- 先進国債券のメリット・デメリットを理解したい
- 先進国債券のおすすめ銘柄を教えてほしい
- 先進国債券の投資戦略をどのように立てるべきか知りたい
「投資はリスクが大きいもの」というイメージを持っている人もいるのではないだろうか。
確かに投資に元本保証はない。
市場動向や景気変動、投資手法によっては大きな損失を被ることもあるのが事実だ。
しかし、リスクを抑えながら運用できる投資手法もある。
「リスクを抑えて安定的なリターンを狙いたい」そんな人におすすめなのが「先進国債券」だ。
この記事では先進国債券の概要やおすすめの銘柄、先進国債券投資の戦略について解説を行う。
加えて、先進国債券だけでなく、債券全体のおすすめを知りたい方はこちらを参考にしてほしい。
先進国債券とは
まずは先進国債券について、下記の項目に沿って解説をしていく。
- 先進国債券の概要と投資手法
- 先進国債券投資のメリット・デメリット
- 先進国債券投資が向いている人
先進国債券の概要と投資手法
先進国債券とは、名前のとおり日本を含む先進国の債券に投資することを指す。
先進国債券は日本よりも金利が高く、新興国よりも経済状態が良いのが特徴だ。
投資方法は大きく分けて2つ。
- 債券そのものへ投資する
- ファンドを通じて投資する
下記で詳しく解説していく。
債券そのものへ投資する
証券会社や銀行で債券を購入し投資する方法である。
楽天証券やSBI証券などのネット証券でも対応しているので、気軽に購入しやすいのが特徴だ。
国債や社債、円建ての債券などさまざまな種類があり、数万円ほどの金額で購入することができる。
ただし1つの債券を購入する手法なので「どの債券にするか慎重になる」「リスクの分散ができない」といったことが考えられる。
利益を得るどころか、損失を被る可能性があるため慎重な選定が必要だ。
ファンドを通じて投資する
2つ目はファンドを通じて投資する手法だ。
ファンドやETFを通じて投資すると、複数の債券に分散投資できるのが大きな特徴である。
上記で述べたようなリスクを受けにくくなるとともに、少額で購入できるため初心者の人におすすめだ。
ただしファンドやETFには売買手数料や信託報酬などがかかる場合もあることを念頭においておこう。
そのためファンドやETFを選ぶ際は、手数料や信託報酬を踏まえて選定することが重要だ。
先進国債券ファンドのメリット
ここからは先進国債券ファンドのメリットを理解していこう。
リスクを抑えられる
投資を考えている人が心配なのはリスクを負うことではないだろうか。
先進国債券ファンドは、経済状況が安定している先進国のファンドで投資を行うため、さまざまなリスクを軽減することが可能だ。
リスクを抑えるため大きなリターンも望みにくいが「できるだけリスクを抑えたい」という人にとってはメリットと言えるだろう。
分散投資ができる
2つ目のメリットは、分散投資ができることだ。
分散投資は、リスクを分散させる方法として有効である。
先進国債券ファンドは1つのファンドを購入するだけで、先進国の債券へ分散投資ができるので「自分で選ぶ自信がない」という人にも始めやすいのがメリットだ。
少額で購入できる
選ぶ証券会社やファンドによっても異なるが、先進国債券は数百円〜数千円といった少額で購入できるのもメリットだ。
まとまった資金を用意できなくても投資を始めやすいので、投資初心者の人や出資金を抑えたい人にとって嬉しいポイントと言えるだろう。
国内債券よりも利回りが良い
先進国債券は国内債券よりも利回りが良いのが4つ目のメリットだ。
日本に比べて金利が高い先進国は多数ある。利回りの良さと金利の高さは関係しており、金利の高い先進国は利回りが良く、金利の低い日本は利回りも低くなるのが特徴である。
この観点からすると、国内債券よりも先進国債券のほうがリターンが期待できるだろう。
先進国債券ファンドのデメリット
先進国債券ファンドのデメリットについては以下の通りだ。
損失を被る可能性がある
先進国債券ファンドは上述したようにリスクを抑えつつ、少額で分散投資できることから人気の投資手法だ。
しかし、株式同様元本保証はなく、損失を被る可能性があることに注意が必要である。
為替レートの影響を受ける
2つ目のデメリットは、為替レートの影響を受けることだ。
外貨で取引を行う場合、為替レートの変動は債券の価格や受け取る利益の金額に大きく影響する。
昨今低金利が続いている日本だが、たとえばこの先「ドル安・円高」になった場合は価格が下落することが考えられる。
為替ヘッジを行う場合はこのリスクを抑えることが可能だが、信託報酬が高くなる傾向があるので注意しよう。
金利の影響を受ける
先進国債券は金利の影響を受けるのも特徴であり、デメリットである。
