- 仕組債のノックイン・ノックアウトの仕組みが知りたい
- ノックイン・ノックアウトのリスク・リターンを理解したい
- 仕組債を投資する際の注意点を知りたい
仕組債は、ノックインやノックアウトといった条件が設定された複雑な金融商品だ。
本記事では、仕組債のノックイン・ノックアウトの仕組み、リスクとリターン、投資する際の注意点を徹底解説する。
これを理解すれば、より適切な投資判断ができるだろう。
ノックインとは
仕組債に投資し、ノックインとなって損失を経験した方はいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ、仕組債のノックインが損失につながるのかを解説します。
ノックインの意味
ノックインとは、株価指数などがあらかじめ決められた水準(ノックイン価格)を下回ることをいいます。
仕組債では、ノックイン価格がどのように設定されているかがとても重要になります。
ノックインのリスク
ノックインのリスクは償還額が減る、つまり元本割れして損失を被るリスクです。
ノックインが起こる可能性があるのは、「償還時」もしくは「投資期間中」のいずれかです。
例えば、「日経平均株価」や「S&P500種指数」の株価指数などに連動して、償還金額や利率が変動する「株価指数連動債(株価リンク債)」のケースで、「ノックイン」の仕組みを説明します。
まず、償還時にノックインすると、株価指数に連動して償還価額が下がり、当初の投資金は元本割れして損失が発生します。
仕組債は償還時にノックインしていなければ元本割れの心配はなく、通常の債券よりも高いクーポン(利子)を得ることが可能です。
一方、償還までの運用期間中にノックインすることを「ノックイン事由」といい、その後も株価指数が上昇しなければ、元本割れなどの損失が発生するケースがあります。
ノックイン条項を確認するポイント
仕組債ごとにその商品内容は異なりますが、必ずノックイン条項はきちんと確認しなければなりません。
ノックイン事由、ノックイン判定水準、ノックイン価格などをチェックするようにしましょう。
ノックアウトとは
ノックアウトとはノックインとは逆のケースで、「早期償還」などと密接に関係しています。
ノックアウトの意味
ノックアウトとは、株式指数など、あらかじめ定めた水準(ノックアウト価格)と同等あるいはそれを上回り、権利が発生することをいいます。
また、投資期間中にノックアウトが発生した場合では、償還条件(償還時期や方法など)が変わる債券を、「ノックアウト条項付き債券」といいます。
「株価指数連動債(株価リンク債)」のケースで、ノックアウトの仕組みを説明します。
日経平均株価が投資期間中にノックアウト価格以上になった場合、満期前でも償還されるという早期償還条項があり、ノックアウト条項のひとつです。
株価指数連動債と同じように、代表的な仕組債のひとつであるEB債の場合も、ノックアウト価格を超えると当初の償還日よりも早く現金を受け受け取ることができます。
ノックアウトのリスク
ノックアウトは、あらかじめ定めた水準(ノックアウト価格)と同等あるいはそれを上回ることですので、一般的な仕組債ではノックアウトによって損失につながるリスクは少ないです。
しかし、為替リスクや信用リスクなど、仕組債固有のリスクがある点には注意が必要です。
また、ノックアウトによる早期償還で受け取る利子については、償還のケースと比較すると運用期間が短くなりますので、償還時の利子よりもノックアウトした際の利子が減る可能性はあります。
ノックアウト条項を確認するポイント
ノックアウト条項を確認する際には、特にノックアウト判定条件、ノックアウト判定価格、早期償還判定条件などをきちんと確認してください。
まとめ
今回は、仕組債全体を理解する上で重要なノックインとノックアウトについて解説した。
仕組債のような複雑な金融商品での資産運用では、「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。
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