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ETFの賢い選び方!投資を成功に導く秘訣とは

この記事で解決できるお悩み
  • 自分に合ったETFを選べるようになりたい
  • ETFにかかる税金の種類や対策方法を理解したい
  • ETF投資を成功させたい

ETFとは、上場投資信託のことをいい、株式と同様に証券取引所にてリアルタイムで取引が可能だ。

商品数が多いため、自分にあった商品をどのように選ぶべきかわからないという方も多いのではないだろうか。

そこで本記事では、ETFを選ぶときの基本原則からETF投資にかかる税金の取り扱い、そしてETF投資を成功させるためのポイントについて解説していく。

最後まで読めば、ETF投資に関する理解が深まるはずだ。

目次

ETFの選び方の基本原則

投資するETFを選ぶ際の基本原則としては、以下の3つが挙げられる。

  • 流動性や純資産残高の確認
  • 投資対象資産やテーマの確認
  • 信託報酬率や乖離率の確認

それぞれ解説していく。

流動性や純資産残高の確認

流動性は高いか、純資産残高が伸びているかは確認する必要がある。

流動性は、出来高(取引成立数)や売買代金が多ければ多いほど高いといえる。

流動性が高いことで、自分が取引したいときに取引ができるのだ。

一方で、流動性が低いETFであれば、自分が希望する価格よりも高い金額でなければ購入できなかったり、自分が買ったときの金額よりも安い金額で売らなければならなかったりといったことが発生してしまう。

また、純資産残高が伸びていないETFの場合は、運用が止められてしまう(償還されてしまう)ケースも存在する。

これは、運用コストだけがかかり続けてしまうためだ。

長期的に運用するためにも、純資産残高が伸展しているETFに投資することをおすすめする。

投資対象資産やテーマの確認

ETFの投資対象資産として代表的なものは、以下の4つだ。

  • 株式
  • 債券
  • 不動産(REIT)
  • コモディティ(金や石油、小麦など)

また、ETFには特定の「テーマ」に投資するものもある。

さまざまなテーマが用意されているが、その中の一例を見てみたい。

テーマ特徴
高配当株ETF配当利回りの高い銘柄で構成された指数への連動を目指すETF
分配金収益を重視する方におすすめ
ESG ETFEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)に配慮した経営を行っている企業を対象としたETF
ESGに配慮した経営を行っている企業はリスクが少なく長期的な成長が見込める
業種別ETFTOPIX(東証株価指数)を構成する銘柄を17業種に分類した株価指数「TOPIX−17」に連動することを目指すETF
特定の業種に幅広く分散投資が可能なため、個別銘柄の下落リスクに備えられる

どの資産に投資するのか、どのテーマに投資するのか。これらを考えながら選択しよう。

信託報酬率や乖離率の確認

ETFを選ぶ際には、信託報酬率などのコストや乖離率の確認も必須となる。

ETFは「上場投資信託」という名前のとおり、投資信託の一種であるため、保有している期間中は「信託報酬」が発生する。

設定されている信託報酬率が高ければ、運用によって利益を得たとしても、手元に残る金額が少なくなってしまう。

加えて、信託報酬以外にも、ETF投資には「売買手数料」や「監査費用」などのコストが発生する点は覚えておいてほしい。

これらのコストは商品によって異なるため、なるべく低い商品を選択するようにしよう。

また、乖離率とは市場価格と基準価額の差のことをいう。

ETFは、株式と同様に証券取引所にてリアルタイムで取引が可能だ。

ただ、投資信託の一種であることから、基準価額も存在する。

まず市場価格とは、市場における需要と供給によって決まる価格のことをいう。

売りたい人よりも買いたい人の方が多ければ市場価格は割高となり、買いたい人よりも売りたい人の方が多ければ市場価格は割安となる。

一方の基準価額とは、その日の終値時点における1口あたりの価格のことをいう。

この基準価額と市場価格の乖離率が低い(0に近い)かどうかは必ず確認してほしい。

ETFの選び方を理解した方が知っておきたい税金の取り扱い

ここでは、ETF投資にかかる税金の取り扱いとして、以下3点を解説していく。

  • 国内外ETFの税制差異
  • 配当金の受け取りと確定申告
  • 新NISA口座での税金対策

それぞれ見ていこう。

国内外ETFの税制差異

国内ETFと外国ETFでは、税制にどのような違いがあるのだろうか。

まず、国内ETFの場合、売買によって利益を得た場合は「譲渡所得」、分配金を得た場合は「配当所得」として扱われる。

譲渡所得においては、申告分離課税方式が取られ、利益に対して20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)が課税されることとなる。

