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資産運用の利回りはどのくらいを目安にするべき?運用利回りの平均値から解説

この記事で解決できるお悩み
  • 安定した資産運用ための利回りの目安がどのくらいなのか知りたい
  • 資産運用で期待できる平均的な利回りが知りたい
  • 資産運用の利回りを最大化する具体的な運用方法が知りたい

資産運用を始めるにあたって、どのくらいの利回りを目指すべきなのかわからない人も多いだろう。

本記事では資産クラスごとの平均利回り、リスクを軽減するための管理方法、利回りを最大化するための運用戦略について解説を行う。

利回りについてお悩みの方はぜひ参考にしていただきたい。

目次

資産運用の平均利回りと理想的な水準とは

資産運用を始めるにあたって、平均利回りと理想的な水準は抑えておきたいポイントだ。

まずは下記について解説を行う。

  • 資産クラスごとの平均的な運用利回り
  • 利回り目標の設定方法
  • 投資方針別の理想的な利回り水準

ぜひ参考にしてほしい。

資産クラスごとの平均的な運用利回り

代表的な資産クラスの平均的な運用利回りの目安を把握していこう。

あくまでも平均ではあるが、資産クラスを選ぶ際の参考にしてほしい。

株式投資

株式投資の平均的な運用利回りは3〜5%ほどだ。業績が好調で成長率の高い企業は10%以上の利回りも期待できる。

しかし一般的にはハイリターン=ハイリスクであることが考えられるため、利回りが良いからと言って飛びつくのは辞めよう。

株式投資には購入時よりも高値で売却し利益を得るキャピタルゲインと、企業から配当として得られるインカムゲインの2種類があるのが特徴である。

債券

日本債券の平均利回りは2023年が0.571%、2024年が0.786%となっている。

他の資産クラスと比べて利回りが低いのが特徴だ。しかし安全性は高く、決められた償還日までに保有することで元本割れしないのが債券の良い点である。

債券は国や地方自治体の発行体を投資家が購入し、お金を提供する仕組みだ。発行体はお金を借りる代わりに、投資家に利子をつけて返すイメージである。

REIT(不動産投資信託)

J-REIT(日本のREIT)の平均利回りは約4%となっており、他の資産クラスと比べて比較的高い。

配当可能利益の90%超を分配することにより法人税が免除される仕組みであるため、その分投資家に分配金として還元できるのが特徴だ。

また入居率が高い物件に投資することで安定した家賃収入を得ることができる。

REITとは多数の投資家が出資した資金で不動産に投資するものだ。

数百万円〜数億円の大規模な資金で物件を購入する「不動産投資」とは異なり、数万円といった少額から購入することができる。

利回り目標の設定方法

資産運用を始めるのであれば、利回りの目標設定方法を理解していただきたい。

利回りの目標を決めていない場合、つい高利回りの商品に魅力を感じ安易に投資してしまうことが考えられる。

投資の世界はリターンとリスクが比例しているため、事前に目標の利回りを設定し、冷静さを失わないことが大事だ。

また、利回りの目標を設定する際は現実離れした利回りにならないように注意しよう。

例えば「5年後までに資産を2倍にしたい」「利回り20%を目標にする」など、あまりにも目標を高く設定しすぎるのは大きな損失につながりやすくなるためおすすめできない。

上記の平均利回りを参考にしながら、自分はいつまでにどれくらい資産を増やしたいのかしっかり考えよう。

ここで覚えてほしいのが、72の法則だ。72を利回りで割って計算することで、資産が2倍になるまでの必要年数の目安を知ることができる。

例えば利回り4%であれば「72÷4=18」となり、18年間の運用で資産を2倍にできることがわかる。

そのため「生まれたばかりの子どもが18歳になるまでに資産を2倍にして大学資金にしたい」という目的がある場合、利回りの目標は4%に設定すべきだ。

また、資産が3倍になるまでの必要年数は、115÷利回りで求めることができる。

投資で高利回りを得たい人は下記の記事を参考にするといいだろう。

投資で高利回りを得るために、おすすめの方法から注意点まで分かりやすく解説されている。

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投資方針別の理想的な利回り水準

どの程度の利回りを目指すべきかは、投資方針によって異なる。

「リスクを抑えることを優先して運用したい」という人もいれば「投資するからには高い利回りを狙いたい」という人もいるだろう。ここからは投資方針別の理想的な利回り水準を紹介する。

