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【9246】株式会社プロジェクトカンパニー代表取締役社長グループCEO 土井悠之介氏 「デジタルトランスフォーメーションを起点に、プロジェクト型社会を創出する」

※本コラムは2023年5月18日に実施したIRインタビューをもとにしております。

日本を変えたい、本気でチャレンジしたいというメンバーが集まり、DX分野で幅広いビジネスを展開する株式会社プロジェクトカンパニー。

代表取締役社長グループCEOの土井悠之介氏に、事業の優位性と今後の成長戦略についてお伺いしました。

目次

株式会社プロジェクトカンパニーを一言で言うと

タスク型からプロジェクト型への社会構造の転換を目指し、顧客のビジネス変革を一気通貫で支援する会社です。

創業の経緯

創業の理念は“プロジェクト型社会の創出”でありました。これは私が大学在籍中からイメージしていたものです。

平成元年生まれの私にとっては、日本経済は長らく停滞しているものという認識があり、さらにこの大きな課題を解決してみせようという気概を持った人材が非常に少ないということも感じていました。

当時の学友は既存の枠組みの中で生き残れるように頑張るという価値観を持つ人が多かった中、逆に私は自分で旗を揚げて、人生を賭けて勝負したいという思いがあり、創業を志しました。

そのため、起業においてのビジョンは早い段階からある程度固まっており、最終的には日本社会全体を元気にするという目標も設定しました。共同創業者である伊藤と対話を重ねて将来的には共に起業することを決めたのですが、私自身にどの程度実力があるのかが分からなかったため、新卒時には日系コンサルファームに就職しました。

入社1-2年目に関わった案件にはデジタイゼーション領域に関するものが多くありましたが、その中でデジタル技術を活用してビジネス成果を上げるためには、という思考を通じて事業の解像度が上がりました。その後、2016年に伊藤と合流して、本質的なデジタル化の推進支援ができるような会社を目指して当社を創業しました。

創業以来のターニングポイントとしては事業面と組織面で1つずつあります。事業面においては「UIscope」を事業譲受したことです。

当社の展開する事業柄、プロジェクトカンパニーという会社を理解していただくのは簡単ではありませんでした。そのような中で、「UIscope」というフラッグシップとなるようなプロダクトを持つことができたのは大きかったかなと思います。また、その後の事業戦略においても、一度M&Aを経験したことはプラス要素となりました。

株式会社プロジェクトカンパニー2023年度 第1四半期
決算説明資料
 より引用

組織的なターニングポイントは、創業から3-4年後に会社として再度ビジョンを共有し、組織としての一体感を高めたことです。もちろんビジョンは創業時からありましたが、予算達成という面ではこれと切り離して考え、数字ありきで採用を行っていた時期がありました。

そのためある程度の成長はできていましたが、チームとしての一体感がなく今後の急成長は見込めない状態にありました。そこで一念発起し、具体的なイメージを共有するためのカルチャーブックを作成し社内でビジョンの再確認をしました。さらに、面接の場でビジョンとカルチャーを繰り返し説明し、それに共感していただけた方のみ採用をしました。

その結果、一体感を持ち、組織として同じゴールに向いた体制の構築に成功しました。

事業内容について

デジタルトランスフォーメーション事業がメインとなります。

当社はこの事業を「コンサルティングサービス」「マーケティングサービス」「UI/UXサービス」の3つのサービスに分けています。

まず「コンサルティングサービス」についてですが、これはDXを主領域として、課題解決から新規事業の立ち上げ、事業開発までを主体的に行うコンサルティング事業になります。

当社は全ての企業課題がDXに繋がっていると捉えており、その推進を当事者として実行してまいります。

次に「マーケティングサービス」です。これはマーケティング戦略の策定やCRM導入支援、オウンドメディア構築のサポート等、データ解析を中心としたマーケティング支援事業となります。

エージェントとしてではなく、伴走者として取り組むことを目指しています。

最後は「UI/UXサービス 」についてですが、こちらはユーザーテストサービスの「UIscope」を中心とした、webサービスやLPを改善することでCVRを劇的に向上させるソリューションの提案を行うセグメントとなっています。

「UIscope」はPCやタブレット、スマートフォンを用いたwebサイトの分析サービスです。

従来のアイトラッキングやヒートマップでは拾いきれないようなユーザーの気持ちを発話法※を用いることで言語化し、情報として提供します。この調査手法を最初に使ったのは当社です。そこから独自のポジションを確立し、ノウハウを蓄積し続けています。

