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分散投資におすすめのポートフォリオとは?効果的な構築の秘訣も解説

この記事で解決できるお悩み
  • 分散投資のメリットを理解したい
  • 分散投資を実践するおすすめのポートフォリオが知りたい
  • リスクを管理しながら資産を増やす方法を学びたい

分散投資は、資産運用におけるリスクを管理し、安定した資産成長を目指すための基本的かつ重要な戦略である。

そこでこの記事では、分散投資の基本から具体的におすすめのポートフォリオまでを解説する。

あなたの投資を成功に導くための実践的なアドバイスとしてぜひ参考にしてほしい。

ポートフォリオ運用について、より詳しく知りたい人は下記の記事を参考にするといいだろう。

ポートフォリオ運用について、分かりやすく解説されている。

目次

分散投資の基本ポイント

分散投資は資産運用の基本ともいわれるが、「どうやって分散投資をすればいいのか分からない」という人も多いのではないだろうか。

まずは、分散投資のメリットや分散すべきポイントについて学んでいこう。

分散投資とは?

分散投資とは、複数の銘柄に資産を分散させることでリスクを低減させる投資手法である。

金融庁が「投資の基本」として挙げるうちの1つであり、銘柄や地域、時間を分散させる方法がある。

資産運用には、株式や債券、投資信託などさまざまな投資先があるが、どの金融商品を選ぶときでも分散投資を行う必要がある。

そのため、資産運用に取り組む人は必ず理解しておくべき取り組みといえる。

分散投資を行うメリット

分散投資を行う大きなメリットとして、リスクを低減できることが挙げられる。

たとえば、1つの金融商品に集中投資する場合、その銘柄の価格が下落すると保有資産も大きく毀損してしまう。

しかし、値動きが異なる金融商品に分散投資していれば、1つの銘柄が下落しても、他の銘柄の利益で損失をカバーできる可能性がある。

資産運用に取り組む以上、損失を負う可能性をゼロにすることはできないが、分散投資を行うことでリスクを低減することは可能だ。

分散すべきポイント

分散投資で特に分散したいポイントは、「資産クラス」と「地域」、「時間」の3つである。

資産クラスとは、株式や債券、投資信託などの金融商品の種類のことである。

各金融商品はリスク・リターンが異なるため、値動きも異なることが多い。

たとえば、株式と債券は一般的に相反する値動きをするとされている。

そのため、株式と債券を併せ持つことで、市場の変動によるリスクを和らげることができる。

また、各資産クラスの中でも複数の銘柄に分散する必要がある。

異なる業種の株式を複数保有していれば、株式市場が変動したときでも総ダメージを受ける可能性を低減できる期待がある。

次に、地域を分散することも心がけたい。

外国の資産に投資する場合は、為替の変動が値動きに影響を与えるが、すべての国が同じような為替の動きをするわけではない。

そのため、なるべく多くの地域に分散投資しておくことで、急激な為替変動による影響を低減できる。

最後に、時間の分散も大切なポイントだ。資産運用というと一括投資をイメージするかもしれないが、一括投資は買付のタイミングが損益に大きな影響を与える。

後から振り返って「高値掴みをしてしまった」と後悔しないためには、買付のタイミングを分散することが重要だ。

分散投資を行いたい方必見!おすすめのポートフォリオ構成法

ここまで分散投資の重要性を解説してきたが、いざポートフォリオを組むとなると、その組み合わせに悩むものだ。

ここからは、おすすめのポートフォリオ構築法について紹介していこう。

そもそもポートフォリオとは?

