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【9554】株式会社AViC代表取締役社長 市原創吾氏「高付加価値化と効率化を掛け合わせマーケティングのデジタル格差を無くす」

※本コラムは2023年1月24日に実施したIRインタビューをもとにしております。

徹底した脱属人化・仕組み化というアプローチでマーケティング業界のデジタル格差という課題解決に取り組み、高い成長率を維持してきた株式会社AViC。

今回は代表取締役社長の市原創吾氏に競争力の源泉や今後の成長戦略を伺いました。

目次

株式会社AViCを一言で言うと

高い技術力と豊富なノウハウが特長の、デジタルマーケティング事業を展開している会社です。

拡大を続けるインターネット広告市場において、本物の価値をお客様にご提供することによって高い成長を維持し、創業4年の2022年6月に東証グロース市場に上場することができました。

創業の経緯

私は新卒で株式会社サイバーエージェントへ入社し、約9年間インターネット広告事業に従事してきました。30歳を迎え、リスクを取ることで、より成長をしていきたいという思いで、経営者という道を選びました。2018年に当社を創業後、ありがたいことに色々なお客様からお声がけを頂き、インターネット広告のコンサルティングを手がけていました。

その中で、コンサルタントの持つインターネット広告に関する技術や情報、経験値の差によって、広告の効果に雲泥の差が生じてしまっているという現実を目の当たりにしました。

前職では広告予算額国内上位100社に入るような大企業だけに対峙していました。これらの大企業は、オーダーメイドで質の高いコンサルティングサービスを受けられています。

一方、中堅規模の企業は、コモディティ化された決して質が高いとは言えないコンサルティングサービスしか受けることができず、結果的に同じ広告枠を大企業よりも高い価格で仕入れることになってしまっているという現実を多く目にしました。

起業して多様なお客様と対峙することによって、この課題に気づくことができました。しかも調べてみると、この中堅企業が属するミドルマーケットはインターネット広告市場約2.7兆円のうち過半を占めていることがわかりました。

このような市場構造の理解を踏まえ、当社がこのデジタル格差をなくしてお客様、社会のお役に立ちたいということで、ミッションとして「マーケティングで人、企業、社会をよりよくする」を定めました。

株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用
株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用

事業内容について

お客様から予算をお預かりし、広告枠を仕入れて集客を支援するインターネット広告サービス、およびお客様のウェブサイトの検索順位を上昇させ見込みユーザーの増加に貢献するSEOコンサルティングサービス事業を展開しています。

株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用

当社の強みは、高品質なサービスを生産性高く提供可能な仕組みの構築にあります。具体的には、「サービスの均質化を図るための自社開発ツールの活用」や「人材採用のこだわりと育成の仕組み化」で競合との差別化を図れています。

まず「自社開発ツールの活用」についてですが、例えば医療の世界だと、医師は経験を積めば積むほど患者の個人差やシチュエーションに応じた最適な診断・治療を高いクオリティで施せるようになります。

それと同様に、デジタルマーケティング業界のコンサルタントも、経験を積むことで、多様な業種・業態のお客様へ経験値に基づいたベストな判断ができるようになります。これがまさに属人化というわけですが、そのようなハイレベルの人材を育成することは容易なことではありません。

そこで、未経験人材であっても高品質なコンサルティングが提供できるように、優秀なコンサルタントと同じレベルのモニタリングやアウトプットが自動で実現可能なツールを自社で開発し、活用しています。

株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用

次に「人材採用のこだわり」ですが、能力だけではなく、本質的価値の追求といった探究心や成長意欲など当社のスタンスやカルチャーにフィットするかというポイントも重要視しています。

「人材育成の仕組み化」については、当社独自の「イネーブルメント・プロジェクト」という仕組みを取り入れています。これは、トッププレイヤーの行動や状態を言語化・項目化し、その定義に基づき定量的に各メンバーを評価することによって、育成ポイントを明確にし、属人的・感覚的になりがちな人材育成を、「科学的」にアプローチする仕組みです。

これにより、着実かつスピーディに多能化人材の育成が可能となる環境・仕組みの確立ができています。

株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用

中長期の成長イメージとそのための施策

引き続き人材の採用を進めて育成の仕組みをブラッシュアップするとともに、自社開発ツールの更なる進化によって、クライアント基盤を更に拡充し、業界随一の成長率・利益率を継続していきたいと考えています。

株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用
株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用
株式会社AViC 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年11月 より引用

投資家の皆様へメッセージ

当社の主戦場であるミドルマーケットは非常に規模が大きく、かつ毎年拡大し続けています。

当社の強みである、生産性高く高品質なサービスが提供可能な仕組みの構築力に磨きをかけることで、業績のクオリティ・グロースを継続できるものと考えております。また、M&A等による非連続な成長も展望しております。

中長期的な企業価値向上にコミットしていきますので、応援していただけますと幸いです。

株式会社AViC

本社所在地:東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル4階

設立:2018年3月

資本金:321,888,000円(資本剰余金を含む、2022年6末現在)

上場市場:東証グロース(2022年6月30日上場)

証券コード:9554

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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