配当所得においては、申告分離課税方式と総合課税方式が選択可能となり、申告分離課税制度を選択した場合は、譲渡所得と同様に20.315%が課税されるのだ。※申告分離課税方式を選択した場合は譲渡所得と通算が可能。

総合課税方式を選択した場合は、確定申告によって「配当控除」による税額控除が受けられる。

一方の外国ETFでは、譲渡所得の取り扱いは国内ETFと同様であるものの、分配金の受け取りがあった際には外国において課税された後、日本においても課税される。※課税しない国もある

そうなると、二重課税となってしまうため、確定申告によって「外国税額控除」を申請することで税額控除が受けられる仕組みとなっているのだ。

外国税額控除に関しては後述する。

配当金の受け取りと確定申告

ETFは、運用によって得られた利子や配当から、運用コスト(信託報酬など)を差し引いた分配金(配当金)の受け取りが可能だ。

他の投資信託の場合は、得られた分配金がそのまま再投資される商品もあるが、ETFの場合は再投資されることはない。

分配金の受け取り方法としては、主に以下の4つが挙げられる。

  • 運用している証券口座で受け取る「株式数比例配分方式」
  • あらかじめ指定した銀行口座にて一括で受け取る「登録配当金受領口座方式」
  • 送付される配当金受領証をもって郵便局などで受け取る「配当金領収証方式」
  • 銘柄ごとに指定した銀行口座で受け取る「個別銘柄指定方式」

これらの中から、自身にあった受け取り方法を選択しよう。

また、分配金については、原則として確定申告をする必要はない。

ただ、以下の制度を利用して税額控除を行いたいのであれば、確定申告を行おう。

損益通算運用によって得られた利益と発生した損失を相殺すること
複数の証券会社にて証券口座を保有しており、それぞれの証券口座にて発生した損益を通算したい場合に確定申告が必要※同じ証券会社における源泉徴収ありの特定口座の場合は確定申告不要
繰越控除損益通算によって損失が出た際に、翌年以降の譲渡所得等から控除されること
損失が出た翌年以降から最大3年間繰り越しが可能
配当控除配当所得があるときに所定の方法で算出した金額が税額控除として扱われること
確定申告不要制度や申告分離課税を選択した場合は利用できない
外国指数に連動した商品など配当控除を利用できない商品がある
外国税額控除外国にて課税された税額を日本での所得税額から控除すること
「外国税額控除に関する明細書」の提出が必要

ただ、新NISA口座にてETF投資を行った場合は、上記のような税額控除は受けられない点には注意してほしい。

新NISA口座での税金対策 

ETF投資では、新NISA口座を活用した税金対策を行うことも必要である。

新NISAとは、非課税保有限度額内の元本に対して得られた売却益や分配金などの利益に対して課税されない制度のことをいう。※以下の範囲内で得られた運用益に対して非課税となる。

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つみたて投資枠成長投資枠
非課税保有限度額1,800万円
成長投資枠のみでの非課税保有限度額は1,200万円まで
参考:金融庁「NISAを知る」

先述したとおり、運用によって利益を得ると、その利益に対して20.315%が課税される。

例えば、売却によって100万円の利益が出たとしても、新NISA口座以外で運用していた場合は、手元に残るのは795,850円となってしまうのだ。

しかし、新NISA口座での非課税保有限度額内の運用によって得られたものであれば、100万円がそのまま手元に残ることとなる。

ただ、新NISA口座にてETF投資を行う際には、以下の3点に注意しなければならない。

  • 証券会社での新NISA口座の開設が必須
  • 新NISA口座で投資できるETFは限定的
  • 非課税となるのは「株式数比例配分方式」に設定した場合のみ

ETFは銀行の新NISA口座では取引ができないため、証券会社にて新NISA口座を開設しなければならない。

新NISA口座は全金融機関を通じて1口座しか開設できないため、すでに銀行にて新NISA口座を保有している場合は、証券会社の新NISA口座への切り替え手続きが必要だ。