金利が高くなると価格が下がりやすいため注意が必要なポイントだ。
国内債券よりもリスクが高い
「先進国債券はリスクを抑えられる」と紹介したが、国内債券と比較するとリスクが高いので注意しよう。
先進国債券には上記のデメリットに加えて信用リスク・カントリーリスクがあるからだ。
購入した債券の発行元が倒産したり、発行元の国の経済状況によっては元本を失う・価格が変動するなどのリスクが考えられる。
先進国債券が向いている人
先進国債券の特徴や上記で紹介したメリット・デメリットを踏まえると、先進国債券は下記のような人に向いていると言えるだろう。
- 初心者
- 出資金を抑えたい人
- リスクを抑えて堅実に運用したい人
先進国債券は少額で分散投資できるのが特徴だ。
また、損失を被る可能性はゼロではないものの、比較的リスクを抑えながら運用することができる。
したがって、なるべく少ない出資金で堅実に運用したい人に向いていると言えるだろう。
おすすめの先進国債券銘柄を紹介
ここからはおすすめの先進国債券銘柄を紹介する。
先進国債券への投資を検討している人はぜひ参考にしてほしい。
eMAXISSIim先進国債券インデックス
eMAXISSIim先進国債券インデックスは、先進国債券の公社債に分散して投資を行うのが特徴だ。
FTSE世界国債インデックスに連動するかたちで運用成果を目指すものである。
為替ヘッジを行わないため、信託報酬が0.154%と低くなっている。
その他の情報は下記で確認してほしい。
基準価格 | 13,731円 (2024年5月1日時点) | リターン (1年) | 14.85% |
---|---|---|---|
信託報酬 (年率) | 0.154%(2024年5月1日時点) | 純資産額 | 1269億410万円 (2024年5月1日時点) |
決算回数 | 年1回 | 申込単位 | ・スポット購入:100円以上1円単位 ・積立:100円以上1円単位 |
参考:MKABU「eMAXSSIlm先進国債券インデックス」
2023年5月2日の基準価格は12,126円、純資産額は679億30万円となっており、1年間でどちらも増えていることがわかった。
たわらノーロード 先進国債券
たわらノーロード 先進国債券も、上記同様先進国の公社債に投資を行い、FTSE世界国債インデックスに連動するかたちで運用成果を目指すものである。
為替ヘッジも行わないのが特徴だ。
その他の情報は下記で確認しよう。
基準価格 | 12,656円 (2024年5月1日時点) | リターン (1年) | 14.73% (2024年3月末時点) |
---|---|---|---|
信託報酬 (年率) | 0.187% (2024年5月1日時点) | 純資産額 | 508億円 (2024年5月1日時点) |
決算回数 | 年1回 | 申込単位 | ・スポット購入:100円以上1円単位 ・積立:100円以上1円単位 |
参考:Rakuten楽天銀行「ファンド詳細 たわらノーロード 先進国債券」
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
投資先は日本を除く主要国の国債である。
FTSE世界国債インデックスに連動するかたちで運用成果を目指すものだ。
為替ヘッジは行わず、購入や換金手数料がかからないのも大きな特徴である。
詳しい情報は下記で確認してほしい。
基準価格 | 14,291円 (2024年5月2日時点) | リターン (1年) | 12.40% (2024年5月2日更新) |
---|---|---|---|
信託報酬 (年率) | 0.154% (2024年5月2日時点) | 純資産額 | 280億8,400万円 (2024年5月2日時点) |
決算回数 | 年1回 | 申込単位 | ・金額:100円以上1円単位 ・積立:100円以上1円単位 ・口数:1万口以上1万口単位 |
参考:楽天証券「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
先進国債券に投資するおすすめ戦略の決め方
先進国債券に投資する戦略の決め方は下記のとおりだ。
- 投資対象(国)を決める判断基準
- (複数国への)分散投資の重要性
- 株式など他の資産クラスと組み合わせる
詳しく解説していく。
投資対象(国)を決める判断基準
どのように投資先の国を決めるべきか、悩む人も多いだろう。
そこでここからは先進国の代表であるG7(米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダ)の10年国債利回りを紹介する。ぜひ下記で確認してほしい。
日本 | 0.87% |
---|---|
