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40代から投資信託を始めたい人必見!運用のポイントやおすすめファンドを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 40代におすすめの投資信託が知りたい
  • 投資信託を選ぶポイントが知りたい
  • 投資信託の運用戦略について学びたい

投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめて、運用のプロが株や債券などに投資を行う仕組みの金融商品だ。

40代になり、老後資金準備のためにも資産運用を始めようか迷っている方もいるのではないだろうか。

そのような方には、投資信託での資産運用がおすすめだ。

本記事では、投資信託における運用戦略の立て方や投資信託を選ぶ基準について解説していく。

また、40代の方におすすめなファンドも紹介しているため、ぜひ最後まで読んで参考にしてほしい。

目次

40代におすすめの投資信託の運用戦略

40代から投資信託での資産形成を成功させるには、適切な運用戦略が必要となる。

適切な運用戦略を立てるにあたっては、以下の3点を意識しよう。

  • 40代のライフイベントに合わせた運用目標の設定と計画の立案・実行
  • 長期・積立投資の実行
  • バランスのとれたポートフォリオの作成と定期的な見直し・リバランス

それぞれ解説していく。

40代のライフイベントに合わせた運用目標の設定と計画の立案・実行

運用目標を設定するためには、いつまでにいくら準備したいのかを明確にし、投資に回せる資金がいくらなのかを把握しよう。

40代は、子どもの進学やマイホームの購入、親の介護など、まだまだ多くのライフイベントが発生する年代でもある。

そのため、近い将来必要だと考えられる資金については手元に残しつつ、投資に回せるお金はいくらであるのかを把握してほしい。

それを踏まえて、どれほどの運用成果を出す必要があるのか、どのような商品に投資すれば良いかの投資計画が立案できる。

資産運用は長期で取り組むことが重要であるため、無理のない投資計画を立案し、実行することが大切だ。

投資信託は何歳から始めたらよいかについての記事も、より詳しく知りたい方はチェックしてほしい。

長期・積立投資の実行

投資信託での運用においては「長期・積立投資」を必ず実行しよう。

まず、長期運用を行うべき理由は「複利の効果」が得られる点にある。

複利の効果とは、運用によって得た収益を再投資することで、収益が収益を生み出すことをいう。

例えば、100万円を年利4%で運用できたとすると、以下のとおり推移していく。

運用期間運用収益元本+運用収益
5年216,653円1,216,653円
10年480,244円1,480,244円
15年800,944円1,800,944円
20年1,191,123円2,191,123円

上記を見ると、20年間の運用によって資産が倍以上に拡大することがわかるだろう。

続いて、積立投資を活用すべき理由は「ドル・コスト平均法」にある。

ドル・コスト平均法とは、一定の時期に一定の金額で投資信託を購入し続けることで、1回あたりの購入価額が平準化されていくことをいう。

投資信託は、さまざまな要因によって価格変動を繰り返しているため、常に同じ金額で購入できるわけではない。

そのため、価格が高いときには少なく、低いときには多く購入することとなる。

例えば、毎月10,000円を積立投資した場合は、その月の価格に応じて5,000口、5,400口、4,800口などと、購入できる口数が変動するということだ。

また、積立投資を実行することによって、購入時期をずらす(分散する)ことが可能となり、投資信託の価格変動リスクを抑えるといった役割を果たす。

投資信託を活用した資産運用は、あらゆる外的要因が複雑に絡み合うため、一時的に価格が下落してしまうケースもある。

しかし、先述したとおり、長期運用を実行することによって複利効果が得られ、一時的な損失もカバーできるはずだ。

積立投資もあわせて実行し、価格変動リスクを抑えながら資産形成を目指してほしい。

バランスのとれた資産配分と定期的な見直し・リバランス

バランスのとれた資産配分に設定し、定期的な見直しとリバランスを行うことも投資信託での運用戦略において重要なポイントだ。

例えば、債券への投資を中心とする投資信託のみに投資したとしよう。

債券には、金利が上がると価格が下がり、金利が下がると価格が上がるという特徴があることから、金利の変動は債券への投資を中心とする投資信託に大きな影響を与える。

しかし、投資信託には数多くの商品が存在し、投資対象や地域もさまざまだ。

そのため、株式や不動産を中心とした投資信託や、国内だけでなく海外の株式を対象とした投資信託などを組み合わせて投資すれば、1つの商品の価格が下がっても、他の商品の価格が上昇することで損失をカバーできる可能性があるのだ。

