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70代でも生命保険は必要?選び方や見直しのポイントを詳しく解説

この記事で解決できるお悩み
  • 70代でも生命保険に加入できるのか知りたい
  • 70代における生命保険の選び方のポイントを理解したい
  • 加入している生命保険を70代に適したプランに変更したい

年を重ねるにつれて、病気やケガ、そして予期せぬ死に対する不安が増してくるものだ。

70歳以上の方々は、「今からでも生命保険に加入できるのか」「既存の保険を70代向けに適したプランに変更する方法はあるのか」といった疑問を抱えていることだろう。

本記事では、70代が生命保険に加入する際のポイントや、既存の保険を適切に見直す方法について詳しく解説する。

自分に合った保険を見極め、必要な手続きや見直しを行っていただきたい。

目次

70代と生命保険との関係

70代と生命保険との関係 資産運用ナビコラム

「70代で新たに生命保険に加入できるか?」「そもそも生命保険は必要か?」という疑問を解消したうえで、70代に必要な保障内容を紹介する。

70代でも生命保険に加入できるのか?

答えは「イエス」である。最近は、70歳以上でも加入できる保険商品が多数存在する。以下に、代表的な保険を4種類紹介する。

  • 死亡保険
    • 万一の死亡時に保険金が支払われる保険。葬儀費用や死亡後の自宅整理にかかる費用に備えることができる。
  • 医療保険
    • 70歳以上でも加入できる「終身型」や「定期型」の医療保険がある。持病があっても入りやすい「引受基準緩和型」もある。
  • がん保険
    • 75歳や80歳からでも加入できるプランがある。がんにかかった場合の診断一時金や治療費用の補償が含まれるのが一般的だ。
  • 介護保険・認知症保険
    • 介護や認知症のリスクに備える保険にも、70歳以上でも入れる商品がある。給付金が支払われることで介護や認知症に備えることができる。

なぜ70代でも生命保険が必要なのか?

生命保険は70代にとっても、以下のような理由で有用かつ必要なツールだ。

遺族を経済的に保護する

生命保険は、亡くなった際に家族や遺族に経済的なサポートを提供する役割を果たす。葬儀費用や未払いのローン、生活費など、残された家族が経済的な困難を抱えないようにするために保険金が活用できる。

相続税対策になる

生命保険は、遺産分割対策や節税対策、納税資金対策などの役割を果たし、相続人間のトラブルを回避する手段となり得る。また、非課税枠や納税資金としての活用が可能だ。

医療費・介護費用を補填できる

70歳以上になると、公的医療制度における医療費の自己負担割合が減る。ただ、自己資金のみで治療や介護にかかる実際の費用をカバーすることが難しい場合もあり、そのような場合に生命保険が活用できる。

70代に必要な保障内容

70代に必要な生命保険の保障には、以下のようなものがある。また、特約を組み合わせることで保障を充実させることもできる。

保障ニーズ対応する主な保険種類
死亡した場合の遺族保障(遺族の生活費や葬儀費用を準備したい、相続税対策をしたい)定期保険終身保険等
医療保障(病気やケガ、がん・心筋梗塞・脳卒中に備えたい)医療保険がん保険
介護保障(自宅での介護や施設入所に伴う費用を準備したい)介護保険

70代の生命保険選び

70代の生命保険選び 資産運用ナビコラム

ここでは、70代が生命保険を選ぶ際の手順と重要なポイントを整理する。ここで「生命保険を選ぶ」というのは、新たに生命保険に加入する場合だけでなく、保障ニーズに合わせて既存の保険に追加したり、変更する場合も含む。

70代が生命保険商品を選ぶ際の手順

一般的な生命保険を選ぶ手順は、以下のとおりである。

STEP
加入している保険を確認

既に生命保険に加入している人は、その保障内容や保障期間を確認しよう。新たに保障を追加する際には、保障の重複を防ぐことが重要である。

STEP
保障ニーズを明確にする

「どのようなリスクに備えたいのか」そして「どのような生活を送りたいのか」を見つめ直そう。その上で、必要な保障が「死亡保障」「医療保障」「介護保障」のどれに該当するのかを明確にし、保障期間や必要な保障額を決定しよう。

STEP
情報を収集し、比較検討する

生命保険会社や保険代理店に直接訪れ、質問や相談を行い、資料を請求しよう。資料は、電話やインターネットを通じても請求できる。

STEP
保険商品を決定して契約

契約の申し込み、告知、保険料の払込が完了したら、契約が成立する。一般的に、生命保険の保障は告知または保険料の支払いが完了した時点から始まる。

最適な保障内容を選ぶポイント 

70代の方々が、最適な保障を選ぶためのポイントを以下にまとめておく。

死亡保険は「終身保険」か「定期保険」か

「終身保険」は保険期間が一生涯にわたるもので、必ず保険金を受け取ることができる。ただし、「定期保険」に比べて保険料が高めになることや、払い込んだ保険料が死亡保険金を上回る可能性があることを考慮すべきである。

「定期保険」は、保険期間が一定期間で定められているもので、必ずしも保険金を受け取れるわけではない。また、保険期間が満了した時点で更新できないリスクがある。一方で、「終身保険」に比べて保険料が安く抑えられる。

70歳を超えてからの保険選びでは、もし必ず何らかの金額を残したいという場合は、「終身保険」が良い。一方、葬式費用等は別途用意していて保険料を抑えたいという人は、「定期保険」を検討すると良い。

公的医療保険がカバーする範囲を理解する

70代が医療保険やがん保険を選ぶ際は、公的医療保険がどの程度までカバーしてくれるのかを理解することが重要だ。

公的医療保険では、医療費の一部(70歳以降は所得によって1割、2割、または3割)を負担する。自己負担額が一定額を超えた場合、超過分は「高額療養費制度」により補填される。