ポートフォリオとは、保有資産の組み合わせのことを指す。

資産運用では分散投資が基本とされており、1つの金融商品に集中投資するのではなく、複数の金融商品に分けて投資することが一般的だ。

ポートフォリオはその組み合わせのことで、株式や債券、投資信託などをバランスよく配分する必要がある。

また、ポートフォリオの組み合わせは各個人の投資意向やリスク許容度、投資期間などによって異なるため、「正解のポートフォリオ」というものは存在しない。

適切なポートフォリオを組むためには、自分の投資意向と向き合いながらトライ&エラーで探っていくこととなる。

STEP1:資産運用の目的を明確にする

ポートフォリオを組むためには、まず自分が資産運用に取り組む目的を明確にすることが大切だ。

「老後資金を貯めたい」、「子供の教育資金を準備したい」など、投資の目的は人それぞれだろう。

「どれくらいのリスクを許容できるか」という水準は、投資の目的や投資期間によって大きく異なる。

たとえば、数十年後の老後資金を貯める場合はある程度リスクを取れるが、数年後に控えた教育資金の準備であれば大きなリスクは控えたい。

まずは、自分が何のために資産運用に取り組むかを明確にして、そのうえでどれくらいのリスクを取れるか考えてみよう。

STEP2:リスク許容度に応じた資産配分を決める

リスク許容度が明確になれば、それに応じた資産配分を決める。

リスク許容度が高い場合は、株式や株式型ファンドを多めに配分し、反対にリスク許容度が低い場合は債券や債券型ファンドの割合を高めるとよいだろう。

また、資産配分は株式と債券の割合だけでなく、「国内債券:20%」や「海外株式:30%」といったように投資先の地域まで考えておきたい。

国内資産と海外資産の割合をどれくらいにするかで、発生するリスクも大きく異なるためだ。

海外資産の場合は国内資産にない「為替変動リスク」が追加されるため、基本的には国内資産よりもリスクが高いとされている。

国内資産と海外資産の割合を考える際は、リスクの種類についても考慮するようにしよう。

STEP3:投資先を選定する

各資産への配分が決まったら、その枠の中で投資先を決定する。

投資先の選定を行う際は、「話題になっているから」、「人気の銘柄だから」といった理由で選ぶのではなく、きちんと過去のパフォーマンスや運用コストなどについてチェックすることが重要だ。

また、株式の場合は投資先の業種が重複しないように気をつけたい。

同じ業種の株式は、同様の値動きをたどる可能性が高いためだ。

複数の銘柄に分散投資する際は、その銘柄同士の相性や相関性についてもしっかりと確認しておこう。

ポートフォリオで重視したいポイント

ポートフォリオを構築するときは、次の3点に注意したい。

  • リスク許容度を理解する
  • 今後のライフイベントでかかる出費を見積もる
  • 定期的に見直しを行う

それぞれくわしく解説していこう。

リスク許容度を理解する

ポートフォリオを構築するときに最も大切なのが、自分のリスク許容度を理解するということだ。

たとえば、ハイリスク・ハイリターンを希望する人と、ローリスク・ローリターンを希望する人では、ポートフォリオの組み方が全く異なる。

自分のリスク許容度が分かっていないままポートフォリオを組むと、意向よりも大きなリスクを取りすぎてしまったり、思うような利回りが得られなかったりすることにつながる。