ただ、資産配分は投資を始めるときだけ作成すれば良いわけではない。

目標とする運用成果は出せているのか、投資先の選定は適切であるかは定期的に見直す必要がある。

そして、目標とする運用成果が出せていないのであれば、投資する商品を組み替えるといったリバランスを行うことも重要だ。

このことから、異なる値動きをする投資信託を組み合わせたバランスのとれた資産配分に設定し、定期的に運用成果を見直しながらリバランスを行ってほしい。

40代が知っておきたい投資信託を選ぶ基準

投資信託を選ぶ基準としては、以下の3つが挙げられる。

  • 投資目的
  • 運用方針
  • 運用コスト

それぞれ解説していきたい。

投資目的で選ぶ

投資の目的は人それぞれであるが、その目的によって選ぶべき投資信託は異なる。

ゆとりある老後生活を送るためなのであれば、長期運用に適した投資信託を選択するべきであり、運用による定期収入を得たいのであれば、分配金が受け取れる投資信託を選択するべきだ。

商品によってリスクやリターンにも違いがあるため、自身の投資目的に最適な商品を選択してほしい。

運用方針で選ぶ

投資信託には、主に以下2つの運用方針がある。

パッシブ運用
(インデックス運用)
株価指数など特定の指数をベンチマークとし、それに連動した運用成果を目指すもの
ベンチマークを大きく上回るリターンは期待できない
アクティブ運用ベンチマークを上回る運用成果を目指すもの
パッシブ運用と比較して大きなリターンが得られる可能性があるものの、その分リスクが高い

一般的に、パッシブ運用はローリスク・ローリターン、アクティブ運用はハイリスク・ハイリターンの運用方針となる。

そのため、あらかじめ自身のリスク許容度を把握し、商品を選択することが重要だ。

※運用によって発生する可能性のある損失をどれだけ許容できるか、その度合いを表すもの

運用コストで選ぶ

投資信託を運用する際には、主に以下の3つのコストが発生する。

購入時手数料投資信託の購入時のみにかかるコスト
信託報酬運用期間中常に発生するコスト
信託財産留保額投資信託の売却時のみにかかるコスト

これらの運用コストのうち、購入時手数料や信託財産留保額がかからない商品も多く存在する。

しかし、信託報酬においては、全ての投資信託において必ず発生する運用コストだ。

一般的に、積極的な運用をして大きなリターンを得ることを目指す「アクティブ運用」を行う投資信託の場合は、銘柄の入れ替えが発生するため信託報酬が高くなる傾向にある。

反対に、ベンチマークとする指数に連動した成果を目指す「パッシブ運用」を行う投資信託であれば、効率的な運用が可能となるため、信託報酬も低く設定されているケースが多い。

運用コストは、運用成果に大きな影響を与える。

運用によって得られた収益をなるべく手元に残せるようにするためにも、運用コストが低い投資信託を選択することがおすすめだ。

なお、弊社が投資信託を運用している40代を対象に実施したアンケートでも、投資信託の選定基準として「運用コストの低さ」は、「ファンドの運用実績」に次いで重視されていた。

これらの基準は、安定的に投資信託の運用を行うには欠かせないものであるといえるだろう。

40代におすすめのファンドを紹介

40代におすすめのファンドとして、以下3つの商品を紹介したい。

  • 【インデックスファンド】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • 【分配金が多いファンド】次世代米国代表株ファンド
  • 【バランス型ファンド】eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

【インデックスファンド】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

インデックスファンドとは、パッシブ(インデックス)運用を行う投資信託のことだ。

インデックスファンドの中でおすすめなのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」である。

このインデックスファンドは「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」という指数に連動するよう設計されている。