民間の医療保険への追加加入は、公的な保険でカバーする以上の保障を受けたい場合で、資金に余裕がある場合に検討すれば良い。

持病があっても保障を受けることは可能

70代で生命保険に加入を検討する場合、持病があるか、大病を経験したことによる健康上の不安から、「加入できないのではないか?」と心配される人もいるだろう。

その場合でも諦める必要はない。持病があっても医療保険に加入する方法として、以下の2つが考えられる。

一つ目は、普通の医療保険に条件をつけて加入する方法だ。たとえば過去に病気になった部位を除外して契約するなどの条件をつけて、一般の医療保険に加入する。

二つ目は、健康に関する告知義務が一般の医療保険よりも緩和された「引受基準緩和型保険」か、そもそも告知義務がない「無選択型保険」に加入する方法である。

必ず加入できるわけではなく、また、一般的な医療保険よりも保険料が割高になる場合があるので、その点は注意して欲しい。

70代に適したプランへの移行

70代に適したプランへの移行 資産運用ナビコラム

ここからは、すでに契約済みの生命保険について、より今の状態に適したプランに移行する方法などを紹介する。

「生命保険の見直し」の基本

保険見直しには、以下のような方法がある。

目的方法
保障を増やす・保障の範囲を広げる追加契約特約の中途付加転換
保険の種類を変える転換
保障を減らす保険金の減額特約の解約

「保険金を減額する」方法は保険料の見直しだけでなく、保障を少なくしたいときにも有効である。例えば、死亡保険金2000万円の契約を500万円だけ解約して1500万円にする方法がある。この場合、解約返戻金が発生すれば、それを受け取ることができる。

また、付加している特約を解約することで、保障と保険料負担を適正化することも可能だ。

「転換」は現在の保険を下取りに出して、新しい保険の代金の一部に充てる方法である。全く新しい保険を契約するよりも割安になることが多い。

70代の保険見直しのタイミング

70代には、以下のようなタイミングで保険を見直すことを推奨する。

現在の保険契約の更新時期

保険契約の更新時期になると、保険プランの見直しや変更が行える場合がある。現在の保険内容や保険料を再評価するチャンスである。

ライフステージが変化したとき

退職して年金生活に移行したり、配偶者が亡くなった場合など、人生の変化があったときは保険プランの見直しをすると良い。

健康状態が変化したとき

健康状態が変化すると、保険プランの保障内容や保険料に影響が出る可能性がある。特に健康問題が新たに発生した場合や手術をした場合は、保険プランを見直すことを検討すべきである。

70代の保険見直しで注意すべきポイント

70代が保険を見直す際に、特に注意しておきたい点を以下にまとめておく。

必要保障額の再計算をしよ

死亡保険金の見直しは、「必要保障額」の再計算から始めよう。【必要保障額=残された家族に必要な金額 ー 残された家族が得ることができる金額】で算出する。

現状の必要保障額を把握しておくことで、どの保障をどの程度変える必要があるのかを明らかにできる。

貯蓄を優先

緊急時にすぐに現金が必要になることを考え、保険よりも貯蓄を優先しよう。流動性の観点から、保険金の使用目的は限定されていることがあるが、貯蓄はどんな目的でも利用可能だ。

貯蓄を切り崩してまで保険に加入することは避けるべきである。

70代の生命保険選択にIFAができること

70代の生命保険選択にIFAができること 資産運用ナビコラム

生命保険の構造は複雑で選択肢も多く、加入や見直しが困難に感じられることも多いかもしれない。

疑問や不安がある場合は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談して解消してほしい。IFAは、保険をはじめとした資産運用について包括的なアドバイスを提供する専門家だ。

IFAによる生命保険の選択サポート

IFAの中には、業界経験と知識が豊富な「保険の専門家」も多い。特定の生命保険会社に所属していないため、商品販売のノルマに縛られることなく、顧客にとって最適な保険商品を提案することができる。

IFAによる保険見直しのアドバイス

保険見直しに際しても、IFAは顧客の現在の財務状況と将来の目標を踏まえ、最適な方法を提案する。保険の複雑な構造や手続きについても、顧客が理解し納得するまで丁寧に説明する。

IFAを活用するメリットとその活用方法

将来の不安を解消する手段は、生命保険だけに限らない。定期的に収益を得られる別の資産運用手段を含めて、「必要な保障を得られる方法」をIFAが助言する。広い視野を持つIFAは、きっとあなたの良い資産形成のパートナーになるだろう。

また、IFAの検索には、検索プラットフォーム「資産運用ナビ」などの活用をおすすめする。現在の資産状況や相談内容を選択することで、簡単に条件にマッチしたアドバイザーが見つけられるため、より効果的にIFAを選ぶことができるはずだ。

将来の不安はIFAに相談を

将来の不安はIFAに相談を 資産運用ナビコラム

本記事では、「70代に生命保険は必要か」という観点から、加入や見直しの方法について解説した。

生命保険は70代にとっても有用な金融商品だ。しかし、現在と将来の状況に応じて見直しを行わなければ、必要な保障を得られず、過大な費用負担をする恐れがある。

自身に適したプランを選びたい、または移行したい場合は、IFAに相談をしていただきたい。

「資産運用ナビ」などのプラットフォームを活用し、自身にあったアドバイザーを効率よく探すようにしよう。

以下のボタンから無料相談の申し込みが可能である。保険や資産形成に不安を感じている方は、ぜひ気軽に申し込んで欲しい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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