- 不動産投資はなぜ儲からないと言われているのか
- 儲かる人と儲からない人にはどのような違いがあるのか
- 不動産投資を行う際に注意すべきポイントは何なのか
不動産投資に関する情報をインターネットで検索すると、儲からないという人と儲かるという人に分かれている。
不動産投資は正しい運用方法を行えば儲かると思われがちであるが、その点が何よりも難しい。
本記事では不動産投資が儲からないと言われている3つ理由を紹介する。
また、「儲かる人儲からない人の違い」「儲けるためのポイント」を解説するため、これから不動産投資を始める人はぜひ参考にしてほしい。
不動産投資が儲からないと言われている3つの理由
不動産投資が儲からないと言われている理由には以下の3つが要因とされる。
短期間での収益が低い
不動産投資は長期的な経営を行い、収益を積み重ねていく投資方法であるため、株式投資やFXと比べて短期間での収益が低い傾向になる。
株やFXは経済市場や金融市場よって株価や為替が大きく変動するため、損失が大きくなるケースも多いが高い利益を得ることが可能だ。
一方、不動産投資は毎月の家賃収入に対し、ローン返済や税金、ランニングコストなどさまざまな支出のウエイトが大きいためすぐに大きな収益を生み出すことは難しい。
不動産売却によって得られる売却益を狙うことも可能だが、購入してから5年以内に売却すると、売却益に対して約39%の譲渡所得税が課税される。
5年以降になると税率は20%に軽減されるため、短期間で売却する投資家も少ないのが実状である。
上記の理由により不動産投資は短期間で利益を出すのが難しいため儲からないと言われている。
表面利回りだけで物件の投資物件の判断をしている
投資物件の選定をする際、表面利回りを一つの基準として投資している方が多い。
表面利回りとは投資資金に対し、1年間で回収できる割合を示したものであり、以下の計算方法で算出可能である。
表面利回り=年間家賃収入÷投資資金×100(%) |
つまり表面利回りが10%の場合、10年間で投資資金を回収できることを意味する。
表面利回りは不動産会社が購入者募集をしている売却投資物件広告に掲載されているものである。
しかし表面利回りには毎月の支出は加味されていないため、利回り10%であっても実際のキャッシュフローは更に低く、場合によっては0%以下になるケースも多い。
そのため表面利回りだけで投資判断すると赤字経営になってしまうことから不動産投資が儲からないと言われている理由の一つにもなっている。
リスクが多い
不動産投資には多くのリスクがあり、収益の低下につながる。主なリスクと内容は以下の表の通りである。
リスク項目 | 内容 |
---|---|
空室リスク | 常に満室状態とは限らないため、入居者が居なければ家賃収入が減る |
家賃下落リスク | 築年数が経つと競合物件も増え、入居者確保するために家賃を下落して募集する状況となる |
家賃滞納リスク | 入居者の中に家賃滞納者がおり、収益が得られない状況となる |
修繕リスク | 経年劣化により建物の補修・修繕が必要となり、大きな支出が発生する |
災害リスク | 自然災害により建物を大規模修繕する費用が発生したり、賃貸物件として貸し出しできない状況になる可能性もある |
金利上昇リスク | 金融機関から借入しているローン返済が、金利上昇により高額になる |
地価下落リスク | 売却利益目的として不動産投資をしたものの、地価が下落したために売却益より残債の方が大きいため、売却できない状況になる |
詐欺リスク | 悪徳不動産会社に売れ残り物件や詐欺の被害にあう可能性がある |
上記のリスクに対し、常に対策しておかなければいけない。
リスクに対応できず収益が生まれない物件へ投資してしまい、結果不動産投資から退場してしまう方も多いため、儲からないと言われてもいる。
儲かる人と儲からない人の違いとは
では不動産投資で儲かる人と儲からない人の違いはどのような点が挙げられるだろうか。
ここでは不動産投資で成功し儲けている人の特徴を紹介する。
投資物件のターゲットを決めている
不動産投資で成功している人は投資物件を賃貸需要の高いエリアだけに絞っている傾向にある。
駅近物件や大学付近、大手工場社員の入居が見込める地域など、賃貸が必要とされるエリアだけの物件にターゲットを絞り、田舎の安い物件には目を向けない。
不動産投資は利用者が居なければ収益を生むことがない。
地方の場合は賃貸需要が弱く、安定した入居は見込めない。
さらに売却したくても人気の無さから売れ残り物件となる可能性も高いため、不動産投資で儲けている人は投資物件のターゲットエリアをあらかじめ決めてから投資している。
また新築物件は価格が高く、表面利回りも3%~5%の物件が多いため、利回りの高い中古物件のみに絞っている方も多い。