アメリカ合衆国 | 4.49% |
カナダ | 3.61% |
ドイツ | 2.47% |
フランス | 2.95% |
イタリア | 3.78% |
イギリス | 4.22% |
G7の中で日本が飛び抜けて低いことがわかる。
一部の新興国のような利回りの高さはないが、先進国のなかで利回りが高く経済状態が安定しているのはアメリカ合衆国だ。
ぜひ投資対象の国を決める1つの判断基準にしてほしい。
分散投資の重要性
投資でリスクを抑えるためには、分散投資が基本だ。
1つの国に絞るのではなく、複数の国に分散することがおすすめである。
複数の国に分散することによって、災害での下落や収益率、市場金利の変動などさまざまなリスクを抑えることが可能だ。
「とにかく堅実に運用したい」といった人は、先進国同士を組み合わせると良いだろう。
株式など他の資産クラスと組み合わせる
先進国債券とは、経済状況が安定した先進国を投資先にするため、リスクを最小限に抑えられるのが特徴だ。
しかしリスクを抑える代わりに、大きなリターンにも期待できないといった一面がある。
「せっかく投資するなら少しだけ冒険したい」そんな人には、先進国債券と株式などの他の資産クラスと組み合わせる方法をおすすめする。
上手に組み合わせることで、リスクを抑えつつ先進国債券のみで運用するよりも大きなリターンが期待できるだろう。
おすすめの先進国債券投資の相談先はどこが良い?
投資を始める際に心強い相談サービスがあることをご存じだろうか。
ここからは下記について解説を行う。
- 債券投資で専門家に相談することの重要性
- IFAの役割とメリット
- IFA検索サービス「資産運用ナビ」サービスの活用法・効果
債券投資で専門家に相談することの重要性
債券投資は株式に比べて、リスクが低いのが特徴だ。
しかし実際に購入するとなると、どのように選ぶべきか悩む人も多いだろう。
リスクが低いとは言え、投資をするのであれば知識のある専門家に相談することがおすすめだ。
下記で、おすすめの相談先を紹介するのでぜひ参考にしてほしい。
IFAの役割とメリット
「IFA」を初めて聞いた人もいるのではないだろうか。
ここからは債券投資の相談先としておすすめのIFAについて、その役割とメリットを解説していく。
IFAの役割
債券投資の相談先としておすすめなのが「IFA」だ。
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーと呼ばれており、特定の金融機関に属さず中立した立場で金融に関するアドバイスをするものである。
大手証券会社や銀行に属していた人が多く、業界知識はもちろん金融商品の知識、市場動向の分析などに長けていることが特徴だ。
IFAのメリット
IFAのメリットは自分に合った提案をしてくれることだ。
証券会社や銀行に相談した場合でも、親身に相談にのりアドバイスを受けることができるだろう。
しかしなかには企業の利益やノルマが優先されてしまうこともある。
IFAは金融機関から独立した存在であるため、利益やノルマに関係なく自分にぴったりの提案を受けられることが魅力である。
幅広い知識や経験をもつIFAに相談すれば、ポートフォリオ作成や商品を組み合わせる際に要望通りの選定をしてくれるだろう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用方法と効果
IFAに相談をするのなら、IFA検索サービス「資産運用ナビ」がおすすめだ。
自分に合ったIFAを探すことができる無料のマッチングサービスだ。
有名メディアに取り上げられることも多く、富裕層を中心に高い信頼を得ている。
まず「資産運用ナビ」を検索し、相談内容、年齢、金融資産を入力。
さらに下記の項目を入力することで無料で検索することが可能だ。
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無料で利用できるため、ぜひ活用してほしい。
先進国債券は安定的な運用手法としておすすめ
先進国債券の特徴とメリット・デメリット、おすすめ銘柄の紹介を行った。
また、運用成果を上げるための先進国債券の投資戦略についても触れたので、ぜひ参考にしてほしい。
具体的な商品もとりあげたが、あくまで一例であり、最適解は個人によって異なる。
もし資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることを推奨する。
特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。
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