自分はどんな運用がしたいのか、どの程度の利回りを目指すべきか考えながら確認してほしい。

リスクを抑えて堅実に資産を増やしたい人は、利回り3〜5%を目標にするのがおすすめだ。

株式投資やREITでの運用の場合、比較的目指しやすい利回りと言えるだろう。

安全性の高い債券と組み合わせて、リスクを抑えつつポートフォリオを組もう。

また、積極的に運用したい人は7%程度の利回りを目標にするのがおすすめだ。

少し高い数字だが、7%の利回りが実現すれば、約10年で資産を2倍にすることが可能である。

資産運用の利回りを維持するためのリスク管理とは

資産運用ではリスク管理が必要不可欠だ。目標の利回りを維持するために下記のポイントを抑えてほしい。

  • どのような時に期待利回りを下回るのか
  • リスク管理の方法
  • 安定的な利回りを達成しやすい運用例

どのような時に期待利回りを下回るのか

株式投資であれば、業績不振や経済状況の悪化、予期せぬ災害や紛争などのさまざまな理由で利回りに影響する。

未来を完璧に予測するのは難しいが、過去の業績や企業の将来性を分析する力が問われる。

また、債券では価格が上がると利回りが下がるのが特徴だ。金利が下がると債券価格が上がるため、債券の利回りにおいて金利上昇は追い風になる。

このように、利回りが下がる傾向を把握することがリスク管理の1つだ。

リスク管理の方法

利回りが高いのは資産運用をする人にとって魅力的にうつるだろう。しかし利回りの高さだけに注目するのはやめよう。

利回りの高さを追い求めるあまり、リスクの高い商品を選んでしまったり「必ず利益が得られる」「利回り10%が約束されている」といった投資詐欺に遭ってしまったりすることが考えられる。

資産運用は確実に利益が得られるものや、確実に利回りが維持できる手法はないからこそ、冷静に数字を判断することがリスク管理につながるだろう。

安定的な利回りを達成しやすい運用例

冷静に資産クラスを選び、リスク許容度や目標利回りに合った資産配分を行って運用することだ。

安定的な利回りを達成するのであれば、当然安定したリターンが期待できる企業を選ぶのが重要である。

株式投資であれば、景気に左右されない業種を選んだり、REITであれば空室リスクや災害リスクの少ない物件を選んだりすることで、安定的な利回りを達成しやすくなるだろう。

資産運用の利回りを最大化する運用戦略とは

資産運用のリスクを軽減し利回りを最大化するためには、長期・分散・積立の3つを意識した運用戦略が重要である。

順番に解説していくので参考にしてほしい。

長期

「◯年以上から長期」という明確な決まりはないが、数年〜数十年の期間にわたって資産運用することを「長期投資」「長期運用」と呼ぶのが一般的だ。

長期で運用する最大の利点と言えば複利効果が期待できることである。

元本についた利益に利益が上乗せされる状態のため、資産を増やすスピードを格段に上げることが可能だ。

また、長期で運用する心構えでスタートさせることで目先の株価に一喜一憂したり、毎日のように値動きをチェックしたりといった手間が省ける。

精神的に追い詰められることもなく、初心者でも安心して取り組むことができるだろう。

仮に株価が下落し損失が出てしまっても、長期間運用するなかでプラスに転じることも期待できる。

さまざまな観点から長期運用はおすすめだ。長い期間資産運用をするためにも、なるべく早く資産運用を始めるといいだろう。

ただし、長期運用をしている間は当然利益を手にすることはできない。

そのため、近い将来使う予定のお金を資産運用にまわすのではなく、余剰資金で行うのが鉄則である。

また一般的に「長期運用は安心」「長期運用はリスクが軽減される」と言われているが、過信するのは危険だ。

資産運用には必ず一定のリスクがあるため、定期的に資産配分の見直しや現状のチェックを怠らないように注意しよう。

分散

運用戦略の2つ目が「分散」だ。資産運用に興味がある人は、一度は耳にしたことがあるだろう。

分散投資もリスクを軽減し、利回りや利益の最大化をするためにとても重要だ。

例えば1つの資産クラスにすべての余剰資金を投資し、その企業に不祥事や業績不振が起こった場合、損失をダイレクトに受けることになる。

どんなに利回りが良い投資先であっても、損失が100%出ないと言い切れないのが資産運用の常識だ。

さまざまな投資先に資金を分散させておくことで、仮に1つの投資先で損失が出た場合でも、その他の投資先で補填することが可能だ。

また、資産クラスや銘柄の分散だけでなく、投資する国や時間も分散させることを意識しよう。

日本の株式や債券だけでなく、米国、英国などの先進国や韓国、中国などの新興国も視野に入れて運用戦略を立てるべきだ。

ただし日本よりも利回りが高い分、損失を負うリスクも高くなるため慎重に判断しよう。

特に新興国は成長率が高い反面、経済状況が不安定なため大きな損失を負うことが考えられる。

自身のリスク許容度に合わせてポートフォリオを組むといいだろう。

時間の分散とは、一括で投資するのではなく、投資するタイミングを分けることだ。

下記の「積立」に通ずることだが、時間の分散もリスク軽減と利回りの最大化のために重要である。

積立

3つ目の運用戦略は「積立」だ。積立の最大の利点は、始めやすさと言えるだろう。

例えば、資産運用をするのに必要な資金が1,000万円からだった場合、どうなるだろうか。

恐らく大半の人が資産運用を始めるまでに相当な時間を必要とするだろう。

しかし積立投資は毎月少額から可能なため、圧倒的に始めやすいのが良いポイントだ。

また、積立を行うことで「今月はこの株価が値下がりしているからいつもより多く購入しよう」といった柔軟な対応ができるのも積立の利点である。

利回りを考えた資産運用の相談は誰にするべき?