全世界における株式を投資対象としていることから、数多くある商品の中でも特に幅広く株式に分散投資できる商品だ。

それだけでなく、信託報酬が0.05775%と非常に低い。

世界経済は上昇と下降を繰り返しながらも、着実に成長していく。

そのため、老後資金など将来的な資産形成を目指している方には、この商品で長期運用することがおすすめだ。

【分配金が多いファンド】次世代米国代表株ファンド

分配金が多いファンドとしておすすめなのは「次世代米国代表株ファンド」だ。

この商品は、NYダウを構成する銘柄を参考にしながら、今後も成長が期待できる30程度の銘柄で運用している。

2023年度に行われた4回の決算における分配金合計額は3,411円であり、定期的に分配金を受け取りたい方は選択肢の一つとしてほしい。

また、この商品はNISAの成長投資枠にて運用が可能だ。

通常、分配金などの収益を受け取ると20.315%の税金がかかる。

しかし、NISAでの運用であれば、非課税保有限度額内の投資元本に対して発生した収益が非課税となるのだ。

投資成果を最大化するためにも、NISA口座を利用した税金対策も行ってほしい。

ただ、積極的な運用を行うアクティブファンドであるため、信託報酬は1.595%と高めの設定である点には注意しよう。

【バランス型ファンド】eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

バランス型ファンドの中でもおすすめなのは「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」だ。

この商品は、以下8つを投資対象としている。

  • 国内株式
  • 先進国株式
  • 新興国株式
  • 国内債券
  • 先進国債券
  • 新興国債券
  • 国内REIT
  • 先進国REIT

先述した2つの商品は、どちらも株式を投資対象としたものであった。

しかし、この商品は株式のみならず債券やREIT(不動産投資信託)へも均等に投資を行う。

それだけでなく、投資する地域も分散されているため、より安定的な運用が可能だ。

今後発生するライフイベントを考え、リスクを取らずに着実な資産運用を行いたい方にとって、非常におすすめの商品といえる。

40代の方は投資信託の相談を誰にするべき?

ここでは、以下3点について解説していく。

  • 投資信託を活用した資産運用における専門家の重要性
  • IFAの役割とメリット
  • IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨

投資信託を活用した資産運用における専門家の重要性

投資信託を活用して資産運用を行う際は、自身の運用目標やリスク許容度に応じた商品を選択する必要がある。

しかし、投資信託は数多くの商品が存在し、それぞれ特徴も異なるため、どの商品を選択するべきか迷うこともあるだろう。

そのようなときは、資産運用に関する専門家に相談することをおすすめする。

専門家に相談することで、あなたの運用目標の達成に向けた最適な商品を提案してくれるはずだ。

IFAの役割とメリット

IFAとは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」とも呼ばれる資産運用の専門家のことだ。

「独立系」という名のとおり、銀行や証券会社などの金融機関には所属していない。

IFAに相談するメリットとして挙げられるのは、具体的に以下の2つである。

IFAに相談するメリット
  • 最適な商品を中立的な立場から提案してもらえる
  • 転勤がないため長期的な相談が可能

最大のメリットは、最適な商品を中立的な立場から提案してもらえる点だ。

金融機関に所属する営業担当者に相談した場合は、その金融機関が販売する商品をおすすめされることとなる。

しかし、IFAはさまざまな金融機関との業務提携によって、幅広い商品の取り扱いが可能だ。

そのため、相談者にとって最適な商品を中立的な立場から提案してくれる。

また、金融機関に所属する営業担当者であれば、将来的に転勤する可能性が高い。

そうなると、運用の途中で営業担当者が変わることとなり、新たに信頼関係を築く必要がある。

その一方で、IFAには基本的に転勤が伴わないため、長期的に相談できるという点も大きなメリットだ。

長期運用による資産の拡大を達成するためにも、信頼できるIFAを見つけよう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

投資信託を活用した資産運用を行うにあたってはIFAに相談することがおすすめだと述べたが、IFAは全国に数多く存在する。

その中から、自分にあったIFAを探し出すことは難しいだろう。

その際に活用してほしいのが、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」だ。

「資産運用ナビ」とは、オンライン上で相談内容や住んでいる地域、年齢・性別などの必要事項を入力することで、あなたに最適なIFAを見つけられるサービスである。

IFAとの初回面談は無料であるため、自分にあうIFAが見つかるまで何度でも利用可能だ。

「資産運用ナビ」を活用して、資産形成の成功に向けたパートナーを探そう。

40代から投資信託を始めよう

本記事では、投資信託における運用戦略の立て方や投資信託を選ぶ基準について解説した。

賢く投資信託を運用するには、40代の投資信託のポートフォリオの作成は大事である。

ライフイベントを踏まえた運用目標・計画の作成や長期運用・積立投資の実行に加えて、バランスのとれたポートフォリオを作成し、定期的に見直しを行っていくことが重要となる。

また、40代におすすめなファンドとして具体的に3つの商品を紹介した。

しかし、投資信託は紹介したもの以外にも数多く存在するため、自身の投資目的や投資信託における運用方針、運用コストを踏まえながら検討してほしい。

一方で、投資には専門的な知識が必要とされるため、投資の知識や経験が少ないと判断に迷いが出てしまうこともあるだろう。

自分一人で判断するのが難しいと感じたら、資産運用の専門家であるIFAにアドバイスを受けることがおすすめだ。

IFAは、中立的な立場からあなたに最適な商品を提案してくれるだけでなく、投資に関する疑問や不安を解消してくれる。

そして、相談するIFAを探す際には、IFA検索サービスである「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを見つけてほしい。

40代の投資信託に関するQ&A

40代の平均投資額はどれくらいですか?

