- 株式と債券の違いを理解して自分に合った方を選びたい
- 株式と債券のメリット・デメリットが知りたい
- 株式投資や債券投資を成功させたい
株式と債券は、資産運用の王道の投資対象だ。
そのため、どちらが自分に合っているか迷う方もいるだろう。
また投資対象として、具体的な違いがわからない方も多いのではないだろうか。
この記事では株式と債券の違い、それぞれのメリットデメリット、投資を成功させるためのポイントについて解説する。
また、株式銘柄の比較方法についてはこちらを参考にしてほしい。
最後にはおすすめの相談先についても紹介するので、資産運用を成功させたい方はぜひご覧いただきたい。
株式と債券の基本的な違いとは
株式と債券の基本的な違いについて下記の3つを解説する。
- リスクの違い
- リターンの違い
- 株主と債権者の違い
リスクの違い
株式と債券にはそれぞれ共通した下記のリスクがある。
価格変動リスク | 購入した金融商品の価格が変動するリスク |
---|---|
信用リスク | 投資先や債券の発行体が破綻するリスク また将来的に利息が支払われないリスクもある |
為替変動リスク | 外貨建ての金融商品に投資した場合の円建て評価額が、為替レートの動向によって変動するリスク |
流動性リスク | 保有している金融商品を売却して現金化できないリスク 流通量や取引量が少ない金融商品は、買い手が見つからず売却できないケースもある |
株式と債券のリスクは上記の4つに分類され、それぞれの影響度合いは異なる。
株式には元本保証の概念はなく、業績や市場の動向により価格が大きく変動する。
一方で債券は発行体の破綻や途中売却をせず満期まで保有すれば、必ず額面金額が償還される。
そのため債券は株式と比較した場合に安全性が高いと考えられている。
信用リスクは株式と債券どちらにもある。
投資する際は企業や発行体の財務状況を確認し、長期で保有できるかのチェックが必要だ。
為替変動リスクは外貨建ての株式や債券に投資する場合のリスクである。
円高方向に進行すれば為替差損、円安方向に進行すると為替差益となる。
上場株式であれば流動性リスクはほとんど影響がない。
ただし上場廃止が決まった銘柄は、買いよりも売りの比率が圧倒的に大きくなるため、すぐに現金化できないこともある。
国債をはじめとした取引量の多い債券であれば、流動性リスクが問題になるケースは少ない。
ただしマイナーで人気のない債券は、すぐに買い手が見つからず現金化できなかったり、不利な価格で売却せざる得なくなったりすることもある。
リターンの違い
株式リターンは、売却益と配当金や株主優待だ。株価はさまざまな要因によって、大きく変動する。
リーマンショックのような金融危機が起こると、50%以上下落するケースもある。
一方で、エヌビディアのように数年で数倍になることも珍しくない。
また配当金は業績や財務状況によって変動する。業績が好調であれば、増配により配当金が増額されることもある。
一方で、減配により配当金が減ったり、なくなったりするリスクは考慮しなければならない。
つまり株式は安定しない代わりに高いリターンが狙えるといえる。
債券のリターンは償還時期まで保有する前提であれば、利息だけだ。
支払われる利息は債券購入時に確定するため、保有期間中に増減することはない。
債券は安全性がある分、高いリターンが望みにくいといえる。
株主と債権者の違い
株式を購入するとその会社の所有者である株主になれる。
株主とは、その会社の出資者と言い換えられる。
また債券を購入すると、発行体に対して債権者となる。
つまり発行体は債券購入者に対して借金をしているといえる。
株主と債権者の大きな違いは、投資先の企業が倒産した際の弁済順位だ。
基本的に債権者は株主に対して優先して弁済を受けられる。
要するに万が一の事態が発生したとしても、債権者の方が投資資金の回収をしやすいといえる。
弁済順位の優先度からも株式よりも債券の方が、安全性が高いといえる。
株式と債券投資のメリット・デメリット
株式投資と債券投資のメリットとデメリットをそれぞれ紹介する。
- 株式投資のメリットとデメリット
- 債券投資のメリットとデメリット
- それぞれの投資がおすすめな人の特徴
株式投資のメリットとデメリット
株式投資のメリットとデメリットは下記の通りだ。
メリット
株式投資の一番のメリットは、短期間で数倍のリターンを狙えることだ。
先ほどのエヌビディアの例からもわかるように、短期間で何倍ものリターンをもたらす銘柄がある。
また業績が好調であれば増配を期待できる。
増配が実施されれば、投資金額を増やさずとも受け取れる配当金が増える。
