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REIT運用の極意を伝授!利益を積み上げるための運用法とは

この記事で解決できるお悩み
  • REITを運用するコツを掴んで投資を成功させたい
  • リスクを抑えながら運用したい
  • REITの仕組みやどんな種類があるのかを知りたい 

投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめて、運用のプロが株や債券などに投資を行う仕組みの金融商品だ。

おすすめの投資信託を検討する中で、「REITってどんなメリットがある?」「REIT投資を成功させるコツは?」REIT投資に対してこのような疑問を抱えている方もいるのではないだろうか。

そこで本記事では、REIT運用の基本からREITを運用する際の注意点、そしてREITを運用して利益をあげるためのポイントについて解説していく。

最後まで読めば、REIT投資に関する理解が深まるはずだ。

目次

REITの運用における基礎知識

REIT運用の基本を理解するために、ここでは以下の3点について解説していく。

  • REITの仕組みや種類
  • REITを運用するメリット
  • REITを運用するデメリット

それぞれ見ていこう。

REITの仕組みや種類

REITとは「不動産投資法人」が投資家から集めた資金を複数の不動産に分散投資し、不動産運用によって得られた収益が投資家に分配される「不動産投資信託」のことをいう。

不動産投資法人は、運用などによって得られた収益の90%超を投資家に分配することで、法人税が免除される。

そのため、REITは比較的高い利回りが期待できる商品だ。

種類としては「単一用途特化型」および「複数用途型」の大きく2つに分類される。

単一用途特化型特定の不動産に特化して投資を行うもの
投資対象となる不動産は住居やホテル、オフィスビル、物流施設、商業施設など
複数用途型複数の種類の不動産を組み合わせて投資を行うもの
2種類の不動産を組み合わせたものを「複合型」、3種類以上の不動産を組み合わせたものを「総合型」と呼ぶ

また、複数のREITに分散投資できるREITファンドも存在する。

より幅広く分散投資したい方は、REITファンドへの投資も検討してみよう。

REITを運用するメリット

REITを運用するメリットとしては、主に4つ挙げられる。

REITを運用するメリット
  • 少額から始められる
  • 複数の不動産に対して分散投資できる
  • 取引所にて取引できるため流動性が高い
  • 不動産の管理が不要

一般的な不動産投資の場合、自身でアパートやマンションなどを購入する必要があるため、多額の投資元本を用意しなければならない。

しかし、REITは1口から投資が可能であるため、数万円から始められる点は大きなメリットといえる。

また、アパートやマンションなどの居住施設のみならず、ホテルやオフィスビル、商業施設などの幅広い不動産に分散投資ができる点もメリットだ。

加えて、一般的な不動産投資であれば、売り手と買い手が存在しなければ取引は成立しない。

一方で、REITの場合は取引市場にて売買できるため、一般的な不動産投資と比較して流動性が高いというメリットがある。

さらに、REITにおける不動産管理は専門の会社が担当することとなるため、投資家本人による管理が不要だ。

このように、REITは少額から幅広い不動産に分散投資が可能であることに加え、取引所にて売買取引が行えるという流動性の高さ、不動産管理における手間がかからないというメリットがある。