金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)令和5年調査結果」によると、40代における投資額の平均は379万円である。

※有価証券(債券・株式・投資信託)の保有額

40代が投資信託でポートフォリオを構成するときのポイントは何ですか?

投資信託でポートフォリオを構成する際には、以下の2つのポイントを意識してほしい。

  • 投資対象を分散させる
  • 投資地域を分散させる

これらを意識しつつ、長期運用・積立投資を行うことで、将来的な資産形成が可能となるはずだ

40代で投資信託に失敗する人に共通する特徴は何ですか?

40代で投資信託を始めて失敗してしまう人の多くは、目的を明確にしないまま運用をスタートしてしまう。

そしてリスクを取り過ぎた結果資産を大きく減らしてしまい、怖くなって含み残を抱えたまま早期に売却してしまうことが多い。

資産運用には必ず目的があり、目的を定めることで目標リターンが明確になり、投資元本をどの投資信託に投資すべきかを決められるものだ。

特に、短期的なリターンを狙い、信託報酬の高いアクティブファンドに一点張りするといった投資手法には注意が必要である。

40代で分配金を重視する投資信託を選ぶ際の注意点は何ですか?

分配金が多く出される投資信託は、アクティブファンドであることが多い。

つまり、運用にかかる手数料が相対的に高い可能性がある点には注意が必要だ。

ほかにも、日本円を売ってドルを買う為替取引も行う投資信託もあるため、リスク・リターンが大きい点も覚えておこう。

分配金が多い投資信託は、変動幅が大きい傾向にある。

そのため、投資信託を選ぶ際は、過去の実績を踏まえて、分配金の平均値を確認することをおすすめしたい。

40代から始める投資信託の運用で期待できるリターンはどの程度ですか?

一般的に、株式や債券への分散投資を20年間してきた人のリターンは、2〜8%の間に収まるというデータがある。

つまり、投資信託の組入銘柄次第ではあるが、40代から運用を始めて年金の受取年齢を迎える頃には、4%前後のリターンを期待できると言える。

短期的にはリターンが出ないことも十分考えられるものの、20年近く積立投資するという前提を崩さないようにすることが、最終的なリターンを高めるにあたって重要である。

定年後の資金としての投資信託の効果的な利用方法を教えてください。

定年後の生活資金を用意したいなら、バランス型の投資信託に絞って、定年を迎えるまでの期間、毎月一定額を積み立てるのが効果的だ。

ある程度のリスクを取れるなら、全世界株式と債券のインデックスファンドの2つを積立投資してもよいだろう。

いずれにせよ、手数料を抑えつつ、毎月一定額を積立投資することが最も重要である。

40代で投資信託を始める場合、運用コストはどの程度に抑えると良いですか?

40代で投資信託を始めるにあたって、運用コストである信託報酬は0.5~1.0%程度に抑えられると、投資効果を高めやすいはずだ。

40代であれば、若年層に比べて投資余力も大きく、手数料の負担もさほど気にならなくなるだろう。

ポートフォリオのメインを占めるのは手数料の低いインデックスファンドにしつつ、一部をアクティブファンドで運用するなどして、全体のバランスを取るスタンスがおすすめだ。

投資信託を運用する40代の投資家に対して、IFAは具体的にどのようなアドバイスをくれますか?

IFAに相談すると、それぞれの投資に対する向き合い方や目標・ゴールを踏まえて、どのような商品を購入すべきか、個別具体的な提案をしてくれる。

前提として、どのようなゴール設定をすべきか、ライフプランを含めたトータルのアドバイスをもらうことも可能だ。

資産運用をする過程で、ポートフォリオのリバランスに関する提案もしてくれる。

IFAに相談すれば、各投資家の目標を達成するための、あらゆるアドバイスを受けられる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
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・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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