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【9560】株式会社プログリット代表取締役社長 岡田祥吾氏「一流の人材とシステムで最高峰のサービスを届け、英語業界を変革する」

※本コラムは2022年12月27日に実施したIRインタビューをもとにしております。

英語ではなく英語学習のやり方を教えるという英語コーチング市場で事業を展開し高い満足度と継続率を誇っている株式会社プログリット。今回は代表取締役社長の岡田祥吾氏に、堅実な成長を実現してきた理由や、当市場のさらなる拡大を目指し会社として目指す姿を教えていただきました。

目次

株式会社プログリットを一言で言うと

人とテクノロジーの力で英語業界を変革する会社です。

創業の経緯

父が経営者ということもあり、学生時代には私も自分で商売をしたいと考えるようになりました。新卒ではマッキンゼーに入社しましたが、当初から3年後には起業することを決めていました。そしてちょうど3年目の2016年に最初の起業アイディアとして家事代行サービスでの事業展開を構想し独立をいたしました。

ところが、構想を具体化していくうちに事業と自分の思いがリンクしていないことに違和感を感じ始めました。女性の社会進出などを受け今後このマーケットが伸びることは確かでした。ただ、本当にこれに自分の人生を賭けるのかという視点に立った時、市場環境からではなく、「本当に自分がやりたいこと」という思いベースで事業領域を決める方が良いと考え、再度事業を模索し始めました。その中で、私自身が英語学習で苦労した経験や、逆に英語を習得して人生が変わった経験、そして日本の特に大人の英語教育への問題意識があったことなどから、英語業界で一勝負すれば自分自身の熱がのると思ったのです。これが現在の事業領域を選択したきっかけです。

株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

創業当初、共同創業者の山碕とともに「日本一英語力が伸びるサービスをつくること」「社員にとって最高の会社にすること」の二つの方針を決めました。特に一つ目については、提供形態がプロダクトではなく「英語コーチング」という人材サービスでしたので、我々が考え得る最高峰のサービスを届けることにとにかくこだわりました。現在までを振り返ってみても、事業が飛躍的にスケールしたようなタイミングはなく、お客様一人一人の満足度を高め、その口コミが少しずつしかし確実に積み上がってきた結果、継続的に成長をしてきたと思っております。

また、英語教育への問題意識があった一方で私は当業界には全く精通していませんでした。ですが、逆に業界の常識に振り回されることなく品質を追求することができたと思いますし、コンサルタントを雇って英語学習の方法をコーチングするというビジネスモデルに決定したこともここに起因すると思います。コーチング形式にしたのは、英語に限らず、私が一番大事にしてきたことは「最後までやり切る」ということでしたし、大人になってからは勉強に割く時間が少なく、より一層「やり切る」ことが難しくなりますので、このコンセプトが効果的であると考えたためです。

独自のビジネスモデルと最高峰のサービス提供で堅実な成長を続け、昨年2022年に上場を果たした当社ですが、上場の目的は大きく二つありました。一つ目は信頼性と認知度を向上させることです。当社のサービスは事前に料金をお支払いいただく体系のため、お客様からしてもどのような企業に自分のお金を預けるのかというのは非常に重要なポイントです。また、当業界には上場企業がほとんどいないため、この点からも上場によって得られる信用力向上の効果が高いのです。さらに、今後注力していく法人研修市場においても、上場・非上場によってスクリーニングが変わってきますので競争優位性にもなってきます。二つ目は、資金調達の自由度を上げることです。将来的にM&Aによる事業拡大を考える際、上場企業であれば金融機関でのファイナンスも格段に進みやすくなり、しかるべき時に我々のタイミングで投資を実行することができるように、と考えました。

事業内容について

現在は二つのサービスを展開しています。一つ目は英語コーチングサービスの「プログリット」で、当社のコンサルタントが1対1で伴走し、受講者の皆様に3ヶ月間、1日2-3時間の自主学習をしていただくサービスです。英語を教えるのではなく、生産性の高い学習方法を伝授し、またこれをやり切るためのサポートをするのが我々の役割です。

