- おすすめの仕組債が知りたい
- 仕組債の種類や投資のメリットが知りたい
- 仕組債のリスクを対策したい
仕組債は一見複雑な債券だが、投資条件を比較的自由に設定できるという特徴がある。
特性やリスクを正しく理解した上で活用する場合には魅力的な金融商品だ。
本記事では、仕組債の基本的な特徴やリスク管理法、おすすめの仕組債について紹介していく。
債券投資の相談先としておすすめの「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」の特徴や探し方についても解説していくので、ぜひ本記事を参考に仕組債への投資を検討してみよう。
仕組債に限らず、債券全体のおすすめを知りたい方はこちらの記事を参考にしてほしい。
また、仕組債の取引きを開始するにあたり、どの証券会社を利用するか迷う方に向けて、仕組債の販売が多い証券会社のランキングを調査した。
こちらの記事を合わせて、仕組債投資へ踏み出そう。
なぜ仕組債投資がおすすめなのか
そもそも、なぜ仕組債投資がおすすめされるのだろうか。ここでは、仕組債の定義や種類、各種専門用語の意味、仕組債投資をおすすめする理由について解説していく。
仕組債の定義と種類
仕組債とは、特殊な「仕組み」を持つ債券のことだ。
この「仕組み」は、スワップやオプション、デリバティブなどを指しており、これらを利用して投資家のニーズに合った特別な債券を組成している。
代表的な仕組債として「EB債」「リンク債(株価指数連動債)」の2種類が挙げられる。
EB債は償還時に他社株に転換される可能性がある商品、リンク債は特定の株価指数の動きによって償還条件が変化する商品だ。
いずれも通常の債券よりも高い利率で運用できるケースが多いという魅力がある反面、元本割れのリスクは相対的に大きい。
各種の専門用語を理解しながら、商品の特徴を掴んでいこう。
各種専門用語の意味
仕組債が複雑に感じられる理由として「専門用語の難解さ」が挙げられる。
各種専門用語の意味について解説していく。
早期償還
通常、債券は満期を迎えるタイミングで額面金額が償還される仕組みの金融商品だが、仕組債は特定の条件下で満期前に償還されることがある。
満期以前の償還を「早期償還」と呼ぶ。
参照指数
仕組債の運用において活用される指数。
参照指数の数値に応じて利率を決定したり、早期償還となったりする。
特定の株式の株価や日経平均株価などの指数が参照される。
行使価格
仕組債の受渡日における参照指数の価格。
2024年4月1日に受け渡された仕組債の場合、2024年4月1日時点の参照指数の価格が行使価格となる。
条件の決定において重要な要素となる。
ノックイン判定
参照指数が期間中に一定の水準を下回ること。
ノックイン判定価格は「行使価格×70%」といった形で設定され、判定後は償還日までに行使価格以上に戻らないと額面金額以下での償還となる。
ノックアウト判定
参照指数が判定日に一定の水準を上回ること。
ノックアウト判定価格は「行使価格×105%」といった形で設定され、判定日時点でノックアウトと判定された場合は額面金額が早期償還される。
デジタル・クーポン
参照指数が利率決定日時点で一定の水準を上回っているか、あるいは下回っているかといった判定によって利率が決定される仕組みを指す。
一般的に、一定の水準を上回っていれば高い利率が適用、下回っていれば低い利率が適用される。
仕組債投資がおすすめな理由
仕組債投資のメリットとして以下の2点が挙げられる。
- 高い利率で運用できる
- オーダーメイドで条件を設定できる
仕組債は通常の債券に比べてハイリスクな投資手法である分、利率が高めに設定されている。
高い利回りで効率良くリターンを得られる点は仕組債の大きなメリットだ。
また、仕組債は自身の投資ニーズに合わせてオーダーメイドの商品を組成できる。
運用目的やリスク許容度、資産状況に合わせて商品設計を行える点も仕組債の魅力だ。
例えば、参照指数や利率、ノックイン価格や償還までの期間、方法などを比較的自由に設定できる。
多少のリスクを取ってでも自由度が高く、大きなリターンを狙える投資先を検討しているのであれば、仕組債も選択肢に入ってくるだろう。
仕組債投資におすすめの戦略
仕組債の基本的な特徴やメリットを解説してきたが、魅力的な側面ばかりではなく当然リスクも伴う。
自身の資産運用に仕組債を活用するのであれば、適切なリスク管理が大切だ。
仕組債における3つのリスクとその管理法について解説していく。
流動性リスク
流動性リスクとは、マーケットでの取引量が少ないなどの理由で希望するタイミング・価格で売却できない可能性を指す。
仕組債は通常の債券に比べて市場での取引が少なく、希望した価格で換金できなかったり、現金化までに時間がかかったりする可能性が高い。
