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新興国債券インデックスファンドのおすすめ銘柄と投資法を徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • 新興国債券インデックスファンドの基本を知りたい
  • 具体的な商品や、取り扱い証券会社を知りたい
  • 新興国債券インデックスファンドの取引方法を知りたい

新興国債券インデックスファンドは、高い利回りが期待できるとともに、ポートフォリオに多様性を付与できるというメリットから、注目が集まっている。

しかし、新興国への投資はリスクも高いため、どのように選ぶべきか迷うことも多いだろう。

本記事では、新興国債券インデックスファンドに関する基礎項目に加え、おすすめの商品や証券会社も紹介する。投資意思決定の一助として活用して欲しい。

目次

新興国債券インデックスファンドがおすすめな理由

まずは、新興国債券インデックスファンドの基本情報を整理し、注目を集めている理由を紐解いていく。

新興国債券インデックスファンドとは

新興国債券インデックスファンドとは、新興国の政府または企業が発行する新興国債券を投資対象とし、これに連動するパフォーマンスを上げることを目指して設計された投資信託だ。

投資対象は新興国の債券である

政治や経済などの分野で急速に成長を遂げている国々、具体的には、中南米、東南アジア、中東、東欧の国々を投資対象とする。高い経済成長率を背景に高いリターンを期待できる一方、リスクも高い。

新興国債券を対象とするインデックスに連動

インデックスファンドとは、指数の動きをなるべく正確に再現しようとする投資ファンドだ。

新興国債券の指数には、GBI-EM(J.P. Morgan Government Bond Index-Emerging Markets)や、EMBI(JPMorgan Emerging Market Bond Index)がある。

なぜ新興国債券インデックスファンドがおすすめなのか

新興国債券インデックスファンドへの投資には、以下のようなメリットがある。

高いリターンポテンシャル

新興国の高い経済成長を背景に、新興国が発行する債券の利回りは高い傾向がある。

分散によるリスク軽減

新興国債券インデックスファンドは多数の新興国の債券を包括するため、投資リスクを分散させることができる。すなわち、ある一国の経済・政治状況が不安定になったとしても、ファンド全体のパフォーマンスに与える影響は限定されると期待できる。

購入へのハードルが比較的低い

新興国債券を個別に直接購入するのは、扱う証券会社が限定されるなどの理由から難易度が高い。しかし、インデックスファンドならば、一つの商品を購入するだけで手軽に新興国債券への投資が可能となる。

広く「新興国」に投資できる

新興国債券インデックスファンドは、複数の新興国債券で組成された指数への連動を目指すため、投資家は特定の国や地域だけでなく、複数の新興国市場の経済成長の恩恵を受けることが期待できる

インデックスファンドのコスト効率性

インデックスファンドは、アクティブファンドと比べて運用コストが一般的に低く設定されている。そのため、リターンに与える影響が少なく、コスト効率が高いと言える。

新興国債券インデックスファンドの注意点

一方で、新興国債券インデックスファンドには、以下のようなデメリットもある。

様々なリスクに晒される

価格変動リスク、為替変動リスク、信用リスク、流動性リスク、カントリーリスクが存在する。これらのリスクは債券価格の急落、デフォルト(債務不履行)、為替差損などを引き起こす可能性がある。

比較的値動きが激しい

「eMAXIS 新興国債券インデックス」の目論見書の「ファンドと他の代表的な資産クラスとの騰落率の比較」を確認する。

最大値最小値平均値
先進国債7.9-6.12.8
新興国債15.7-9.41.6
出典:eMAXIS 新興国債券インデックス」の目論見書(P.5)

新興国債の最大値は15.7で、先進国債7.9よりも高いことから、新興国債が過去に大きな利益を出したことを示しており、投資のチャンスが最大限に活かされた場合、新興国債のパフォーマンスは先進国債を上回る可能性があると言える。

一方、新興国債の最小値は-9.4で、先進国債-6.1より低く、投資のリスクが現れた場合、新興国債の損失は先進国債よりも大きい可能性があると言える。

先進国債券に比べると手数料が高い

先進国債券インデックスファンドの信託報酬は0.15%からであるのに対し、新興国債券インデックスファンドのそれは0.24%(2023年1月時点)と比較的高く設定されている。

ただし、これは商品により、また為替ヘッジの有無によっても異なるため、詳細は各商品の目論見書を確認して欲しい。

おすすめの新興国債券インデックスファンド銘柄を紹介!

以下に、人気の新興国債券インデックスファンドを紹介する。いずれも購入時手数料ゼロ(ノーロード)、為替ヘッジなしの商品だ。

特に記載がない限り、2023年6月20日時点の情報である。

iFree 新興国債券インデックス

名称iFree 新興国債券インデックス
リターン(年率)(2023年5月末時点)1年:11.80%
3年:6.22%
5年:3.58%
純資産113億円
ベンチマークJPモルガン ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ グローバル ダイバーシファイド(円換算)
信託報酬年率年率0.242%(税抜 年率0.22%)
運用(委託)会社大和アセットマネジメント
販売証券会社30
出典:大和アセットマネジメント「iFree 新興国債券インデックス」