  • 発話法:タスクに取り組んでもらう中で、被験者に感じたことを口に出してもらう方法。
株式会社プロジェクトカンパニー2023年度 第1四半期
決算説明資料
 より引用

当社の強みは、これら3つのサービスを一気通貫で支援している点にあります。

「UIscope」で開拓したお客様に対して、多方面でのケイパビリティを活かしたプロダクト改善、DXのマーケティング支援、新規事業開発の支援等、クロスセルの提案が可能となっています。

この一気通貫の体制を整えた根底には、1社のお客様と深い関係を築き、真のパートナーとなるという思いがあります。

自社の仕事を全うすることは当然ですが、それ以上にお客様のビジネスがどうやったら成功するか、我々が任されている領域の外にも本質的な問題点があるのではないかというマインドを常に持ち、日々お客様と接しています。

株式会社プロジェクトカンパニー2023年度 第1四半期
決算説明資料
 より引用

中長期の戦略イメージとそのための施策

売上高100億円の達成に向け、オーガニックな成長と非連続成長の2本柱で取り組んでまいります。

株式会社プロジェクトカンパニー2023年度 第1四半期
決算説明資料 より
引用

オーガニックの成長面に関しては、パートナー戦略に引き続き注力してまいります。当社は多分野でケイパビリティを持ち合わせており一気通貫での支援が可能なことから、パートナーとも長期契約が可能となっています。

また、多種多様な業界の案件を受注しているため、パートナーの得意分野でのアサインが可能です。このビジネスモデルは一般的に社員の採用ドリブンになる傾向があり、我々もこの道を辿って失敗した経験があります。

その反省から、カルチャーをベースにしたビジネスを展開していく中で、我々の価値観に共感していただける企業様、またはそれに近いものをお持ちの企業様とともに課題解決にあたることで、長期的にお付き合いをさせていただき、継続性のある売上向上を狙います。

DXマーケットは拡大傾向にあり、かつポジション争いが激化しているため、パートナー活用によりスピード感をもって事業拡大をし、マーケットのシェアを奪う必要があると考えています。

非連続成長は、M&Aが主軸となります。ポイントとしているのは当社サービスの一気通貫性を高めることができるか否かです。

コアとなるDXセグメント、テクノロジー系のセグメント、HRセグメントの3つの領域において、我々が着手できていない箇所のケイパビリティを獲得するべくM&Aを検討していきます。

もう一つの狙いとして、組織の採用にドライブをかけたいというものがあります。我々はビジョンに根ざした採用を行っていますが、マーケットの成長を捉えるという点ではスピード感も求められます。そのため、M&Aによって専門性のある人材や、マネジメントに優れた人材を効率的に確保します。

売上高100億円達成へのカギはマネージャー人材の育成にあります。そのため、引き続きカルチャーに根付いた採用、育成を推進し、そのための投資も積極的に行ってまいります。

採用面では経験の有無を問わず、「日本を変えたい」、「意志を持って勝負したい」と本気で思っている方を求めています。

育成面では、このような気概を持った人材をハンズオンで育成しています。当社の育成には、まずは任せてみる、何回もチャレンジの機会を与えるという方針があります。

株式会社プロジェクトカンパニー2023年度 第1四半期
決算説明資料 より
引用

まずはコンサルタントとして一人前になるためにお客様にすぐ対面しプレゼンをしてもらいます。

そこで仮に失敗しても、上司からのフォローとフィードバックを受けられる体制を整え、トライアンドエラーを繰り返しながら成長を促します。

また、部下をつけてマネジメントにも早い段階からチャレンジする機会も与えています。

このように、人材をスピーディーに育成するための機動的な制度を当社では“チャレンジ人事”と呼んでいます。1か月に1度組織図にテコ入れをして、急激な成長が見込める分野を探し、そこにフォーカスして育成しています。

投資家の皆様へメッセージ

我々は全員が本気で日本を変えたい、本気で勝負したいと思っています。皆が大きな目標を持ち、社会全体に対して目を向けながら、自己成長を目指しているエネルギッシュな会社です。2045年には売上1兆円達成という目標を掲げ、日本社会の中で必ず価値が創出できるような会社にします。

投資家の皆様には、中長期的な目線で当社の取り組みに注目していただけたらと思います。

株式会社プロジェクトカンパニー

本社所在地:東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー39F

設立:平成28年1月4日

資本金:971百万円(2022年12月31日現在)

上場市場:東証グロース (2021年9月29日上場)

証券コード:9246

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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