- おすすめのインドファンドが知りたい
- インド市場の現状や将来の見通しが知りたい
- インド投資のリスク管理法を身につけたい
近年は中国に代わる投資先として、インドが注目を集めている。
インドはコロナ禍以降高い成長を続けており、投資家からの注目度も高い。
しかしインドは日本株や米国株よりも情報が少なく、本当に投資すべきか、おすすめの商品はあるのかと疑問を持っている方も多いだろう。
この記事ではインドの現状や将来の見通し、インド市場のリスクとおすすめの投資信託とはについて解説する。
インドへの投資によって利益を得たい方は、参考にしてほしい。
インドファンドを始めるなら知っておきたいインド投資の魅力
インド投資の魅力について以下の3つを解説する。
- 現在のインド政情と将来の見通し
- インド市場の特性と成長性
- インドへの投資がおすすめな人
現在のインド政情と将来の見通し
モディ首相は第1次政権から、経済発展に力を入れている。
外国企業を誘致するキャンペーン、製造業の振興、雇用の創出に積極的に取り組んできた。
2024年4月から5月にかけて総選挙が行われるため、有権者へのアピールを目的とした施策を次々と打ち出してくるだろう。
2024年〜2025年度の予算案では、歳出規模を今年度当初予算費+5.8%としている。
過去数年は前年比+10%以上の伸びで推移していたため、ばら撒きを抑えようとしている姿勢が伺える。
歳出の伸びは抑えられたといっても、インフラ関連を中心とする資本支出は今年度予算費+11.0%になり、景気の下支えと雇用創出を意識しているといえる。
市場はモディ政権が3期目入りするとの見通しを示している。
市場予想通りであれば、今後のインド経済も成長していく可能性が高いと判断できる。
インド市場の特性と成長性
インド市場の特性と成長性を理解するために以下の2つを解説する。
高いGDP成長率
インド市場の魅力は高い成長性だ。
世界銀行の発表によると、2022/2023年度の実質GDP成長率は7.2%だった。
この成長率はG20加盟国の中で2番目に高い。
加えて新興国市場平均値のおよそ2倍に達しており、驚異的な成長率といえる。
また2023/2024年の実質GDP成長率は6.3%と、前年比よりも低下するものの、引き続き高い成長が見込まれている。
人口ボーナス期
2023年にインドは中国を抜いて人口世界一の国となった。
インドの人口は2064年まで増加すると見られている。
ピーク時の人口は16億9,704万人の見込みだ。
インドの魅力は人口の多さだけではない。
現在のインドは人口ボーナス期に突入している。
人口ボーナス期とは、総人口に占める生産年齢人口(15歳〜64歳)の割合が多い時期のことだ。
人口ボーナス期は労働力が豊富で消費が活発になる。
一方で、社会保障費のかかる年代が少ないため、経済成長しやすい。
インドはこの人口ボーナス期の恩恵を今後30年以上にわたって受けられる。
経済成長すれば株価の上昇も期待ができる。
インドへの投資がおすすめな方
インドへの投資がおすすめの方は、今後の成長を信じられる方だ。
先述した通りインドは、高GDP成長率と人口ボーナス期の影響を受け、他国よりも株価が上昇する可能性がある。
しかしインドは新興国のため政治体制が変わったり、急な政策変更によって短期的には予想通りの成長しない恐れがある。
そのようなリスクがあるとわかった上で、ポテンシャルを信じられる方は、インドへの投資をおすすめする。
インドに投資できるおすすめの投資信託を紹介!