自分のリスク許容度がどれくらいなのか分からない場合は、具体的に「投資資金がどれくらい減ると困るか」ということを考えてみることがおすすめだ。

「5%でも減らしたくない」という場合はリスク許容度が低く、「数十%減っても長い目で見られる」という場合はリスク許容度が高いといえる。

また、リスク許容度はライフステージや年齢によって変わることもあるので、定期的に自分のリスク許容度を振り返ることが大切だ。

今後のライフイベントでかかる出費を見積もる

ポートフォリオを構築する際は、控えているライフイベントの出費についても考えておきたい。

たとえば、近いうちにマイホームの購入やリフォーム、子供の教育資金などまとまった出費の予定がある場合は、高いリスクを負うことはおすすめできない。

いざ資金が必要になったときに、資産が目減りしている可能性があるためだ。

反対に、大きな出費の予定がない場合や、必要な資金を預貯金に確保している場合は、ある程度のリスクを取って運用してもよいだろう。

ポートフォリオのリスクを適切にコントロールするためには、直近に控えているライフイベントにどれくらいのお金が必要となるかについて明確にしておこう。

定期的に見直しを行う

ポートフォリオは「一度組んだらそれで完了」というものではない。

投資意向や市場動向が変化するにしたがって、適切なポートフォリオも変化するためだ。

そのため、ポートフォリオは「半年に1度」、「1年に1度」など頻度を決めて定期的に見直すことが重要である。

また、その際はポートフォリオのバランスが崩れていないかもチェックしたい。市場が変化すると、当初のバランスが崩れている可能性がある。

もしバランスが崩れている場合は、保有資産を売却するなどしてリバランスを行うようにしよう。

分散投資やポートフォリオ作成は相談するべきか

資産運用の基本でもある分散投資だが、「ポートフォリオの組み方が分からない」、「分散先の選び方に自信がない」と感じることも少なくない。

適切な分散投資に取り組むためには、金融のプロへ相談することがおすすめだ。

ここからは、分散投資を金融のプロへ相談するメリットや、おすすめの相談先について解説していこう。

分散投資は金融のプロへの相談がおすすめ

適切なポートフォリオを組んで分散投資を実践するためには、証券会社など金融のプロへ相談することがおすすめだ。

金融のプロへ相談することで、客観的な目線でポートフォリオを評価してもらえるメリットがある。

自分でポートフォリオを組む場合、きちんとリスクが分散できていなかったり、相性の悪い商品を組み合わせてしまったりする可能性がある。

その誤りを正してもらうには、たしかな知識と経験を持つプロにチェックしてもらうことが必要不可欠だ。

また、金融のプロへ相談することで定期的にアフターフォローも実施してもらえるため、一緒にポートフォリオの点検ができることも大きなメリットである。

IFAへ相談する人が増えている

最近では、資産運用についてIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談する人が増えている。

IFAとは、金融機関から独立した立場の金融アドバイザーである。

IFAの大きな特徴は、金融機関の営業方針などにとらわれずに、顧客目線でのアドバイスをくれることだ。

金融機関の職員は営業ノルマや企業利益を考慮して営業活動を行う必要があるため、完全に顧客目線になることが難しい。

その点、IFAは営業ノルマを課されていないため、本当に必要な商品だけを提案してくれる安心感がある。

また、IFAは会社都合の転勤がないことも特徴だ。

IFAは生涯担当制で同じ人に相談し続けられるため、長期にわたって信頼関係を築くことができる。

定期的にアフターフォローも実施してくれるので、一緒にポートフォリオの見直しが行える点も魅力のひとつだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用方法

IFA検索サービスの「資産運用ナビ」では、全国各地のIFAとマッチングするサービスを提供している。

投資意向や投資経験などを答えるだけで相性の良いIFAを紹介してくれるので、自分で相談先を探す手間がかからない。

また、マッチングしたIFAの経歴や得意分野を事前に確認できるので、安心して面談できるのも嬉しいポイントだ。

資産運用ナビは60秒で無料診断できるので、ぜひ気軽に利用してみよう。

分散投資を実現するポートフォリオの構築にIFAを活用しよう

分散投資は、適切にリスクを管理して資産を成長させるために欠かせない投資の基本である。

適切なポートフォリオは個人の投資意向によって異なるため、自らのポートフォリオの正解を導くためには、金融のプロへ相談することがおすすめだ。

特に、IFAは顧客目線のアドバイスをくれるメリットがある。

ぜひIFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、自分の投資意向に合ったIFAを探してみよう。

分散投資のポートフォリオに関するQ&A

初心者におすすめのポートフォリオの組み方を教えてください。

投資初心者は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオを参考にすることがおすすめだ。

私たちの公的年金は、GPIFによって株式や債券などの金融商品で運用されている。

GPIFは「公的年金を運用する」という性質上、十分なリスクコントロールが行われている。

資産の基本配分も公開されているため、まずは資産運用を始めるときの基本として参考にするのもよいだろう。

ポートフォリオのリバランスはどのくらいの頻度で行うべきですか?

