- 何歳からファンドに投資できるのか知りたい
- 未成年が投資を始めるために必要な手続きを知りたい
- 若いうちから投資信託を始めるメリットが知りたい
「子どもの資産を投資で増やしておきたい」「金融教育の1つとして子どもに投資をさせたい」「投資は何歳からできるのだろうか」子どもの将来に向けて、40代で投資信託の資産運用をお考えの方も多いだろう。
この記事では、投資を子ども名義で始める方法について投資信託を中心に解説する。
運用は未成年であっても可能で、実質0歳から始められる。
ただし、未成年の投資信託の買付けは、金融機関によって対応が異なる。
また、親の同意など一般の証券口座とは異なる手続きがあり、リスク管理や商品選定は、親が判断することになっている。
とはいえ、未成年から投資を始めると、さまざまなメリットがある。
子ども名義の証券口座を作る利点と注意点についてもまとめた。
子どもが小さいうちから専用の銀行口座を作る人は多い。
しかし、投資の必要性が一層高まるこれからの時代は、銀行口座と同時に証券口座を作るというのも必要だ。
未成年がいる家庭は、子どもの資産を増やし、将来の可能性を広げるために、ぜひお読みいただきたい。
ゆくゆくは、子どもに適切な投資知識を与え口座を譲れるように、親自身がこの記事を通して、投資を学んでおこう。
投資信託は何歳からできるのか
まずは、未成年口座の開設条件を整理しよう。
未成年が投資するメリット・デメリット、気を付けたい点も解説するため、確認してほしい。
0歳からでも投資信託は始められる
未成年が投資を始める場合、金融機関で「未成年口座」を開設する。
未成年口座の開設条件は証券会社によって異なるが、主なものは次の通りだ。
- 口座名義人が満18歳未満であること
- 未婚であること
- 親権者の同意があること
- 親権者の口座があること
- 親権者と口座名義人が国内在住であること
未成年口座は、満18歳未満の未婚者が開設対象だ。
年齢の上限があるだけなので、0歳でも口座を作り投資を始められる。
ただし、口座の開設は民法上の「契約」にあたり、満18歳に満たない人の法律行為は、法定代理人である親権者の同意が必要とされている。
具体的には、親の証券口座を開設した上で、同意書を提出し未成年口座の作成手続きを行うのが一般的な流れだ。
運用は、親が子どもに代わって行う。
未成年口座で運用できる商品は、証券会社によって異なる。
投資信託は、ネット証券を中心に運用可能だ。
一部の証券会社では、投資信託を未成年口座の取引対象外としているため、事前に確認をしておきたい。
多くの証券会社で株式や債券は購入可能だが、投資資金を借りて運用する信用取引や、担保となる証拠金が必要な先物取引、リスクの大きい外国為替証拠金取引(FX)は対象外としていることが多い。
未成年から投資を始めるメリット
未成年のうちから投資をする利点は、次の3点だ。
長期運用の恩恵を受けられる
子どものうちから投資を始めると、長い期間運用ができる。
長期運用をすると、リスクを下げて運用益を増やす可能性が上がる。
利益を再投資し、原資が増えることで資産拡大が加速する複利効果も高められる。
毎月1万円を利回り3%で運用した場合の60歳時点での運用金額を、開始年齢別に見てみよう。
毎月1万円を年率3%で運用した場合の60歳時点での運用金額
開始年齢 | 0歳から | 10歳から | 15歳から | 20歳から |
---|---|---|---|---|
元本+運用益 | 1,988万円 | 1,375万円 | 1,130万円 | 919万円 |
運用益 | +1,268万円 | +775万円 | +590万円 | +439万円 |
0歳から60歳まで毎月1万円投資し、利回り3%で運用し続ければ、1,200万円以上の運用益が手に入る。
少ない資金、決して高くない利回りであっても運用を継続することで、将来大きな資産に育つことが分かる。
相続に備えられる
