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新興国株式は長期投資するべきか?運用の秘訣やおすすめ銘柄も紹介

この記事で解決できるお悩み
  • 新興国株式への長期投資を成功させたい
  • 新興国株式に長期投資するメリットとデメリットが知りたい
  • 長期投資におすすめの新興国銘柄が知りたい

新興国の株式はリスクが高い分、大きな収益を得られる可能性が伴う魅力的な投資先である。

長期目線で投資を行うことで資産の成長も期待できるため、ポイントを押さえて投資を実践しよう。

本記事では、新興国株式に長期投資するメリット・デメリットや運用を成功させるポイント、おすすめの銘柄について解説する。

安心して相談できる専門家「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」の特徴なども紹介するので、ぜひ本記事を参考に新興国株投資を始めてみよう。

目次

新興国株式に長期投資は有効なのか

新興国株式に投資を行う際、魅力的な側面と注意すべき側面を理解しておくことが大切だ。

ここでは、新興国株式の特徴や長期投資を行うメリット・デメリットについて解説する。

新興国株式の特徴

新興国株式とは、インドやブラジル、南アフリカなどの成長性が期待されている国・地域の株式銘柄のことを指す。

現時点での経済水準は相対的に低くなっているものの、今後の経済成長に伴って株価の上昇も期待されている投資先だ。

新興国株式の最大の特徴として「リスクが大きい」という点が挙げられる。

投資におけるリスクとは、収益の振れ幅の大きさのことだ。

新興国の株式は豊富な資源や今後の人口増加期待などから大きなリターンを狙える一方、政治や経済、社会情勢の不安によって株価が暴落する危険性もある。

収益が大きく振れるため、ハイリスク・ハイリターンな投資先となっている。

新興国への投資を行う際は、自分のリスク許容度とマッチしているかどうかを判断しておくことが大切だ。

新興国株式に長期投資するメリット

ハイリスク・ハイリターンという特徴を持つ新興国株式だが、長期投資を行うメリットには「長期間での経済成長の恩恵を受けられる」という点が挙げられる。

経済の成長とともに株価が上昇していき、資産を大きく増やせる可能性があるのだ。

国の経済成長は1年程度の期間で一気に伸びるわけではなく、数年から数十年にわたって伸びていくケースが多い。

長期投資を行うことで継続的な経済成長の恩恵を受けられる可能性が高く、資産もしっかりと増やしていける。

また、長期投資によってリスクを軽減できるという点も大きな魅力だ。

短期的に収益が大きく変動していても、長期間にわたって投資を続けていけば一定の収益に収束する。

比較的安定したリターンを得られる可能性が高くなるのだ。

新興国株式はリスクが高い投資先であるため、時間をかけた運用によるリスク管理は重要となる。

長期間の投資でリスクを抑え込みつつ、経済成長の恩恵を受けられる点が新興国株式に長期投資する魅力だ。

新興国株式に長期投資するデメリット

新興国株式に長期投資をする際の注意点として「想定した収益を大きく下回る可能性がある」という点が挙げられる。

リスクが大きい投資先である以上、大きな損失を抱える危険性があるため注意が必要だ。

新興国株式は、政治や経済、社会情勢によるリスクに加えてさまざまなリスクが伴う。

インフレ率が高い国では為替が下落する傾向があり、株価の上昇を為替の下落で相殺してしまう恐れがある。

また、先進国に比べて市場規模が小さく、相対的に値動きが大きくなりやすい上に取引成立が困難であるというデメリットもある。

前述した通り、長期的に投資を行うことでリスクは収束するものの、長期間にわたって収益が改善しない可能性も十分に考えられる。

新興国株式に投資を行う際は、リスクを正しく理解した上で徹底したリスク管理のもとで資金を投じよう。

新興国株式の長期投資を成功させるには

収益性の高さが魅力的な新興国投資だが、一方でさまざまなリスクにより大きな損失を抱える危険性も伴う。

長期投資において成功させるためのポイントには一体どういったものがあるのだろうか。

ここでは、新興国株式への長期投資を成功させるためのポイントを紹介する。

新興国株式の地域やセクターを分散する

まず、地域やセクターが異なるさまざまな投資先に資金を分散させることが大切だ。

資金の分散はリスクの分散にもつながるため、特定の投資先だけに集中させるのではなく、値動きの特性が異なる複数の銘柄に分散投資を行おう。

例えば、ブラジルやメキシコなどの中南米のみに集中させるのではなく、インドやベトナム、フィリピン、台湾などのさまざまな地域に資産を分散させておくと良い。

投資先の国のひとつが大幅に下落するようなことがあっても、資産全体で受けるダメージは小さく抑えられる。