ポートフォリオのリバランスは、最低でも年に1回は行いたい。

適切なポートフォリオを組んでいても、市場の変動によりバランスが変化している可能性があるためだ。

バランスを崩したまま運用を続けると、想定よりもリスクが大きくなってしまったり、思うような利回りが得られなかったりすることとなる。

リバランスの頻度は毎月、3ヶ月に1回、半年などさまざまな頻度があるが、適切なポートフォリオを保つためには年に1回は行うようにしよう。

分散投資で最も避けるべきミスとは何ですか?

分散投資で最も避けたいのが、相関性の高い商品に投資してしまうことだ。

複数の銘柄に分散投資しても、相関性の高い銘柄同士であれば分散投資の効果が得られない。同じような値動きをたどる可能性が高いためだ。

分散投資の効果を得るためには、相関性が低く、異なる値動きをたどる銘柄に分散投資することが重要である。

リスク許容度は何で決まりますか?

リスク許容度は、年齢や投資経験、資産状況、性格などの要素で決まる。

年齢が若い人や投資経験を積んでいる人、資産状況に余裕がある人はリスク許容度が高くなる。

一方、年齢を重ねている人や投資経験が少ない人、資産形成を始めたばかりの人はある程度リスクを抑えた運用を行うことが求められる。

時間を分散させる具体的な投資方法を教えてください。また、時間分散にはどのようなメリットがありますか?

長期・積立投資を行うことで投資の時間を分散できる。

時間分散による最大のメリットは運用のリスクを軽減できるという点だ。

運用期間が長くなることで収益の振れ幅が小さくなり、リスクを低減できる。

さらに積立投資を活用すると購入タイミングが分散されるため、購入単価が平均化されてリスクを抑えることが可能だ。

分散投資における債券の役割とは何ですか?

ポートフォリオにおける債券の役割として以下の2つが挙げられる。

  • 収益の安定化
  • 株価下落時のリスクヘッジ

債券は比較的値動きが小さく、安定したリターンを期待できる投資先だ。

ポートフォリオの一部に組み込んでおくことで、資産全体の収益を安定化させるという役割を担う。

また、債券は株価と負の相関関係にあると言われており、株価が下落する局面では債券価格が上昇する場合が多い。

株式と組み合わせて保有しておくことで、株価下落時のリスクヘッジとして活用できるだろう。

ポートフォリオに海外株式を組み入れるのはどのような投資家におすすめですか?また、銘柄の選定基準を教えてください。

海外株式は、株価の変動以外に為替レートの変動によっても収益が変化する。

為替の分だけリスクが大きい投資先であるため、ある程度リスク許容度が高い投資家におすすめだ。

また、海外株式を選定する際には成長が見込まれている業界の銘柄を選ぶように心掛けよう。

今後の成長が期待されている分野の株式はリターンを得られる可能性も高い。

最近であれば半導体関連銘柄やAI関連銘柄など、今後大きな需要が見込まれる業界に投資すると良いだろう。

分散投資に金を含めるメリットは何ですか?また適切な割合はどのくらいですか?

金は世界中で価値が共通の資産であり、安全性・信頼性が高いことが特徴だ。

有事によって経済的・政治的な不安が広がるときに安全資産の「金」を購入する投資家が多いため、万が一のリスクヘッジとして金を含めておくと良いだろう。

運用目的やリスク許容度にもよるが、資産の5〜10%ほどの割合で金に投資をしておくと適切なバランスと言える。

資産の一部を金で持っておき、緊急事態に備えておこう。

分散投資における為替リスクはどのように管理すればよいですか?

為替リスクは通貨分散による管理が重要だ。

複数の通貨に資金を分けておくことで、為替レート変動によるリスクを軽減できる。

日本円や米ドルだけでなく、各国の通貨にもバランス良く分散投資をしておくと良いだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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