資産運用を始めるにあたって、どこに相談すべきかわからない人は意外と多いものだ。

また、昨今では簡単に情報収集ができるため、相談する必要性を感じない人もいるだろう。

しかし、資産運用を検討しているなら専門家に相談することを強く推奨したい。

下記では、専門家に相談するべき理由と、資産運用の相談先としておすすめのIFAやIFA検索サービスについて解説を行う。

なぜ専門家に相談するべきなのか

「ランキング上位の銘柄や有名な企業を選べば良いのでは?」「SNSで話題の銘柄を購入してみよう」もしこのようなことを考えていたとしたら、ぜひ踏みとどまっていただきたい。

資産運用は、年齢、資産状況、運用目的などによって適切な商品は異なるからだ。

大事な資産を預ける上で、話題性だけで安易に購入するのはおすすめできない。

知識や経験が豊富な専門家のもと、市場動向や今後の予測などのアドバイスを受けるべきだ。

IFAとは何か

資産運用の相談先はさまざまあるが、もっともおすすめなのはIFAだ。

FPより知名度が低いため、初めて聞く人もいるだろう。IFAとは資産運用を専門としたアドバイザーだ。

一定の会社に属しているわけではないため、幅広い商品の中から自分に合った商品を提案してもらえるのがメリットである。

中立的な立場で意見がもらえるため「自分のノルマや利益のためではないだろうか」といった心配がない。

安心して相談し、アドバイスを受けることができる。

IFAは証券会社からの紹介料で利益を上げていることが多いため、相談者がお金を払う必要がない点もメリットとして挙げられるだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の紹介

IFAに相談するなら「資産運用ナビ」がおすすめだ。

これまで数多くのメディアで紹介された実績があるので、安心して利用できるだろう。

氏名や住んでいる地域、相談内容などを入力するだけで自分に合ったIFAをピックアップすることが可能だ。

また、IFAの顔や雰囲気、プロフィールや実績、客層などさまざまなことが事前に確認できるため、IFA選びに失敗しにくいのもおすすめポイントの1つである。

安定的な資産運用のためには利回りだけで選んではいけない!

資産クラスごとの平均利回りや目標利回りの設定方法の解説を行った。目標利回りの達成のコツは、リスク管理や安定性を重視した運用である。

資産運用の利回りを最大化するためには、本記事で紹介した長期・分散・積立を意識した戦略が重要だ。

また、資産運用を始める際は必ず専門家に相談して適切なアドバイスを受けることが成功する秘訣である。

知名度、信頼度ともに高い「資産運用ナビ」を利用し、あなたに合った運用戦略を手にしてほしい。

資産運用の平均利回りに関するQ&A

利回りが5%の場合、資産は何年で倍になりますか?

「72の法則」と「115の法則」で簡単に計算することができる。

72÷5=14.4になるため、利回りが5%で運用すると約14年後に資産が2倍になる計算だ。

また資産を3倍にするためには115÷5=23となり、23年かかることになる。

年利6%を目標とすると、具体的にはどのような運用手法が考えられますか?

利回り6%を目標とする場合、利回りが安定して高い株式投資などで運用するといいだろう。

予想利回りが高い日本株には、下記のような銘柄が挙げられる。

  • 極東証券(7.53)
  • メイテックG(6.15)
  • ミラースHD(5.95)
  • 東洋建(5.74)

また、日本よりも高利回りが期待できる海外の株式やREITを積極的に組み合わせるといいだろう。

新NISAで1800万円を運用した場合、将来どれくらいの利益が期待できますか?

3%の利回りで毎月10万円ずつ運用した場合と5万円ずつ運用した場合の利益は下記のとおりだ。

毎月10万円

運用期間元本利益合計額
3年目360万円16.2万円376.2万円
9年目1,080万円158.1万円1,238.1万円
15年目1,800万円469.7万円2,269.7万円

毎月5万円

運用期間元本利益合計額
6年目360万円33.9万円393.9万円
18年目1,080万円349.7万円1,429.7万円
30年目1,800万円1,113.7万円2,913.7万円

手数料などは含んでいないが、利回り3%でも十分な利益が期待できる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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