また、投資先のセクター(分野)も分散させておくと良い。

同じ国・地域の銘柄であっても、金融・IT・消費財・エネルギーなどのセクターごとに異なる値動きをする。

どこかひとつのセクターが下落傾向にあっても、ほかのセクターで利益が出ていれば下落をカバーできる。

さまざまな国やセクターに分散投資を行い、リスクを抑えた運用を実践しよう。

新興国株式の対象国の政情や経済事情を分析する

収益を求めて資金を投じる以上、投資対象国のリスクを正しく認識しておくことも大切だ。

政情や経済状況を分析し、今後の収益性に期待が持てるかどうかをしっかりと判断しておこう。

例えば、国の元首を決める選挙の結果は政治の方向性を決定する重要な要素となり、今後の投資先としてのリスクにも大きく関わる。

ニュースでチェックを行い、政治的にどういったリスクが想定されるのかを分析しておく必要があるだろう。

また、インフレ率や経済成長率は為替相場や株価に大きく影響する。

定期的に情報を入手し、経済事情がどうなっているのかを把握しておくことが重要だ。

日本や米国などに比べると、新興国の情報は入手するハードルが高い。

自ら情報にアクセスし、政情や経済事情を分析するように心掛けよう。

新興国株式の成長性を見極める

新興国の企業がすべて大きく株価が上昇する可能性を持っているわけではない。

企業価値が向上しない限り、株価は基本的に上昇していかないため、成長性が期待できる銘柄を選定することが大切だ。

成長性を見極める視点として「経済成長や人口増加の恩恵を受けられるか」という点が重要なポイントとなる。

経済成長・人口増加に伴って需要が伸びていく製品・サービスを提供していることが成長性の鍵を握る。

例えば、人口が増加して経済が発展していく過程では資金を借り入れる需要が高まる。

融資によって収益を上げる銀行などは経済成長の恩恵を受けやすいと言えるだろう。

また、近年では半導体の需要が高く、製造業者や設計業者などが大きく注目を集めている。

このように、今後の成長性を分析して投資先を見極めることも重要だ。

中長期的な需要が見込まれる投資先に資金を投じ、大きな収益を目指そう。

長期投資に最適!おすすめの新興国株式を紹介

次に、長期投資におすすめの新興国銘柄を3つ紹介する。

それぞれの特徴や将来性への期待について解説を行うので、ぜひ銘柄選びの参考として活用してほしい。

TSMC

TSMCとは、台湾に拠点を置く世界最大手の半導体受託生産(ファウンドリ)企業である。

熊本県に工場を設立したことでも話題となった企業であり、近年急速な成長を続けていることが特徴だ。

TSMCは「半導体の受託生産」に特化した企業であり、自社で設計などは行わない。

半導体の設計に特化した企業(ファブレス)から受注されて生産を行う仕組みとなっている。

高度な技術力を有することから主要なファブレス企業がTSMCに依存している状況となっており、世界的に大きな影響力を持っている。

今後も半導体の需要は継続すると見られ、それに伴ってTSMCも規模を拡大させていく可能性が高い。

すでに時価総額も大きいことから安定した値動きも期待でき、収益性と安定性を兼ね備えた銘柄と言えるだろう。

メルカドリブレ

メルカドリブレとは、アルゼンチンに本社を置くEコマース企業である。

「南米のAmazon」とも呼ばれており、南米最大のEコマース・プラットフォームを提供していることが特徴だ。

ブラジルやアルゼンチン、メキシコなどの中南米の新興国で大きなシェアを獲得しており、各国の経済成長とともに大きく売上高を伸ばしてきている。

しかし先進国に比べると中南米のEコマースの普及率はまだ低い状況となっており、潜在的な顧客・ニーズを抱えている。

今後も中南米でのEコマース普及とともに大きな成長が期待される投資先だ。

メルカドリブレの株価はコロナ禍で急上昇した後、金利上昇の影響を受けて低迷していた。

しかし2023年以降は回復傾向にあり、今後の株価上昇にも期待できる。

中南米の経済成長・人口増加の恩恵を受けられるメルカドリブレを投資先として検討してみると良いだろう。

HDFC銀行

HDFC銀行は、インドで最大規模の民営銀行である。

個人・法人向けの融資をメインのビジネスとしており、インドの経済成長に伴って高い成長性を期待できる投資先だ。

国連の推計によればインドの総人口は2023年に中国を抜いて世界最多になったと見られており、今後も増加することが予測されている。

経済の成長も著しく、人口増加・経済成長による消費の拡大が期待されることがインドの特徴だ。

HDFC銀行はインド国内での消費拡大の恩恵を受けられるため、株価の長期的な上昇にも期待が持てる投資先である。

世界最多の人口を抱えるインドに投資を考えているのであれば、HDFC銀行は魅力的な銘柄と言えるだろう。

新興国株式の長期投資を実践するなら誰に相談するべき?