また、新NISA口座にて投資可能なETFは限定されていることから、投資を検討しているETFがあらかじめ新NISAでの投資対象商品となっているかを確認しておこう。

さらに、先述したとおり、ETF投資によって得られる分配金は、4つの受け取り方法から選択可能だ。

しかし、新NISAにおける非課税の恩恵が受けられるのは、運用している証券口座にて分配金を受け取る「株式数比例配分方式」に設定した場合のみとなる。

これらの点に注意しながら、新NISA口座を活用して税金対策を行ってほしい。

選び方だけではない!ETF投資を成功させるためのポイント

ETF投資を成功させるためには、以下の3点が重要だ。

  • 適切な売買タイミングの見極め
  • 長期運用の実施
  • 運用コストの確認や市場分析に基づく定期的な見直し

それぞれ解説していく。

適切な売買タイミングの見極め

特定の指数へ連動した成果を出すことを目指すETFに投資する(している)場合は、投資する(している)ETFがベンチマークとしている指数をチェックすることで、売買タイミングを見極められるはずだ。

ただ、こまめに指数をチェックし、売買タイミングを見極め続けるのは難しい場合もあるだろう。

そのようなときは、一度にまとめて売買せずに、時期を分散させるのも一つの方法といえる。

長期運用の実施

長期運用を実施することも、ETF投資を成功させるために重要なポイントだ。

なぜなら、長期運用によって「複利の効果」が得られ、資産の拡大が見込めるからである。

複利の効果とは、運用によって得られた収益を投資元本に組み入れて再投資することで、収益が収益を生み出していき、加速度的に資産が拡大していくことをいう。

例えば、投資元本100万円を年利5%で運用できたとすると、1年後には105万円、5年後にはおよそ127万6,000円、10年後にはおよそ162万9,000円まで増加することが見込まれるのだ。

ただ、先述したとおり、ETF投資の場合は運用によって得られた収益が自動的に再投資されないため、自身で収益を含めた金額を再投資する必要がある点には注意が必要である。

運用コストの確認や市場分析に基づく定期的な見直し 

ETFは、一度投資したら終わりではない。自身が目指す運用成果に対して、適切な運用コストであるか、市場は伸びているかを定期的に確認する必要がある。

そして、思うような運用成果が出せていないのであれば、別のETFに切り替えるなどの見直しをしよう。

そうすることで、ETF投資の成功につながるはずだ。

ETFの選び方に迷ったら誰に相談するべき?

ここでは、ETF投資を専門家へ相談する重要性やIFAの役割とメリット、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」の活用法について解説していく。

ETF投資を専門家へ相談する重要性

ETF投資は、株式や債券、不動産などのさまざまな指数に連動した成果を目指す投資信託であるだけでなく、他の投資信託とは異なり、証券取引所にてリアルタイムで取引が可能だ。

そのため、購入銘柄や売買タイミングなどに迷うことも多いのではないだろうか。

ETF投資において疑問や不安があれば、資産運用の専門家に相談することをおすすめする。

専門家に相談することで、投資すべき商品の選定や売買タイミングまで的確なアドバイスを提供してくれるはずだ。

IFAの役割とメリット

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは、銀行や証券会社などの金融機関に所属していない資産運用の専門家のことをいう。

IFAに相談するメリットは主に2つある。

IFAに相談するメリット
  • 自分にあった商品を中立的な立場から提案してもらえる
  • 転勤がないため長期的な相談が可能

最大のメリットは、自分にあった商品を中立的な立場から提案してもらえる点だ。

例えば、金融機関に所属する営業担当者に資産運用の相談を行った場合は、自社商品をおすすめされるだろう。

しかし、IFAはさまざまな金融機関と業務提携することで、幅広い商品を取り扱っている。

そのため、相談者とって最適だと思われる商品を中立的な立場から提案してくれるのだ。

また、金融機関に所属する営業担当者であれば、いずれ転勤することとなるだろう。

一方で、IFAは基本的に転勤がないことから、長期的に相談できるという点も大きなメリットだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