未成年口座で運用されている資金は、始めから子どもの名義であるが、資金は暦年贈与の枠内での利用とし、できれば贈与契約書を作成しておくことをおすすめする。
親がコツコツ投資信託を購入すれば、成人したときに贈与税や相続税がかからない大きな資産を譲り渡せる。
子どもは成人になってすぐに、安定して運用できる投資の基盤を親から受け継ぐことができる。
子どもの金融教育にもなる
年齢の若い段階で親のサポートを受けながら投資をすれば、将来の資産管理に役立つ。
運用を通してファンドの成長や経済の仕組みを実体験として理解することで、金融リテラシーを養える。
2022年4月から高校家庭科の履修内容に、金融教育が加えられた。
現在は家計の管理に関連して、株式・債券・投資信託にも触れ、生涯を通した資産形成を学ぶようになっている。
正しい投資知識を身につけることは、今後生活スキルの一部として求められているのだ。
家庭でも、子どもたちが身近に運用に関わり、お金について積極的に知ろうとする環境を整えることが重要になってくる。
世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏が初めて投資をしたのは11歳、村上ファンドの村上世彰氏は小学3年生で始めた。
国内外の有名投資家も、子ども時代から投資感覚を磨いてきた。
子どもが投資に興味をもった時点でさまざまな経験をさせてあげるのが良いだろう。
このように未成年口座で投資を始めれば、親と子ども双方にメリットがあり、その恩恵を受けられる。
未成年が投資するデメリットや注意点
メリットが多い一方で、気を付けるべき点もある。
未成年が投資を始める前に、確認しておこう。
資産が減る可能性がある
投資は、預金のように元本が保障されていない。
運用商品には値動きがあり、損をしてしまう可能性がある。
教育資金や成人後のプレゼントとして運用したのに、資産が減り十分な金額を確保できないこともある。
子どもの大切な資金を減らさないために、ハイリスク・ハイリターンの運用は避け、リスクを分散した運用を心がけてほしい。
所得税がかかる
未成年の取引は、売却時と配当受け取り時に20.315%の所得税がかかる。
ジュニアNISAが2023年12月で終了し、新NISAは18歳以上が対象であるため、未成年は非課税制度を利用できない。
源泉徴収ありの特定口座を指定しておけば、売却や配当時にあらかじめ税金が差し引かれた状態で受け取れる。
納税の手続きは要らないため、こちらを選択することを推奨する。
なお、年間所得が48万円以下だった場合は、確定申告をすることで払いすぎた税金を還付してもらうことが可能だ。
入出金の口座名義に注意する
投資資金は、口座名義本人の銀行口座から入金する必要がある。
つまり、未成年口座には、子ども名義の銀行口座から送金しなければならない。(※)
親名義の銀行口座から直接入金はできず、少々手間がかかる。
※特定の条件下で親権者名義の銀行口座からの振込みを認める金融機関もある
成人後の扱いについて
子どもが満18歳を迎えると、未成年口座は成年口座へ移される。
運用や管理は子どもが行うことになり、親が勝手に買付けをしたり、売却し現金化したりすることは法令上できない。
なお、成人になっても、子どもから同意を得た上で手続きすることは可能なので、投資に関しても日頃から話し合っておくことが大切だ。
子どもにも投資体験をさせる
未成年の投資は金融リテラシーを育てるという側面もあるため、資産運用を通してお金の教育をすることも意識したい。
学習機会として、子どもにも投資を体験させる取り組みがあると良いだろう。
親が管理するといっても名義は子どもであるため、子どもの考えや判断も取り入れたいものだ。
親の独断で投資していると、お金は勝手に増えるものと考え、将来の運用を人任せにしてしまいかねない。
まずは親がやってみて情報提供し、状況を伝えたうえで判断させよう。
何歳からでも大丈夫?未成年者が投資信託を始める方法