株式投資についての悩みや不安は専門家に相談することが大切だ。

特に、情報の入手が難しい上にリスクが大きい新興国株式への投資を検討している場合、プロの意見を参考にして投資戦略を考えていくことが推奨される。

ここでは、株式投資を専門家に相談する重要性やおすすめの相談先IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の強みなどを解説する。

新興国株式投資を専門家へ相談する重要性

株式投資を専門家に相談すべき理由として「効率良く資産運用を始められる」という点が挙げられる。

自力のみで投資を行う場合に比べ、スムーズかつ効果的な資産運用を実践できるのだ。

株式投資を始める際、自身のリスク許容度や運用目的を踏まえた上でポートフォリオを構築し、適切な投資先を見極めなければならない。

特に新興国への投資を検討している場合、対象地域の政情や経済事情を分析したり、成長性が期待できる銘柄を探し出したりする必要がある。

しかし資産運用の専門家に相談を行うことで、リスク許容度や運用目的、投資経験などにマッチした最適な投資先を提案してもらえる。

専門家は情報の分析スキルも高いため、政治・経済におけるリスクを踏まえた提案を受けられる点も魅力だ。

新興国をはじめとした株式への投資を検討中の方は、ぜひ資産運用の専門家に相談することを検討してみよう。

IFAの役割

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは、資産運用アドバイザーの一種である。

金融機関から独立した立場で顧客に助言を行うことが特徴となっており、投資プランの作成や具体的な金融商品の提案・仲介が主な役割である。

IFAに相談するメリットは主に以下の2点だ。

IFAに相談するメリット
  • 中立な立場でベストな助言を提供してくれる
  • 長期的にサポートを継続してくれる

IFAは金融機関には所属していないため、手数料が高い商品などを無理に勧誘される心配がない。

中立な目線から本当に顧客に必要な商品を提案してくれる点がIFAの強みだ。

また、IFAには原則として転勤・異動といった制度がないため、中長期的にサポートを継続してくれる。

運用を開始した後もマーケットの状況や投資対象地域の環境の変化に応じたアドバイスを提供してくれるため、長期にわたる信頼関係のなかで投資相談を行える。

中立な立場から長期間にわたるアドバイスを提供してもらえる点がIFAの魅力だ。

新興国株式への長期投資についても適切な助言を受けられるため、ぜひ相談先として検討してみよう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」

「資産運用ナビ」では、あなたにぴったりのIFAを無料で紹介するサービスを提供している。

あなたの希望条件をたった60秒入力するだけで、資産状況や運用目的にマッチしたIFAと出会えることが特徴だ。

紹介されたIFAのプロフィールが公開されているため、相談前にアドバイザーの経歴や得意分野をチェックすることができる。

相談したいIFAが決まったら、そのまま面談日程の調整を進めることも可能だ。

もちろんIFAの相談は全国47都道府県どこでも対応しており、WEBや対面で気軽に相談を行える。

IFAの紹介料に加えて相談料も原則無料となっており、安心して相談先を探し出すことができるだろう。

信頼できる相談先をお探しの方は、ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用してみてはいかがだろうか。

新興国株式の長期投資を始めてみよう

新興国株式は高い収益の期待が持てる反面、政治や経済、社会情勢などのリスクによって大きな損失を抱える危険性も伴う。

地域・セクターの分散や政情・経済事情の分析などを通じ、リスク管理を徹底した上で長期投資を行うことが大切だ。

また、本記事では具体的な銘柄について紹介したが、あくまでも一例であって最適解は個人によって異なる。

疑問や不安がある場合は専門家に相談し、アドバイスを受けると良いだろう。

なかでもIFAは、中立な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを無料で探してみよう。

新興国株式の長期投資に関するQ&A

新興国株式に長期投資する際、為替変動の影響はどれくらいありますか?