不動産投資に興味がある方は、まずREITを活用することから始めてみるのも一つの手だろう。

REITを運用するデメリット

REITを運用するデメリットとして挙げられるのは、主に以下の2つだ。

  • 不動産投資法人の倒産や上場が廃止されてしまう可能性がある
  • 配当控除が使えない

REITは不動産投資法人が不動産の取得等を行っているが、不動産投資法人が倒産してしまう可能性もある。

そうなると、REITは上場廃止となる。

上場廃止になってしまった場合、大幅に価格が下がってしまうだけでなく、流動性が低くなることで大きく元本割れしてしまうリスクがあるのはデメリットといえるだろう。

加えて、デメリットの一つとして挙げられるのが「配当控除」が受けられない点だ。

REITの運用によって受け取った分配金は「配当所得」となる。

しかし、株式投資などで得られた配当所得とは異なり、確定申告などでの申請によって適用される「配当控除」の対象とはならないのだ。

これらのデメリットを理解した上で、REIT投資を行ってほしい。

REITを運用する際の注意点

REITを運用するにあたっては、各種リスクの存在を把握し、税金の仕組みを理解する必要がある。

ここでは、これらについて解説すると同時に、対応策についても言及する。

また、REIT運用にて活用される「LTV比率」とはどのようなときに使われるものであるのかについても触れていく。

各種リスクとその対応策

REIT運用におけるリスクとしては、主に以下のものが挙げられる。

金利変動リスク金利が変動することでREITの価格が下がったり、投資家への分配金が下がる可能性がある
価格変動リスク不動産の評価額や賃料の低下などによって分配金が下がったり、売却時に購入時の価格よりも低い価格となったりする可能性がある
災害リスク地震や火災などの発生によって不動産の価値が下がる可能性がある
為替変動リスク海外REITに投資する場合、為替の影響を受けて分配金が下がる可能性がある

ここで挙げたリスクはあくまでも代表的なものであるが、これらのリスクを抑えるためにはやはり「分散投資」が重要となる。

単一用途特化型REITではなく複数用途型REITを選択したり、国内REITだけでなく海外REITも組み合わせたりすることで、リスクの分散が可能となるはずだ。

REIT投資の税金の仕組みとその対応策

先述したとおり、REIT投資において受け取れる分配金は「配当所得」となるが、それに対する「配当控除」は受けられない。

そのため、REIT投資を行う際は「NISA」を活用してほしい。

NISAとは、少額投資非課税制度のことで、非課税保有限度額の範囲内の投資元本に対して得られた分配金が非課税となる制度だ。※非課税保有限度額は以下のとおり

つみたて投資枠成長投資枠
非課税保有
限度額
1,800万円
成長投資枠のみでの非課税
保有限度額は1,200万円まで
参考:金融庁「NISAを知る」

通常、配当所得に対しては20.315%が課税されることとなる。

運用によって得られた収益を最大化するためにも、NISAにてREIT投資を行うことが重要だ。

LTV比率

LTV比率とは、REITが保有する総資産に対する有利子負債の割合のことをいい、財務健全性を測るための指標として用いられる。

LTV比率が低ければ低いほど財務健全性が高いといえることから、投資するREITを選ぶ際には必ず確認してほしい。

REITを運用して利益をあげるには

REIT運用にて利益をあげるためには、以下の3点を意識してほしい。

  • 高配当利回り銘柄の選定と長期運用の実行
  • セクターと投資対象の将来性を見極める
  • 定期的な運用の見直しの実施とリバランス

それぞれ解説していく。

高配当利回り銘柄の選定と長期運用の実行

高配当利回り銘柄を選定し、それを長期運用していくことがREIT運用にて利益をあげるために重要なポイントだ。

REITにおける分配金は、株式配当よりも利回りが高いケースが多い。

ただ、高配当利回りの銘柄ばかりでないだけでなく、高配当であるということはその分運用リスクも高いという点には注意しなければならない。

また、REITはさまざまな要因によって価格変動を繰り返すため、一時的に損失が出てしまうこともあるだろう。

しかし、長期的に運用することで回復する可能性も大いに考えられる。

高配当利回りの銘柄を選定し、長期運用を行うことでREIT投資を成功させよう。

セクターと投資対象の将来性を見極める

REITを運用して利益をあげるためには、セクターと投資対象の将来性を見極めることも大切だ。

国内REITに投資するべきか、海外REITに投資するべきか。

インバウンドを見込んでホテルを投資対象とするREITを選択するべきか、高齢化社会であることからヘルスケア施設を投資対象とするREITを選択するべきなのか。

あらゆるケースを想定しながら、将来性を見極めるようにしてほしい。

定期的な運用の見直しの実施とリバランス

先述したとおり、REITにはさまざまなリスクが伴う。

そのため、運用していくにつれて分配金が下がり、思うような運用成果が出せなくなってしまうケースもあるだろう。

目標とする運用成果が出せていないのであれば、リバランス(資産の再配分)を行うことも重要だ。

REITは安定的な収益が見込める金融商品である。

しかし、継続して利益をあげるためにも、定期的な運用の見直しは欠かさないようにしよう。

REITを活用した資産運用の相談はどこにすべき?