インドに投資できるおすすめの投資信託を以下3つ紹介する。
- SBI・Iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド
(愛称:サクっとインド株式) - iFreeNEXT インド株インデックス
- ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
SBI・Iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)
SBI・Iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)は、2023年9月22日より運用を開始した新しい投資信託だ。
ファンドの特色は、S&P BSE SENSEXインデックスへの連動を目指すこと。
信託報酬は年0.4638%(税込)と、インドに投資できる投資信託としては比較的安価だ。
このファンドは購入できる証券会社がSBI証券のみにもかかわらず、設定から105営業日で純資産400億円を突破している。
このスピードは、インドファンドでは最速だ。つまりこの投資信託に期待している投資家が多いといえるだろう。
純資産の多いファンドは繰上償還のリスクが少ない。
繰上償還になってしまうと、損益状況にかかわらず強制的に現金化されてしまう。
タイミングによっては損失が確定されてしまうケースもある。
しかしサクっとインド株式は、新しいファンドながら投資資金が多く流入しているため、繰上償還の可能性は著しく低いそのため長期的に投資できるファンドといえる。
iFreeNEXT インド株インデックス
iFreeNEXT インド株インデックスは、Nifty50指数への連動を目指したファンドだ。
Nifty50指数は、インドのナショナル証券取引所に上場している厳選された50社の株式で構成された株価指数である。
設定日は2023年3月13日と日が浅いにもかかわらず、純資産は1,000億円を突破している。
また設定来の期間別騰落率は+34.4%と好調だ。
加えて信託報酬は0.473%と非常に低い水準で、コストを意識する投資家にもおすすめできる。
ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
ダイワ・ダイナミック・インド株ファンドは、主にBSE500指数採用銘柄の中から「インフラ・消費」関連銘柄を厳選して投資するファンドだ。
※BSE500指数とは、ボンベイ証券取引所に上場する500銘柄で構成される指数だ。
設定日は2007年12月26日と20年近い運用実績がある。
純資産はおよそ2,000億円あり、投資家からの人気も高い。
5年の期間別騰落率は+142.60%と十分な成績を残している。
信託報酬1.848%(税込)とやや手数料は割高だが、コストに見合う十分な成績を残している
またこのファンドの魅力は分配金が支払われることだ。
分配金は第26期(2020年12月)〜第32期(2023年12月)の7期連続で支払われている。
第26期(2020年12月) | 30円 |
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第27期(2021年6月) | 950円 |
第28期(2021年12月) | 500円 |
第29期(2022年6月) | 200円 |
第30期(2022年12月) | 850円 |
第31期(2023年6月) | 600円 |
第32期(2023年12月) | 750円 |
支払われる分配金のブレは大きいが、市場予想通りインドが経済発展をするのであれば、今後も継続的に分配金は支払われるだろう。
平均よりも大きなリターンを狙いたい、分配金が欲しいという方はこのファンドへの投資を検討しても良いだろう。
インドファンドに投資する際の注意点
インド投資のリスクと税金対策として以下の3つを解説する。
- インド市場特有の新興国リスクとは
- 新興国リスクの管理・対策方法
- 投資信託の運用における税金の考慮
インド市場特有の新興国リスクとは
インド市場には以下2つの特有のリスクがある。
- 電力不足
- カースト制度
電力不足
新興国全般にいえることだが、インフラ整備が遅れており、経済発展を阻害してしまうケースがよくある。
特に電力不足が深刻で、需要がピークに達すると供給不足に陥ることは珍しくない。
電力の供給不足に陥る原因の1つが送配電ロスだ。
日本の送配電ロスはおよそ5%といわれているが、インドの場合はおよそ30%と非常にロスが多い。
また盗電や既得権益の打破が難しいことも電力不足につながっている。
カースト制度
インドの最も大きなリスクはカースト制度だ。
インドはカースト制度を廃止したとしているが、いまだにヒンドゥー教徒の中には意識する方が多い。
カースト制度には職業差別がある。
生まれた時点で職業が決まっているため、需要が高まっている職業に人を集めにくいというのはインド特有の問題だ。
新興国リスクの管理・対策方法
新興国に投資するリスクは以下のようなものが挙げられる。
- カントリーリスク
- 為替リスク
- 政治の不安定さ
- 情報の非対称性
- 市場の流動性
新興国は先進国と比べ経済発展の余地がある代わりに、大きなリスクがある。
投資する際は各リスクへの対策を講じておかないと、大きな損を被る可能性が高い。
対策方法として有効なのが分散投資だ。
分散投資には「時間分散」と「投資対象の分散」の2つの意味がある。
時間の分散とは、投資タイミングを分散することだ。
新興国はボラティリティが大きく、高値掴みをしてしまうと長期間含み損を抱える恐れがある。
投資タイミングを複数に分散させることで、価格が高いときと安いときどちらの投資ができ、高値掴みを防止できる。
投資対象の分散とは、1つの銘柄に集中投資せず、複数銘柄に投資することだ。
インドをはじめとした新興国は企業の不正が横行しやすく、先進国の企業に投資するよりもリスクが高い。
最近では「アダニショック」が大きな話題を集めた。
投資対象の分散には、先述した投資信託の活用がおすすめだ。
インド投資信託は数十銘柄に分散投資をしている。
そのため1つの銘柄の株価が暴落したとしても、保有資産全体のダメージを最小限にできる。
投資信託の運用における税金の考慮
通常投資信託の売却益と普通分配金には20.315%の税金がかかる。
投資信託を100万円分購入し、300万円で売却ができ、売却益200万円を得たとしよう。
売却益200万円には40万6,300円の税金がかかり、手残りは159万3,700円となる。
基本的に利益が生じると税金を支払わなければならないが、新NISAを活用することによって合法的に節税ができる。
新NISAとは、購入した商品から生じた売却益や分配金・配当にかかる税金が非課税となる制度だ。
つまり新NISAを活用すれば、多額の利益が生じたとしても、一切税金を支払う必要がなくなる。
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、それぞれ購入できる商品が決まっている。
本記事で紹介した3つの投資信託は、いずれかの枠で購入できるものを厳選している。
税負担を減らし、少しでも手残りを増やしたいという方は、新NISAを活用した投資を検討してほしい。
インドに投資できる投資信託の相談はどこにするべき?