また企業によっては株主優待を実施しており、自社商品や割引券、クオカードなどを定期的に受け取れる。
デメリット
株式投資には元本保証がない。
そのため企業の業績や市場動向によっては、株価が値下がりし元本割れしてしまう恐れもある。
また企業が倒産してしまうと、投資資金を一切回収できなくなることもある。
また減配や無配になるリスク、株主優待が廃止されるリスクも忘れてはいけない。
配当金や株主優待の原資は、企業が稼いだ利益だ。
そのため業績や財務状況が悪化すると、減配や株主優待廃止のリスクが高まる。
さらに実際にそれらは株価に対してネガティブな要素であるため、株価が下落する要因にもなり得る。
債券投資のメリットとデメリット
債券投資のメリットとデメリットは下記の通りだ。
メリット
財務状況の良い発行体の債券を購入すれば、預金の利回りよりも高いリターンを安全に得られる。
たとえば安全性の高いといわれている米国債10年物の利回りは、4月22日時点でおよそ4.6%もある。
満期まで保有し続けると元本が100%償還されるため、購入する債券によっては安全に高いインカムゲインを得られる。
また市場動向によっては中途売却で値上がり益も狙える。
デメリット
債券は短期間で資産を何倍にすることは難しい。
また発行体が破綻すると、投資元本が回収できないリスクもある。
償還前の売却は元本割れの恐れがある。
特に購入時よりも売却時の方が、金利が上昇していると、売却損が生じやすい。
それぞれの投資がおすすめな人の特徴
株式をおすすめするのは、短期間で大きなリターンを狙いたい方や長期的な資産形成をしていきたい方だ。
株式は債券よりも短期間で資産を大きく増やしやすい。
そのため元本割れのリスクを覚悟してでも、短期的なリターンを狙いたい方に向いている。
また株式は長期で見ると債券よりもリターンが大きくなりやすいため、老後資金や教育費をはじめとした長期の資産形成に向いている。
債券をおすすめするのは、安全に定期的なインカムゲインが欲しい方だ。
特にある程度の資産があり、年金や給与の補填として利息が欲しい方に向いている。
投資を成功させるためには
投資を成功させる方法として以下3つを解説する。
- 長期・分散・積立投資の実行
- バランスの良いポートフォリオの作成
- ポートフォリオの定期的な見直しとリバランス
長期・分散・積立投資の実行
投資の成功確率を高める方法が「長期・分散・積立投資」の実行だ。
株式や債券は長期的には右肩上がりだ。
運用期間が長くなれば、リーマンショックやコロナショックといった暴落に巻き込まれることもあるだろう。
ただし、過去の結果だけを見ると、長期で持ち続ければ、購入時期に関わらず利益が出ている。
また金融庁の調査によると、株式と債券に50%ずつ投資し、20年間保有し続けると元本割れすることはなかったというデータもある。
購入する投資対象が少ないと、その保有資産の値動きに振り回されてしまう。
複数の投資対象に分散することで、特定の資産や銘柄のリスクを分散できる。
さらに積立投資を実施することで、現在の資産額が少ない方でも着実に資産形成が行える。
積立投資では、定期的に決まった商品を一定額購入する。
たとえば毎月A銘柄とB債券を2万円ずつ購入するというイメージだ。
積立投資は、価格が高騰しているときには少なく、下落しているときには多く買付る方法である。
そのため商品の平均購入単価を平準化でき、高値づかみを防止できる。
これを「ドルコスト平均法」という。
「長期・分散・積立投資」によって、投資のリスクを分散できるため、投資初心者はぜひ参考にしてほしい。
バランスの良いポートフォリオの作成
資産運用を成功させるためには、バランスの良いポートフォリオが欠かせない。
ポートフォリオとは資産の組み合わせのことで、たとえば「株式50%+債券50%」のように表現する。
バランスの良いポートフォリオというのは、投資家ごとの自身のリスク許容度や運用目的、投資資金などによって異なる。
はじめにこれらを明確にし、バランスの良いポートフォリオを作成することが成功への一歩だ。
リスク許容度が高く、長期間投資できる方であれば「株式90%+債券10%」というポートフォリオでも良いだろう。
一方である程度まとまった資産があり、低リスクの投資をしたいという方であれば「株式30%+債券30%+不動産30%+仮想通貨10%」というような資産クラスに分散するというポートフォリオもある。
銘柄選定の前にバランスの良いポートフォリオを作成できると、効率的に銘柄選びができる。
そのため多少面倒に感じても、ポートフォリオの作成は必ず行うべきだ。
ポートフォリオの定期的な見直しとリバランス