突発的な事態によって資金需要が高まったとき、すぐに売却できない可能性がある点は大きなデメリットとなる。
仕組債へ投資を検討している場合は、流動性リスクが大きいことを踏まえて戦略を立てよう。
具体的には、すぐに換金できる株式や投資信託、預貯金などの金融商品と組み合わせるといった運用方法が挙げられる。
流動性リスクが小さい金融商品を運用し、緊急の資金需要に対応できるようにしておくと、流動性リスクもカバーできるだろう。
為替リスク
為替リスクとは、外貨建ての商品を保有しているときに為替レートの変動により損益が発生するリスクのことだ。
仕組債にも外貨建て商品が存在するため、為替リスクにも十分な注意が必要となる。
通常、為替レートが円安になると為替差益が生じ、円高で為替差損が生じる。
仕組債そのものの損益だけでなく、為替変動による損益が影響する点を理解して投資を実践しよう。
為替リスクの管理法としては「通貨分散」が挙げられる。
外貨建ての商品のみに投資している場合は円高で損失が発生するが、円建ての商品にも投資をしていれば円の価値が相対的に上昇することで資産全体の価値を守れる。
特定の外貨のみに投資を行うのではなく、複数の通貨の仕組債や金融商品を上手く活用して為替リスクを管理しよう。
クーポン・償還金額の減少リスク
仕組債は参照指数の動きによって利率や償還のタイミングが変化する債券だ。
得られるクーポン(利子)や償還金額が減少するリスクに注意しておく必要がある。
このリスクに対しては、投資の基本である分散投資による対策が効果的だ。
複数の商品に分散投資を行い、クーポン・償還金額減少によるリスクを分散させるとダメージが小さく抑えられる。
特に、仕組債はハイリスク・ハイリターンの特徴を持つ商品であるため、リターンばかりを追求して集中投資を行うと大きな損失を抱える可能性がある。
リスク分散を徹底し、万が一のダメージを抑え込めるような運用戦略を立てておこう。
おすすめの仕組債を紹介
次に、実際に仕組債投資を検討している方に向けておすすめの仕組債を紹介していく。
仕組債は基本的にはオーダーメイドの商品となるため、個別の商品ではなく「一般的な商品」を3つ紹介していく。
EB債
EB債は「他社株転換可能債」とも呼ばれる商品であり、償還金の代わりに他社株に転換して支払われる可能性がある債券のことだ。
転換される株式銘柄は債券の発行体とは異なるため、他社株転換可能債と呼ばれている。
償還のパターンは現金による償還と他社株による償還の2パターンとなる。
ノックイン判定価格を下回った場合は対象株式と現金調整額による償還となり、下回らなければ額面金額で償還される仕組みだ。
償還によって得た株式についてはそのまま保有もできる。
価格上昇によって利益を得られる可能性もあれば、下落によって損失を抱える危険性もあるため株価の動きに注目しておく必要がある。
複雑な仕組みの債券ではあるが、通常よりも高利回りで運用できる分、効率良くリターンを得られる可能性が高い。
商品性を正しく理解した上でEB債に投資をしよう。
リンク債
リンク債は「株価連動債」とも呼ばれる商品であり、日経平均株価などの指数の動きによって償還条件等が変化する債券のことだ。
EB債と基本的な仕組みは共通しているが、リンク債は金銭で償還される。
リンク債は、ノックイン判定基準を下回った場合は額面金額以下での償還となるため損失を被る可能性が高い。
一方、基準日にノックアウト判定となった場合は額面金額での償還となるが、早期償還となるため満期まで保有する場合に比べて利息額が少なくなる。
ノックイン・ノックアウトに至らず、満期まで高い利率で利息を受け取りながら満期時に額面金額が償還されるパターンがもっとも理想的な運用パターンだ。
こちらも商品性やリスクを正しく理解していれば、非常に魅力的な商品である。
デュアル・カレンシー債
デュアル・カレンシー債とは、払込みと利払いが円貨で行われ、償還が外貨で行われるタイプの債券だ。
円建ての債券でありながら高い利回りで運用できる点が魅力となっている。
通常、外貨建ての債券に投資した場合は為替レートが円高になると為替差損が発生する。
しかしデュアル・カレンシー債には、円高になってもあらかじめ定めた基準を満たせば額面金額100%の円貨で償還するという条件が設定された商品がある。
つまりあらかじめ定めた基準よりも円安水準であれば、購入時よりも円高だったとしても元本割れは起きない。
通常の外貨建て債券に比べて円高のリスクに対応しやすいことが特徴だ。
高い利回りで円高リスクをカバーできるデュアル・カレンシー債を選択肢として視野に入れておこう。
仕組債のおすすめ銘柄や投資法は誰に相談するべき?