株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

当サービスの鍵となるのはやはり人材であり、その採用や育成戦略については以下の強みがあると認識しています。まずは、英語力が高く英語業界に関心のある方々のマーケットでの採用ブランディングに成功しているという点です。最高峰のサービスを提供するという観点からも厳選採用を行う当社ですが、この基準に照らし合わせても継続的に規模を拡大できるほどの多くの方に受けていただいているというのが現状です。また、新しく入社された方が1ヶ月ほどで一人前のコンサルタントになるための研修システムも整っており、早期戦力化を実現しています。ただ、繰り返しになりますが我々が目指すのは最高峰のサービスですので、そのためには一流にならなければなりません。そのため、当社では入社してから辞めるまで研修が継続し、これにより成長をし続けることができるのです。この三つが極めて優秀なコンサルタントの数を拡大できる我々の強みとなっています。

また、足元では法人研修市場での拡大に注力しています。すでに約200社とお取引をいただいていますが、やはり当サービスの成果をご評価いただき導入が進んでいると実感しています。


株式会社プログリット 2022年8月期通期 決算説明資料
 より引用

二つ目のサービスは、「シャドテン」というリスニング力を伸ばすサブスク型の英語学習サービスです。主に同時通訳者などの英語を職業とする方々が取り組まれるシャドーイングは、英語力向上に効果があるものの一般の方がやるには便利なツールが備わっていませんでした。そこで、シャドーイングの民主化を目的に、専用アプリを用いた1日30分ほどのトレーニングとその添削をセットにしたサービス内容を設計し、誰でもシャドーイングができるようにいたしました。

株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

当サービスの拡大には、英語系YouTuberとのコラボといったインフルエンサーマーケティングに注力しています。「シャドテン」というサービスを本当に良いと思っていただいている方に紹介してもらうことが、現状当社の広告戦略の勝ち筋だとかんがえていますし、実際にシャドーイングで英語力を身につけた方が多いため我々のサービスはかなり魅力的に感じていただいています。

中長期の成長イメージとそのための施策

英語コーチング市場はまだできたばかりですので、マーケット自体を成長させていくことも当社の重要な役割であると考えています。高単価無形商材で敷居が高いという市場の特徴を踏まえると、その成長には口コミがとても重要になります。まずは実際に受講してくださった方が英語力向上という成果を出すことが必要です。その上で、グローバルに活躍できる人材へと成長し、その方々がロールモデルとなって周りの方に紹介してくれるサイクルを作ることが重要なのです。

株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

このような市場拡大の過程で、当社は「人×テクノロジー」の両面で最高のサービスを引き続きつくり続けます。この場合のテクノロジーとは自社コンサルタントをサポートするシステムの自社開発を指します。これにより、誰がやっても質の高いサービスを提供できるように仕組み化するのです。ただ、そうは言ってもやはり表に立つのは人ですから、ここのクオリティは下げてはいけません。目指すのは、システムがなくとも最高のコンサルティングができる人材の確保・育成と、どんな人でも最高のコンサルティングができるシステムの両立です。この二つを備えることが、今後拡大する市場においても大きな優位性につながっていくと考えています。

また、英語に限らずグローバルで活躍できる人材の育成を包括的にサポートするため、サービスラインナップを拡充させていきます。「プログリット」を通じて、全受講者の学習データが当社に蓄積されていますので、これを元に本当に意味があって成果が出るとわかったものを切り出して展開することが可能となります。また、社内の文化として、真に英語力向上に効果があるものをサービスにしようとこだわっていることも強みの一つだと思います。英語業界ではこれを成すのが非常に難しいのですが、ユーザーが多くとも英語力が伸びなければ、いずれは衰退してしまいますので、意味のない安いものを出してもしょうがないというのが我々の考えです。

株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

具体的なサービスの展開は現時点では絞りきることはしていません。自社開発はもちろんのこと、他社で素晴らしいものがあればグループ企業として一緒になって最高峰のサービスをつくっていきたいと考えていますので、M&Aも検討してまいります。


株式会社プログリット 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 より引用

投資家の皆様へメッセージ

英語学習は今後の日本において極めて需要です。我々は英語業界を背負う存在として、日本がこれから変わっていくためにも当社が成長しなければいけないと考えています。また、ビジネス展開としては英語領域だけでなく、広くグローバル人材の育成にも挑戦していきます。

まだ市場にデビューしてまもない新参者ですが、これからの結果で皆様の信頼を獲得していきたいと思います。ぜひ当社の成長と日本が変わっていく姿を、長期的な目線で一緒に応援していただきたいと思います。

株式会社プログリット

本社所在地:東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館ビル5階

設立:2016年9月

資本金:250,860,442円(2023年1月アクセス時)

上場市場:東証グロース(2022年9月29日上場)

証券コード:9560

※本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。投資家とIFA(資産アドバイザー)とのマッチングサイト「わたしのIFA」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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