一度作成したポートフォリオが、長期間にわたり最適とは限らない。
資産運用の初期段階ではリターンを狙ったリスクの高いポートフォリオを組んでいたとしよう。
運用が好調で、早期に目標金額に達した場合は、リスクを抑え安全性の高いポートフォリオが求められるだろう。
なぜならリスクの高いポートフォリオのままだと、市場の変化によって価格が下落し、大きく資産価値を減らしてしまう可能性があるためだ。
一方で安全性の高いポートフォリオを組んでおり、想定通りのパフォーマンスが出ていない場合は、リスクを承知でリターンを狙ったポートフォリオに変更しなければならないケースもある。
このようにポートフォリオは定期的に見直し、市場の動向や現在のパフォーマンスを考慮して常にメンテナンスをしなければならない。
また定期的なリバランスも必須だ。
リバランスとは事前に決めたポートフォリオと、現在の保有資産の比率を合わせることだ。
資産運用を始めた当初は、ポートフォリオ通りの資産保有比率であっても、運用を続けていくことでその比率が崩れてしまう。
たとえばポートフォリオが「株式50%+債券50%」で保有比率も同じであったとしよう。
その後運用が好調で資産の保有比率が「株式90%+債券10%」になった場合、現在の比率は非常にリスクが高いといえる。
そのような場合は「株式の売却」または「債券の追加購入」によって、ポートフォリオ通りの資産比率に保有資産の比率を戻す「リバランス」を行う。
リバランスを定期的に行うことで、リスクの取り過ぎや得られたはずのリターンの取り逃がしを防げる。
よって基本的には年1回から2回程度はリバランスを行おう。
株式と債券を活用した資産運用の相談はどこが良い?
投資の専門家の力を借りると、資産運用での成功確率が高くなる。
ここでは資産運用の相談先として以下の3つを解説する。
- 資産運用における専門家の重要性
- IFAの役割とメリット
- IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨
資産運用における専門家の重要性
資産運用で確実に成功するためのポートフォリオや投資方法はない。
投資家ごとにリスク許容度や収入、運用目標、などが異なるためだ。
自分に最適な投資方法を選ぶためには、それらを考慮した戦略が必要だ。
運用のプロは豊富な知識や知見に基づいて、最適な投資方法を提案してくれる。
特に投資初心者では難しいポートフォリオの作成や銘柄選びのアドバイスがもらえるため、安心して資産運用を始められる。
IFAの役割とメリット
IFAとは独立系ファイナンシャルアドバイザーのことで、金融機関に所属していない資産運用の専門家だ。
IFAは基本的に金融機関出身者が多く、知識に問題はない。
また組織に所属していないため、中立的な立場から顧客第一の提案ができる。
さらにさまざまな金融機関と提携しているため、紹介できる商品に制限はない。
どの専門家に相談すれば良いかわからない方は、IFAの力を借りるのがおすすめだ。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法
一口にIFAといっても得意分野やこれまでの経歴はさまざまだ。
IFAの中から自分にとって相性の良い担当者を探すならば、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用がおすすめだ。
「資産運用ナビ」は氏名や年齢、職業など簡単な情報を入力するだけで登録が完了する。
紹介されるIFAのプロフィールは事前に確認でき、経歴や保有資格、運用方針などがチェック可能だ。
そのため相性の良いと思う担当者だけに面談を申し込むことが可能で、ミスマッチが少ない。
資産運用のパートナーを効率的に探したい方は、活用してみるのがおすすめだ。
株式か債券か、迷ったらIFAに相談しよう
この記事では、株式と債券の違いをリスクとリターン別に解説した。
さらに株式投資と債券投資のメリットとデメリットにも言及している。また資産運用で成功するためのポイントについても触れている。
資産運用で成功するためには、バランスの良いポートフォリオの作成が欠かせない。
しかし投資初心者にポートフォリオの作成は難しい。
資産運用の専門家にアドバイスを求めれば、自分に合ったポートフォリオを提案してくれる。
またIFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用すれば、相性の良い担当者と簡単に出会える。
専門家の話を聞いてみたい方は、「資産運用ナビ」を活用して相性の良い担当者を見つけてほしい。