ここまで仕組債の特徴やリスク管理法などを紹介してきたが、複雑な特徴を持つ仕組債の効果的な運用は容易ではない。
資産運用の専門家に相談し、効果的な投資プランの作成をサポートしてもらうことを推奨する。
特に、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は相談先として最適だ。
ここでは、仕組債投資を専門家に相談する重要性やIFAを推奨する理由、IFAの探し方について解説していく。
仕組債投資を専門家に相談する重要性
本記事でも紹介してきた通り、仕組債は通常の債券に比べて複雑な仕組みを有しており、商品性の理解自体が難しい。
オーダーメイドで商品設計を行えるとはいえ、どのような条件を設定すべきかという点もハードルが高い部分だ。
仕組債に精通した専門家に相談を行えば、商品の特性を最大限活用できる投資プランを提案してもらえる。
あなたの運用目的やリスク許容度、資産状況に合わせ、適切な条件で仕組債を組成してくれるだろう。
また、比較的リスクが大きい投資先である仕組債においては本記事で紹介したようなリスク管理も重要となる。
資産運用の助言を専門とするアドバイザーに相談を行えば、リスクを最小限に抑える戦略も提案してもらえる。
仕組債をはじめ、金融商品への投資を検討しているのであれば、資産運用の助言を行う専門家への相談を検討してみよう。
IFAの役割とメリット
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は資産運用アドバイザーの一種であり、銀行や証券会社から独立した立場で投資助言を行う専門家だ。
顧客から相談を受けて投資プランを作成したり、具体的な商品を提案・仲介したりと、資産運用の総合的な支援が役割となっている。
IFAに相談するメリットとして以下の3点が挙げられる。
- さまざまな投資手法を検討できる
- 中立な目線からの助言を得られる
- 長期にわたるサポートを受けられる
IFAは一般的な投資手法である株式や投資信託を紹介するアドバイザーだけでなく、仕組債や不動産、ヘッジファンドなどあらゆる投資手法を提案できるアドバイザーが多い。
銀行や証券会社では受け付けてもらえない相談も行える可能性が高く、豊富な投資手法を実践できる。
仕組債投資を検討している方に最適な相談先だ。
また、銀行や証券会社から独立しているため、中立な立場から投資助言を行えることもIFAの強みである。
自社の商品を販売する金融機関とは違い、顧客目線に立って本当に適切な商品を提案してくれる点は大きな魅力と言えるだろう。
そしてIFAには原則として転勤や異動といった制度がないため、担当者が長期にわたるサポートを提供してくれる。
自分をよく知るアドバイザーが一貫した運用方針でアドバイスを提供してくれるため、信頼できるパートナーとなるだろう。
中立な目線からの助言を求めているのであれば、IFAへの相談がおすすめだ。
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ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、信頼できるIFAを探してみてはいかがだろうか。
仕組債での運用はリスクをよく理解してから始めるのがおすすめ
仕組債は複雑な特徴を持つものの、高い利回りやオーダーメイドでの条件設定などが魅力の投資商品だ。
流動性リスクや為替リスク、クーポン・償還金額の減少リスクを管理し、適切に運用していこう。
また、本記事ではおすすめの仕組債を紹介してきたが、投資先の最適解は個人によって異なる。
自分に合った投資先を探している方は投資助言を行う専門家に相談すると良い。
特に、IFAは中立な立場から顧客目線での投資助言を長期にわたって行える専門家だ。
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