投資に関する相談をしたいと思っても、どのようにIFAを探せば良いかわからないと不安に感じることもあるだろう。

そのようなときには、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」を活用してほしい。

「資産運用ナビ」とは、個人投資家とIFAをマッチングさせるサービスをいう。

専用のページにて相談内容や住んでいる地域などの項目を入力するだけで、あなたに最適なIFAを簡単に見つけられる。

それだけでなく、IFAとの初回面談は無料でできるため、自分にあったIFAが見つかるまで繰り返し利用可能だ。

ぜひ「資産運用ナビ」を活用し、自分にあったIFAを探してほしい。

ETFの選び方のポイントを理解しよう

本記事では、ETFを選ぶときの基本原則からETF投資にかかる税金の取り扱い、ETF投資を成功させるためのポイントについて解説した。

投資するETFを選ぶ際には、流動性や純資産残高のみならず、投資対象資産やテーマ、信託報酬率などのコスト、そして乖離率を確認することが重要だ。

また、ETF投資では、譲渡や分配金の受け取りに対して課税されることとなるが、新NISA口座にて運用することで、非課税にできる。

ただ、新NISA口座にて非課税の恩恵を受けるためにはいくつか注意すべき点があるため、気をつけてほしい。

加えて、ETF投資を成功させるためには「適切な売買タイミングの見極め」「長期運用の実施」「運用コストの確認や市場分析に基づく定期的な見直し」が必須となる。

しかし「自分一人では売買タイミングを見極められない」「市場分析するのは難しい」といったケースも出てくることだろう。

その際には、資産運用の専門家であるIFAの力を借りてみてほしい。

豊富な知識や経験にもとづく的確なアドバイスを中立的な立場から提供してくれるはずだ。

そして、相談するIFAを探す際には、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」を活用し、信頼の置けるIFAを見つけてほしい。

ETFの選び方に関するQ&A

ETFとインデックスファンドの違いは何ですか?

違いとしては、主に以下の4つが挙げられる。

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ETFインデックスファンド
上場の有無上場非上場
取引リアルタイム1日1回
分配金自動で再投資されない自動で再投資可能
商品証券会社に口座があれば購入可能証券会社によって取扱商品が異なる

どちらにもメリットとデメリットが存在するため、それらを理解した上で投資するようにしよう。

ETFの配当金はどのように受け取れますか?

分配金(配当金)の受け取り方法としては、以下の4つから選択が可能だ。

  • 運用している証券口座で受け取る「株式数比例配分方式」
  • あらかじめ指定した銀行口座にて一括で受け取る「登録配当金受領口座方式」
  • 送付される配当金受領証をもって郵便局などで受け取る「配当金領収証方式」
  • 銘柄ごとに指定した銀行口座で受け取る「個別銘柄指定方式」

なお、新NISAを活用する際には「株式数比例配分方式」に設定する必要がある点には注意してほしい。

新NISAでETFを購入する際の注意点は何ですか?

注意点としては、以下の3点が挙げられる。

  • 証券会社での新NISA口座の開設が必須
  • 新NISA口座で投資できるETFは限定的
  • 非課税となるのは「株式数比例配分方式」に設定した場合のみ

新NISA口座での運用による非課税の恩恵を受けるためにも、上記3点には気をつけよう。

ETFを選ぶ際、信託報酬はどの程度を目安にするべきですか?

各種指標に連動するインデックスETFの場合、信託報酬は0.05%以下のケースもある。

ETFに投資する際は、この割合が最安と考えて差し支えないないだろう。

アクティブETFの場合、信託報酬は0.5%を超えるケースも少なくない。

高い場合には1%近いこともあるため、上限は1%と考えておこう。

これらを踏まえると、0.1〜0.3%程度を一つの目安としておくのがおすすめだ。

乖離率が高いETFを選ぶと、投資家にどのような影響がありますか?

乖離率が高いETFは、希望する価格で取引しづらい商品と言い換えられる。

そのため、投資する側としては、理想的なポジションを取るのが相対的に難しくなると言えるだろう。

基準価額と近い価格で取引できれば、収益の予想や売り・買いのタイミングを定めやすい。

乖離率の高いETFは、投資家にとってプラスな影響を及ぼすものとは言えないだろう。

ETFを選ぶ際に考慮すべき市場のトレンドや経済指標はありますか?

下落から上昇、または逆のパターンを含めてトレンドの切り替わりを掴むのが原則になるため、その国のGDP速報値や中央銀行の政策金利、雇用統計、インフレ率などは考慮したほうがよいだろう。

金利と債券価格は逆相関の関係にあるため、金利の上昇・下落は次のトレンドを予測しやすいはずだ。

特定の業種やテーマに投資するETFから自分に合った銘柄を選ぶにはどうすればいいですか?

自分に合った銘柄を選ぶ際は、その業種やテーマについて長期的に興味関心を保ち続けられるか、その領域に関する最新情報をキャッチアップしたいと思えるかどうかを基準にするとよいだろう。

投資をするにあたって、関連するトピックや主要企業の決算情報など、最新の情報を追いかけ続ける必要がある。

その際、興味がなければ情報のキャッチアップは続けられない可能性があるため、興味関心をベースに選ぶのがおすすめだ。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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