ここでは、以下3点について解説していく。

  • REITへの投資を専門家へ相談する重要性
  • IFAの役割とメリット
  • IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨

REITへの投資を専門家へ相談する重要性

REIT投資を成功させるためには、高配当利回り銘柄の選定や将来性の見極めが重要となる。

しかし、専門的な知識が不十分な個人投資家の場合は

「自分がどの銘柄を購入するべきかわからない」

「不動産における将来性の見極め方がかわからない」

といった疑問や不安を抱えてしまうこともあるだろう。

そのようなときは、資産運用に関する専門家に相談することをおすすめする。

専門家に相談すれば、専門的な知識や経験をもとにした的確なアドバイスを提供してもらえるため、自信を持ってREIT投資を行えるはずだ。

IFAの役割とメリット

IFAとは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」とも呼ばれ、銀行や証券会社などの特定の金融機関に所属していない資産運用の専門家だ。

IFAに相談するメリットとしては、主に以下の2つが挙げられる。

IFAに相談するメリット
  • 適切な商品を中立的な立場で提案してもらえる
  • 転勤がないため長期的な相談が可能

最大のメリットは、相談者の状況に合わせて適切な商品を中立的な立場から提案してもらえる点だ。

例えば、金融機関に所属する営業担当者に相談した場合、その営業担当者が勤める金融機関の商品を提案されることとなるだろう。

しかし、IFAはさまざまな金融機関と業務提携することで、幅広い商品の取り扱いが可能だ。

そのため、相談者にとって最適な商品を中立的な立場から提案してくれるのである。

また、金融機関に所属する営業担当者であれば、転勤してしまう可能性が高い。

そうなると、運用の途中で営業担当者が変わることとなり、新たな担当者と改めて信頼関係を築かなければならない。

一方で、IFAは基本的に転勤がないため、長期的に相談できるという点も大きなメリットだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨

「自分にあったIFAはすぐに見つけられる?」「IFAの探し方がわからない」IFAは全国各地にいるため、このような不安を抱えている方もいるのではないだろうか。

そのような方には、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」をぜひ活用してほしい。

「資産運用ナビ」とは、専用フォームに相談内容や住んでいる地域、年齢などの必要事項を入力するだけで、自分の希望に沿ったIFAを見つけられるサービスをいう。

また、IFAとの初回相談は無料であるため、自分が長期的に相談していきたいと思えるIFAと巡り会えるまで何回でも利用可能だ。

REIT投資を成功させるためにも「資産運用ナビ」を活用して、信頼できるIFAを探してほしい。

REITを資産運用に取り入れよう

本記事では、REIT運用の基本からREITを運用する際の注意点、そしてREITを運用して利益をあげるためのポイントについて解説した。

REITは少額で複数の不動産に分散投資ができるだけでなく、取引所にて取引ができるといった流動性の高さや不動産管理の手間がかからないといったメリットがある。

一方で、デメリットとしては、不動産投資法人の倒産やそれに伴うREITの上場廃止リスクがあること、配当控除が使えないことが挙げられる。

メリットとデメリットをしっかりと把握した上で、REIT投資を行うことが大切だ。

また、REIT投資にはさまざまなリスクが伴うことに加え、税金対策も必要となる。

そのため、NISAを活用した分散投資を心がけよう。

加えて、REITへの投資でリターンを得るためには「高配当利回り銘柄の選定と長期運用の実施」「セクターと投資対象の将来性の見極め」「定期的な運用の見直しとリバランス」を意識してほしい。

