Your goals power ours.(あなたの目標が、私たちのパワーになる)」として、これまでの取り組み等について説明している。

キャピタルグループと投資家はどう関わるべきか?

キャピタルグループと投資家はどう関わるべきか? 資産運用ナビコラム

ここまで同グループの投資について詳細に説明してきたが、それでは投資家はどのように関わればいいのか。具体的に説明する。

キャピタルグループを利用するための基本的なステップ

以下のステップで、進めよう。

  • 目標とニーズの明確化

まず最初に、自身の投資目標やニーズを明確にする。資産運用の目的やリターンの目標、リスク許容度などを考慮し、自身の投資戦略を明確にすることが重要である。

  • キャピタルグループの調査

キャピタルグループのウェブサイトや資料を調査し、キャピタルグループが提供する商品やサービスについて理解する。キャピタルグループの運用哲学や投資アプローチが自身のニーズに合致しているかを確認しよう。

投資家がキャピタルグループのサービスを最大限に活用する方法

キャピタルグループは、世界各地の企業や市場の詳細なリサーチを行っている。

投資家は、キャピタルグループの提供するリサーチや市場レポートを積極的に活用しよう。これにより、市場の動向や投資機会に関する洞察を得ることができる。

資産運用を始めるための具体的な方法

キャピタルグループの商品(投資信託)は、前述のとおり直販は行っていない。

販売会社として、主な証券会社や、メガバンク、地方銀行などが紹介されているので、まずは自分の取引している証券会社・銀行がないか、確認してみよう。

資産運用の問題解決にIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の活用

資産運用の問題解決にIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の活用 資産運用ナビコラム

キャピタルグループの哲学や、その取扱商品がいかに優れたものであっても、初心者がいきなりすべてを理解して投資行動するのは難しい。

この章では、IFAを活用して有効な投資行動につなげる方法について説明する。

IFAとは何か、その役割とは?

IFA (資産アドバイザー)は、個人や法人に対して独立した立場から資産運用に関するアドバイスを提供する専門家である。

IFAは、金融機関や特定の商品に縛られることなく、クライアントの利益やニーズを最優先に考え、独立した視点で資産運用に関するアドバイスを行うのである。

IFAが解決できる投資家の悩み

以下の悩みを解決する。

  • 複雑な金融情報の理解
  • 適切な投資戦略の策定
  • ポートフォリオの最適化とリバランス
  • リスク管理と資産保護

IFAを活用してキャピタルグループのサービスをより有効に利用する方法

キャピタルグループは、多様な投資商品を提供している。

IFAは投資家のニーズやリスク許容度に合わせてポートフォリオを最適化し、キャピタルグループの幅広い投資商品を適切に組み合わせることで、投資の効果を最大化する。

まとめ

まとめ 資産運用ナビコラム

この記事では、キャピタルグループの創設から、強み、長期的な資産運用について詳しく解説した。読者の皆さんは、キャピタルグループの運用哲学や投資手法を理解したことであろう。

さらにIFAというプロフェッショナルな視点を活用することで、自身の投資戦略をより適切に構築できるのである。

資産運用ナビでは、各個人のライフスタイルや投資目標に合わせた最適な提案をすることができる。ぜひ一度お問い合わせしてみよう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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