未成年が投資を始めるための手続きを説明する。
おすすめの証券会社や、資産を守り育てるために気を付けたいポイントについても解説しているため、参考にしてほしい。
未成年が投資を始めるまでの流れ
未成年口座の開設手続きから、銘柄買付けまでのステップを、SBI証券の例をもとに紹介する。
親権者の口座開設
ウェブサイトにアクセスし、メールアドレスを登録する。
情報の入力や本人確認書類の提出を行う。
審査後、親権者の口座が開設される。
未成年口座開設の申し込み
親権者の口座へログインし、取引パスワードを使って未成年口座申請を行う。
子どもの情報を入力し、規約を確認の上同意する。
確認書類の提出
親権者の口座管理画面から本人確認書類などを提出する。
WEBアップロードか郵送を選択できる。
必要書類は以下の通りだ。
子どもの本人 確認書類 | マイナンバーカード もしくはマイナンバー通知カードと各種健康保険証など |
---|---|
親権者の本人 確認書類 | マイナンバーカード 運転免許証など |
子どもと親権者の続柄を確認できる書類 | 住民票 戸籍謄本など |
未成年口座の初期設定
提出書類の審査後、口座開設完了通知が郵送されるため、受け取る。
書類に記載されたログインパスワードと取引パスワードを使って未成年口座へログインし、次の初期設定を行う。
出金先口座の登録
証券口座名義人である子どもの名義の銀行口座を登録する。
メールアドレスの設定
子どものメールアドレスを設定する。
子どものアドレスを作る必要はなく、未成年口座に関する情報を受け取れる親権者と異なるメールアドレスを登録すれば差し支えない。
職業の登録
親権者ではなく子どもの情報を入力する。
未成年口座への入金
取引前に投資資金の入金が必要だ。
入金はインターネットバンキングを利用した「即時入金」がスムーズに手続きできる。
ウェブサイトから入金指示をクリックし、提携銀行を選択する。
各提携銀行の手続きに進むので、入金の手続きを行う。
なお、証券口座と銀行口座の名義人は一致する必要がある。
銘柄選定
投資信託の銘柄選定には、SBI証券のツールである「パワーリサーチ」が便利だ。
希望条件にあったファンドを一覧で比較し選ぶ。
買付け
一括買付けか、積立買付けかを選ぶ。
一括の場合は、金額買付けか、口数買付けかを選ぶ。
積立買付けの場合、積立コースと金額、ボーナス積立の有無を選択する。
さらに、分配金を再投資するかを選んで注文する。
未成年口座を開設できる会社の種類と選び方
未成年口座を開設する証券会社は、すでに親が証券口座を持っているところで開設すると手続きがシンプルに済む。
また、投資資金の入出金をする子ども名義の銀行口座がない場合は、併せて申し込みができると便利だ。
他にも各種ポイントが貯まることもあるため、自分の生活スタイルに合ったところを選ぶと良いだろう。
未成年口座が開設できるおすすめの証券会社を、ネット証券を中心に紹介しよう。
SBI証券
口座数 | 約1,200万口座(2024年4月時点) |
---|---|
投資信託買付手数料 | 原則無料(電話などによる投資相談が受けられるコースはのぞく) |
未成年口座取引可能商品 | 国内株式現物 PTS取引(SBI PTS) 単元未満株(S株) 新規上場/公募増資・売出 立会外分売、外国株式 投資信託 債券 |
付与ポイント | PayPayポイント Pontaポイント dポイント Vポイント JALマイル |
個人投資家取引口座No.1の実績があり、使いやすさに定評がある。
扱い銘柄も多く、幅広い投資ニーズに応える商品がそろっているのも魅力だ。
積立投資信託は100円から可能。
しかも保有しているだけで、ポイントが付与される。
未成年口座は売買手数料が無料で、子どもの資産をコツコツ増やすのに適している。
楽天証券
口座数 | 約1,020万口座(2024年4月時点) |
---|---|