三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド

名称三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド
リターン(年率)(2023年5月末時点)1年:11.78%
3年:6.10%
5年: 3.34%
純資産186.58億円
ベンチマークJPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)
信託報酬年率0.374%(税抜 年率0.34%)
運用(委託)会社三菱UFJ国際投信
販売証券会社10
出典:三菱UFJ国際投信「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」

eMAXIS 新興国債券インデックス

名称eMAXIS 新興国債券インデックス
リターン(年率)(2023年5月末時点)1年:11.50%
3年:5.85%
5年: 3.17%
純資産52.84億円
ベンチマークJPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)
信託報酬年率0.66%(税抜 年率0.6%)以内
運用(委託)会社三菱UFJ国際投信
販売証券会社42
出典:三菱UFJ国際投信「eMAXIS 新興国債券インデックス」

新興国債券インデックスファンドにおすすめの投資法

ここからは、新興国債券インデックスファンドの実際の取引に役立つ情報を整理する。

新興国債券インデックスファンドの購入方法

新興国債券インデックスファンドを購入するための一般的な手続きは以下のとおりである。

  • 証券口座の開設
    • まず第一に、証券会社に証券口座を開設する必要がある。証券会社を選定する際には、取扱商品の種類、手数料、サービスの質などを確認しよう。
  • 購入したいファンドの選定
    • この時点で、ファンドの運用目標、リスク、費用などを理解しておこう。
  • 入金と購入手続き
    • 購入前に口座へ事前に入金が必要となる。その上で、購入する数量(投資金額)を指定して購入手続きを行う。

新興国債券ファンドを扱うおすすめの証券会社3選

以下に、初心者投資家にとってアクセスが容易な新興国債券インデックスファンドを取り扱う証券会社を紹介する。以下の情報はすべて2023年6月20日時点のものである。

SBI証券

投信積立方法の選択肢が豊富で、投信マイレージポイントによるポイント還元や、Tポイント、Pontaポイント等の他社ポイントを利用した投資信託の購入が可能である。

SBI証券 iDeCo(セレクトプラン)では、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス、iFree 新興国債券インデックスを取り扱っている。

楽天証券

投資信託の取り扱い品目が豊富で、購入時の手数料が無料であるうえ、信託報酬の低いファンドを多く扱っている。100円から投資信託が購入でき、楽天ポイントでの購入も可能である。

投資信託を保有しているだけで、残高に関係なく楽天ポイントが付与されるサービスも提供している。また、「定期売却サービス」を通じて定期的に自動売却が行われ、現金化の手間を省くことができる。

マネックス証券

投資信託の購入時の手数料に関しては、支払った金額のうち一定額までキャッシュバックするプログラムも充実している。投資初心者向けの教育コンテンツが充実しており、資産管理ツールも高い評価を受けている。

マネックス証券 iDeCoでは、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス、iFree 新興国債券インデックスを取り扱っている。

新興国債券インデックスファンドにおすすめの投資法

新興国債券インデックスファンドへ投資する際には、以下のような戦略で進めることをお勧めする。

リスクを理解する

投資にあたっては、新興国投資における様々なリスクを理解し、常にその状況を監視して、自身のリスク許容度と照らし合わせて調整を行う必要がある。

分散投資と適正なポートフォリオの維持

全資産を新興国債券インデックスファンドに投資するのではなく、これを投資ポートフォリオの一部と位置づけ、他のアセットクラス(例えば先進国債券、株式等)と組み合わせることでリスクを抑えることが重要だ。

情報収集を怠らないこと

新興国債券は高度な専門知識を必要とする投資商品だ。また、適切な投資判断を下すためには、新興国の経済状況や政治状況、金利動向などの最新情報を収集することが必要である。常に最新の情報を取得するよう心掛けよう。

新興国債券インデックスファンドのおすすめ銘柄や運用法は誰に相談するべき?

新興国が発行する債券への投資は一般的ではなく、理解が難しい面もある。もし疑問や不安を感じた場合は、IFAに相談することをお勧めする。

IFAとは何か

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、投資や資産運用に精通した、特定の金融機関に属さない金融・財務の専門家だ。新興国債券への投資についても、投資家に最適なアドバイスを提供できる。

IFAの役割と利用するメリット

外国の金融商品への投資では、その商品が自身のポートフォリオに必要なものかどうかを、目標や戦略から見極めることが重要である。

IFAは、あなたの投資意思決定や分析を、豊富な知識と経験をもとに支援する。

あなたの投資を成功に導くIFAの選び方・探し方

IFAに興味を持っていただけたなら、ぜひ、「資産運用ナビ」であなたに最適なアドバイザーを検索してみて欲しい。

登録している多数の優秀なIFAの中から、あなたと相性が良いと思われる候補者を、即時に検索することが可能なのだ。

新興国債券インデックス投信もIFAと共に

本記事では、新興国債券投資の基本知識、おすすめの商品などについて詳しく解説した。

専門的な知識を持つIFAに相談することで、具体的な戦略立案や商品選択など、複雑な投資プロセスをスムーズに進めることができる。

「どこでIFAを見つければ良いかわからない」「どのIFAに相談したらいいのだろうか」などの疑問があれば、IFA検索プラットフォーム「資産運用ナビ」の活用をおすすめする。

現在の資産状況や相談内容を選択するだけで、簡単にアドバイザーを探せるため、あなたにあったIFAを効率よく見つけることができる。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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