投資信託を活用した資産運用の相談先について以下の3つを解説する。
- 投資信託を活用した資産運用における専門家の重要性
- IFAの役割とメリット
- IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨
投資信託を活用した資産運用における専門家の重要性
投資信託は運用をプロに任せられるため、投資初心者におすすめしやすい商品の1つだ。
しかしインドに投資する投資信託は、年々新しいファンドが増えており、投資初心者が自分に合った商品を見つけるのは非常に難しい。
資産運用の専門家の手を借りれば、自分に合った商品のアドバイスが受けられる。
また運用方針やポートフォリオの策定のアドバイスも受けられるため、投資初心者には心強い味方になる
またインドは先進国と比べ政治が不安定で、ボラティリティが大きい。
投資に慣れていないと、驚いてしまい資産運用を継続できなくなってしまう。
専門家にいつでも相談できる環境があれば、どのような相場環境になったとしても投資を継続しやすい。
そのため投資に慣れていない方こそ、資産運用の専門家にアドバイスを求めよう。
IFAの役割とメリット
資産運用の専門家とはいってもFP(ファイナンシャルプランナー)や証券会社や銀行の営業担当者、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などさまざまな方がいる。
その中で最もおすすめなのはIFAだ。
IFAは金融機関に所属しておらず、投資家の意向に沿った商品提案をしてくれる。
組織に所属していると、営業ノルマや商品ノルマがあり、必ずしも顧客の希望に沿った商品が提案されるとは限らない。
しかしIFAは組織から独立しているため、ノルマはなく中立的な立場からアドバイスをしてくれる。
そのため相談先に迷ったらIFAにアドバイスを求めよう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法
日本ではIFAを知っている方はまだまだ少ない。
そのためどのようにしてIFAと出会えばいいかわからないという方は多い。
おすすめの方法は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することだ。
「資産運用ナビ」は、氏名やお住まいの都道府県など簡単な情報を入力するだけで、あなたと相性の良いIFAを紹介してくれる。
面談を申し込む前には、プロフィールや経歴を確認できるため、ミスマッチが起こりにくい。
また相談料は無料で、本当に納得してから資産運用を始められる。
費用が生じるのは、IFAから提案された商品を購入するときだ。
何度相談しても相談料はかからないため、資産運用に悩んでいる方は「資産運用ナビ」を活用し、相性の良いIFAを見つけてほしい。
経済発展を続けるインドファンドには魅力がいっぱい
インド市場の魅力は人口ボーナス期による高いGDP成長率だ。
人口ボーナス期は今後40年近く継続すると予想されており、経済成長に合わせた株価上昇にも期待ができる。
そのため、インドに特化した投資信託も成長の可能性が大きいだろう。
ただしインドは今後の成長が期待できているとはいえ、新興国のためさまざまな投資リスクがある。
そのため適切な分散投資によるリスク管理が欠かせない。
この記事ではインドに投資できる投資信託として以下の3つを紹介した。
- SBI・Iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド
(愛称:サクっとインド株式) - iFreeNEXT インド株インデックス
- ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
具体的にファンドを紹介したが、あくまで一例であり最適解は個人ごとに異なる。
投資信託を活用した資産運用について、疑問や不安があれば専門家にアドバイスを求めよう。
専門家の中でもIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを提供してくれる。
相性の良いIFAを見つけるためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用しよう。