海外の株式は、現地通貨で取引されるため、為替の影響を考えなければならない。

例えばタイバーツは2023年に1バーツ=4円台であったが、その後には円安が進み、2024年には1バーツ=4.2円台を超えた。

2023年にタイ株式に100万バーツ(400万円分)を投資すると、株価の変動がなかったとしても2024年には420万円になる。

しかし今後の為替レートでは、円高になるかもしれない。

現在100万バーツの投資に420万円かかるが、2023年当時の為替レートに戻れば、400万円の投資で済むことになる。

つまり円高のときに投資し、円安のときに売却すれば、為替「差益」が得られる。

逆に円安時に投資し、円高時に売却すれば、為替「差損」をこうむってしまう。

政治的不安が新興国株式の株価に影響をもたらした過去の具体例はありますか?また、そこから学べる長期投資のための教訓は何ですか?

2022年2月に起こったロシア・ウクライナ戦争の開戦直後に、ロシアの株式は暴落した。

ロシアRTS指数とは、ロシアのモスクワ証券取引所に上場する銘柄のうち、流動性の高い銘柄で構成された株式時価総額を加重平均した株価指数。

またプーチン政権は、西側諸国からの強い批判を受け、ロシアは経済制裁を受けている。

この経済制裁により、ほとんどのロシア株式は取引ができなくなり、ロシア株は流動性が低い状態になっている。

もしロシア・ウクライナ戦争の前に、ロシア株式に投資していたなら、資産は下落したうえに売却できない状態になっていただろう。

このような事態にならないように、新興国に投資する場合は、複数の国に分散投資する投資信託やETFを購入すべきだ。

新興国株式の長期投資において、IFAからは具体的にどのようなアドバイスがもらえますか?

新興国株式に投資する場合には、IFAは依頼者のリスク許容度にあわせて、最適な金融商品を紹介してくれる。

また新興国株式の市況や、為替動向を考慮し、最適な買い時も教えてくれるだろう。

新興国株式を資産に加えることで、ポートフォリオのリスクが高まる場合には、バランスを取るための金融商品も提案するはずだ。

新興国株式を対象とする長期投資の適切な期間はどれくらいですか?

新興国への投資には、「長期間での経済成長の恩恵を受けられる」と本文で述べた通り、投資期間は長ければ長いほど望ましい。

新興国株式は、米国などの先進国株式と比べて、株価の振れ幅が大きい傾向がある。

このため短期投資には向かないが、経済成長力は高いため、長期的視点では右肩上がりの経済成長が期待されている。

以上のことから、新興国への投資には、10年以上の長期投資を考えた方が良いだろう。

新興国株式への長期投資で期待できる利回りの平均はどれくらいですか?

新興国への株式投資で期待できる利回りは、年8~9%ほどだ。

これは、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの5年間のリターン(8.75%)を参考にしている。

この投資信託は、インド・台湾・韓国・中国・ブラジル・サウジアラビアなどさまざまな新興国株式に、幅広く分散投資をしている。

各国で状況は異なるが、新興国に幅広く分散投資しているインデックスファンドの実績値を、新興国の平均値と見て良いだろう。

長期投資を前提とする新興国株式の投資先として注目すべき国はどこですか?

今後注目すべき新興国株式の投資先は、インド株式だ。

国際通貨基金(IMF)は「2027年にはインドの名目GDPは世界3位になる見通しである」と発表した。

インド経済を牽引しているインド企業の成長に期待し、世界中からの投資資金が、今後インドに集まってくることが予想される。

これにともないインド企業の株式価格は、さらに上昇する可能性が高くなるだろう。

インド株式への投資を始めることは、その上昇トレンドに乗ることであり、資産を拡大させるチャンスが得られることになる。

長期投資に適した新興国株式銘柄の選定基準は何ですか?

新興国株式を選ぶ際には、為替リスクとカントリーリスクの低い国の株式を選ぶべきだ。

また株式銘柄は、今後の成長が期待できる企業の株式を選びたい。

しかし新興国は、先進国と比べて、一般的に為替リスクとカントリーリスクが高い。

また先進国の企業と比べて、新興国の企業は情報が少なく、経営状況などを調べることも難しい。

以上のことから、さまざまな新興国の企業に幅広く分散投資する、新興国株式の投資信託(インデックスファンド)をおすすめする。

投資信託は、各国企業の状況に応じて投資先を組み替えてくれ、配当金も自動的に再投資してくれるため福利効果の恩恵も得やすい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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