投資信託買付手数料 | 無料 |
未成年口座取引可能商品 | 国内株式(現物) IPO PO 立会外分売 外国株式(米国・中国・アセアン) 投資信託 債券 金・プラチナ 貸株サービス 定時為替 |
付与ポイント | 楽天ポイント |
取引のたびに楽天ポイントが貯まり、運用をしながらポイ活もできる。
初心者向けのコンテンツや動画が豊富で、初めての人でも取り組みやすい。
手数料も安く抑えられており、投資信託の購入手数料は無料だ。
運用は投資信託中心と考えている人にはメリットが大きい。
松井証券
口座数 | 約150万口座(2024年4月時点) |
---|---|
投資信託買付手数料 | 無料 |
未成年口座取引可能商品 | 現物取引 IPO(新規公開株) PO(公募・売出し) 立会外分売 貸株サービス 米国株取引 投資信託 米ドルMMF |
付与ポイント | 松井証券ポイント(PayPayポイント・dポイント・Amazonギフトカードなどに交換可能) |
老舗証券会社でありながら、革新的なサービスを展開している証券会社だ。
ネット証券部門の顧客満足度が常に高く、支持を得ている。
25歳未満は株取引手数料も無料であるため、投資信託と株を組み合わせた運用でもコストを抑えて取り組める。
投資信託に特化したアプリもあり、初心者の運用をサポートしている。
岡三証券オンライン
口座数 | 約41万口座(2024年4月時点) |
---|---|
投資信託買付手数料 | 無料 |
未成年口座取引可能商品 | 国内上場株式(ETF、REIT、ETN、単元未満株を含む) 投資信託 |
付与ポイント | dポイント |
未成年口座開設時に、親権者の口座が不要というのが最大の特徴だ。
全ての投資信託は、手数料無料で購入できる。
株式などの取引手数料も、25歳未満はキャッシュバックされるため実質無料だ。
取引に関する情報やツールが豊富で、ゆくゆくは株取引も行いたい人に向いている。
未成年が投資で失敗しないためのポイント
未成年の資産運用で、気を付けておきたい点は以下の通りだ。
運用目的を明確にする
なぜ子ども名義で投資するのか深掘りし、運用のゴールを決めておこう。
目標達成のために必要な金額や投資期間が明確になれば、どんな利回りで運用するべきなのかも見えてくる。
リスクを取れる程度も把握でき、ニーズに合った具体的な商品も選びやすくなる。
投資の正しい知識を身につける
投資の基本的なことをしっかり確認して取り組んでほしい。
例えば、
- 投資は損をする可能性もある
- 余剰資金で行うべき
といったことを子どもとも共有しておきたい。
最近では、未成年を対象とした投資マルチ商法や高額情報商材の売りつけなどもある。
そのため親も投資についてきちんと学び、適切なアドバイスができるようになっておくべきだ。
親子で投資のメリットとデメリットについてしっかり話し合う機会を持っておきたい。
積立投資と一括投資のメリットとデメリットを整理する
投資信託には積立投資と一括投資があるが、それぞれの特徴を理解し選択したい。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
積立投資 | 少ない金額で始められる 長期運用するほど購入単価を平準化できリスクを抑えられる | 資産の増え方がゆるやかで、増える楽しみを味わいづらい |
一括投資 | 一度投資をすれば管理がしやすい 機会損失を避けられ、タイミングが合えば運用成果が大きくなる | 投資後の相場変動に左右され、一喜一憂してしまう |
18歳になったらNISAを検討する
新NISAは、成年を対象とした非課税制度だ。
満18歳以上になったときは、新NISAの手続きをして非課税運用を開始しよう。
活用すると恒久的に非課税で運用できるため、より資産効果を高められる。
未成年におすすめの投資信託を紹介
ここでは、未成年におすすめのファンドを投資ニーズ別に紹介する。
