60代からもらえる年金の金額をあらかじめ知ることで、老後に備えることができる。
この記事では、そんな年金の平均受給額と金額を増やす具体的な方法について、わかりやすく解説する。
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60代からもらえる年金の平均受給額
平均受給額は、種類によって異なる。
令和2年度における「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、65歳から給付される各年金の平均受給額は、以下の通りである。
65歳から給付される各年金の平均受給額
国民年金 | 月々56,358円 |
厚生年金 | 月々146,145円 |
自営業やフリーランス、農業や漁業に従事している方が対象となる国民年金の場合は、月々5.6万円である。
一方で、会社員など事業所に勤めている方が対象となる厚生年金の場合は、月々14.6円だ。厚生年金の金額が大きいのは、国民年金に上乗せされて給付される年金であるためだ。金額としては、二倍以上のひらきがあることが分かる。
国民年金は20歳から60歳未満の日本に住むすべての国民に加入義務がある。毎月支払う保険料は決まっており、納付した月数に応じた金額が支払われることになる。
そのため、個人によって将来受け取るお金に差が出にくいのが特徴だ。
しかしながら、厚生年金は勤務先から支給される給与や賞与を基準として保険料が算出される。そして支払う金額が大きければ大きいほど、将来受け取るお金は増えるのである。
給与や賞与から算出される保険料は一人ひとり違うため、人によって差が出るのが特徴だ。ご自身が現在加入している年金の種類と65歳になったときに平均どれくらいのお金を受け取れるのか、あらかじめ把握しておくと良いだろう。
60代からもらえる年金は年々減っている
もらえる年金額を把握しておくことは大切であるが、その金額は年々減っていることを頭に入れておく必要がある。
なぜなら、上記の平均を下回る可能性があるからだ。
そもそも年金の支給額は、物価や現役世代の賃金を考慮して決定されるマクロ経済スライドが採用されている。現役世代の賃金が物価の変動を下回ると、支給される金額が減る仕組みなのである。この仕組みは、高齢化が進んでいく中で、現役世代の保険料負担を抑えるために導入されたものだ。
日本の少子高齢化は今後さらに加速していくことが予想できるため、年金は実質的に減額されていくだろう。
実際のところ、過去10年間の支給実績を確認すると、減額の一途を辿っている。直近では、2021年度と2022年度は2年連続で年金額が減っている。
現在の年金制度は、現役世代が納めた保険料が高齢者の年金給付に当てられる賦課方式を採用している。そして、高齢化が進むほど現役世代の負担が増えてしまうため、2004年には現役世代が支払う保険料の上限が固定されたのだ。
例えば、国民年金の保険料の上限は多くても、月々17,000円、厚生年金の保険料の上限は多くても保険料率18.3%までといった具合である。年金の財源となる保険料が固定されていて、なおかつ働く人が減っていくのであれば、給付する金額を減らしていくしかない。
2019年に厚生労働省が発表した公的年金の財政検証によれば、30年後における年金の実質的な価値は、2割近く目減りするという見通しが示されている。もらえるお金は平均よりも下回ることを想定していく必要があるだろう。
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60代からもらえる年金額を増やす方法
もらえる年金額は増やすことができる。受け取る年金を増やす具体的な方法は、以下の通りだ。
- 年金を繰り下げて受給する
- 付加保険料を納付する
- 国民年金基金に加入する
- 個人年金保険に加入する
年金の繰り下げとは、従来の支給が始まる65歳よりも遅れて年金を受け取る方法だ。
最長で10年間遅らせることができ、受給を始める年齢を遅らせるほど、受け取る金額は増えるのである。
1ヶ月遅らせるごとに0.7%ずつ増える計算だ。65歳を迎えたとしても、年金の受け取りをあとに遅らせることで、お金を増やせるのだ。
また、付加保険料を納付することで受給額を上乗せできる。付加保険料は毎月支払う国民年金の保険料に400円を上乗せして払うことで納められる。そして、付加保険料を支払った月数に200円を乗じた金額が、老齢基礎年金に上乗せされて支給されるのである。
国民年金基金とは、自営業やフリーランスなど国民年金のみの加入者が任意で入れる年金保険である。掛金の上限は月々68,000円であり、掛金を拠出することで、65歳から受け取る年金額をさらに増やせるのだ。
加えて、掛金が所得控除の対象になるのも特徴だ。
加算される金額は、加入時の年齢ごとに定められた単位加算額に加算月数を乗じることで求められる。
例えば
現在30歳の人が60歳までの30年間にわたり、掛金として毎月約1万円を拠出するのであれば、65歳以降に受け取る年金額は月額約2万円となる。
最後の方法として、個人年金保険に加入することが挙げられる。
個人年金保険は私的年金の一つであり、契約時に定めた年齢に達したときに一定の金額を年金として受け取れるのが特徴だ。毎月2万円前後の金額を拠出することで、10年〜15年、場合によっては亡くなるまで受け取ることができるのである。従来の公的年金に加えて、上記のような方法を検討することで、将来の受け取りを増やせるのである。
まとめ
60代からもらえる年金額は、国民年金であれば月々5.6万円、厚生年金であれば月々14.6万円が目安となる。
年金額は年々減っていくことが予想されるが、付加保険料を納付したり、国民年金基金または個人年金保険に加入することで、65歳以降の年金を増やすことが可能なのである。
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