ただ、専門的な知識がない中でのREIT投資は、自分一人での判断に自信を持てないこともあるだろう。

そのようなときには、資産運用の専門家であるIFAに相談してみてほしい。

豊富な知識や経験にもとづく的確なアドバイスを中立的な立場から提供してくれるはずだ。

そして、相談するIFAを探す際には、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」を活用し、あなたの希望に沿ったIFAを見つけよう。

REIT運用に関するQ&A

REITに投資する最大のメリットは何ですか?

最大のメリットは、複数の不動産投資に少額で分散投資ができる点だ。

一般的な不動産投資の場合、多額の投資元本が必要となる。

しかし、REITであれば不動産投資よりも少額から始められるだけでなく、複数の不動産に分散投資ができるため、リスクを抑えられるのが魅力的なポイントだ。

金利が変動するとREITにはどんな影響がありますか?

金利の変動によって、REITの価格が下がるリスクがある。

また、不動産投資法人は金融機関から借り入れを行って不動産を取得しているため、金利の上昇によって投資家への分配金が下がるリスクも考えられるだろう。

REITの分配金はどのように計算されますか?また、REITの分配金にはどれくらいの税金がかかりますか?

REITの分配金は、REITが所有・運用する不動産収益から経費や税金を差し引き、分配できる利益を発行済みの投資口数で割ることにより、一口あたりの分配金が計算される。

REITで得た分配金には合計20.315%の税金がかかり、この点は一般的な株式運用などと同様だ。

ただし、REITの場合、株式投資などで利用できる「配当控除」は対象外となる点には注意が必要である。

REIT投資を含む適切なポートフォリオの決め方とその具体例を教えてください。

ポートフォリオを考える際は、株式・債券・REITの割合を最初に決めるのもひとつの方法だ。

バランスよく投資するなら三等分して資産を振り分け、全体の33%の資産から、どのセクターのREITに投資するか検討するとよいだろう。

よりリターンを求めるなら、株式を50%、債券・REITの割合を25%にしてもよい。

保守的な運用をするなら、債券を50%、REIT30%、株式20%の割合もおすすめだ。

均等割をベースに、リスク許容度に合わせてバランスを取るとよいだろう。

単一用途特化型と総合型REITでは、運用戦略にどのような違いがありますか?

REITのなかでも、より大きなリターンを狙いたい人やリスク許容度が高い人は、単一用途特化型で成長を期待できる商品に投資するとよいだろう。

総合型REITであれば、より保守的で安定的な運用をしやすい。

言い換えると、リスク許容度があまり高くない人や、堅実に資産を増やしたい人は、総合型REITへの積立投資がおすすめだ。

短期的にリターンを狙う戦略であれば、単一用途特化型を視野に入れるとよいだろう。

REITを運用する際にはどのような費用が伴いますか?

REITを運用する際にかかる費用は、信託報酬や資産運用報酬などと呼ばれる運用会社に支払われる費用と、売買手数料や運用管理費といった取引にまつわる手数料がかかる。

この点は、一般的な株式の投資信託やETFなどを購入する際と同様である。

ただ、購入するREITによって手数料率が異なるため、それぞれにかかる費用は細かく確認しておこう。

REITに投資する際の適切なタイミングはどのように判断すれば良いですか?

不動産価格が下落から上昇局面に切り替わるタイミングを見極めるのが最も重要だが、現実問題として簡単ではない。

そのため、株価や債券の値動きを見極める際と同様に、GDP速報値やインフレ率、政策金利の変動、雇用統計など、各種経済指標をもとに企業の業績を判断することが大切だ。

また、公示地価の定期的な確認や都市部の再開発に関する最新情報など、需要が高まるきっかけを観察しておくことも重要である。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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