ファンドの特徴を参考にし、最適な配分を検討してほしい。
安定的な長期運用をしたい
投資ニーズ | 子どもの教育資金にしたい 子どもが成人するまでに確実に資産を育てておきたい |
---|---|
目標運用利回り | 3%~5% |
運用手法 | バランスファンドを中心とした積立投信で、地域・資産種類・時間の分散投資を行う |
おすすめファンド
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(三菱UFJ国際投信)
国内・先進国、新興国の株式・債券と、国内・先進国の不動産投資信託(REIT)に均等投資をしているファンドだ。
シンプルな設計でありながら、しっかりと分散投資ができる。
保有中の手数料も低く、長期運用に向いている。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(三菱UFJ国際投信)
日本を含む先進国や新興国の株式などに投資する。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスという世界各国市場の時価総額の約85%をカバーしている株価指数に連動するよう運用するため、この商品1つで全世界の株式にバランスよく投資できる。
投資を学びながらバランスよく運用したい
投資ニーズ | 将来に向けて子どもの資産を増やしておきたい 子どもの投資勉強に活用したい |
---|---|
目標運用利回り | 5%~7% |
運用手法 | 経済指標に合わせた成果を目指すインデックスファンドを選び、長期運用する |
おすすめファンド
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)(三菱UFJ国際投信)
低コストで国内の大型株225銘柄に分散投資できる。
日経平均株価と連動する投資成果を目指すため、分かりやすい。
子どもと共に日々経済ニュースを確認しながら、価格の動きを見ると投資感覚や知識も身に付く。
信託手数料も低く、長期にわたる資産形成の助けとなる。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIアセットマネジメント)
アメリカの運用会社バンガード社のETFに投資することで間接的にアメリカ株式を保有できるファンドだ。
過去に高い利益を出してきた米国株式市場の値動きに連動した投資成果を目指す。
その一方で先物取引を利用しないなど、大きなリスクを取りすぎないようにバランスを取っている。
投資経験を積み、効果の高い運用がしたい
投資ニーズ | 積極的に資産を増やしたい 子どもにしっかり投資知識を身につけさせたい |
---|---|
目標運用利回り | 7%以上 |
投資手法 | 海外の株式ファンドで利益拡大を目指しつつ、リスク許容度によっては、資産の一部にレバレッジを効かせたものを取り入れる |
おすすめファンド
ひふみワールド+(レオスキャピタル)
世界各国の株式を主な投資対象とし、成長性が高いと判断した銘柄に投資をしている。
投資先の選定は、経営方針や戦略など数値に表れない部分も分析し、独自で発掘する点が特徴だ。
トレンド業種だけではなく、知名度が低くとも成長性の高い銘柄にも注目し柔軟に組み換えを行う。
子どもとどんな銘柄が含まれているのか、確認し考えるというのも良い学びになるだろう。
iFreeレバレッジ NASDAQ100(大和アセットマネジメント)
米国の株式指数であるNASDAQ100指数を対象にしたファンドだ。
NASDAQ100指数にはアップル、マイクロソフト、アマゾンなど 、IT企業が多くを占めており大きな成長が期待できる。
レバレッジをかけているため、指数と比べて2倍・3倍と積極な成果が期待できる。
一方で為替の影響を極力受けないよう為替ヘッジを取り入れており、値動きに近いリターンを受け取れる。
投資信託を何歳から始めるべきかで迷ったら誰に相談するべき?