不動産の中古物件は新築物件と比べて価格が安いため、利回りが高くなるだけでなく、金融機関のローンも通りやすい傾向にある。
そのため自己資金を抑えて不動産投資ができ、さらに他の投資物件を購入する際は使用しなかった自己資金を捻出して購入することで、投資物件を多く増やすことが可能となる。
長期計画と出口戦略を決めている
先ほどもお伝えした通り、不動産投資は長期的な計画を立て、収益を積み重ねていく投資方法である。
短期間で収益を出そうとしても物件の世帯数も少なければ大きな利益は生み出せない。
少しずつ投資物件を増やして大きな収益を上げていく計画が重要である。
また、賃貸物件は築年数が経つと新しいものが好きな人が多い日本では需要が弱まり、収益が見込めない状況にもなる。
そのため売却時期を考えた出口戦略を計画しておかなければいけない。
築年数30年や40年なったタイミングで売り出しても買い手が見つかりにくくなるため、10年や15年または20年を目処に売却を検討している投資家も多い。
売却によってでた利益を次の投資物件に充てることも可能である。
常に不動産投資の勉強をしている
不動産投資で儲けている人は常に不動産投資の勉強をしており、市場の動向を追っている。
投資物件の選定は不動産会社に教えてもらえるものの、最終的な判断は自分だ。
教えてくれる不動産会社が投資するわけではないため、赤字物件であっても自己責任である。
そのため不動産投資で儲けている人は常に勉強し、市場の動向に着目している。
「投資物件の価格が相場とかけ離れていないか」「将来性がある物件であるか」を見極めたうえで投資判断できている。
不動産投資家になったとしても常に勉強し、より知識を蓄えてプロになることが大切である。
不動産投資で儲けるためのポイントとは
不動産投資で儲けるためのポイントとしては3つ挙げられる。
優良物件の選定を行う
不動産投資を行ううえで最も重要なのが投資する物件の選定である。
優良物件に投資することで空室を抑えることができ、安定した入居率を維持することが可能である。
不動産投資で儲けている人の多くは優良物件だけを探しており、大きな利益を出している。
優良物件とは主に以下の項目に該当している物件を指す。
物件価格が安い | 相場価格より安く購入できる物件 |
賃貸需要が高い物件 | 駅近物件や大学生の需要が見込める物件 |
利便性が高い物件 | 交通便やコンビニ、スーパーなどが近くにある物件 |
優良物件へ投資できると毎月安定した収入を得ることも可能だ。
さらに人気の高い物件であれば売却も安易に行えるため、不動産投資を辞めた時に手放すことも可能である。
実質利回りで投資物件を選ぶ
投資物件は表面利回りで計算するのではなく、実質利回りで判断することが望ましい。実質利回りとは表面利回りの家賃収入から支出を差し引いたキャッシュフローベースで算出される利回りだ。
計算方法は以下の通りである。
実質利回り=(年間家賃収入-支出)÷投資資金×100(%) |
すなわち実質利回りが0%出ない限り赤字になることは無い。
とはいえ、安定して儲かるためには、実質利回りが3%から5%の物件を目指すべきであろう。
表面利回りだけで投資物件を選定するのではなく、あらかじめ支出額をシミュレーション、実質利回りで投資判断するべきである。
信頼できる不動産会社を見つける
不動産投資はさまざまなリスクヘッジをするだけでなく、専門的な知識や法律、経験が求められる投資である。
不動産投資初心者は何もわからない状態で始めると赤字物件に投資していまいかねない。
そのため、信頼できる不動産会社からアドバイスをもらいながら進めることが大切だ。
不動産会社は仲介業務と管理業務が主な収益源であるため、投資家に対しては適切なアドバイスをしてくれる傾向にある。
残念ながら悪徳不動産会社もおり、詐欺に近い物件を紹介される可能性もあるため、大手などの信用力は高い不動産会社へ相談した方が良いだろう。
不安や疑問は専門家へ相談しよう
今回不動産投資が儲からないと言われている3つの理由を紹介した。
不動産投資は短期間で収益を生むことは難しいだけでなく、さまざまなリスクがある投資方法である。
何の知識もなく投資を始めてしまうと赤字物件を購入してしまいかねないため、不動産に関する基礎知識を勉強し、実質利回りでの投資物件の選定ができるくらいまでなるべきだろう。
また、具体的にどのような不動産投資を行ったら良いか悩んでいる人も多いだろう。
そのような方は、「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。
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