投資信託の運用は、資産管理の専門家に相談する方法がある。
この章では、運用のプロからアドバイスを受ける意義や活用方法を見ていこう。
また、相談先として注目を集めているIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の概要とメリットについても解説する。
投資信託を活用した資産運用における専門家の重要性
未成年の投資は親が投資判断を行うが、子どもの資金ということで失敗ができない。
育てた資金が大きく成長すれば、子どもの将来の可能性を広げられる。
しかし、親の判断で損失を出してしまい、マイナスの状態で子どもに引き渡してしまうおそれもある。
未成年口座の運用は、責任重大なのだ。
投資信託は、リスクが低めと言われながらも商品選定が意外と難しい。
種類が豊富かつ似たようなファンド名のものが多い。組入資産や運用方針、過去の実績も専門的で分かりづらい。
そこで、運用プランから商品選びまでサポートしてくれる専門家に頼るのも1つの戦略である。
投資知識を豊富に持つ運用のプロであれば、希望に応じたポートフォリオの策定が可能だ。
そして、ポートフォリオに基づいた適切なファンドの組み合わせを提案できる。
親に必要な運用知識を提供できるだけではなく、子どもにもお金の大切さや投資の魅力を分かりやすく伝えられる専門家もいる。
子どもの資産運用について専門家に相談するというのは、子どもの成長に寄り添った金融教育を提供できるという利点もあるだろう。
IFAの役割とメリット
IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)は、金融機関と業務提携を結んだ資産運用を助言する専門家だ。
顧客と証券会社との仲介役として、公平な立場から提案やアドバイスを行っている。
商品の紹介だけではなく、資産のコンサルティングに重きを置いていることから、お金の悩み全般を解決している。
未成年の資産運用に関しても、口座の開設申し込みから、投資プランの構築、投資商品の選定、購入手続きまで一貫してサポートする点が魅力だ。
子ども名義の資産運用だけではなく、親名義の運用も相談できる。
税制や保険、不動産など悩みや希望に合わせて幅広い範囲をアドバイスし、家庭の資産管理をトータルで支えることも可能だ。
また、IFAはフレキシブルに相談時間や相談場所を設けられるため、部活や勉学で忙しい未成年の子どもも同席し、投資の勉強をしたり親子で相談したりすることも可能だ。
年齢が低いうちから資産について話し合い、検討する機会があれば、お金について真剣に考えるように育ち、客観性も身に付くだろう。
IFAは、転勤や異動がない。長期にわたって同じアドバイザーが担当し、子どもとも時間をかけて信頼関係を築ける。
IFAと子ども同士が、成人後の未成年口座をどうするのか、運用をどうしていきたいのか相談できる関係を作ることも可能だ。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法
未成年の投資を相談するIFAを選ぶ際、押さえておきたいポイントは次の3つだ。
担当者の得意領域
担当者の専門分野は何かを把握し、相談したい内容と一致しているか確認しておくとスムーズに相談できる。
取り扱い商品の幅広さ
扱える商品種類が多いと、自分に合った商品が見つかる可能性が高まる。
資産種類や証券会社の垣根を超えた、より広がりのある運用プランが立てられる。
相談のしやすさ
アドバイザーによって対面を重視していたり、オンラインやチャットの手軽さに力を入れていたりと相談形態もさまざまだ。
担当者がどんな体制でサポートできるか確認してほしい。
IFAは関係が長く続くからこそ、信頼できる担当者かどうか情報を集め、判断することが欠かせない。
「資産運用ナビ」は、自分に最適なIFAを探すことができるプラットフォームだ。
地域や相談内容を入力するだけで、自分にあった担当者が提案される。
紹介されたIFAの情報も詳しく開示されているため、候補となった複数の人物を比較検討しやすい。
例えば、プロフィールには経歴や保有資格、提携証券会社、得意領域などが表示されている。
担当している顧客層についても、年齢や性別、資産額を閲覧でき、自分と同じような顧客の相談経験があるか判断可能だ。
気になったアドバイザーは、そのまま無料相談の申し込みができる。
子どもの資産形成に寄り添ってくれるパートナー探しのツールとして、活用してみてはいかがだろうか。
投資信託は何歳からでも始められる
本記事では、投資信託は何歳からできるのかという疑問に答えるとともに、未成年の資産運用について解説した。
投資信託ができる年齢についてまとめておこう。
- 投資は0歳からでも始められる
- 未成年の投資信託は多くの証券会社で可能だが、一部対象外もある
- 未成年口座の開設には親権者の同意が必要
- 子どもが成人するまでは親が運用を管理する
未成年投資のポイントや気を付けるべき点、具体的なファンドも紹介したが、最適な商品や組み合わせは個人によって異なる。
投資信託を活用した資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることを推奨する。
子どもの大切な資産を守り育てるには、自己判断だけでなく、専門家を頼ることも大切だ。
特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。
プロの知識や経験に基づいた効果的な運用を行えば、子どもに恵まれた資産と未来を受けつがせることができるだろう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、最適なIFAを見つけ、子どもの豊かな資産形成の一歩を踏み出してほしい。